~ プロローグ ~ |
栄光と挫折が入り混じり、熱気と狂騒に浮かれる冒険者達が集まる場所。 |
~ 解説 ~ |
○目的 |
~ ゲームマスターより ~ |
おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
|
||||||||
このダンジョン…前に来た時は罠は無かったですよね…… あの後設置されたんでしょうか…… とりあえず、二階まではこの前の調査メモがあります、し 早めに二階へ行きましょう、 戦闘時はクリスと仲間達の怪我に気をつけて回復を 回復の必要が無い時は鬼門封印と通常攻撃で自分達の前に出てきたゴーレムに攻撃を ・罠 姿がバニーガールに変わり赤面 これ、!? まさか、クリスです、か こんな衣装考えたの…… 抗議するように若干ジト目 時間切れで元に戻るも、次に黒い猫耳の巫女姿に変わり「!?」 褒めても、何も出ませんし 私だけなんてずるいです クリスも、狐の神主さんになっちゃえば… 心の中で考えて お揃いの言葉にもっと赤面 はい、写真、撮りたいです、 |
||||||||
|
||||||||
一階のはさくっとクリアしたいので、地下落下トラップは位置が分かっていれば避ける ランダムなら気をつけつつ落ちないことを祈る 魔術真名唱え トールとは互いに反対の属性だから、不利じゃない方のゴーレムにターゲットを切り替えればダメージ通りやすいかも スキルは一階二階でMP半々割り振り なるべく二階に続く階段の近くで戦いたい 二階に上がっても基本戦法は変わらず トールが撃って、私がトドメにゃん…ん? 罠 一体目、語尾が『にゃん』 二体目、猫耳が生える 三体目、服装がメイド服に な、何これ!?そしてトールはどうして攻撃止めて悶えているにゃん! 手を抜いてないで真面目に戦うにゃん! え…?それを言ったら…? ご、ご奉仕するにゃん…! |
||||||||
|
||||||||
嬢ちゃん、恥ずかしい目に遭いそうなのに敢えて請けたのは、やっぱ金の為か? なーに、(多分)からかいやしねぇ。だが記念撮影には入ってもらおう。調査資料としてな。恥ずかしい恰好にならないのを祈ることだ。 戦闘はラファエラが敵の足を撃って体勢を崩し、俺が大剣を叩きつけるのが基本だ。敵の攻撃にGK4を返すことで撃破を早める。今回はスピードが大事だからな。 敵をラファエラに接近させず、かつ素早く殲滅するためにも、俺は積極的に攻め込んでいく事になる。 俺が攻めて倒せなくても、ラファエラが横や後ろから追い打ちをかけるだけだ。 俺達の攻撃力で素早く倒せるような敵なら、2階の援軍も一回ぐらいはわざと出してみるか。 |
||||||||
|
||||||||
トラップを調査するべく前回の経験者として参加 クロエは真面目に属性の関連性とか色々考えています。 ロゼッタはバニースーツは時代が合わないので冒険者の意識が関連してるのだとの読み。 ロゼ「クロエ、バニーガール姿に気をつけて」 クロ「ええ?どうやって?」 ロゼ「だって期待してるんですもの、うふふ♪」 戦闘は1階・2階と追加分も含めて3戦、1階はサクッと倒して通り過ぎ2階から観察・調査しつつじっくりと そして前回同様サポートもしつつ 調査後、トラップの読みが当たっていたら訪れる冒険者は増えるかもしれないと感じる。 ある意味、まさに試練の塔 |
||||||||
|
||||||||
何か、探索とは言え少々緊張感に欠ける予感が… ってドクター!? いま助けま…そうだ…床は平気だったのか…慌てて一緒に落ちた自分が恥ずかしい… って、ドクター何か床で遊んでません? 一応ここはダンジョンなんですし…って、ゴーレム!? まずいドクターを庇… …あれ? 攻撃する気がなさそうな… って、抱き着い――も、申し訳ありません! 警戒もせずにお茶を飲むのはどうかと…毒が入っている可能性が…って普通に飲んでるよ… ああもう。調子狂う… …ドクター、興味の範囲が魔術ではなく完全に力学では…? マイペースなドクターを他所に周囲を観察 出る方法を探しつつ、魔結晶があるかどうかをドクターに探知してもらう 結晶を持ち帰らねば… |
