【夏祭】防げ! 爆破魔方陣!
難しい | すべて
8/8名
【夏祭】防げ! 爆破魔方陣! 情報
担当 春夏秋冬 GM
タイプ EX
ジャンル シリアス
条件 すべて
難易度 難しい
報酬 多い
相談期間 6 日
公開日 2019-08-07 00:00:00
出発日 2019-08-16 00:00:00
帰還日 2019-08-22



~ プロローグ ~

 その稲荷神社では、七夕祭りが真っ最中だった。
 久々の、大きなお祭りである。
 賑やかに、ハレの日を楽しむべく、2週間以上の長きに渡って執り行われている。
 海を渡って来た浄化師達も参加したというこのお祭りは、噂を聞き付け、近隣以外の人々も訪れ賑わっていた。

 そのお祭りで、テロが起るとの情報を、薔薇十字教団ニホン支部は手に入れた。
 ニホン支部長である『安倍清明(あべの せいめい)』は、アナタ達を招集し指令を告げる。

「トウホクの稲荷神社でテロが起るとの情報を手に入れました」

 その情報は、一体どこから?
 そう訝るアナタ達に、清明は詳しくは返さない。

「確度の高い情報です。間違いはありません」

 ただただ、確実な情報だということを強調する。
 政治的な思惑が絡み、ニホン支部は本部からの独立性を必要としており、それがアナタ達への秘密主義に繋がっているのかもしれない。
 あるいは、他の理由もあるのかもしれないが。
 だが、そんな詮索は、今する余裕はない。
 テロを防ぐべく、動くのが先決である。

「これは、祭りの会場に仕掛けられた爆破魔方陣の設置された箇所を記した地図です」

 アナタ達に渡された地図には、祭り会場の詳細な見取り図と、そこに設置されているという爆破魔方陣の場所まで記されていた。
 ここまで詳細な物を、どうやって手に入れたのか?
 疑問は尽きないが、テロを防ぐべく清明の説明を聞き続ける。

「爆破魔方陣は、禁忌魔術であるヘルヘイム・ボマーを改良した物のようです」

 清明の言葉に、少なからず動揺するアナタ達。
 ヘルヘイム・ボマーは、サクリファイスが行おうとしたテロで使われようとした物だ。
 なぜ、そんな物がニホンで使用されているのか?
 清明は、その疑問には答えず、爆破魔方陣の詳細と解除方法だけを告げる。

「オリジナルのヘルヘイム・ボマーとの違いは、大きく2つ。ひとつは威力です」

 元々のヘルヘイム・ボマーは、魔方陣に込める木気の魔力量により、威力の調整が出来る。
 その性質を利用し、重傷化するが死なない程度に威力を抑えるような使用が好まれていた。
 だが、今回の爆破魔方陣は違う。
 この魔方陣は、周囲から木気の魔力を集める性質を持っている。
 そのため、大気や地面からだけでなく、周囲を移動する人々からも微量であるが集め続け、威力を高めることが出来る。
 おそらく祭り会場に設置したのは、被害者を多く出すためだけでなく、祭りに訪れた人々から、木気の魔力を集め威力を高めることも目的だと推測された。
 すでに設置から少なくない時間が経過し、威力は相当上がっている筈だ。

「ふたつ目の違いは、時限性です」

 元々のヘルヘイム・ボマーは、魔力回路を持つモノが魔方陣に侵入することで発動する。
 だが今回の爆破魔方陣は、そこが時限式に変えられていた。
 これは木気の魔力を集める時間を延ばすことで、より威力のある爆破魔方陣にするためだと思われる。

「発動の時刻には、まだ時間があります。発動時刻は、2日後の午後8時。祭りの最終日に、最も多くの人々が集まる時を狙っているようです。ですので、今から解除に向かえば間に合います。ただ――」

 注意点を清明は説明する。

「この爆破魔方陣は時限式ですが、同時に、遠隔操作で爆破することもできます。そのためには、術者が一定距離まで近づかなければいけませんが、そうなる前に解除しなければいけません」

 そこまで説明すると、清明は解除方法を教える。

「土気の魔力属性を持つ武器、あるいは魔術。もしくは土気の属性を持つ人物が魔方陣を攻撃することで、無効化出来ます。ただし込められた木気の魔力量に応じて、魔方陣は強固になっています。それを上回る土気の魔力をぶつけなければいけません」

 つまり攻撃力が高い者であればあるほど、爆破魔方陣を速く解除することが出来るという訳だ。

「解除には、土気の魔力属性が必要になります。そのため、本来なら誰でも出来るという訳ではありません。ですが、その点に関しては、こちらの魔女殿の協力で解決できます」
「うん。任せて!」

 力強く頷いたのは、魔女であるセパル。
 彼女の説明によれば、ごく短時間だが魔力属性を変える魔法を掛けられるとのことで、それを利用すれば誰でも解除を行えるとの事だった。
 説明を聞き終った所で、清明は指令を口にする。

「爆破魔方陣の解除をお願いします。時間はまだありますが、解除は早い方が良い。現地には、すでに事情を話し、アナタ達が現地に訪れる頃には、人払いをして貰えるように話はつけています」

 話を聞き終わったアナタ達は、早速現地に向かいます。
 魔導蒸気船『ホープ・スワロー』も使い、可能な限り足を速め、爆破予定の1日前の早朝には、現地に辿り着くことが出来た。
 そうして解除に取りかかろうとした頃、それに爆破魔方陣を仕掛けた者達は気付いていた。

『おい! どういうこった!』
 とある屋敷。その奥の部屋に設置された通信機器を通じ、『芦屋道満(あしや どうまん)』はグラバーに怒鳴る。
『爆破魔方陣を仕掛けた場所に浄化師が来てるぞ! 解除されちまうじゃねぇか!』
「……知っています。それに関しては、いま人を出しました」
 爆破魔方陣を設置させたグラバーは、東ニホン反政府軍の実質的な頭目である芦屋道満に応える。
「潜り込ませた『イヌ』から情報が来ましたが、つい先ほどなので少し遅れました。ですが間に合います。解除される前に爆破させ、浄化師だけでも殺します」
『はぁ? 出来んのか?』
「もちろん。その際に、反政府軍になりたがっていた浪人共も連れて行きます。犯行は奴らが行った物として偽装し、その後情報操作します」
『そうかよ。なら良いけどよ。でもな、現場につく前に、近付いてるのはバレるぞ。向こうも、その辺は警戒して、周囲に見張りぐらいつけてんだろ』
「構いません。私達の協力者も同行しますから。彼らが邪魔者は排除してくれるでしょう」
『ホントかよ。信じられねぇ……分かった。じゃ、俺達も手を貸してやるぜ』
「……は? 待って下さい! いま貴方に動かれて、下手にこちらとの関係性がバレでもしたら――」
「心配すんな! 任せとけ!」
 その一言を最後に通信は途切れる。
「馬鹿が!」
 苛立たしげにグラバーの声が屋敷に響いた。

 そうした状況になっているとは知らないアナタ達は、現場に到着すると、即座に解除に動きます。
 時間は、朝の6時。人は神社の関係者ぐらいしか居ません。
 爆破魔方陣が設置されているのは、神社の境内と、神社に通じる参道に一定間隔で設置された7基の鳥居の近くです。
 早速、解除を行っていると、その途中で襲撃の連絡が。
 清明の使い魔であるカラス達がアナタ達に告げます。

「犯人がこちらに近付いています! 魔方陣解除チームと襲撃者への対応チームに分かれて下さい! 場所は案内します!」

 これにより、2つのチームに分かれ対応することに。
 魔方陣処理班と襲撃者対応班。
 急遽、編成することになり、動くことになりました。
 緊迫するこの状況。アナタ達は、どう動きますか?


~ 解説 ~

○目的

爆破魔方陣の解除。

○方法

土気属性の攻撃で魔方陣を攻撃する。魔術、直接攻撃のどちらでも可能。

魔方陣にはHPに相応する耐久値がそれぞれ設置してあります。これを0に出来れば解除成功です。

○状況推移

朝の6時、現地到着。行動開始。

神社の関係者が人払いに協力してくれます。

一定時間後、襲撃者が近付いて来るとの連絡。

解除班と襲撃対応班に分かれ行動。

ということになります。襲撃犯には、清明の使い魔の烏が案内します。

魔方陣を解除したあとなら、襲撃対応班を追い駆けることもできます。

○魔方陣の場所

境内に最大の物が1箇所。

境内に通じる参道に設置された7基の鳥居の近くに1箇所ずつ。

合計8か所。

清明から渡された地図に設置箇所の詳細が載っています。

○襲撃犯

浪人×20

魔術師×5

浪人は、直接攻撃しか出来ませんが、それなりに強いです。

浄化師は幕府の犬であり、ニホンを食い物にする輩の手先とそそのかされています。

5人の魔術師は、かなり強いです。体術も使えます。

PL情報になりますが、終焉の夜明け団です。外から見て分かる痕跡は消しています。

神社にある程度の距離近付くと、魔方陣を起動できます。

神社から20分程度走った距離で対峙します。

場所は、数十人が一度に戦闘できる広さのある荒地の平野です。

○NPC

魔女セパルと、死んだふり浄化師のウボーとセレナ。

セパルは、ごく短時間ですが、魔力属性を変える魔法が掛けられます。

魔方陣の解除に協力します。他にも、襲撃対応班に協力させるなど、PCのプラン次第で自由に動かせます。

ウボー&セレナ

2人とも直接戦闘が可能。PCのプラン次第で自由に動かせます。

芦屋道満

半鬼のデモン。東ニホンの反政府軍の実質的な頭目。何人か仲間を引き連れています。

PCが有利だと襲撃犯を逃がす行動をとり、PCが不利だと襲撃犯を倒す動きをします。

襲撃犯を逃がす行動をさせるぐらいPCが有利だと、大成功になります。

以上です。


~ ゲームマスターより ~

おはようございます。もしくは、こんばんは。

今回は、ニホンで暗躍する者達が起こすテロ事件、その序盤です。場所は、『【夏祭】トウホク七夕祭りを楽しもう!』のお祭り会場となった場所ですが、こちらにご参加いただいていなくても、不利になることはありません。

そして今後、ルートによっては、今回以上の事件が起こる予定です。

ちなみに今の所、ルート的には、ニホンでの浄化師達の好感度がどんどん上がってるので、良いルートに進んでいます。

一番のバッドルートだと、

キョウ焼き討ちされて大炎上。

キョウにいる祟り神さんにより、狂暴化した妖怪が大発生して大暴れ。

狐の八百万の神さん、アシッドに感染させられて、スケール5べリアル発生して大暴れ。

ニホン支部長の安倍清明と、東ニホンの反政府軍の実質的頭目な芦屋道満、殺し合う。

になります。

それはさておきまして、少しでも楽しんでいただけるよう、判定にリザルトに頑張ります。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

