お芋の美味しい季節ですね
簡単 | すべて
2/8名
お芋の美味しい季節ですね 情報
担当 浅倉季音 GM
タイプ ショート
ジャンル 日常
条件 すべて
難易度 簡単
報酬 なし
相談期間 4 日
公開日 2018-11-15 00:00:00
出発日 2018-11-22 00:00:00
帰還日 2018-12-15



~ プロローグ ~

 ヴァン・ブリーズの南の端の村から、芋掘りを手伝ってほしいとの依頼が届いた。
 その村では今月末、今年の収穫に感謝するまつりが開催される予定らしい。
 まつりまでに、村の畑に植えているすべてのさつま芋を掘り、選別してしまわなければならないのだとか。

 ・軍手、くわ、長靴のご用意を推奨いたします。
 ・上下とも長袖の汚れてもよい服装と、履き慣れた運動靴がおすすめです。
 ・首にタオルを巻いておかれますと、汗を拭けますし防寒対策にもなります。
 ・昼食と夕食には、特製のさつま芋料理をご馳走いたします。

 仕事は、以下の3つを同時並行的に進めていく。

 ・芋掘り‥‥芋を傷つけないように、そーっと掘ってください。
 ・運搬‥‥‥掘った芋をコンテナに集めて、倉庫へ運んでください。
 ・選別‥‥‥傷の有無を確認しつつ、30センチ以上と未満の芋を分けてください。

 当日の天気予報は晴れ。
 気温も朝こそ低いが、段々と上昇するとの予報がでている。
 秋の陽光のもと、村人達に手を貸してほしい。


~ 解説 ~

パートナーや友人達と、楽しく芋を掘りませんか?

描写希望のシチュエーションを以下よりご選択いただき、番号を明記のうえプランをお寄せください。
具体的な状況、心情や台詞などは、可能なかぎり描写をさせていただきます。

【1】芋掘り
【2】運搬
【3】選別
【4】昼食(食べたい料理)
【5】夕食(食べたい料理)

また、パートナー以外のキャラクターとの交流をご希望の方は、お相手のお名前をプランにご記載ください。
ただし一方的なご希望は描写しかねる場合がございますので、事前にご相談のうえ、双方のプランにご記入ください。


~ ゲームマスターより ~

こんにちは、浅倉季音と申します。
お読みいただきまして、ありがとうございます。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

キールアイン・ギルフォード ナニーリカ・ギルフォード
男性 / マドールチェ / 人形遣い 女性 / アンデッド / 悪魔祓い
こんどはいもかー、こういう飯系は食いたくなるよなー!
さつまいもって、何して食えば良いんだ?
ふーん、結構あるんだな、食い方。
てんぷら、はニホンの食べ方だっけか、食べたことないし、美味しそうかもな。
で、ナニカはスイートポテトか。
いや、すっげぇうまいけど、食べ過ぎるとふとーーいってー!!!!
なにすんだよナニカ!
俺は食っても太らねーから良いけど、お前は太るだろ!
はぁ?別に気にするほど太ってないし、良いだろ。
ナニカが太ったら? まー、仕事に影響出るし、痩せろっていうかな。
でもナニカはナニカだろ。
って、そんなことより、掘るぞ!
クワ使って、掘って掘って掘りまくりだー!
グロリア・ティティス ローズ・ブラッディ
女性 / ヴァンピール / 狂信者 女性 / アンデッド / 墓守
なーんか長期の指令言ってるうちに、なかなか大変なことになったんだねー。
シャドウ・ガルテンの国交回復もびっくりだけど、転移方舟の一部破壊はいたそうだー。
まぁ、それに頭悩ませるのは私の仕事じゃないからいーんだけど。

さてさて、久々の自分で選んだ指令だし、たのしもーよ。
ヨハネの使徒をぶっ殺してぶっ殺したいとこだけど、たまには息抜きもね。
掘って、焼き芋しよー、焼き芋。

掘るのめんどいね……でも、丁寧にやろうとしなきゃ、
サツマイモって、つた引っ張るだけでも結構抜けんじゃない?
まー、習うより慣れろってやつさー、ほれほれー!