||||||||
|
||||||||
目的 ダンジョンとゴーレムの調査 ベ:冒険者か。浄化師でなければなっていたかもな ヨ:そういうの好きだったんですか べ:子供の頃に一度くらい夢見たりしなかったか? ヨ:(少し考え)冒険譚などは読みましたが、なりたいとかは特に… 1階は極力早めに倒し上へ 床のトラップに気を付ける 2階では増援が来るまで少しだけ攻撃を緩めつつ 増援を確認したら攻勢に出る ヨナ 二人の不利属性を補えるFN8とFN9使用 ちょっと…ベルトルドさんっ 私にばかり倒させようとしてません? 不満げにゴーレムをいなしながら攻撃 ベルトルド 有利属性のゴーレムは攻撃し 不利属性のものは蹴ってヨナの方へ押しやる さぼってるわけじゃない、合理的な方法だろう |
||||||||
|
||||||||
またあの塔に行けるんだね、楽しみ! 今回もよろしくお願いしますね~(冒険者さんたちに挨拶) ◆戦闘 一階は迅速に、二階は増援狙い(より多くトラップ調査するため)のため、自分たちの身が危険にならない程度に手加減し持久戦の方針 互いに有利属性であるため、できるだけ接近せずに攻撃 仲間の危機には加勢する アユカ:基本的に武器での攻撃 傷ついたらDE11で回復 DE10はピンチの時のみ 二階での戦闘のためMPは温存 楓:初手、DE9 基本的に後衛からの武器攻撃 アユカの動きが鈍った場合彼女より前に出る DE8は迅速に事を運びたい時に使用 トドメはアユカに譲る(無意識) ◆トラップ 基本的にアユカがかかる 狐の耳と尻尾が生え、和装になる |
||||||||
|
||||||||
魔術真名を唱えてから突入。 俺とハルは属性まで同じだから長期戦になるだろうな…… できることなら一体づつ攻撃を集中させて倒していきたい。 スキルは二階までは温存しておきたいから4発までってところか? 二階では一度ゴーレムに増援を呼ばせてから、残ったスキル使い切るようにするよ。 さて、どんなバッドステータスが来るかな…… 俺は特に問題にゃいよう……にゃ!? ち、違っ、違うにゃっ!言葉が勝手に! ハル、何肩震わせてるにゃ、笑うにゃーっ! なんて恐ろしいトラップの数々なんだ…… ここに立ち入る時はくれぐれも気をつけるように報告しないといけないな、これ。 増援出現までの時間やバッドステータスの持続時間、覚えておこうっと。 |
||||||||
~ リザルトノベル ~ |
●ダンジョンに向かおう 「今回もよろしくお願いしますね~」 試練の塔に向かう前、同行する冒険者達に『アユカ・セイロウ』は挨拶する。 「うん、よろしくね!」 冒険者であるセパル達も挨拶を返し、一行は試練の塔へ。 「またあの塔に行けるんだね、楽しみ!」 向かう道すがら楽しそうに言うアユカに、パートナーである『花咲・楓(はなさき・かえで)』は返す。 「ええ、楽しみですね」 柔らかな笑顔を向けながら、戦いの時にはアユカをサポートするためにどう動くべきかを考えていた。 道中パートナーと言葉を交わすのは他の浄化師達も同様だ。 「前に来た時は罠は無かったですよね……あの後設置されたんでしょうか……」 前回の調査の時も参加していた『アリシア・ムーンライト』の言葉に『クリストフ・フォンシラー』は返す。 「そうだね、無かったよなあ。なかなか楽しそうな罠の気もするんだけど」 アリシアに相槌を返しながら頭の中で罠のことを考える。 (バニーかあ。猫耳の巫女さんとかもいいよね) クリストフは思ったことを心の中にとどめ、アリシアと会話を重ねる。 