リチェルカーレ・リモージュ シリウス・セイアッド
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / ヴァンピール / 断罪者
お祭り会場に爆弾なんて… 大変なことになる前に止めないと
境内から遠い魔法陣の解除
襲撃の知らせがあれば広場へ移動

現場についたら魔術真名詠唱
無茶はしないで シリウスに
中衛位置 参道への道を塞ぐ形に
特に魔術師達を魔法陣へ近づけない
回復と支援担当 
シアちゃんやシルシィさんと連携 倒れる人のないように天恩天嗣2で回復
ウボーさんたちにも 怪我をしたら無理せずひいてくださいねと
参道へ近づいてくる敵>魔術師の順に鬼門封印
余裕があれば 九字や退魔律令で近くにいる敵を攻撃

浪人たちへ
ここに仕掛けられた爆弾が起動したら 沢山の無関係の人が傷つくんです
それを知っているんですか?
刀を持つ人は…剣を持つ人は 誰かを守る為に戦うのではないの?
桃山・令花 桃山・和樹
女性 / 人間 / 占星術師 男性 / アンデッド / 墓守
襲撃対応班と魔方陣解除班のうち、魔方陣解除班を担当
襲撃により2班が分かれる前に、セパルさんに土属性付与をお願いする
全員一度にかけられる場合は全員に
1人ずつの場合は魔方陣解除班を優先かつ土属性手段を持つヨナさん・鈴理さんにはかけない、とお願いする
セパルさんに、行動は令花に同行しつつ、解除班の効果切れ都度かけ直しするよう依頼
解除は、境内にある最大のものを第一優先に、それが終わったら参道の小さいのを解除
担当分一つ解除したら他解除者、襲撃対応班を補助
令花はアルカナソード等で魔方陣にダメージを与える
和樹は、万一の伏兵等に備え周囲を警戒しつつ、盾で通常攻撃。襲撃に対しては絶対防御の誓いで令花と仲間を警護
シルシィ・アスティリア マリオス・ロゼッティ
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / 人間 / 断罪者
目的
爆破魔方陣を起動させない。

行動
襲撃対応班。

最初は、鳥居近くの魔方陣を参道入り口から解除。
セパルさんに魔力属性を変える魔法を、他の皆と一緒にかけてもらう。

襲撃の連絡が来たら移動。
魔術師に抜かれて神社へ近づかれないように注意。
他の人たちと協力して足止めの戦線を構成。
マリオスは前衛で攻撃。
アライブスキルも積極的に使用。
シルシィは中衛、アライブスキルで援護と回復。
余裕があれば通常攻撃。

それから、浪人たちに話しかけて動揺を誘えないか試す。
普通の人たちを犠牲にして何を企んでいるのか、とか。
禁忌魔術である、あの魔方陣を使うあなたたちは何?(魔術師たちに向かって)
リコリス・ラディアータ トール・フォルクス
女性 / エレメンツ / 魔性憑き 男性 / 人間 / 悪魔祓い
魔方陣解除班

属性変更してもらい魔術真名詠唱後、まずは一番大きい魔方陣を皆で協力して解除
三身撃連発して一刻も早く解除したいわ
大きいの解除後、鳥居の小さい魔方陣へ
手分けして、私達はとりあえず手近な所から解除していく

自分達のノルマ(小二つ)を解除したら、残りは他の解除班に任せて襲撃者の方へ向かう
追いつけたら、前衛に突っ込んで戦踏乱舞で支援しつつターゲットをばらけさせるよう動く
危険なのは魔術師の方よね…できれば撤退される前に捕まえたいところね

おはよう、憐れな襲撃者さん、そしてさようなら
回避重視、前衛で敵を攪乱しつつ隙があれば攻撃
仲間の呼びかけに答えない人は何も喋る気無しとみて優先的に狙うわ
アリシア・ムーンライト クリストフ・フォンシラー
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / アンデッド / 断罪者
ヘルヘイム・ボマーを改良した魔方陣…何てものを…
罪の無い人が、巻き添えになってもいい、と本気で、考えてるのでしょうか…
止めたい、です
誰も傷ついて欲しくない、です
魔術をこんな事に、使わないで…

敵襲の連絡が来るまでは手前の魔方陣解除を行います
属性変えて頂かないとですね

敵襲の連絡が来たら、他の陰陽師のお二人と一緒に、クリス達前衛組の後方に
天恩天賜Ⅱでの回復、鬼門封印で敵を後退させる支援を中心に
クリス達を抜けてきた敵には、蠱霧散開で攻撃を
相手も人間ですから、あまり酷い事は、したくないです、けれど…

後ろの魔術師さんはともかく
浪人の皆さんは、自分の国の人々を傷つける、こんな罠
どうして仕掛けられるんですか…
ニコライ・パーカー リサ・パーカー
男性 / 生成 / 断罪者 女性 / マドールチェ / 墓守
集合した時点で挨拶と作戦を相談し準備。

味方と協調し作戦を成功させるために装備や能力を全力で使い動く、敵の接近を知った時点でニコライは敵背後から攻撃するために移動して急襲。リサは正面から防衛戦に参加。
二名とも敵を打ち倒すのが目的ではなくあくまでも妨害、撹乱を念頭に行動する。
また、ニコライはウィッチ・コンタクトの能力で最も魔力の高い者に奇襲を行足回りや顔への攻撃などで動き回る。リサは盾を相手に押し付けつつ相手の体に鎌を引っ掛けて相手を引き倒す、味方を盾でかばったり味方を攻撃する敵をカウンター的に攻撃する。
ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
目的 テロの阻止

知らせを受け二組に別れ魔方陣の解除
新人に気をかけつつ大きな魔方陣を解除班全員で解除したのち
残りの7つを手分けして解除に向かう 自分達の受け持ちは2つ
土属性が付与されている間は最大火力のスキル 切れればFN6で対応

ヨ 情報源の不明瞭さとは逆に魔方陣の場所が記された詳細な地図…
  誰の、どういった思惑があっての事でしょうか
  …私達は動かされている?
ベ 気に入らないか
ヨ ええ、大いに気に入りませんね(不機嫌そうに
ベ そんな顔 皆の前ではするなよ
ヨ しません

2つの魔方陣を解除した後は他の魔方陣の解除手伝いや確認
殿を務めるつもりなので状況により解除を引き継ぐ

万が一襲撃者と対峙した際は喰人で対応
ヨナは解除に専念
鈴理・あおい イザーク・デューラー
女性 / 人間 / 人形遣い 男性 / 生成 / 魔性憑き
目的:全ての魔法陣解除

まずは大きな魔法陣から解除
小さな方も二つは解除しないと。
属性が土なので属性変更魔法をうける必要がない分、率先して動きます。

マヤ、お願いね。
力の出し惜しみはしません。全力で行きます

小さい魔法陣の解除も素早く確実に。二人で一つを攻撃
終わったら次です、えっ…はい!
イザークさんにつかまって障害物を飛び越えて次の魔法陣までショートカット

イザークさん、そのまま一気に降りてください!
落下の勢いも上乗せしてそのまま攻撃します!

解除次第、終わってない魔法陣の解除へ向かいます。


いえ、イザークさんなら怪我しないよう絶対私を守ってくれるので思ったので
…何か変な事いいましたか、私?


~ リザルトノベル ~

○爆破魔方陣を解除せよ!
 祭り会場に仕掛けられた爆破魔方陣によるテロ。
 それを防ぐため、浄化師達は全力で急いでいた。

(お祭り会場に爆弾なんて……)
 仲間と共に目的地に走りながら『リチェルカーレ・リモージュ』は呟く。
「大変なことになる前に止めないと」
 決意を込めた彼女の呟きに『シリウス・セイアッド』は並走しながら、ある疑惑を抱く。
(ただのテロ組織が禁忌魔術まで使うだろうか)
 自らの考えに眉を顰めながらも、リチェルカーレの決意を込めた表情を見て気持ちを切り替える。

 そうしてテロに対して思うのは『アリシア・ムーンライト』も同じだ。

「ヘルヘイム・ボマーを改良した魔方陣……何てものを……」
 発動した際の被害を想像し、アリシアは呟く。
「罪の無い人が、巻き添えになってもいい、と本気で、考えてるのでしょうか……」
 これに『クリストフ・フォンシラー』は返す。
「止めたい?」
「止めたい、です」
 応えは即座に。
 決意を込め返す。
「誰も傷ついて欲しくない、です」
 それは傷つく誰かを想っての言葉。
 そして、魔術に強い想いを抱く彼女だからこそ、続ける。
「魔術をこんな事に、使わないで……」
「大丈夫」
 クリストフは、アリシアの想いを肯定し、受け止めるように返す。
「ここにはシリウスやリチェちゃん、他にも仲間が居るんだ。絶対に、防いでみせる」
「はい……」
 力強いクリストフの応えに、アリシアは勇気と力強い意志を貰いながら、目的地に走っていく。

 そうしてパートナーと言葉を交わしながら走り続けるのは、『リサ・パーカー』も同じだ。

「初任務が危険な依頼ですか、ニコル?」
 浄化師として初めての指令受諾。
 あえて危険な物を選んだパートナーに、リサは尋ねる。
 それは疑問ではなく、確認するように。
 リサは、パートナーである『ニコライ・パーカー』の意志を少しでも知り、自分が出来る最大限の支援をするために。
 二コルの目として、盾として。
 自らを規定する彼女に、あえてニコライは軽い口調で返す。
「大きく賭けるから大きな見返りがあるのよ。それにこの方が面白いだろ?」
 リサの、余計な力が抜けるように。
 そして彼女が必要なのだというように、ニコライは続ける。
「それよりリサ、お仲間への挨拶は任せたぜ」
「……分かりました」
「頼りにしてるぜ」
「はい。頼って下さい。二コル」

