~ プロローグ ~ |
「今回は星祭りの警備だ!」 |
~ 解説 ~ |
とある山のなかにある村での星祭りの警備にみなさんは行くことになりました。 |
~ ゲームマスターより ~ |
ちなみに、私の地方は旧暦の祭りが一般的なので、本日が七夕です。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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B・天の星に願いを流す 淡く輝く川の近くで響は、悪戦苦闘する愛華に折り紙の要領で船の作り方を教える 愛華「むぅ…意外と難しいな」 響「慣れれば結構簡単ですよお嬢」 流れる船を見送る二人 愛華「こういうのをロマンチックと言うのだろうな…」 響「そうですね…。ところでお嬢は何を願ったんですか?甘い物食べ放題とかですか?」 愛華「そんなもの決まっているだろう、ずっと響が私のそばに居てくれますようにだ。そう言う響きはどうなのだ?」 ストレートすぎる愛華に対して内心の動揺を隠した響は 響「…俺の願いですか?内緒です」 響(やっべー!ストレートすぎるんですよお嬢は!俺今顔赤くなってないよね!?にやけてないよね!?) 以下続く |
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■ロス 屋台屋台くいもんー ∇制服 ズボン・団章・インナー ∇屋台 唐揚げ焼鳥お好み焼きたこ焼きマジ天国! ビールは外せねぇ 真面目に警備するティに飴細工もプラスして差し入れ 基本1人でのんびり食べ歩く 明るく楽しげな呼び込みには興味を持ち見に行き合の手を入れる 飴系菓子も購入 ∇綺麗な置物 透明感のある物が好きなティなので呼びに行き交代 ∇射的 「んじゃ真面目にやってみっか 釣りで狙い定める要領(というより心境)思い出し ゆっくり構え反動に備えてしっかり持ち弾を放つ 狙いは肉系やジャンクフードや酒があれば狙い なければ煙草を狙う ∇警備 「飴食うか? 子供がいれば構う 肩車や飛行機一緒になって遊び 迷子なら大声で子供の名前を呼び親探す |
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【目的】 自分が見れなかった景色を見たい。喰人に恩返ししたい。 【行動】 村のはずれに行って天体観測をする。 【心情】 私、ウィルと契約するまでは魔力コントロールが出来なくてずっと寝込んでいたんです。だから、私が知ってる世界は、部屋の窓にある風景と本の世界だったのです。 だから、私が見たことある空は窓にはめこまれた切り取られた一画しか見る事が出来ませんでしたの。 だから、窓枠や屋根に遮られる事の無い景色を見てみたかった。 ウィルが、私を外に連れ出して下さったんです。 この景色は、私が見たかったものであると同時にささやかながらの恩返しですわ。 これからも、一緒に冒険したり、色んな景色を見に行きましょうね。 |
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~ リザルトノベル ~ |
他の浄化師と各自持ち場を決める際、互いの希望を口にすると見事にばらけた。 おかげで『響・神原』、『愛華・神宮慈』の二人は第一希望であった人々が訪れ、願いを流す川の警備となった。 優しいせせらぎの音。 そのなかで集まった人々は各々船を作り、火を灯して願いを流している。 人々の願いに照らされた川は柔らかな光で輝いている。 ここには酔っ払いや迷子もなく、優しくも穏やかな雰囲気が流れていた。 「きれいだな」 「そうですね、この分ならトラブルとかはないでしょうね」 と二人が眺めていると。 「せっかくですから、浄化師さまたちもどうですか」 村人の一人が声をかけて来ると船を折るための紙を渡される。 二人は顔を見合わせた。 