「とりあえず、二階まではこの前の調査メモがあります、し。早めに、二階へ行きましょう」 「魔力の配分もあるし、気を付けていこう」 どう戦うかを考えているのは『リコリス・ラディアータ』と『トール・フォルクス』も。 「一階は落下のトラップに気を付けて、一気に2階に行けるようにしましょう」 リコリスの言葉にトールは同意する。 「今回は魔法トラップの調査がメインらしいからな。どんどん倒して行こう。おかわりもドンと来いだ!」 やる気を見せるトールに、リコリスは笑顔で返す。 「ええ。頑張りましょう、トール」 「ああ、任せてくれ!」 気合の入るトール。 他にも視線を向ければ『エフド・ジャーファル』が『ラファエラ・デル・セニオ』に今回の指令に参加した意図を聞いている。 「嬢ちゃん、恥ずかしい目に遭いそうなのに敢えて請けたのは、やっぱ金の為か?」 「いけない? 見た目が少し変わるぐらいで危険も少なそうだし。どっかの誰かさんが、からかわなければ問題は無いわ」 エフドはラファエラの言葉に、小さく笑いながら返す。 「なーに、からかいやしねぇ」 多分な、という言葉は飲み込み続ける。 「だが記念撮影には入ってもらおう。調査資料としてな。恥ずかしい恰好にならないのを祈ることだ」 「祈りが役に立てば、しても良いけれど」 皮肉めいた口調で返すラファエラだった。 言葉を交わす者達の中には、トラップの性質について考察する者達も。 「新たにトラップが発生してしまうなんて……謎深い遺跡ね」 歩きながら考察する『ロゼッタ・ラクローン』に『クロエ・ガットフェレス』は返す。 「罠の種類は属性が影響してる、とか?」 「どうかしら?」 クロエに返しながらロゼッタは考察を続ける。 (バニーガール姿になるかもしれないって……いつの時代の遺跡なんだか。それとも冒険者の意識が反映されてる?) そこまで思いつくと、ロゼッタはクロエに言った。 「クロエ、バニーガール姿に気をつけて」 「ええ? どうやって?」 「だって期待してるんですもの、うふふ♪」 (実証のためには実験は大事よね) 心の中で呟くロゼッタだった。 考察する者が居れば、どう動くかを考える者達も。 「俺とハルは属性まで同じだから長期戦になるだろうな……」 戦い方を考える『テオドア・バークリー』に『ハルト・ワーグナー』は返す。 「時間は掛かるだろうね。どう戦っていこうか?」 ハルトの言葉にテオドアは返す。 「できることなら一体ずつ攻撃を集中させて倒していきたい。スキルは2階までは温存しておきたいな」 これに頷くハルト。 「分かった。あと、トラップの効果とか、覚えておいた方が良いかな?」 「……トラップ次第って所かな?」 道中の道すがら、テオドアとハルトの2人は、どう動くかを詰めていった。 そうして進む中、道案内で先行する冒険者達に視線を向ける者も。 「冒険者の方達が気になるんですか?」 ちょっとした質問をするように『ヨナ・ミューエ』は『ベルトルド・レーヴェ』に尋ねる。 「冒険者か。浄化師でなければなっていたかもな」 ベルトルドの応えに、ヨナは少しだけ驚いたように返す。 「そういうの好きだったんですか」 「子供の頃に一度くらい夢見たりしなかったか?」 ベルトルドの言葉に少し黙考したあとヨナは返す。 「冒険譚などは読みましたが、なりたいとかは特に……」 ベルトルドは小さく笑みを浮かべながら返す。 「折角の機会だ。今日は冒険者になったつもりで挑戦してみるのも良いかもな」 「楽しむ前に、仕事だという事を忘れないで下さいね」 ヨナの言葉に、苦笑するように笑みを浮かべるベルトルドだった。 和やかに進む中、試練の塔に辿り着く。 そして探索に赴いた。 ●トラップに掛かろう 試練の塔に入ると、しばらくして魔方陣が床に浮かび上がった。 ゴーレム発生の前兆。迎え撃つべく配置に就く浄化師達。 