 そうして皆は走り続け現地に到着。
 先に現地に就いていたセパル達を神社の関係者が呼ぶ間に、改めて挨拶をする。

「……ニコライ・パーカー、リサ・パーカー着任します。よろしくお願いします。作戦の遂行を第一にお互い力を尽くしましょう」
 本人は自覚できていない、緊張と体の強張り。
 それをほぐすように、ニコライは続ける。
「あー、すんませんねぇ、無愛想なもんでさ……。俺たちはなるだけ邪魔にならないよう努めるんで、作戦を詰めましょうよ」
 これに元気良く返したのは『桃山・和樹』だ。
「よろしく! 俺は、桃山・和樹ってんだ。こっちが、ねーちゃんの令花」
 和樹の後に続けて、『桃山・令花』も挨拶を。
「桃山・令花です。戦闘系の指令は初めてですけど、皆さんの足手まといにならないよう頑張ります」
 これに緊張をほぐすよう、余裕のある応えを返したのは『ベルトルド・レーヴェ』。
「ベルトルド・レーヴェだ。和樹と令花は、この前ぶりだな」
 以前の指令で顔を合わせた2人に声を掛け、続ける。
「これだけの仲間が居るんだ。お互いを助け合うことが出来る。だから気負わず、皆を頼りながら、指令をこなしていこう」
 ベルトルドの言葉に、皆は頷く。
 それを横で見ていた『ヨナ・ミューエ』は。
(私も、何か言えることは)
 ベルトルドだけに頼らず、自分も何か言おうと悩んでいたが、その間にセパル達が来て断念する。
 そして即座に話し合い。
 手順を決める。
「それじゃ、セパルさん。みんなに魔法を頼むよ!」
 和樹の元気の良い呼び掛けに、セパルも元気良く返す。
「うん! 任せて!」
 魔力属性の一時的な変換魔法。
 離れていると無理とのことだが、集まっている今ならまとめて掛けられる。
 効果は、長くて数分とのことだが、切れる度に掛け直すとのことだった。
 最初に目指すのは、境内にある最大の魔方陣。
 そこに行く途中、『マリオス・ロゼッティ』は『シルシィ・アスティリア』に声を掛ける。
「犠牲が出る前に、対処できて良かったね」
「ん、そう思う」
 シルシィは、走る速度は落とさず返す。
「犠牲を防ぐのが浄化師の仕事だから。それに、お祭り、楽しかったし」
「うん。そうだね」
 七夕祭りに参加した2人は、その時のことを思い出しながら走り続ける。
 境内が見え始めた頃、シルシィは尋ねる。
「解除する魔方陣、興味がある?」
「少しね。でも――」
 魔術に興味を持つ自分としてよりも、浄化師としての自分を優先して返す。
「被害者が出るなら、そんな事は言ってられない。傷つく誰かが出る前に、解除しないと」
「ん、頑張ろう」
 シルシィが同意の声を返す。
 それとほぼ同時に、皆は境内に着いた。
 即座に解除に動く。
 同行していたセレナが戦踏乱舞で皆を強化しつつ、次々魔方陣を攻撃。
 地図に記された場所を攻撃すると、魔方陣が浮かび上がり、攻撃をする毎に薄れていく。
 参加している人数の多さ。そして間断ない連続攻撃で、短時間で破壊する。
 解除すると、即座に手分けして残りの魔方陣の解除に向かう。

 ここまでの流れは、非常に良い。
 この時点では知り得ないことだが、神社の境内にある魔方陣が最大であると同時に、他の魔方陣の統制も行っている。
 そのため、それを最初に破壊することで、一度に全部の魔方陣が同時に爆破することも避けられるようになった。
 戦力を下手に温存したり、最初から戦力をバラけさせたり、そういったことをしていないが故の結果である。
 合理的かつ全力を尽くす行動を取れたからこそ、最良の結果に繋がった。

 だからこそ、襲撃者の連絡が来た時点で、かなり残りの魔方陣の耐久度を削れていた。
 その状況で、襲撃対応と魔方陣解除の班に分かれ行動する。

「魔方陣の解除は引き受けたわ!」
 襲撃者の連絡を受け、『リコリス・ラディアータ』は、襲撃犯に向かう仲間に告げる。
 そしてパートナーである『トール・フォルクス』にも呼び掛けた。
「トール、一刻も早く解除しましょう。少しでも早く、手助けに行けるようにしないと」
「ああ、もちろんだ」
 力強くトールは応え、2人は今まで以上に、苛烈に魔方陣に攻撃する。
 リコリスは華麗に、舞うような優美さを見せながら、絶え間ない連続攻撃を。
 トールは的確に、素早い連続射撃で。
 途中、襲撃犯に向かうセレナに戦踏乱舞を掛けて貰い、強化された能力を駆使し、短時間で受け持ちの魔方陣を解除した。
「これで、終わり! 行きましょう! トール!」
「ああ。こんな事しでかす奴らに、思い知らせてやらないとな」
 そう言うと2人は、並走して襲撃犯の元に走り出した。

 同様に解除していくのは、『イザーク・デューラー』と『鈴理・あおい』も。

(木々や障害物を走り抜けるより、飛び越えた方が速そうだ)
 先行する、あおいを追い駆けるイザークは周囲を見て確認する。
 あおいは土属性だったので、セパルによる属性変換を受ける必要がなかったので、率先して動いている。
 その分、少しだけ出遅れたイザークは、その差を埋める以上の速さを見せた。
 天空天駆による飛翔。
 木々を乗り越え、あおいに追い付くと呼び掛ける。
「あおい、つかまれ!」
「えっ……はい!」
 あおいが頷くと同時に、イザークは抱き上げ飛翔。
 1人の時よりも高さと速さは低下するが、それでも木々を越えショートカット。
 目指す場所が視認できると、あおいは言った。
「イザークさん、そのまま一気に降りてください!」
 あおいは、自らの人形であるマヤの準備をしながら続ける。
「落下の勢いも上乗せして、そのまま攻撃します!」
 この思い切りの良さに、イザークは驚く。
(一気に降りる!?)
 普段、天空天駆に慣れている自分ならともかく、あおいにとっては初めての行動。
 だが、あおいは微塵の不安も見せていない。
(俺の『飛翔斬』スキルと同じ理屈なんだろうが、自分ならともかく……でも彼女の目に迷いはない、ならば行くしかないだろう)
「行くぞ、あおい」
「はい、イザークさん」
 目的地を確認し、一気に急降下。
 落下に近い速度で高度を下げ、地面に激突するギリギリで回避。
「マヤ、お願い」
 主である、あおいより先んじて、マヤが跳び出す。
 降下の勢いも加わった、虚身投の一撃。
 それは動き回る敵であれば命中させるのは難しかったかもしれないが、固定目標ならば問題ない。
 会心の一撃となって、魔方陣に大きな打撃を与えた。
 その勢いを殺すことなく、2人は連続攻撃を。
 イザークによる戦踏乱舞で強化された戦力を駆使し、魔方陣を破壊した。
 破壊し、即座に次の魔方陣へと向かう。
 その道中、イザークは言った。
「しかし、あおいも無茶を言うな」
「なにがですか?」
 不思議そうに尋ねるあおいに、イザークは苦笑するように続ける。
「俺が君を支えきれず地面に落下とか考えなかったのかい?」
「いえ、イザークさんなら怪我しないよう、絶対私を守ってくれると思ったので」
「……」
 あおいの応えに、思わず言葉に詰まるイザーク。
「……何か変な事いいましたか、私?」
 聞き返すあおいの表情は、当たり前のことを、当然だというような確信があった。
 イザークを信頼する、あおいの眼差し。
 それを向けられ、イザークは思わず横に顔を逸らす。
「いや別に。ただそんな当然の表情で言われると、だな……」
 あおいの信頼が嬉しくて。
 けれど同時に、くすぐったさにも似た照れを感じ。
 喜びの浮かぶ表情を見られるのが恥ずかしくて、顔を逸らしてしまうイザークだった。

 そうして次々に魔方陣が破壊される中、令花と和樹も頑張っていた。

(ねーちゃんは、俺が守るんだ)
 和樹は不測の襲撃に備え、盾を構え周囲を警戒しながら魔方陣を攻撃する。
 隣で共に攻撃を重ねるのは令花。
 そこにセパルが魔法を掛けに来る。
「ありがとう! セパルさん!」
 元気よく礼を返す和樹に、追加で援護が。
 襲撃犯に向かう途中のセレナが、戦踏乱舞を掛け戦力を強化。
 強化された戦力を全力で魔方陣に叩きつける。
 その間に、セパルは他の浄化師の属性変換の魔法を再度かけるため、一時的に2人から離れる。
 向かう先はヨナ達の元。
 そこでヨナは、ひとつの賭けに出ていた。

(根幹属性は火気。収束と輪転の術式を相互付与。そこに連環魔方陣をもたらす木気の蓄積術式が結合してる)
 ヨナは魔方陣を攻撃しながら、ウィッチ・コンタクトも使った構造解析を行っていた。
 目的はラーニング。
 魔方陣を再現することではなく、教団が定める禁忌に触れることが狙いだ。
(私の今の状態と、これだけ魔方陣のある今なら可能な筈)
 禁忌魔術は使用すれば捕縛か処刑を免れない。
 それほどの物に触れようとするのは、自らの信念ゆえ。
(大事なことは知らないまま、いつの間にか何者かに駒のように扱われている)
 それは魔方陣に向かう途中、ベルトルドとの会話の中でも思ったこと。

「情報源の不明瞭さとは逆に、魔方陣の場所が記された詳細な地図……誰の、どういった思惑があっての事でしょうか」
 それは疑問ではなく、疑惑。
(……私達は動かされている?)
 不審ゆえの自らへの問い掛け。
 言葉として口に出た思いに、ベルトルドは返してくれる。
「気に入らないか」
「ええ、大いに気に入りませんね」
 不機嫌そうに返すヨナに、ベルトルドは苦笑するように応えてもくれた。
「そんな顔、皆の前ではするなよ」
「しません」
「そうか。なら、いい。だが――」
 少しだけ言葉に迷うような間を空けて、ベルトルドは続けた。
「腹の中に溜めたままじゃ、よくないだろ。だから、今みたいに、偶には吐き出せ。2人の時なら、問題はない。それぐらいはするさ。パートナーだからな」

 その言葉が、ヨナの背を押したのか?
 ヨナは禁忌魔術の解析という危険な賭けに出ていた。 
(盲目的に決定に従う事は己の信念に反するのではなかったか)
 自らに問い掛けながら解析を続ける。
(ここで禁忌に触れることに大した意味はない)
 ヨナは自覚している。それでも――
(でも、だからこそ踏み込んで、ただの駒ではないと示したい)
 それは過去の指令の中で、自らの血肉と化すほどに刻まれた想い。
 その想いの切っ掛けとなる指令に、共に居たベルトルドは、それゆえにヨナの行動に気付いた。
「どういうつもりだ」
 責めるのではなく、想いを吐き出させるように。
 ヨナの言葉を待つベルトルドに、迷わず応えは返ってきた。
「『教団の敵』への処遇改善の布石です。そのためなら、私の運命を賭けます」
「お前ひとりの運命じゃ、止まらんぞ」
「ぁ……」
 掠れたように、ヨナから声がこぼれ出る。
「ベルトルド、さんは……」
 関係ない。
 そんな理屈が通るだろうか?
 否。
(私は……)
 なぜ思いつけなかったのか? こんな当然のことを。
 それは甘えか? 信頼か?
 歪む心と思考に、何も言えないヨナに。
 ベルトルドは、ぽんっと、頭に手を乗せて。
「共犯だ」
 安心させるように、くしゃりと頭を撫で言った。
「パートナーだからな」
「……」
 言葉を返せないヨナ。そこに――
「じゃ、ボクも共犯にして貰うね」
 セパルが、ひょいっと現れて。
「……セパルさん?」
 ぱちぱちと、目を瞬かせるヨナに、口元に指を当ててみせ。
「秘密のひとつぐらい、あった方が、女は魅力的ってものだよ」
 そしてベルトルドに。
「ベルくんも、そう思わない?」
 悪戯めいた声で言った。
「ああ、そうだな」
 苦笑するように頷いて、ベルトルドは今するべき事に向き合う。
「魔方陣を、破壊するぞ」
 応えは、少しだけ間を空けて。
「……はい!」
 力強く返し、ヨナは魔方陣の破壊に全力を尽くした。