~ リザルトノベル ~

 ヴァン・ブリーズの南の端の村は、朝から賑わっていた。

「おはようございます」
「おはよ……ふぁあ……」

 今日は、村をあげての芋掘りの日なのだ。
 子どもからおばあちゃんおじいちゃんまで、軍手に長靴姿で家を出てくる。
 上下にヤッケを着て、首にはタオルを巻いて、農業用の布製の帽子もかぶって。

「さむいよー」
「動いてりゃ暖かくなるんじゃね?」

 ようやっと明るくなり始めた村は、まだ少し肌寒い。
 しかしながら晴れるうえ、最高気温も先月並と予報されている。
 厚着は厳禁だ。

「これ全部か。毎年のことではあるが、骨が折れる仕事だよな」
「うん。でもあたし達のお祭りだし、気合いいれなきゃね!」

 天気のいいうちに、村の畑に植えているすべてのさつま芋を掘らなければならない。
 そして収穫感謝祭までに、供える芋とそうでない芋を選別しなければならない。

「それに今年は、強力な助っ人のみなさんが来てくださっておるしのぅ」
「頼りになりそうな人達ばっかりだにゃ!」

 畑の前には、続々と人々が集まっている。
 皆、村からの手伝いの要請に応えてきた村外の人達だ。
 ひとりで。
 友人と。
 家族と。
 大切なパートナーと。
 村人達の役に立ちながら、想い出もつくれて、芋料理も食べられる。
 一石三鳥な企画に、多くの人達が集まってくれていた。



「長期の指令行ってるうちに、なかなか大変なことになってたんだねー」
「大変なこと、ですか?」
「うん。例えばさー、シャドウ・ガルテンの国交回復とかね」
「確かに……グロリアは、シャドウ・ガルテン出身ですものね」
「そうそう、びっくりだったよ。それに、転移方舟の一部破壊はいたそうだー」
「そうですね、なかなか精密な魔術のようでしたし……」
「まぁ、それに頭悩ませるのは私の仕事じゃないからいーんだけど」
「ふふふ。せっかくですから、機会があればグロリアの故郷に行ってみたいものです」
「うん、いつかねー」
「楽しみにしています」
「さてさて、久々の自分で選んだ指令だし、たのしもーよ」
「はい、節度を守って楽しみましょう」
「ヨハネの使徒をぶっ殺してぶっ殺したいとこだけど、たまには息抜きもね」

 説明を聴こうと集まる村人達や協力者達に、『グロリア・ティティス』達も混ざる。
 『ローズ・ブラッディ』も、グロリアについていき、笑いかけた。

「みなさん。お集まりいただきまして、ありがとうございます」
「本日はよろしくお願いいたします」

 そう言って作業について述べ始めたのは、村長や神主らしい。
 ほかの村人達からも、協力者達には口々に感謝の言葉が告げられた。

「いいってことよー。掘って、焼き芋しよー、焼き芋」
「焼き芋ですか、あまり食べすぎない程度にしましょうね」

 応えたグロリアの頭のなかでは、既に焼き芋がほくほくしている。
 やはり笑って、頷くローズ。

「グロリアさんとローズさん、ですね。おふたりは、此方の列をお願いします」
「おっけー」
「がんばります」

 説明が終わると、芋掘りの区画が割り振られた。
 とりあえず、ふたり一組で1列ずつ担当するようだ
 グロリアもローズも、最初こそ丁寧に土を掘り始めたのだが。

「掘るのめんどいね……」

 すぐに、飽きてしまった。

「えぇ……掘るのは、少し大変ですね」

 ローズも、グロリアに同意見である。
 ふたりして、なにかよい方法はないかと考えてみたり。

「そっか。丁寧にやろうとしなきゃいいのか」

 まるで大発見でもしたかのように、グロリアの赤瞳が輝いた。

「どういうことですか?」

 ローズには、グロリアの意図が読みとれない。

「いやさ、サツマイモって、蔓を引っ張るだけでも抜けんじゃない?」

 身振りを交えて、昔読んだ本に描いてあった気がするのだと説明するグロリア。

「う、うーん、どうなのでしょう。やったことがないのでわかりませんが……」

 知っている気もするけれども、確信の持てないローズ。 

「まー、習うより慣れろってやつさー、ほれほれー!」
「ほ、本当に大丈夫ですか!? あ、ああ……」

 しかしそんなローズの心配を余所に、グロリアは蔓を掴んで引っ張った。
 軽く引いても駄目なので、ちょっとずつ力を足していく。
 芋の頭が見えれば、こっちのものだ。
 蔓を切ってしまわないようにだけ気を付けながら、引っ張った。