配置が整うのを見計らうようにゴーレム達は現れ、同時に落とし穴が。 場所を知っていたので落ちることはなかったが、魔力探知を使いながら観察するように『レオノル・ペリエ』が近付き――、 「へぇ、こういう風にな――って、ピエッ!」 新たに発生した落とし穴に落ちた。 「ってドクター!? いま助けま――」 追いかけるように落ちる『ショーン・ハイド』。そして――、 ぽよ~ん、ぽよよ~ん。 ぽよんぽよんの床で、衝撃もなく何度か跳ねる。 「わ~、なんだか楽しいね、これ」 跳ね方は落ちた時の踏ん張りで調整できるのでレオノルは遊ぶように確かめている。 (そうだ……床は平気だったのか……慌てて一緒に落ちた自分が恥ずかしい……) 「ショーン? 床がぽよぽよなの忘れてたよね……?」 「って、ドクター何か床で遊んでません?」 そうしている間に2人は床に着地。その時には床は硬くなっていた。 「どうやったらこんな弾力が出るんだろう? 素材かな? それとも魔力の流れかな?」 「ドクター、一応ここはダンジョンなんですし――」 ショーンがレオノルに声を掛ける中、地下に魔方陣が。 お茶会用のテーブルセットとエプロンをつけたゴーレムが発生する。 「ゴーレム!? まずいドクターを庇……あれ? 攻撃する気がなさそうな……」 レオノルを守るように抱き寄せるショーンを前にして、ゴーレムは手に持っていた簡易の黒板に『何か飲みたいものある?』と書いて見せてきた。 予想外のことに固まっているショーンにレオノルが言った。 「……って、今度はどうしたの? いきなり私に抱き着いて」 「抱き着い――も、申し訳ありません!」 「うん。庇うのに必死になのは分かるからいいけど」 慌てて離れるショーンと苦笑するレオノル。 そんな2人を余所にゴーレムはお茶の用意を始めた。 2人が落ちている間も、1階では浄化師達がゴーレムと戦っていた。 「気をつけて」 落とし穴に落ちていったショーン達に手を振ったクリストフは、1階のゴーレム達をスキルを駆使して攻撃していく。 アリシアに向かってきた1体にソードバニッシュで先制。 攻撃を受け動きが鈍った所に、間髪入れずアリシアは鬼門封印を発動。 明らかに動きが鈍ったゴーレムをアリシアに任せ、新手のゴーレムの抑えに動く。 その間にアリシアはゴーレムを破壊。 同時に魔方陣が足元に発生。 クリストフの目の前で、アリシアはバニーガール姿に変わった。 「これ!? まさか、クリスです、か。こんな衣装考えたの……」 抗議するように若干ジト目を向けて来るアリシアにクリストフは返す。 「いや、まさか、こんなに忠実に再現されるとは」 笑顔で言うも、他の男にこの姿を見せたくはないなあ、と思い上着を掛けてあげたくなるが、ゴーレムが居るので難しい。 そこに冒険者3人組が助けに入り、一時的にゴーレムを引き付ける。 その間に上着を掛けてあげるクリストフ。 アリシアの姿が戻るまで、庇うように前に立ち戦った。 「リコ、トドメは任せた!」 先んじてゴーレムにダメージを与えていたトールが、横に跳ぶと同時にリコリスに呼び掛ける。 「任せて!」 見事なコンビネーションで追撃。 ゴーレムは倒され罠が発動する。 (さあどんな罠が……) 息を飲むように見詰める中、見た目に変化は無かった。だが――、 「まだまだこれからにゃん。トールが撃って、私がトドメにゃん……ん?」 語尾が変わっていた。 かわいい。 しかも追加で襲い掛かって来たゴーレム達を倒すと、猫耳が生えた上に服装がメイド服に。 更にかわいい。 なので悶えるトール。 「こ、このトラップは危険すぎる……っ!」 「な、何これにゃん!? そしてトールはどうして攻撃止めて悶えているにゃん! 手を抜いてないで真面目に戦うにゃん!」 怒る姿もかわいい。 なので緩みそうになる顔を無理やり引き締めトールは言った。 