「せっかくだ、やるか!」 「いいですねぇ、お嬢」 用意された小さなテーブルに座って二人は船を作る。 響は手先の器用さからさくさくと折るが、たいして愛華は悪戦苦闘を強いられていた。 決して不器用ではないのだが、細かな部分の折り方がわからない。目の前で響が手本として折るのを見てもさっぱりだ。 「むぅ……意外と難しいな」 「慣れれば結構簡単ですよお嬢」 響が笑って手を伸ばす。細かな折り目に指先が触れ、強く押す。愛華はその指先をまじまじと見つめた。 「で、ここをくるっとまわして」 「……やはり難しいな……響、すごいな」 まるで魔法みたいにさくさくと折る響に愛華は感嘆の声を漏らす。 「もうちょっとでできますよ、お嬢」 響の指導のもと愛華もなんとか――多少折り目が強くつきすぎて不格好になったが船を完成させた。 二人は村人に作法を聞き、願いを灯して川へと託す。大きな川のゆるやかな流れに船は押されて流れ、多くの願いのなかに集まっていく。 優しい光がひとつ、またひとつと集まり、一つの光となる。 「こういうのをロマンチックと言うのだろうな」 「そうですね……。ところでお嬢は何を願ったんですか? 甘い物食べ放題とかですか?」 響が笑って茶化すと愛華の鋭い目が睨みつけてくる。強いまなざしは意志の強さをうかがわせ、響をどきりとさせた。 そんな響を愛華は真っすぐに見て胸を張って口を開いた。 「そんなもの決まっているだろう、ずっと響が私のそばに居てくれますようにだ」 「え」 響は目を丸めて、愛華を見つめる。 あまりのストレートさに響は一瞬言葉を失ってしまった。 愛華の深緑色の瞳はどこまでも素直で、心からの願いだとわかる。 「そう言う響はどうなのだ?」 「え! ……俺の願いですか? 内緒です」 思わず響は視線を逸らし、口元に手をあてる。 (やっべー! ストレートすぎるんですよ、お嬢は! 俺今顔赤くなってないよね! にやけてないよね?) 表情筋に気合をこめてなんとかいつもの顔をしようとがんばるが、赤面ばかりはなかなかコントロールできない。 こんな顔、さすがに見せられない。 ちらりと視線を向けると、愛華は拗ねたように唇を尖らせて見つめてくる。幸い夜のうす闇が頬の赤さは隠してくれたようで、愛華が特に気付いた様子はない。 「む、私は言ったのにずるいぞ」 「勘弁してくださいよ~」 逃れるように響は背を向けると、愛華が軽く小突いてくる。 「いたいですよ、お嬢」 「鍛錬が足りん。逃げたな。まぁいい……響、見ろ。夜空がきれいだ」 愛華の言葉に響は視線を上へと向けた。紗砂をまいたような夜空は目に眩しいほどの輝きに満ちている。 「故郷を思い出すな」 「……ええ」 「この時期は、あちらでも祭りだったな。昔、こうしてまわったな」 「そうですねお嬢」 昔を懐かしみ、響の声が柔らかくなる。 「……場所はかわったが、空はつながっている。この空を、きっとみな、見ているのだろうな」 「きっと見てますよ」 「そうだな……ほら、今度は屋台のほうもいかないか?」 愛華が当たり前のように響の手をとる。幼いとき、何度もそうしたように。鍛錬を重ねたかたい爪先なのに、驚くほど細くて柔らかな愛華の指が響の大きく、たくましい手を包む。 「屋台でおごりますよお嬢、何か食べたいものとかありますかね?」 問題は愛華を満足させるのはなかなかに骨の折れることなのだが、先ほどの願いをきいたことが響を少しだけ甘くさせた。 愛華がぱっと笑って響を見上げる。 「聞いたところによると、季節の野菜や鹿肉が美味しいらしいぞ!」 「それなら、適当に見て回りますかね」 「そうだな!」 愛華に連れられる響は鉄板がじゅうじゅう音をたてて、こうばしく匂い立つ屋台に視線を向ける。 「あの屋台ははなんだろうな」 「のぞいてみますか?」 「ああ!」 屋台へと視線を向ける愛華の横顔を響は盗み見る。 凛としているのにどこか無邪気で、無垢で、どんな星よりもきらきらと輝いているように響には思える。 