 かくして魔方陣は次々破壊される。
 破壊すると即座に、担当していた浄化師は襲撃犯の元に。
 令花と和樹も、セパルと協力して破壊する。
「行こう! ねーちゃん!」
「うん!」
 七夕祭りを台無しにしたやつらを、絶対に許せない!
 同じ思いを胸に、令花と和樹の2人は、セパルと共に仲間の元に。

 その頃、すでに戦いは大きく進んでいた。

○襲撃者に対処せよ!
 清明の使い魔である烏の誘導に従い、浄化師達は先を急ぐ。
 この時点で浄化師達は、敵の大まかな人数と配置が分かっていた。
 これは、シルシィが事前にウボーに頼んでいたことが大きい。

「解除している途中で、襲われたら大変だから。周囲を見ていて欲しい」

 この申し出に、周囲の警戒に動いていたウボーは、襲撃の知らせを受けると即座に斥候として移動。
 望遠鏡なども使い、先んじて得た情報を浄化師達に伝えていた。
 これを受け浄化師達は、それぞれの考えに基づき動き始める。

「後方からの撹乱を、試してみようかね」
 移動しながらニコライは、リサに戦術を告げる。
「それなら私も」
「いや、撹乱するなら分けた方が良い。俺は後ろを、リサは前を。乱戦になれば、そこから合流。それでいこう」
「……はい」
 不安を飲み込むような間を空けて、リサは頷く。

 そうしてパートナーに指示を出す者も居れば、同行するウボーとセレナに指示を出す者も。

「引きつける。数を減らしてくれ」
 シリウスの要請に続けるようにして、クリストフもウボーとセレナの2人に頼む。
「ウボーにセレナちゃん、敵撃退に協力願っても? 敵の人数は多いみたいだし、前衛を抜けていこうとする敵を遊撃で討ち取って欲しい」
 同じように、シルシィも頼む。
「遊撃として、抜けられそうなのを牽制してもらえたら嬉しい、かも」
 3人の指示に、ウボーとセレナは頷く。
 現場に赴くまでに、即興の打ち合わせを終わらせ、襲撃犯が見える場所まで移動する。

 先に気付いたのは浄化師達。
 それから少し遅れて襲撃者達が、近付いてくる相手に気付く。
 ほぼ同時に、襲撃者達の一団の内、後方に居た毛色の違う一人が大きく声を上げる。
「浄化師だ! 気を付けろ! 我らの邪魔をするつもりだぞ!」
 扇動するような、その声に、ニホン人の侍と思われる20人ほどが殺気立つ。

「この騒がしさ、敵の臭いがしてきたか。鬼が目を開く時間かね……」
「やはり私もついていくべきでは?」
 殺気を感じ取り、撹乱に動くため、敵の後方を目指そうとするニコライに、リサが思わず声を掛ける。
 だが、ニコライは制止する。
「乱戦になれば合流、それが俺の立てた作戦だろ。正面に目が行けば行くほど俺は楽になる。できるな?」
 その言葉には、信頼が込められている。
 だからこそ、リサは頷いた。

 敵との戦線は瞬く間に近づく。
 火蓋が切り落とされる、その寸前。
 リチェルカーレは、先陣を切るシリウスに、願うように囁いた。
「無茶はしないで」
「お前も」
 応えるシリウスの言葉にも、願うような響きが込められていた。
 お互いの願いを受け止めるような間を空けて、高らかに魔術真名を響かせる。
「黄昏と黎明、明日を紡ぐ光をここに」
 魔力回路解放。
 ほぼ同時に、他の浄化師達の魔術真名も響き渡る。
「月と太陽の合わさる時に」
 前に出るクリストフの動きに合わせ、アリシアは後衛に動き。
「我らの意志の元に」
 マリオスとシルシィも、同様の動きを見せる。
 そしてニコライとリサも魔術真名を唱えると、リサは前に動き、ニコライは敵の側面から後方を目指し動く。
 浄化師達の動きに合わせ、ウボーとセレナの2人も駆ける。
 セレナは、前衛で動くシリウスやクリストフ。そしてマリオスとリサに、戦踏乱舞を掛けていく。
 その間、ウボーは敵陣に吶喊。
 口寄せ魔方陣で大剣を召喚すると、あえて大振りで敵の中央を突っ切る。
 これにより、敵は左右に分断。
 分断され動きが鈍った所に、前衛組が先制を仕掛けた。

 シリウスは、スキルで引き上げられた膂力を最大限に駆使し、一気に駆ける。
 目指す相手は、侍を扇動するため声を上げたひとり。
 それを止めるべく、侍達が刀を振るう。
 だが、当たらない。
 閃く刃のことごとくを紙一重で避け、傷のひとつも許さない。
 そこにウボーの支援が。
 大剣を大きく振り、シリウスから侍達を遠ざける。
 シリウスは、ウボーの撹乱で動きが鈍る侍達をすり抜けて、瞬く間に、魔術師の間合いに踏み込む。
 踏み込むと同時に、双剣を振り抜く。
 ソードバニッシュ。
 閃光の如き速さで、斬撃を叩きつけた。
 同時に、重い音が響く。
 魔術師と思われる敵は、全力防御。
 シリウスの斬撃の速さに避け切れぬと判断し、全方位を防御する魔術を展開し斬撃を受け止める。
 だが、動けなくなる。
 それほどに、シリウスの攻撃は隙がない。
 緩急をつけた止まらぬ斬撃に、防御を解除する余裕がない。
(防御を解除した瞬間、やられる!)
 魔術師は肌で追い込まれていることを感じ、侍達に助けを求める。

 そこで立ちはだかったのは、クリストフ。

(敵の数が多いな、鬱陶しい)
 クリストフは数で勝る侍達に、どう動くか即座に判断する。
 敵の間合いにあえて踏み込み、攻撃を誘導。
 敵が誘導された動きで放つ斬撃を捌き、それにより制裁を発動。
 足を浅く切り裂き、さらに近付いてきたひとりには、磔刺を駆使し、足の甲を刺す。
「貴様!」
 クリストフを手強いと見て、一端距離を取り体勢を立て直す侍達。
 その隙をとらえ、クリストフは言葉による揺さぶりを掛ける。
「何の為に悪の手先に? 武士としての誇りはないのかな?」
 この問い掛けに、侍たちは激昂する。
「ふざけるな!」
「幕府の狗め!」
「爆破テロを目論む悪鬼共が!」
(なるほど。そういう筋書きか)
 心理学を高いレベルで学んでいる故か、侍たちは嘘を吐いていないと判断し、クリストフは彼らを騙し扇動している者達が居ないか見極める。
(明らかに侍とは違うのが……5人。魔術師かな?)
 毛色の違う者達を見極め、そちらに踏み込む。
 その瞬間、攻撃魔術を放とうとする敵魔術師。
 しかし死角からセレナが近付き、背後から連続刺突。
「ありがとう、セレナちゃん」
 礼を一つ返し、クリストフは容赦のない一撃を。
 魔術師が防御魔術を展開するより早く、磔刺を発動。
 踏み込みの勢いを乗せた刺突を、地面に剣が突き刺さる勢いで、魔術師の足の甲を貫いた。
 敵の機動力を奪った所で、素性を調べるためカマかけを。
「神社に仕掛けられた魔方陣、かつて見た物とそっくりだねえ、進歩無いなあ」
 しかし魔術師は、そのカマかけには反応せず攻撃魔術を放つ。
 だがクリストフは、危なげなく回避。
 即座に叩き込んだ連続攻撃で、魔術師の制圧に成功する。

 シリウスとクリストフの活躍により、敵魔術師の2人は動けない。
 それを見た、後方に居た魔術師の1人は、戦場を横に大きく迂回する形で、この場を離れようとしていた。
 だが、そこにニコライが立ちはだかる。

「どこに行くんだい?」
 ゆらりと、ニコライは魔術師との間合いに踏み込む。
 手にしたウッドソードを振り抜き、敵の顔を掠めるような一撃を放つ。
 それを回避しながら、魔術師は侍達に援護を求める。
 踏み込む侍。
 対しニコライは、魔術師に顔を向けたまま。
 しかし、その切っ先は侍に。
 ウッドソードから、ジェントルロッドに武器を切り替え。
 逆手からの抜刀斬撃。
 クロス・ジャッジによる2度の振り抜きは、侍に防御をさせ動きを止める。
「抜刀術だと!? 貴様、剣豪の真似事のつもりか!」
「さて、どうでしょうね?」
 演技も駆使し、敵を撹乱。
 戦いの最中、あらぬ方向に顔を向け。
 そちらに敵が意識を向けた瞬間、合流したリサが吶喊。
 手にした盾を構え、突撃の勢いをそのまま乗せた体当たり。
「頼もしい援軍が来たね」
「安心して、攻撃に専念してください。私は、二コルの盾なのですから」
 2人でひとつのように息を合わせ、敵の撹乱を目的に動く。
 時折、ウボーの援護を受けながら、ニコライとリサの2人は、後方での撹乱をこなしていった。

 戦闘は激しさを増す。
 それは当然、後衛組にも。
 侍達が切り崩しのために突進して来れば、マリオスが身体を張って止めに入る。

「ここは通さないよ」
 背には、守るべきシルシィも居る。
 決死の覚悟で、全力をふり絞り戦う。
 突進してくる侍に、自ら跳び込む。
 飛ぶような勢いで踏み込み、その勢いも乗せた疾風裂空閃。
 疾風の如き速さで放たれた突きは、侍の肩を斬り裂き。
 そこから間髪入れず放たれた横なぎの斬撃は、さらに1人の侍を斬り裂く。
 だが、敵もさるもの。
 傷を受けようとも、斬撃を放って来る。
 幾つかを受け、即座に癒しの魔術の援護が入る。
「マリオス」
「大丈夫だよ。シィ」
 視線は敵である侍から離さず、天恩天賜で回復してくれるシルシィに礼を返すマリオス。
 そんなマリオスの援護をするべく、シルシィは鬼門封印で動きを阻害する。
 息の合ったコンビネーションを見せ、侍達を捌いていく。