「わ、分かった、悪かった!」 真顔で頼む。 「最後に一言だけこのセリフを言ってくれたら頑張るから!」 (え……? それを言ったら……?) リコリスは悩みつつも、やる気を出して貰うために恥ずかしそうに言った。 「ご、ご奉仕するにゃん……!」 あまりの可愛らしさに撃沈するトール。 しかし即座に復活。 (いかんいかん、約束だ、俺も頑張らないと!) ゴーレム達を倒していき、自分は柴犬耳と尻尾になると、尻尾をぶんぶん振りながら戦った。 コンビネーションを駆使し、ラファエラがゴーレムの足を撃って動きが鈍った所にエフドが追撃。 迎エ討チで反撃手段を確保しながら、振り上げた大剣を落とす。 見事粉砕。 同時に罠が発動した。 「ヒャッハー、新鮮な石だ~!」 モヒカン頭とパンク服に。 種もみを持った老人をボウガンで撃ちそうな世紀末風である。 世紀末覇者とか居そうな世界で指一本で破裂するモブっぽい見た目とノリだった。 その姿のまま新たな獲物となるゴーレムに突貫。 「魔結晶よこせ~、あと命もな!」 トラップの影響か、口調も何故か世紀末調だった。 その姿に、ラファエラはゴーレムの止めはエフドに任せようとするも、攻撃しないとダメージを受けそうだったのでやむ無く止めを。 「おどりゃ舐めとんのかぁ、ぶち殺しちゃる!」 ニホンの和服を着た姿に。 仁義なき抗争とか、色々とやっちゃいそうなノリと口調に。 そのノリで魔力弾を撃ちまくりゴーレムを粉砕していった。 「クロエ、止めはお願いね!」 「えっ、ちょ、待っ――」 ロゼッタに止めを任され慌てるクロエだが、ゴーレムは待たない。 なので攻撃して粉砕。 バニーガール姿に。 「うん、予想通り」 「どういうこと!?」 ロゼッタはクロエの姿を確認したあと、自分もゴーレムを立て続けに破壊。 猫耳と尻尾が生えてくる。 「服とか、すり抜けて生えてるのにゃ」 (実家で飼ってた猫のことを思い出したからかしら? 触覚も聴覚まである……そのせいで少し感覚が狂って、誤差範囲だけど動きに支障が出てるかも) 「ロゼ、今は戦闘に集中して」 「分かったにゃ。それはそうとクロエにゃ」 「なに?」 「触ってみるにゃ?」 「……あとで!」 「ヨナ、止めは任せた!」 「ちょっと……ベルトルドさんっ」 抗議するも間に合わず、ヨナはゴーレムを破壊。 猫耳と尻尾が生えてくる。 髪の色に合った金色だ。 「な、なんですこれ……。これが罠……?」 混乱している所にベルトルドは、おかわりのゴーレムを蹴って寄こす。 「そいつも任せた!」 「私にばかり倒させようとしてません?」 「さぼってるわけじゃない、合理的な方法だろう」 確かに属性的には道理である。 とはいえ、それでヨナが納得できるとは限らない。 「ベルトルドさんも倒して下さい!」 ゴーレムをいなしてベルトルドに戻し、それをベルトルドは破壊し罠が発動。 一見何の変化もない。 「って、ベルトルドさんはどうして変化ないんですか」 確認する時間を冒険者達が稼いでいる間に、ベルトルドは自分の耳と尻尾を確かめる。 「変化しているぞ。これは恐らく……黒猫だな」 「ええ……」 不満げに声を上げるヨナだった。 アユカは2階での戦闘のため魔力を温存しつつゴーレムを倒す。 その瞬間、狐の耳と尻尾が生えた。 「な、なにこれ……もしかして狐さんの耳!?」 さらさら手触りの耳の後に尻尾を確認。 「あ、もふもふして気持ちいい……じゃなくて!」 周囲を見て、皆がそれぞれ違う姿なのを確認する。 (も、もしかしてかーくんの趣味なんじゃ……) そう思って楓に視線を向けると、冒険者達と協力してアユカにゴーレムが向かわないように攻撃をしていた。 (かーくん、頑張ってる。私も頑張らないと) 楓の奮闘に頑張るアユカ。 結果、ゴーレムの止めを更に刺していくことに。 「こ、これって、巫女さんの服?」 狐耳に尻尾に加えて巫女さん姿に。 