はじめてであったとき幼かった二人の間には時間が流れ、成長していろんなことが変わった。今はもう故郷すら遠いこの地にやってきた。 けれど星は変わらず輝いて、響と愛華のことを昔も今も照らしている。 これからも。この先も。ずっと。きっと変わらない。 (お嬢の願いは叶いますよ。だって俺も同じことを願ったんですから) 響は繋いだ手に少しだけ、力をこめた。このささやかな、愛しい願いが叶うようにと祈って。 ● 「真面目にな、真面目なっ」 『ロス・レッグ』、『シンティラ・ウェルシコロル』は二人とも教団の制服を身に着けていた。 シンティラのほうがしっかり、かっちりと身に着け、今回の指令に対しても真面目にとり組む気まんまんなのが伺えた。 なんといっても観光もしてきていいと言われたら、大いに楽しまないともったいないと思うのがロスだ。 今回一緒に指令を受けている仲間同士、どこを巡回するかなどはすでに決めてある。 ロスが屋台をちらちらと見て尻尾をふわ、ふわと動かしているのに気が付いたシンティラは自分たちは村を中心的に警備すると告げた。 「ロスさん、好きに見てきていいですよ」 屋台が立ち並ぶ、警備用テントの前でシンティラが告げる。待て状態のロスの顔に笑みが広がる。 「いいっか!」 「さっきから尻尾がふわふわしてますよ」 シンティラの指摘にロスの尻尾はぶんぶんぶんと高速で動く。 警備をおろそかにしないためにも二人は互いの自由時間と警備時間を決めておいた。 「っし! よろしくなー」 「はい。いってらっしゃい」 楽しそうなロスの笑顔。手をふって見送ったシンティラはふぅと息を吐くと準備にかかる。 いつ争いがおきても対処できるように盾、けが人や気分の悪くなった人のために村の人が用意した医療キットの確認を行っていると……。 「すいません、食べすぎておなかいたいって!」 「あっちは酔っ払いが喧嘩していて!」 いきなり大忙しになってしまった。 すぐに胃薬を出してあげたあと、盾をもって酔っ払いたちが殴り合おうとしている間にシンティラは割って入る。 「言い合いは思う存分やって頂ければと思いますが、物理的なぶつかり合いは他の方に被害が及ぶので」 浄化師の制服とシンティラの凛とした態度に酔っ払いたちはすごすごと引き下がった。 「唐揚げ焼鳥お好み焼きたこ焼きマジ天国!」 提灯をたらした屋台が並び、活気のある呼び込みの声に漂うこうばしい匂いは嗅覚を刺激する。さらにじゅうじゅうと鉄板の焼ける音は耳から食欲を煽る。 「ビールは外せねぇ」 片手にビール、片手には甘辛たれのついた串に刺さった鳥肉を手にロスは尻尾をふる。 季節野菜のトウモロコシをまるまる焼いたそれは甘く、瑞々しい。鹿肉の串焼きは塩コショウだけのシンプルな味付けのくせに、肉汁が口のなかに広がって噛み応えがある。 隙があればまったり、ごろごろ。これがロスの方針だ。 「お、なんだ、なんだぁ!」 飴細工の屋台を覗くとロスは尻尾をふった。 並べられた飴細工はどれも美しいものばかりだが、そのなかでも目をひいた白蓮の花を手にとり、購入する。これは真面目に仕事をしているシンティラ用。袋入りの飴も購入すると、きらきらと輝くアクセサリー店が目についた。 きっとシンティラが喜ぶ店だ。いい店を見つけたとロスは上機嫌に尻尾をふった。 「ティ、ほら、みやげっ!」 「ありがとうございます」 蓮の花の飴細工をもらい、シンティラは目じりを緩めた。食べてしまうのが多少もったいないお土産だ。 「交代なっ!」 「はい。ちょうど、迷子の子がいて」 シンティラの服のすそをひっぱってぐずぐずと泣く男の子にロスは屈みこむと先ほど買ったばかりの飴を取り出した。 赤、黄、青の金平糖は星みたいで、男の子が目を輝かせた。男の子の口のなかに金平糖をロスはひとついれてやると肩車をしてやった。 「わあ高い!」 「だろーっ!」 先ほどまで泣いていた男の子が笑顔になるとロスもからからと笑った。 