「よいしょぉっ!」

 かけ声とともに尻餅を着いたグロリアの腕の、その先に。

「わぁ……」

 ローズから感嘆の声が漏れるほどたくさんの大きな芋が、繋がっていた。

「すごい……すごいですねっ!!」
「おぉ、どんなもんさー!!」

 得意になったグロリアは、次のつるに手をかける。
 ローズも、わくわくしながら見守っていた。



「こんどはいもかー、こういう飯系は食いたくなるよなー!」
「指令を探すときは、食べ物がついているかどうかを確認するようになってきましたね……」

 説明を聴き終えて、『キールアイン・ギルフォード』がうーんと背伸びをする。
 『ナニーリカ・ギルフォード』も、ちょっと嬉しそうだ。

「キールアインさんとナニーリカさん、ですね。おふたりは、此方の列をお願いします」
「りょうかいだ!」
「分かりました」

 ふたりともしっかりとクワを握って、準備万端。
 腰を下ろして、土に刃を入れた。

「それにしても、さつまいもって、なんにして食えばいいんだ?」
「そうですねー、シンプルに蒸す、大学芋、スイートポテト、てんぷら、さつま汁とかかな?」

 さくさく土を掘りながら、キールアインは首を傾げる。
 少し考えて、ナニーリカが指折り答えた。

「ふーん、結構あるんだな、食い方」
「どれが気になります?」
「てんぷら、だな。ニホンの食べ方だっけか、食べたことないし、美味しそうかもな」
「てんぷらは私もあまり食べたことありませんし、いいですね」

 キールアインの頭のなかに、ぼんやりと芋のてんぷらのカタチが浮かぶ。
 一方、ナニーリカの脳裏には、過去に食べたカタチや味が思い起こされていた。

「でも、やっぱり一番はーー」
「で、ナニカはスイートポテトか」

 言いかけたナニーリカの言葉を、キールアインが遮る。

「え、なんでわかったの?」
「すっげぇうまいからな」

 ずばり言い当てられて驚くナニーリカに、にかっと笑うキールアイン。
 甘くて美味しいスイートポテトは、キールアインも好きだった。

「けど、食べ過ぎるとふとーー」
「うるさーい!」

 キールアインの言葉を、今度はナニーリカが遮る。
 そして、ぱーんといういい音が村中に響いた。

「いってー!!!!」

 キールアインの頬を打ったのは、ナニーリカの平手である。

「なにすんだよナニカ!」
「なにするんだ、じゃないですよ! デリカシーのでの字もないんですから!」
「俺は食っても太らねーからいいけど、お前は太るだろ!」

 怒るナニーリカに、しかし手は出さず、キールアインは口で抵抗した。

「う……ま、まぁ確かに、栄養が身体にまといやすい体質ですけど……」

 痛いところを突かれて、ナニーリカは口ごもる。

「太った私は、キルは嫌い?」

 そして小さな声で、キールアインを見上げた。

「はぁ? 別に気にするほど太ってないし、いいだろ」

 その眼差しが可愛くて、ふぃっとあっちを向く。 

「まー、ナニカが太ったら? 仕事に影響が出るし、痩せろっていうかな」
「そ、そうですよね、たしかに太ってたら支障が出ます」

 キールアインの反応に、此方まで恥ずかしくなってきたナニーリカ。
 視線を、そっと落とした。

「でもナニカはナニカだろ」

 だがキールアインのこの言葉に、弾かれるように視線を上げる。
 キールアインは、遠くの山を向いていた。

「キル……そんなイケメンなことを言えるようになって……」

 思わぬひとことは、ナニーリカに感動をもたらす。
 本当に嬉しくて、なんだかちょっと眼が潤んできた。

「って、そんなことより、掘るぞ!」
「んん。そんなことって……」
「クワ使って、掘って掘って掘りまくりだー!」
「ふふっ、なんだかんだ、まだ子どもな面もあるんですよね」

 照れ隠しをするキールアインに、ナニーリカは思い切りの笑顔を贈る。
 そういえば手放していたクワを握りなおして、芋掘りを再開するのだった。



「グロリアさんとローズさんは、芋を掘るのが早いですね」
「んー、それほどでも」
「土はついたままでもよろしいのでしょうか」
「そうですね……こうやって、軽く落としていただければ助かります」
「分かりました。次からそうします」
「よろしくお願いします。それではいただいていきます」