それを見た楓は思う。 (素敵だ、アユカさん) アユカの姿に、更にやる気を見せる楓だった。 2人とも属性が同じため、テオドアとハルトの2人は少し不利な戦いを強いられていた。 (流石にいつもに比べると効いてる気がしねーなぁ、もしかして属性ってけっこー大事?) ハルトは、そう思いつつも前向きに考える。 「……ま、生まれ持ったモンを今更悔いても仕方がねーか」 不利はテオドアとの連携でカバー。 ハルトが先行して攻撃、時間差でテオドアが追撃。 破壊し罠が発動。 (さて、どんなバッドステータスが来るかな……) ゴーレムを破壊したテオドアが自分の状態を観察している所に、ハルトが声を掛けて来る。 「テオ君、何か問題はある?」 これにテオドアは返した。 「俺は特に問題にゃいよう……にゃ!?」 「テオ君?」 「ち、違っ、違うにゃっ! 言葉が勝手ににゃ!」 テオドアの様子に、ぷるぷる肩を震わせるハルト。 「ハル、何肩震わせてるにゃ、笑うにゃーっ!」 その後も追加で倒し、何故かテオドアの方がよく罠に掛かる。 「素敵だよ、テオ君!」 ウェディングドレス姿に髪と同じ色合いの猫耳と尻尾姿。 感激するようにテオドアを見詰めるハルト。 この状況にテオドアは思った。 (なんて恐ろしいトラップの数々なんだ……ここに立ち入る時はくれぐれも気をつけるように報告しないといけないな、これ) しっかりと自分が掛かった罠の状況を覚えていく。 (増援出現までの時間やバッドステータスの持続時間、覚えておこうっと) 詳細に調べていくテオドアだった。 そして1階ゴーレム全てを撃破。 2階に上がっている間に地下のレオノルはお茶を飲んでいた。 「警戒もせずにお茶を飲むのはどうかと……毒が入っている可能性が……」 「え? 美味しいよ」 (普通に飲んでる……ああもう。調子が狂う……) マイペースなレオノルを他所にショーンが周囲を観察していると、レオノルはゴーレムに近付き言った。 「別にのんびりしてる訳でもないよ?」 ゴーレムを調べる。 「ゴーレムの仕組みが気になって観察してるさ。身体を支えられるのは力学的にどうなってるんだろうとか、素材は何なんだろうとか、どういう操作方法で動くのかとか、なにかプログラムされてるのかなとか」 「……ドクター、興味の範囲が魔術ではなく完全に力学では……?」 「魔術も興味あるよ。ここのは魔法みたいだけど。上の階の罠って何なんだろうね?」 続けて楽しそうに笑みを浮かべ言った。 「ショーンに猫耳がついて渋い声でにゃーんとか言うのかな……?」 (渋い声でにゃーんか……ふふふ) これにゴーレムが手にした黒板を見せてくる。 『お試し、してみる?』 「出来るの!?」 「ドクター!?」 ショーンが止める間もなく魔方陣が足元に発生。 猫耳と尻尾が生えた。 「わっ、本当に生えた! 触ってみても良い?」 「……どうぞですにゃ」 渋い声で返しながら、レオノルに猫耳と尻尾をもふられるショーンだった。 ●さらに罠に掛かろう 2階で、さらに罠に掛かっていった。 「!? これも、クリスが、考えたん、ですか」 1階のバニーガール姿から時間切れで変わったのか、アリシアは黒い猫耳の巫女姿に。 これならまだ、と、ほっと息を吐いてクリストフは言った。 「良く似合ってるよ。可愛いね」 「褒めても、何も出ませんし、私だけなんてずるいです」 クリストフの言葉に返すと、小さく呟くように続ける。 「クリスも、狐の神主さんになっちゃえば……」 アリシアの言葉とほぼ同時に、クリストフはゴーレムを1体撃破。 途端、狐の耳と尻尾が生え、服装は神主姿に。 「はは、狐か。巫女と神主、お揃いだね」 お揃いの言葉に赤面するアリシア。 実際、2人が揃っていると良く似合っている。 「記念写真でも撮ろうか」 「はい、写真、撮りたいです」 クリストフの言葉に素直に頷くアリシアだった。 