「おーい、こいつのかーちゃんいねーかー! こっちはまかせろー。いい店があったし、行ってこいよ、ティ」 「お願いします」 シンティラはロスと交代すると折角なので、教えてもらった屋台に顔を出した。 目にとまったのは夜空を封じたような深い青色の珠だ。文鎮としても使えるから事務仕事である受付口にいるロリクの土産にはいいだろう。 「お世話になってますし、風邪にいいものとかあれば……」 きょろきょろと視線をさ迷わせたシンティラは、青い石のついたネックレスに目を止めた。手に取ると、それは晴天の日の海を思わせる淡色の石がついていた。まん丸い、その石は掲げると濃くもなったり、緑にも見える。天候によって変わる海の色だ。 これは自分用にとシンティラは購入する。 風邪にいい飲み物を探していると、ちょうどはちみつを使った黄色い星型の飴があったので、それも購入した。 後日、それをレポートと一緒に出すと受付のロリクが照れ笑いして受け取ってくれたのはまた別の話である。 飴を売る屋台の横に射的があるのにシンティラは目を止める。 並ぶ品もなかなかに豪華だ。さすが祭り。 「後衛で符は投げ慣れてます」 無表情だがシンティラのなかのなにかが燃えた。 器用であるという自負もあるシンティラは銃を借りると、手先に意識を向け、この屋台の目玉――高級鹿肉! の札に目を向ける。 一発目――ずれた。そこから標準をさらに合わせていく。 二発目――惜しい。焦らず、もっと。 三発目――ぽんと軽い音がして札にあたる。 「おー、すごいねー。大当たりだ!」 屋台主が鈴を鳴らし、誉めるのにシンティラは拳を握る。これで明日のごはんは豪華になる。 「おー、ティ! なにしてんだ!」 「ロスさん」 「迷子の親見っつけてな! 射的か! 俺も俺も」 「どうぞ。一発残ってますから」 「っし! んじゃ真面目にやってみっか!」 釣りでさんざん鍛えぬいた狙い定める目つきのロスは、ゆっくり構え、反動に備えてしっかり持ち弾を放つ。 ぽーんと軽い音とともにお酒とかいた札を弾が叩いた。 「やったっ!」 ロスが尻尾をふる姿にシンティラも口元が緩むのがわかった。 ● 「見てください! なにもかも素敵ですね! まぁあれはなにかしら? これは? 提灯って優しい光を放つのね! ねぇ、ウィル! みてます? すごいわ!」 『アリス・スプラウト』が嬉しそうに声をあげる。 きらきらとした星屑のような笑みをふりまくアリスが振り返る。後ろについて歩く『ウィリアム・ジャバウォック』はいつもの微笑みを浮かべたまま小さく同意の頷きを返した。 今回警護の任務で楽しんできてもいいと言われたアリスはさっそく、この村の祭りについてあれこれと聞き、指令前からずっとわくわくしていた。 村に向かう道中、村についても、祭りがはじまってもずっとウィリアムの袖を引っ張って、あれこれと声をかけて、質問をしてくる。 (今まで見れなかった景色を見てみたい!) 浄化師となったばかりのアリスの希望。 (それに、ウィルにも素敵なものを見せたいわ!) 心の底から感謝しているウィリアムへの気持ちが溢れてしまいそうなほど。 一緒に来たライカンスロープとエレメンツの二人が村のなかを中心に任務につくというので、アリスはお言葉に甘え、村から少し離れた、星が美しく見える平野に足を向けた。 村から少し離れただけで静寂が広がり、空気が冷え冷えとする。 口から冴え冴えとした空気を吸いこむと、肺に少しばかり痛いくらいだ。 むろん、ここも警備対象なのでアリスは向かう道中、周りをきょろきょろと見回すことを忘れない。あまりにもアリスが落ち着きないのに見かねたウィリアムが思わず注意した。 「こけないようにしてくださいね、アリス」 「わかってますわ!」 アリスの後ろを歩くウィリアムはアリス以上に警戒をしていた。平和な任務だといわれるが、夜の闇に紛れて危険がないとも限らない。肩に乗る、笑顔のティシャ猫の糸をいつでもひくことのできるように手に巻き付けていた。 「まぁ、見て!」 