 だが、敵の数は多い。
 前衛を抜け、後衛に向かう者も。
 それをセレナとウボーが対処する。
 さらに援護するように、後衛組は動く。

(あまり酷い事は、したくないです、けれど……)
 苦渋の思いで、アリシアは蠱霧散開を使う。
 それにより侍達の動きが鈍った所で、鬼門封印を使いウボー達の援護を。
 アリシアの動きに合わせ、リチェルカーレとシルシィも鬼門封印を。
 後衛組は連携してサポートをこなしていく。
 そんな中、リチェルカーレは退魔律令も使い、仲間の援護のためにあえて身の危険をさらすように前に出ることも。
「怪我をしたら無理せずひいてくださいね」
 後衛を守るように動くウボー達やマリオス、彼らが場合によっては体勢を立て直せるよう、場を見極めようとしていた。

 戦いの趨勢は、浄化師達に傾き始めていた。
 けれど敵の数は多い。
 味方である筈の侍達を捨て駒にして、すり抜けようとする魔術師。

 しかし、一条の矢が、それを防ぐ。

「逃がすか!」
 トールのハイパースナイプ。鋭い一撃が、魔術師の肩を抉る。
 動きが止まる魔術師。
 その隙を逃さず、トールとリコリスは魔術真名を唱え全力攻撃。
「闇の森に歌よ響け」
 解放された全戦力を込め、リコリスは吶喊。
「おはよう、憐れな襲撃者さん、そしてさようなら」
 魔術師がリコリスの動きに気付いた時には、すでに攻撃が放たれている。
 右肩、そして右脇腹への刺突。
 攻撃を放った瞬間、軽やかなステップで死角に移動。
 最後の一撃は、動きを封じるように、右足の腿を深く抉る。
 全ての攻撃は、一呼吸の内に。
 停滞なき鮮やかな動きは、舞い踊るかのように。
 華麗な戦舞は、魔術師に大きく傷を与えていた。
 だが、魔術師の戦意は無くならず、反撃を行おうとする。しかし――
「させるか!」
 トールのハイパースナイプが、魔術師の左足を深々と貫く。
 これにより、動きが鈍る魔術師。
 そこに後衛組が協力して、更に動きを鈍らせた所で、リコリスが止めの三身撃。
 魔術師を倒すと即座に、リコリスは後衛組の仲間に告げる。
「私達は、前線の助けに行くわ。この魔術師の対応は、お願い」
「なら、私が。クリスが縄を持って来てくれていますから」
 アリシアは、そう言うと仲間と協力して魔術師を拘束。
 その間も、リコリスとトールの動きは止まらない。
「リコ、右側の人数が多い。加勢に行こう」
 周囲の見極めをしていたトールの呼び掛けに従い、リコリスは共に向かう。
 そこに居るのは、数人の侍達。
 リコリス達に気付き構えるよりも、彼女達の動きの方が速かった。
 戦踏乱舞でトールと自分を強化し、リコリスは駆ける。
 気付いた侍達が陣形を取ろうとすると、リコリスは横に跳躍。
 その瞬間、トールのスウィーピングファイアが。
 侍2人の肩を抉るように射抜き、動きが止まった所で、リコリスは突進。
 侍達を翻弄するように動き回り、次々斬り裂いていった。

 魔方陣解除組が追い付くことで、浄化師達の優勢は、さらに確実になっていく。
 その活躍は、イザークとあおいも同様だ。

「通す訳にはいかんな」 
 天空天駆で上空から情勢を見極めたイザークは、この場から離れようとする魔術師を発見。
 即座に急降下。
 魔術師は気付き、攻撃魔術を放つも、イザークは華麗に回避。
 背中の羽を片方だけ羽ばたかせ、急速旋回。
 地面に降り立つなり、一気に跳躍。
 間合いを詰め、三身撃を叩き込む。
 それを敵魔術師は、片腕を犠牲にして受け止める。
 受け止めると、後方に跳躍。
 魔術で無理やり傷を防ぐと、複数の炎弾を浮かべ間合いを取る。
 そこに、あおいが追い付く。
「力の出し惜しみはしません。全力で行きます」
「ああ、当然だ」
 魔術真名詠唱。
「イーザ・イーザ・イーザ」
 苦難と安らぎ。そして運命を共にする2人は全力をみせる。
「マヤ、お願いね」
 あおいの意志に応えるように、マヤは魔術師に突進。
 同時に、イザークは戦踏乱舞により、あおいと自分を強化。
 ゆるぎない信頼を胸に、絶妙のコンビネーションで、2人は戦っていった。

 皆の活躍により、敵の内、魔術師はほぼ制圧を完了する。
 だが、まだ侍である浪人たちは健在。
 浪人達は、仲間だと思っている魔術師を助けるため、決死の勢いで突進して来ようとする。
 そこに、大きな声で踏み込んできたのは和樹だ。

「なにやってんだ!」
 同じニホン人が、テロに加担している。
 それが和樹の心を熱くさせる。
「それでも侍かよ!」
 和樹の憤りは、令花も同じだ。
「侍は、国を守るのが誇りでは無いんですか! なぜ、こんなことをするんです!」
 これに浪人達も激昂したように返す。
「黙れ! 外国におもねる幕府の狗が! 幕府がこの地を見捨てたこと、忘れたとは言わせんぞ!」
 それは義憤に駆られた怒り。
 そこに込められた想いが誠だと、和樹と令花には伝わってくる。
 けれど、いや、だからこそ。
 2人は決して退かず、浪人たちを止めるように、全力を尽くす。
「ねーちゃん!」
「かずくん!」
 2人は手を繋ぎ、誓約を告げるように魔術真名を詠唱する。
 それは、かつての悲劇を忘れず。
 乗り越え、2度と君を失わないという決意。
「大切な人を守る」
 詠唱完遂。
 魔力回路、完全開放。
 途端、令花の胸に、力強い脈動が。
 それは、和樹をアンデッドに変える原因となった魔導書、その息吹があるように令花は感じ取る。
 あり得ないことだ。
 封印され、なんの力もない筈の魔導書に、そんな力はない筈。
 勘違いかもしれない。けれど、それでも。かつての罪と向き合うように、自らを駆け巡る力を受け止め、全力で行使する。
「行くぞ! ねーちゃん!」
 先行するのは和樹。
 盾を前面に掲げ、決して後ろの令花には近づけぬという気迫で、侍達に突進する。
 迎撃するべく、刀を振るう侍達。
 だが、その瞬間。令花は魔力を込めたタロットカードを投擲。
 手の甲を。あるいは腕を。
 切り裂き、傷を与え、侍達の動きを阻害する。
 奮闘する令花と和樹。
 連携した攻撃は、1人と1人の力を、2以上に跳ね上げる。
 けれど、侍達も決して退かず。
 2人を止めるべく、横合いから刀を振るおうとする。
 そこに間に入ったのは、2人に同行していたセパル。
 2刀を召喚。
 攻防一体の2刀流を駆使し、令花と和樹の2人を援護する。
「こっちは任せて。だから2人とも、思う存分、やっちゃって」
「ありがとう! セパルさん!」
「ありがとうございます!」
 侍達から視線を外すことなく、礼を返す令花と和樹。
 侍達は、そこに踏み込もうとするも、セパルが立ちはだかり進めない。
「貴様、その構えは――」
「二天一竜。武蔵くんに習った技だけど、鍛錬は欠かしたことはないよ」
 セパルの応えに、顔を引きつらせる侍達。
 動けず、ある種のこう着状態になった所で、魔方陣解除組の殿を務めていた2人が援軍にやってくる。
「セパルさん、避けて下さい!」
 ヨナの呼び掛けに、セパルは半歩下がる。
 ほぼ同時に、それまでセパルが居た場所を走る、エアースラスト。
 侍の1人に命中し、肩を切り裂いた。
 ヨナは、令花と和樹、2人の元に駆け寄り。
「援護します。一緒に戦いましょう」
 令花と和樹、2人と連携を取るべく動き出す。
「ありがとうございます! ヨナさん!」
「おう! 一緒に戦おうぜ!」
 新人を気に掛けていたヨナは、令花と和樹の援護に動く。
 同じように、新人を気に掛けていたベルトルドは、敵の後方で奮闘するニコライとリサの元に疾走。
 風の如き速さと、ネコ科の獣の如き柔軟さで駆け抜け、リサに斬り掛かろうとした侍の一刀に掌打を放つ。
 疾風裂空閃を発動。
 スキルの威力を込められた一撃は、侍の刀を叩き折る。
 そこから首を掴み、足払い。
 磔刺の威力を込め、地面に叩きつけた。
 衝撃で地面に身体を丸め、ろくに動けなくなる侍。
 それを確認し、ベルトルドは、ニコライとリサの死角の位置を守るような配置に就く。
「援護させてくれ」
「そりゃ、助かるね」
 ニコライはベルトルドに返すと、今まで以上にリサと連携を取れる位置に移動。
「さて、まだやれるな? リサ」
「はい、もちろんです。二コルに戦う意志がある以上、貴方の盾である私は折れません」
「頼りになるね」
 リサの言葉に笑みを浮かべ、ニコライは戦いを重ねていった。

 魔方陣解除組の浄化師達も合流することにより、形勢は一気に傾いた。
 もはや、浄化師達の優位は覆ることなく、勝利へと向かうだろう。
 そう判断したシリウスは、一端、リチェルカーレの傍に。
「怪我はないか?」
「大丈夫。シリウスこそ」
「俺のことは気にするな。それより、今なら侍達に言葉が届く。言いたいことが、あるんじゃないか?」
 それはシリウスだからこそ気付いた、リチェルカーレの想い。
 戦うだけではない、他の方法も求めるリチェルカーレを、認めるようにシリウスは、彼女の言葉を促す。
 それを受けリチェルカーレは、自分を守ってくれるように前に立つシリウスに礼をひとつ返し、侍達の元に近付き言った。
「この先のお祭り会場に仕掛けられた魔方陣が起動したら、沢山の無関係の人が傷つくんです。それを知っているんですか?」
 必死な想いが込められた呼び掛け。
 戦いの趨勢が決まり、死を覚悟していた侍達だからこそ、その言葉は届く。
「何を言っている。それは、貴様らが――」
 反論する侍達に、アリシアも問い掛ける。
「後ろの魔術師さんはともかく、浪人の皆さんは、自分の国の人々を傷つける、そんな魔方陣を、どうして仕掛けられるんですか……」
 動揺する侍達。
 そこにシルシィも問い掛ける。
「普通の人たちを犠牲にして、何を企んでいるの?」
 そして続けて、魔術師たちにも問い掛ける。
「禁忌魔術である、あの魔方陣を使うあなたたちは何?」
 魔術師たちは、何も返さない。
 代わりに、戦闘を呼び掛ける。
「耳を傾けるな! それよりも戦え! 反政府軍に入るためなら命も賭けると言ったのは与迷い事か!」
 扇動する魔術師。
 その足元に、矢が突き刺さる。
「それ以上、余計なことを喋ったら、次は心臓を撃ち抜く」
 トールの警告に、黙る魔術師。
 そんな魔術師を見て、リコリスは肩を竦めるように言った。
「元凶が誰か知らないけど、貴方たち魔術師が関わってるのは間違いなさそうね。全部、喋って貰うわよ」
 これに魔術師たちが、さらなる戦意を見せた時だった。