2階で数の増えたゴーレム相手にリコリスとトールは奮闘していた。 「トール、頑張るにゃん!」 「頑張る!」 千切れるんじゃ? というぐらいの勢いで柴犬尻尾を振りながらトールは頑張る。 トールが射撃してゴーレムの気を引いた所で、止めをリコリスが。 2階なのでスキルも惜しみなく使う。 次々倒していき、罠により姿が変わる。 ちなみに今のリコリスの姿はアイドル衣装。 猫耳尻尾の歌って踊れるアイドルといった風情である。 「この指令受けてよかった……!」 噛み締めるように呟きながら、更に頑張るトールだった。 「同士クロアの望みの為に死ね!」 無地の単色で統一された服装になったエフドは、果敢に前に出て戦う。 どこかの異世界で赤い旗を掲げてそうな勢いである。 その勢いに負けない力強さでラファエラは返す。 「同士? 思い上がるな下郎。プロレタリア風情は黙して、労働と血のみを捧げよ」 貴族階級かな? と思ってしまうほど、ラファエラの姿は威風堂々としたゴスロリである。 肩や胸元が下品にならない絶妙さで露わになり、スカートもギリギリを攻める勢いの短さ。 そんなラファエラに視線を向け、エフドは返す。 「労働者とて剣を持たば、石の先兵をも容易く砕く!」 これにラファエラは朗朗と返す。 「下郎の意地か。面白い、貫き通してみせるがいい。それはそれとして、こっちみんな!」 露出が多い服装が恥ずかしかったのか、自分を見るエフドを殴るラファエラだった。 「昔見た絵本の影響かしら?」 お互いの背中を守るようにして戦っているロゼッタとクロエの今の姿は、クロエは懐中時計を腰に付けたベスト姿に兎の耳。 ロゼッタは童話の主人公の女の子のようなエプロンドレスに猫耳と尻尾。 「こんな服装の登場人物が出て来るの?」 「少し混ざってるかも。女の子以外に猫も出てたし」 「帰ったら確認してみる?」 「それが良いかもしれないわね」 2人は笑みを浮かべながらゴーレムを倒していった。 「さっきから変化の内容に差がありすぎます!」 胸と腰はキッチリ隠されながらも、それ以外のお腹や肩が露出している踊り子衣装。 しかも猫耳尻尾が完備。 そんな姿になったヨナは抗議するように声を上げる。 「ベルトルドさんは、なんで普通の服装なんですか!」 ベルトルドの今の姿は、顔以外の頭を覆うクーフィーヤに、身体をすっぽりと覆うカンドゥーラ。 2人とも砂漠の民といった姿だが、ベルトルドが現実的なのに対して、ヨナの姿はコスプレ調である。 「俺に言われても」 笑いを堪えながら返すベルトルドに、かちんと来たヨナは苛立ちと羞恥をゴーレムに叩きつけ、さらに罠に掛かる。 ふんと鼻を鳴らしながら言い切った。 「毒を食らわば皿まで。にゃ……何見てるんですか。にゃ」 ヨナの様子に、笑いをこらえながら戦うベルトルドだった。 「アユカさん、大丈夫ですか!?」 アユカの傍に楓は駈け寄る。 「大丈夫……」 今のアユカの姿は、思わず身を埋めたくなるほど、もふもふな狐尻尾が4本と狐耳。 そして巫女服からゴーレムを倒す毎に露出と煌びやかさが増えた花魁風。 肩や胸元が下品にならない線を保ちながら、艶めいた露わさになっている。 綺麗だし、色艶もある可愛らしさだ。 (素晴らしい格好だ……) 思わず楓は一瞬思うが、すぐに気持ちを切り替える。なぜなら――、 「それにしてもこの服、動きにくい……気を抜くとはだけちゃいそう……!」 アユカが大変そうなので、それどころではない。 「動きにくければ私の後ろに下がっていてください」 「ありがとう。それにしても、なんでこんな姿になっちゃうのかな?」 「…………」 「……かーくん?」 「……何故睨むのですか」 微妙に視線を逸らしながら返す楓であった。 「テオ君見てー、俺耳生えたー! 尻尾もー!」 罠で犬耳尻尾の生えたハルトがテオドアに報告するように近付く。 「けっこーふさふさしてるし撫でてみてよー。