 芋でいっぱいになった黄色のコンテナを、村人達が畑の外まで運んでいく。
 受けとったコンテナを台車に載せて倉庫まで行くのは、別の者の仕事だ。
 恐らく、応援に来た者だろう。

「きましたよ……っと!」
「待ってました!」

 台車から作業台へとコンテナを移すと、最初の選別作業の開始である。
 
「まずは、蔓から芋を外して、ばらばらにしてください」
「よっ……と。とれた!」
「いい感じです。上手ですね」

 初めての経験を喜ぶ少年に、村人が笑いかけた。

「外した蔓は、足許のコンテナに入れておいてください」
「このなかに入れるのね」
「そうしたらひとつずつ、傷がないかどうか確認してください」

 軍手をつけた手でひとつひとつ、丁寧に傷の有無を確認する。
 余分な土を払いつつ、ひげ根を外して。
 そのうえで作業台に貼られたものさしで、30センチ以上と未満の芋を分けていった。



「はじいた芋は此方にお願いします」

 運んだ先は、村の集会所のなかの台所。
 小さな芋や傷のある芋は、村人達の手によって美味しい芋料理に生まれ変わるのだ。



「みなさん、昼食の準備ができましたのでどうぞ」

 集会所の外に並ぶのは、村人特製のさつま芋料理。

「わぁ! キールアインさん、てんぷらですよ!」
「これが噂の……旨そうだな」

 それからキールアインとナニーリカは、料理名当てクイズを始めた。
 蒸し芋、芋ご飯、味噌汁、大学芋、スイートポテト。
 芋を掘りながら挙げていた以外にも、多くの料理が並べられている。

「それでは、いただきます!」

 村長に合わせて、みんなでいただきます。
 レシピや祭りのことを質問したり、逆に自分のことを訊ねられたり。
 エクソシスト達も村人達も、わいわいと楽しい時間を過ごした。



「美味しかったねー、焼き芋」
「はい。昼食にしては少し食べすぎてしまいました」

 グロリアの感想に、しかしローズは軽く頬をかく。
 その分、身体を動かさなければと気合いを入れた。

「夕飯には、もっと美味しい焼き芋がでるかなー」
「ふふふ。楽しみですね」

 このグロリアの言葉には、ローズも笑ってしまう。
 なによりグロリアが楽しそうで、よかったと安心するローズ。
 グロリアを信じてついていくのだからと、改めて心に思う。

「いちばんはてんぷらだったな」
「私はやっぱり、スイートポテトね」

 キールアインとナニーリカは、それぞれの好きな料理を食べられて満足していた。
 あーだこーだと、料理の魅力を語り合う。

「もうあれだな。旨いものは旨いんだし、開き直って食べる方がいいって」
「キルは太らないからそんなこと言えるんですよ」

 ぷぅっと頬を膨らませて、ナニーリカはキールアインを見上げた。
 だがそれは決して、キールアインを怒っているわけではない。
 優しい声音で、ナニーリカは応えた。

「それではみなさん、午後もよろしくお願いします」
「やってやるさー!」
「楽しくがんばりましょう」
「午後も掘って掘って掘りまくりだー!」
「いい汗を流しましょう」

 昼食後は、少し休憩をしてから作業再開。
 芋を掘って、運搬して、選別して。
 15時のおやつには、さつまいものかりんとうを食べて。
 夕暮れとともに、作業を終えた。

「本日は1日、本当にありがとうございました」
「みなさまのおかげで、無事に祭りを開催できそうです」

 また食卓を囲むエクソシスト達に、村長や宮司から感謝の言葉が送られる。
 夕食にも、さつま芋料理がどっさり。
 サラダ、コロッケ、かきあげ、根菜の炒め物、ポタージュ。

「コロッケもーらいっ!」
「あ、キルずるーい! 私も食べたかったのに!!」
「まだありますよ、ナニーリカさん。どうぞ」
「ローズさん、ありがとうございます!」
「ってちょっとグロリア! それはわたしがとっておいた分ですよ!?」
「かたいこと言わないでよー。ローズのものは私のものー」

 始終、笑いの絶えない1日を、エクソシスト達は過ごしたのだった。



お芋の美味しい季節ですね
(執筆:浅倉季音 GM)



*** 活躍者 ***


該当者なし




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2018/11/12-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。