アリスの声。 ウィリアムは視線をあげる。 一面の光。 紗砂をまいたような星空。歌うように輝いて、世界を光で包んでいる。 ウィリアムは目を細めた。 「きれい!」 笑顔でアリスが告げる。 「まるで宝石……いいえ、足りないわ、なににたとえたらいいのかしら? だめね、いっぱい本は読んだのに、こんなときいい言葉が思いつかないなんて、けど本当に、本当にきれい! ねぇウィル!」 魔力のコントロールができなかったアリスはいつもベッドの上にいた。与えられたあたたかな空間はアリスを守ってくれたが、それ以上のものはなかった。いつも目にする窓からの風景。そしていっぱいの本。それだけがアリスの世界。 けれど、いまはその世界の外へとアリスはやってきた。 いっぱいの危険と希望が満ちた世界に。一人だったら足が竦んでしまうだろうが、アリスの横にはウィリアムがいる。 興奮しすぎてしまったことを恥じるようにアリスは一度黙ると、ゆっくりと唇を開いた。 「私、空は窓にはめこまれた、切り取られた一画しか見る事が出来ませんでしたの。だから、窓枠や屋根に遮られる事の無い景色を見てみたかった」 「アリス」 「ウィルが、私を外に連れ出して下さったんです」 「……」 ウィリアムはじっとアリスを見つめる。 微笑むアリスに貼り付いた笑みをかえしながら、彼女がなにを考えているのかが理解できないでいた。 (彼女は私なんかと契約してくださいました) けど、それは。 (自分が生きる為に、彼女を利用しているのですから) だからウィリアムにはアリスの願いを少しでも叶える義務感が存在した。今回の指令も安全であるという点においてウィリアムは安堵とした。なによりアリスの希望だから受けたのだ。 (彼女が私を嫌って離れていかれないようにしなくては……私は彼女のようにはなれません) 自己を守る気持ちが顔を出し、ウィリアムはそれでも笑顔を作る。 アリスとウィリアムは適当な場所に腰を下ろして、夜空を見上げる。どこまでも続く空と星は、どれだけ見ていても見飽きることはない。 「ウィル、これは私のささやかな恩返しですわ」 ぽつりと空を見たままアリスは告げるのにウィリアムは驚いたようにアリスを見た。 「恩返し、ですか?」 「ええ。この風景を見たかったのは誰でもない私ですけど……」 アリスがゆっくりとウィリアムへと視線を向ける。 白く、柔らかな手が、ウィリアムの手に重ねられた。 「これからも、一緒に冒険したり、色んな景色を見に行きましょうね」 今見ている夜空と同じくらいに輝く笑顔のアリスはなにもかもが希望に満ちている。 ウィリアムは何か言おうとして、唇をかたく結び、かわりに微笑んだ。 (自分が出来ることはしてあげたい) しかし。 (それでも、戦場に行けば私は自分を優先してこの子を見捨てるのだろうから、だから、この子の前ではせめて笑っていよう) アリスと自分を天秤にかければ、むろん自分をとると思う。けれど躊躇いがないわけではない。 (見捨てるその日が来るまでは、せめて) 満点の夜空。 アリスの無垢な微笑み。 ウィリアムの作り物めいた微笑み。 二人は静かに夜空の下で過ごした。
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*** 活躍者 *** |
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該当者なし |
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[3] アリス・スプラウト 2018/08/15-15:05
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[2] ロス・レッグ 2018/08/15-07:15
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