撫でてー! ほら撫ーでてー!」 冒険者達がゴーレムを引き付けている間に、テオドアは最初に耳を。 そしてウェディングドレス姿に猫耳なテオドアは、続けて言った。 「尻尾も、触って良いかにゃ……嫌なら止めるにゃ」 気遣うように言うテオドアに、尻尾をふりふりしながらハルトは思う。 (やばい俺のテオ君が可愛すぎて胸が苦しい、何の試練だこれ) テオドアに尻尾を撫でて貰い、やる気を上げたハルトは更に頑張った。 こうして浄化師達の奮闘により戦いは終わった。 ゴーレムが全滅すると同時に、地下に魔方陣が発生。 現れた魔結晶をレオノル達が持って合流するために1階に。 その間にカメラを持って来ていたエフドの協力で、罠で変わった姿を急いで撮る。 罠について記したメモをアユカ達が、効果時間などの詳細をテオドア達が冒険者達に伝え指令は終わりをみせた。 帰り道、エフドがラファエラの際どいゴスロリ姿を思い出し笑いを堪えていると殴られたり、ヨナがダンジョン内でのことを思い出し恥ずかしさで顔を覆っている所をベルトルドが労わりと同情の気持ちで背中をぽんと叩いてやったり。 そんな中、クロエは機嫌の良いロゼッタに言った。 「……ロゼッタ、ひょっとして企んだ?」 ロゼッタは笑みを浮かべ返す。 「だってバニーガール姿でしょ? 時代が合わないんですもの」 「という事は……知る者の知識、いえ、意識が……あぁ、そういう事か」 クロエは、ため息をつくように続ける。 「バニーガール姿になったのは魔法使いの趣味じゃないって訳ね。それを知らなかったら、歴史の書に塔を作ったのは変態魔法使いって刻んでやろうかと思ってたよ」 「壮絶な復讐ね、でもやめてあげて? 中にはウェディングドレス姿もあったそうだし」 「んーそれは、ある意味告白してるようなものね」 くすりと2人は笑い合う中、指令を完遂した浄化師達は教団へと向かった。 そして、訪れる冒険者は増えるかもしれない、とロゼッタが思った通りになるのは別のお話。
|
||||||||
*** 活躍者 *** |
|
|
|||||
|
| ||
[21] アユカ・セイロウ 2018/09/20-22:59
| ||
[20] リコリス・ラディアータ 2018/09/20-20:10
| ||
[19] ヨナ・ミューエ 2018/09/20-13:00 | ||
[18] ハルト・ワーグナー 2018/09/20-01:18 | ||
[17] レオノル・ペリエ 2018/09/19-21:33
| ||
[16] リコリス・ラディアータ 2018/09/19-20:43
| ||
[15] エフド・ジャーファル 2018/09/19-16:32 | ||
[14] ハルト・ワーグナー 2018/09/19-01:07 | ||
[13] クリストフ・フォンシラー 2018/09/18-22:16 | ||
[12] ヨナ・ミューエ 2018/09/18-16:12 | ||
[11] リコリス・ラディアータ 2018/09/18-11:46
| ||
[10] アユカ・セイロウ 2018/09/18-05:55
| ||
[9] ショーン・ハイド 2018/09/17-20:10
| ||
[8] ショーン・ハイド 2018/09/17-20:10
| ||
[7] リコリス・ラディアータ 2018/09/17-19:58
| ||
[6] ヨナ・ミューエ 2018/09/17-08:24
| ||
[5] ハルト・ワーグナー 2018/09/17-02:55
| ||
[4] ロゼッタ・ラクローン 2018/09/16-11:38
| ||
[3] トール・フォルクス 2018/09/16-09:42
| ||
[2] クリストフ・フォンシラー 2018/09/16-07:19
|