「そこまでだ」

 突如、余裕のある声が聞こえてくる。
 視線を向ければ、そこに居たのは、1人の半鬼のデモン。
 警戒する浄化師に笑みを浮かべると、そのデモンは仲間に呼び掛けた。
「豪鬼。魔術師と浪人達を連れて行け。えんら。邪魔されないよう、煙で覆え」
 途端、濃い霧のような煙が周囲に充満する。
 異変を感じた浄化師達は、仲間の元に合流。
 即座に戦闘態勢を整える。
 その時点で、謎のデモンと浄化師達をぐるりと囲むように、壁のような密度となった煙が覆っている。
 外からは中が見えず、中の音は外にこぼれない。
「こいつは、やっかいだね」
「……ニコル」
 いつでも斬り掛かれるよう、タイミングを見計らうニコライに、そんな彼を守るよう前に出るリサ。
 他の浄化師達も同様に、謎のデモンに対して警戒する。
 そんな浄化師達に、謎のデモンは両手を上げ言った。
「待った。やり合う気はねぇよ」
「どういうことですか?」
 あおいの問い掛けに、謎のデモンは返す。
「そのまんまの意味さ。戦う気はねぇってこった」
「……この状況で、そんなことを言われてもな。そもそも何者だ?」
 イザークの問い掛けに、謎のデモンは応えた。
「東ニホン反政府軍の実質的頭目、芦屋道満。そして――」
 謎のデモンは芦屋道満と名乗り、口寄せ魔方陣を発動。
 金棒に見える魔喰器(イレイス)を召喚し続けて言った。
「お前さんらの、お仲間だ。薔薇十字教団ニホン支部長、安倍清明のパートナーでもある」
 道満の告白に、リチェルカーレが返す。
「支部長さんの、パートナーさんなんですか?」
「おう、そういうこった」
 笑顔で返す道満。童顔なこともあり、どこか見ていて気の抜ける笑顔だった。
 けれど、それでも警戒は解かず、シリウスが問い掛ける。
「なぜ、邪魔をする? これでは、奴らの仲間のようだぞ」
「ああ。そういうこった。獅子身中の虫ってヤツだけどな」
 道満の応えに、クリストフは返す。
「ひょっとして、スパイってヤツかな?」
「大正解。いま反政府軍には、海外勢力が食い込んでてな。それを探るにゃ、内部に入り込むしかないってわけさ」
「そのために、スパイを? 支部長さんは、そのことを、知っておられるのですか?」
 アリシアの問い掛けに道満は返す。
「知ってるっつうより、アイツの策略だからな」
 この答えに、浄化師達の間には不信感が広がる。
 それをなだめるように道満は言った。
「悪いな。そっちがこっちのこと信じられないのも、分かるぜ。
 だがな、海外勢が食い込んでるって言っただろ?
 お前さんら、本部の浄化師だって、そういう点じゃ、どこまでこちらの味方か分からなかったんでな。
 それに支部は支部で、どうも何人か内通者が居るらしくてな。
 それを完全に探り出すまでは、お前さんらにも大っぴらに事情を話せないってことさ。
 どこから話が漏れるか、分からねぇからな」
「だったら、なんで今ここで、俺達に事情を話したんだ?」
 トールの問い掛けに、道満は笑みを強め応える。
「お前さんらが、思ってた以上に強かったからだよ。これなら隠すより、話した方が、先のことを考えると良いと思ったんでな」
「独断ってこと? パートナーに怒られるんじゃない?」
 リコリスが呆れたように言うと、道満は肩を竦めるように返す。
「その辺は、あとで俺の方からアイツには言っとくさ。少なくとも、お前さんらの不利益になるようなことが無いようにするよ」
 そこまで道満が言うと、ニホン人である和樹は、焦燥感に駆られた表情を見せながら言った。
「なぁ、何が起こってんだよ。海外勢が関わってるって……」
「戦火に包んで、植民地にしたいらしい。それだけなら、まだマシなんだが」
 えげつない事実に浄化師達が表情を強張らせる中、道満はさらにのっぴきならない事実を告げる。
「最悪、この国は滅ぶ。あのアホ共、自分達がしちゃならん事に手を出そうとしてるのに気がついてないからな」
「そんな……」
 顔を青くする令花に、道満は安心させるように言った。
「心配すんな。そうなっても、俺と清明が命を捨てりゃ、最悪は回避できる。それによ――」
 浄化師達を見詰めながら道満は続ける。
「お前さんらみたいな、頼りになる若いのが居りゃ、なんとかなるさ。期待してるぜ」
 そう言うと、道満は一歩下がり。
「じゃ、これからは悪いが、少し茶番に付き合って貰うぜ。お前さんらが相手をしたアイツらに関しちゃ、悪いがこっちで引き取る。今スパイしてる所に、借りを作らせる材料にするんでな。そうそう、ここで話したことは、教団の信用できる相手以外には黙っといてくれ。まだ広められる段階じゃねぇからよ」
 そこまで言うと、肌で感じ取れるほど濃密な魔力を放ちながら続ける。
「今から、煙の壁を解除するぜ。これがある間は、外から中のことは分からねぇけど、無くなるとそうじゃねぇからな。解除するのに合わせて、見た目が派手な技を使う。外で監視されてるとは限らねぇけど、お前さんらと戦ってたってことにしたいんでな」
 説明が終わると同時に、煙が薄れ出す。
 それに合わせるようにして、道満は漆黒の炎を生み出した。
「ヨナ、あの炎は――」
 ベルトルドに言われるまでもなく、ヨナも気付く。
(私達がアウェイクニング・ベリアルを発症した時に、メフィストさんが使った炎と同じ)
 どういうことなのか? ヨナが問い掛けの声を上げる余裕はなく。
「やるな、お前ら! 今日の所は、これぐらいで済ませてやるよ!」
 黒炎を腕から放ち、浄化師達を遮る巨大な壁を作る。
 それが晴れた頃には、道満も、浪人や魔術師たちも消えていた。

 かくして、爆破魔方陣によるテロを防ぐ指令は終わりをみせる。
 幾つかの謎を残しながらも、浄化師達の活躍により、誰一人として犠牲の出ない解決となった。

 浄化師達は、すべてが解決したことを、神社に戻ると関係者に告げる。
 喜ぶ神主達は、何度も何度も、浄化師達に礼を言った。
 そのあと、清明の使い魔である烏が、周囲の警備に人を配置することを浄化師達に告げる。
 それを聞いた浄化師達は、警備が来るまで、お祭りの手伝いを。
 また、怪我をしていた浄化師達は、簡易救急箱を持って来ていた仲間に手当てをして貰ったりもした。

「シィ、手伝うよ」
 簡易救急箱を持って来ていたマリオスは、仲間の手当てを終えたあと、先に祭りの手伝いをしていたシルシィの元に。
 手伝いをしながら、マリオスは言った。
「誰も犠牲者を出さずにすんで良かったよ」
「ん、そう思う」
 シルシィは頷く。
 それはきっと、他の浄化師達も、同じ気持ちだったのだろう。
 皆は、祭りの手伝いをしながら、これからのことも考えつつ、ひとつの指令の終わりを見せた。


【夏祭】防げ! 爆破魔方陣!
(執筆:春夏秋冬 GM)



*** 活躍者 ***

  • リチェルカーレ・リモージュ
    わたしにできることは何?
  • シリウス・セイアッド
    …側にいられれば、それだけで。
  • シルシィ・アスティリア
    シルシィ・アスティリア。よろしく
  • マリオス・ロゼッティ
    (シィ、足元に気をつけろよ)…。
  • アリシア・ムーンライト
    私に何ができるのでしょうか
  • クリストフ・フォンシラー
    せっかく蘇ったんだしな

リチェルカーレ・リモージュ
女性 / 人間 / 陰陽師
シリウス・セイアッド
男性 / ヴァンピール / 断罪者

シルシィ・アスティリア
女性 / 人間 / 陰陽師
マリオス・ロゼッティ
男性 / 人間 / 断罪者

アリシア・ムーンライト
女性 / 人間 / 陰陽師
クリストフ・フォンシラー
男性 / アンデッド / 断罪者




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2019/07/30-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[37] 桃山・令花 2019/08/15-21:47

了解しました。
セパルさんに色々ご指導いただきつつ、頑張ります!

もうすぐ出発ですね。
ともに頑張りましょう!  
 

[36] ヨナ・ミューエ 2019/08/15-20:29

令花さん和樹さんはセパルさんへの指示の方、よろしくお願いします。
セパルさんがお二人に同行するなら火力への不安は少なくなりそうですね。

魔方陣の受け持ちは、イレギュラー要素も多少絡みますが
分かりやすく2:2:2:1で行きましょうか。
私達もあおいさん達と同じく自分達の受け持ちが終わった後に他の手伝いが出来れば。
解除の方を重点的にプランに書くつもりなので残っている魔方陣があればお任せください。

アライブスキルは自身の攻撃力を上げるものと
ロックバーン、あとは高威力の技を使っていくつもりです。
襲撃犯への合流は出来るかわかりませんがサラっとは書いておきますね。  
 

[35] リコリス・ラディアータ 2019/08/15-11:19

ああ、そういうことね!
襲撃対応班の魔方陣解除と、和樹達の言ってた警戒については分かったわ。
私もそれでOKよ。改めてお願いするわね。

受け持つ魔方陣については、私達はどちらかというと襲撃の方に早く合流したいかな…
なので、自分達の担当が終わって、手伝いが必要無さそうなら襲撃の方を追いかけるつもりよ。
25人、うち、魔術師5人て結構多いもの。
あ、でも入口付近の魔方陣があまり削れてなかった場合は、もう一つくらいは担当してもいいかも。
その場合は

あおい、イザーク 2
ヨナ、ベルトルド 1(+入口付近の1つ)
リコリス、トール 2
令花、和樹 1

こんな感じの振り分けになるかしら?
どっちにしても、残りの魔方陣は土属性の人に任せて、
そうしたらセパルも襲撃の方に一緒に加勢に行けるし、それがいいかなと思うわ。  
 

[34] 桃山・令花 2019/08/15-06:19

セパルさんについては、行動指針が分かりやすいように、
私に同行していただくようにしてみました。
そのうえで、解除班の効果切れに、都度かけ直しいただくようお願いしています。  
 

[33] 鈴理・あおい 2019/08/15-00:08

ヨナさん、魔法陣2つ了解です。
和樹さんたちは属性魔法の依頼、よろしくお願いします。

スキルについては二人とも攻撃力高めのもので行く予定です
あとイザークさんが「戦踏乱舞」(攻撃力と魔力攻撃力を2R上昇)。
ノルマは魔法陣2つですが、自分達の分が終わった後に他の魔法陣があれば手伝いにいくつもりです。  
 

[32] 桃山・和樹 2019/08/14-22:35

(襲撃について)
そ~そ~それを言いたかったんだ!
ヨナちゃん、ありがとよ!
俺あったま悪いから、その辺うまく説明出来なかったんだ!
確かに、伏兵は考えにくいし、撃ち漏らしについてもみんなの腕を信用してるから、あまり考えない。
でも、「絶対」って、ないだろ?

その他の流れ、担当魔方陣の数は、了解したぜ!
少なくしてもらって、すまねーな。

セパルさんには、2班に別れる前に、まず一回、全員にかけてもらえるよう、お願いしてみるぜ。
リザルトの描写は襲撃連絡後かもしれねーが、それ以前のタイミングでセパルさんに動いてもらってもいーだろ。
効果時間の短さは知らなかったぜ。ごめんな。
解除班の分は、効果切れ都度かけ直しをお願いしてみるぜ。

これが初陣だから、アライブスキルはめちゃ少ないけど…
ねーちゃんはアルカナソード、俺は絶対防御の誓いで、頑張るぜ!  
 

[31] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/14-21:55

ごめんなさい、昨日ご挨拶をし忘れていました。
あおいさん、イザークさん、よろしくお願いします(ぺこり)。

手前の魔法陣、いくらかでもHPを削れるといいんですが…。
あ、ええと襲撃班対応の時はシリウスは前衛位置で戦線の維持。
攻撃は足止めになるよう、「磔刺し」と少しでも早く動けるよう「ソードバニッシュ」。
能力上げに「裁き2」、カウンターに「制裁」を。
わたしは「天恩天嗣2」での回復と敵の回避下げの「鬼門封印」をメインに、回復と支援。
余裕があれば「退魔律令」も使いながら九字での攻撃。
目標は魔法陣解除で、勿論無理は禁物ですが…できれば大成功狙い…襲撃班を捕まえるくらいの気持ちでいけたらなと思っています。
ウボーさんたちにも協力してもらって、鳥居の方へ抜けられるのはなんとしても阻止したいですよね。
とにかく魔術師さんたちだけは、足止めしないと。  
 

[30] ヨナ・ミューエ 2019/08/14-19:16

ああ、そうですね、最初は全員で魔方陣の解除を行っていたんですね。読みこぼしていました。
とするとクリストフさんの言うように手前で解除をしていた班が迎撃に向かった、というのが良さそうです。

>魔方陣
大きい魔方陣は解除班全員で協力して解除ということで、そのあとは小さな魔方陣ですね。
入口付近の魔方陣は多少削られているのを前提に約6個を4組で対処。
セパルさんの属性付与が切れてもなんとかなるあおいさん達と私達が多めに受け持ちましょうか。
ざっくり決めてしまいますが、

あおい、イザーク 2つ
ヨナ、ベルトルド 2つ
リコリス、トール 1つ
令花、和樹    1つ

で、入口付近の魔方陣は、ある程度HPは減っている筈…そうでなくとも
私達はそれも確認・解除してから迎撃場所へ向かおうと思います。この場合私達が3つになってしまいますけども。
もしくはレベルの高いリコリスさん達に2つ受け持っていただくか。どちらがいいでしょうか?
セパルさんは小さい魔方陣解除に向かう段階で、リコリスさん達か令花さん達と一緒に行動して貰うのがいいかもしれません。
あ…っと、魔方陣をもっと受け持ちたいor早めに前線へ向かいたいので任せたい等あれば言ってくださいね。


解除班へ襲撃が来るなら確かに「魔方陣を起動させられない人」で間違いないですが、
それでも私達を物理的に排除してくるような相手だと思いますし、
まるで放っておいていい訳でもないので和樹さんはそういう事に対しての備えたいのではないかな、と。  
 

[29] クリストフ・フォンシラー 2019/08/14-18:51

そうか、二手に分かれるのは襲撃の連絡が入ってから、と言う事は、
どっちにしても最初は全員に属性変化魔法を掛けて貰う必要があった訳で。
最初は二手に分かれるつもりじゃなく行動してるって事になると……
奥へ行く班と手前から解除する班に分かれてて、手前の班がそのまま迎撃に向かった、
って感じに行動すると齟齬が無いのかな。  
 

[28] クリストフ・フォンシラー 2019/08/14-18:44

いや、さすがに襲撃の連絡が入ってから属性変化魔法をかけて貰おうとは思ってないよ。
襲撃犯の方へ向かう時に掛けて貰ったのでは無駄になるだけだし。
そうだね、リコちゃんが書いてくれた流れで言えば、俺達が属性魔法を掛けて貰うのは
(←この時点では全員で解除しようとしている)の部分だね。


プロローグに
「現地には、すでに事情を話し、アナタ達が現地に訪れる頃には、人払いをして貰えるように話はつけています」
との言葉があるから、俺達が人払いをする必要は無いと思っているので、

・朝6時、現地到着。全員で魔方陣解除行動開始
 
  ↓ (※←襲撃対応班は、ここで何してる?魔方陣解除行動可能?)
・襲撃者が来るとの連絡

  ↓
・迎撃班は出動

と言う流れだと思ってて。
迎撃班は、※の部分、連絡が来るまでの間、どうする?って話をしてた、と思うんだけど。
分かりにくかったならごめんね。
 
 

[27] リコリス・ラディアータ 2019/08/14-13:58

全員埋まったわね。
あおいとイザークも、よろしくね。

>襲撃対応班での魔法陣解除
こちらも、襲撃対応に向かう前にセパルに属性付与をかけてもらうってことなの?
…ん?待って。迎撃場所は神社から20分なのよね?
属性変更の効果時間はごく短時間、のようだから、向かっている間に切れちゃうんじゃないかしら。
私としては、魔法陣はこちらに任せて、即座に荒野に向かってもらう方がいいかなと思うのだけど…
時間も少ないのに、ごめんなさい。

流れ的に、

朝の6時、現地到着。行動開始。

神社の関係者が人払いに協力してくれます。(←この時点では全員で解除しようとしている)

一定時間後、襲撃者が近付いて来るとの連絡。

解除班と襲撃対応班に分かれ行動。(←イマココ)

つまり、襲撃者が来るという連絡を受けてから、班を分けて迎撃に向かうイメージで…
と解釈したのだけれど、皆の認識ってどうなのかしら?

>魔法陣解除班
土属性の攻撃手段のない人に対して、まとめてかけてもらうのが可能ならかけてもらうってことでいいのかしら?
こちらは了解よ。
効果が切れたら都度かけ直し…かしら。
そして大きいのを最初にというのも了解したわ。
あとは、小さい魔法陣の耐久力にもよるけど、手分けして、外…つまり迎撃場所に向かって順に解除して、合流を目指したいわね。

解除中の襲撃に関しては、伏兵でもない限りそこまで警戒することはないと思うのよね。
だって、もし伏兵がいるなら『近づいてくる襲撃者』って、陽動以外の何物でもないじゃない。
それに、伏兵がいるということは、敵が既に神社内に潜んでいるってことだから、
やろうと思えばすぐに魔法陣を起動させられるでしょ?
それがないってことは、伏兵はいないか、いても起動させられない人だけ、だと思うわ。  
 

[26] 桃山・和樹 2019/08/14-06:12

みんな、いろいろ教えてくれて、ありがとなっ!

頭を使うのは苦手なりに、みんなの意見をもとに考えてみた。

1 魔女さんに、作戦開始前に全員に属性付与をかけてもらう
2 先輩浄化師さんとの打ち合わせは襲撃対応組のみんなにお任せ
3 俺は、大型盾を構えて周囲を警戒、万一のときには防衛を担当

1は、全員いっぺんにノータイムでかけられる場合な。
1人ずつかける場合は土属性持ち以外、と場合分けしておくぜ。

3だけど、もちろん俺にも属性付与をかけてもらうから、襲撃が無い限りは
大型盾の通常攻撃でチクチクやるぜ。すずめの涙だろうけどな!
望遠鏡での警戒が出来ればいいな~と思ったが、結構高くてちょっと手が出なかったぜ!ごめんな!

浪人の野郎どもに一言いいたい気持ちはあるが・・・襲撃対応班の皆に任せるぜ。
ビシっと言ってやってくれよな!  
 

[25] シルシィ・アスティリア 2019/08/14-01:12

>迎撃班での魔法陣解除
入り口の鳥居の魔方陣、ね。了解。

警戒は…、使い魔の烏が教えてくれるみたいだけど。
でも、周りの地形(迎撃場所の)とか、望遠鏡とかで観察しておいてもらえると、いい、かも?

迎撃する平野は、神社から20分程度走った距離、だから…。
後衛で参道入口を塞ぐのは…、神社が本殿のことなのか参道まで含まれてるのかで…?
ウボーさんたちに、抜けそうなのを牽制してもらう、とか…?

>浪人
ん、じゃあ、わたしも何か考えてみる。
…普通の人たちを犠牲にして何を企んでいるのか、とか??  
 

[24] クリストフ・フォンシラー 2019/08/13-23:51

8組揃ってこれで一安心だね。あおいちゃん、イザーク、よろしく頼むね。

うん、一つでも魔方陣を解除しておけば……解除できないまでも耐久力を減らしておければ
魔方陣解除班の助けになるんじゃないかと思うし、やるだけやってみようか。
セバルさんには、土属性の武器・スキル持ちを除く全員に属性変化の魔法を掛けて貰えるといいね。
襲撃対応班が一つ目の魔方陣に掛かってる間、警戒はウボーとセレナちゃんに任せたらどうかなと思うんだ。
敵が来たらすぐに教えて貰って、その時点でまだ解除できてなくてもこっちは襲撃犯へ向かう、と言う事で。

ウボー達へのお願い・指示は襲撃対応組でやる方がいいと思うのでこちらでやるよ。
和樹は気遣いをありがとう。
でも、何もかも引き受けようとすると自分の計画書(プラン)がまともに書けなくなってしまうよ。
メタな話、たぶん余所で経験があるんだろうと思うけど、ここの計画書は本当に文字数が足りないからね(くすっと笑い

>浪人
そうだね、聞く耳を持ってくれるかどうかは別として、話し掛けてみるのはいいと思う。
逆にこっちから「悪の手先になるとか、お前達には武士としての誇りはないのか」とでも言ってみようかな。  
 

[23] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/13-22:30

>迎撃班での魔法陣解除
そうですね、どうせならセパルさんに全員にかけてもらうと早く解除できそう!
襲撃を見逃すことのないよう、何人かが見張りをできれば万が一も防げるでしょうか?
シルシィさんや和樹さんのいうように、抜けられないかが一番心配ですよね。
平野部分は広いですが、参道はそこまで広さはないと思うので、後衛で参道入口を塞ぐようにして立てばなんとかならないかと思うのですが…。
>浪人さん
魔術師さん達はともかく浪人さんたちはニホンの方ですから、効き目はわからないけども声かけはしてみようと思います。ニホンと仲良くしたいこと、このまま魔法陣が発動すれば無関係の沢山の人が犠牲になる事、言ってみようかと。
>和樹さん
わたしもヨナさんと同じで、和樹さんが持ちたい方で良いと思います。
魔法陣解除が早くなるのも、防御を高めて戦闘に供えて頂くのもどちらも助かりますもの。
難依頼、ですから。備えはしておくに越したことはないと思います。  
 

[22] ヨナ・ミューエ 2019/08/13-14:51

8組揃ったようですね。あおいさんイザークさんも宜しくお願いします。

魔方陣解除の順序とセパルさんの属性付与のタイミングですか。
既に出ている意見と同じで、私も境内の大きな魔方陣が一番の脅威だと感じているので、
大きい魔法陣を解除班の皆で解除し、そこから手分けするのが良さそうかなと思います。
セパルさんの属性付与に関しては解説を見ても特に制約は無さそうなので『全員にいっぺんにかけられる』認識でいければと。

迎撃班での魔法陣解除は、そうですね…、
神社の入り口付近?で境内へ向かう解除班と別れる際にセパルさんに属性付与をして貰い、入り口の鳥居の魔方陣を解除して貰うのでどうでしょうか。
魔方陣の解除が迅速に終われば解除班も早く援護に向かうことが出来ますし。

>ウボーとセレナ
迎撃班には回復の扱える陰陽師が3人いますし、積極的に前に出て貰うので異存有りません。
個人的にはセレナさんがずっと影が薄いので動いている所が少し見たいですね…。

>和樹さん
襲撃者を寄せ付けない為の迎撃班がいるので、和樹さんも魔方陣の解除でいいとは思いますが、
それでも万が一に備えて周囲を警戒して頂けるのなら他の皆も安心して解除に集中出来るかと。
(キャラロールに沿った行動で構わないと思います)

>浪人
浄化師が敵だと思うような情報を吹きこまれているんでしょうか。
事実は違うという話をすればその場で信じるかはともかく動揺は誘えるかもしれません。
この辺はタイミング的に迎撃班の方にお任せする形になってしまいそうです。  
 

[21] 桃山・和樹 2019/08/13-03:56

俺も、いくつか相談があるぜ!

1 魔方陣を解除する順番
・神社の境内に最大の魔方陣
・神社に通じる七基の各鳥居に魔方陣
・魔術師が神社にある程度近付いたら爆破可能

「魔方陣に」じゃなくて「神社に」近付いたら爆破、ってのがポイントだな。

そんなわけで、
・魔方陣組は境内のやつから解除開始、終わり次第小さいのを手分けして解除
・襲撃対応組は神社に通じる参道で警戒しながら、土属性武器持ちが一番外側のやつにダメージを与えておきながら、襲撃を待つ
っていうのはどうかな!?

2 先輩浄化師さん方への伝達
ウボーさんとセレナさんに、襲撃対応組で遊撃をお願いしたいってことを伝えとこうか?

3 俺の装備
撃ち漏らし…はないだろうけど、流れ弾や伏兵なんかを警戒して、魔方陣組でも俺は盾持って警戒しとこうか?
それとも、鎌に持ち変えて魔方陣への攻撃に集中しといた方がいいかな?
 
 

[20] 桃山・令花 2019/08/13-03:33

あおいさん、イザークさん、桃山令花です。よろしくお願いします。

和樹「桃山和樹だ。よろしくな!」

資料を良く読んだら、「朝六時、人は神社の関係者しかいない」でしたね。失礼しました。
祭が始まる前に決着することが想定されているのでしょうね。

相談ですが、セパルさんに属性付与をかけていただくのは、以下のどちらがよいでしょうか?
1 魔方陣組全員(セパルさんがタイムラグなしに全員いっぺんにかけれる場合かつ、ヨナさんたちが「土じゃない属性装備の方が強い」場合は、こちらがよいでしょう)
2 土属性持たない人だけ(セパルさんがいっぺんにかけれる人数に限りがある場合は、土属性の人だけ先に破壊に着手した方がよいでしょう)

リチェルカーレさん、確かに、思いを言葉にすることは大事ですね。
大切なことを教わりました。ありがとうございます。  
 

[19] シルシィ・アスティリア 2019/08/13-00:38

鈴理さん、イザークさん、どうぞ、よろしく。
全員揃って、良かった。

>魔方陣解除
鳥居の傍の、一つくらい解除できたらいいと、わたしも思う。
襲撃対応に出遅れるようなことになったら、ちょっと困るけど…。

>襲撃対応
>基本的には~、魔法陣へ近づけさせない
ん、それでいいと思う。
近づけさせないのは、魔術師×5を、でいいの、よね?
迎撃場所が広くて、相手の人数が多いから抜けられないかがちょっと心配だけど…。

…浪人さんたち、浄化師は幕府の犬であり、ニホンを食い物にする輩の手先とそそのかされて、るってあるけど。
何か、動揺を誘う、とか、できると思う?  
 

[18] 鈴理・あおい 2019/08/12-23:29

鈴理あおい(人形使い)とパートナーのイザークさん(魔性憑き)です。
久しぶりの参加になりますが、どうぞよろしくお願いします。

現在の流れを確認すると、私達は魔法陣の解除に行った方がいいですね。
私はもともと土属性なので、他の人が魔力属性を変える魔法を掛けてもらってる間に
一足先に動けるかもしれません。  
 

[17] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/12-23:21

リコちゃんは纏めをありがとう。
シルシィさん、我儘をいってごめんなさい。
でも陰陽師が3人そろったので安心です。バランス的にも襲撃対応4組、魔法陣対応3組で良いと思います。よろしくお願いします、ね。

わたしも人払いは終わった後から依頼開始なイメージでいました。
なので令花さん達には、リコちゃんが言うようにセパルさんへの依頼をもしお願いできるのなら助けてもらえるといいのかなと。
参加者も増えましたし、わたし達も分担できることはしますので、令花さんたちのやりたいことや気持ち(心情とか)を沢山書いてくださいね。
トウホクを守りたい気持ち、爆破を許さないという気持ち、大事と思います。

>襲撃班対応
できたら魔法陣解除の皆さんが戻るまでに、少しでも数を減らせたらと思いますが…基本的には参道~境内へ入れない、魔法陣へ近づけさせない方針かと考えていますがあっていますか?
近接職さんで最前線の抑え、回復役が後ろから回復や支援。ウボーさんたちには遊撃みたいな感じで積極的に攻撃してもらえたらと思うのですがどうでしょう。

>手前の魔法陣
あ、わたしも思いました。時間があるなら、解除できるといいですよね。
わたし、土属性の武器を持っているので解除へ動くことも可能ですが…どっちのがいいのかな。  
 

[16] クリストフ・フォンシラー 2019/08/12-22:37

あ、しまった、誤字をしてる。

上京→状況 だったよ。訂正を。
こんなで連投して申し訳ない。  
 

[15] クリストフ・フォンシラー 2019/08/12-22:35

うん、いい感じに分かれたね。魔方陣組が人数少なめで少し負担かもだけど、よろしく頼むね。
まあセバルさんもいるし、大丈夫だろう。

>人払い
うーん、俺も神社の関係には魔方陣の事は周知の事実だと思う。
リコちゃんが言うとおり、神社の関係者以外、人はいないと書かれてるしね。
この後人が来ないように動いてくれるようにもう話は通ってると思ってたな。

そして俺達に与えられた任務は
「魔方陣を解除する事。その邪魔をしに来る襲撃犯を足止め、もしくは倒す事」
これは一刻の猶予も無い感じだし、神社の関係者と話してる暇はないんじゃないかと思うよ。
行動するなら少しでも早い方がいい上京だしね。

>魔方陣解除
襲撃者が来ると連絡が入るのが『一定時間後』となってるから、ひょっとして迎え撃つ俺達は、
その連絡が入ってからそちらへ向かって(20分ほど)走ればいいんだろうか。
だとすると、それまでの間に一番最初の鳥居の傍にある魔方陣の解除行動くらいできないかな。
と思ったんだけど、どう思う?
何もしないで力貯めておいた方がいいんだろうか。

あと、魔方陣解除組は、どこから解除を始める予定なのかな?
個人的には境内の一番大きいのを最初に解除した方が、と思うんだけど……
まあ、この辺は実際にやる3組に任せる。  
 

[14] リコリス・ラディアータ 2019/08/12-18:06

ずいぶん人数が増えたわね。とても頼もしいわ。
改めて、よろしくね。

班分けまとめ(敬称略)

・魔方陣
リコリス、トール、ヨナ、ベルトルド、令花、和樹(セパル)

・襲撃対応
リチェルカーレ、シリウス、アリシア、クリストフ、シルシィ、マリオス、ニコライ、リサ(ウボー、セレナ)

バランス的にもこれでいい感じだと思うわ。

>人払い
ん…プロローグを読むに、既に人払いのお願い自体はしてあって、
私達が現場に到着する頃には人払いは終了、残っているのは神社の関係者だけ
…のように見えるのだけど、私達が改めて人払いに関して何かすることってあるかしら?
たぶん、既に神社の人には魔方陣の件は耳に入ってると思うのよね。
私達は魔方陣の解除と襲撃の対応に集中してもいいんじゃないかしら。

その上で、文字数に余裕があるなら、よかったら
セパルに魔方陣班への土属性付与をまとめてお願いしてもらえると助かるのだけれど、どうかしら?  
 

[13] 桃山・令花 2019/08/12-08:06

他にも、お役に立てる行動(伝達、連絡、行動補助など、こちらが担えば文字数節約になること)があれば、教えていただけたら嬉しいです。

和樹「でも、あんまりいっぺんに言われたら、覚えきれねーかも
(訳 こちらも文字数が足りなくなるかもしれません)」

もう、和樹ったら…(苦笑)

そうね、あまりに多岐に渡るようなら、皆さんと一緒に、優先順位を相談させてください。

和樹「祭を台無しにするやつらをギャフンと言わせるためなら…俺たち、何だってやるぜ!」  
 

[12] 桃山・令花 2019/08/12-06:24

皆さん、よろしくお願いいたします。

和樹「桃山和樹だ。みんな、よろしくな!」

今のところ、襲撃対応4、魔方陣2ですね。
では、私達は魔方陣の方にいきましょうか。
土属性を付与していただいて、微力ですがダメージ蓄積のお手伝いに務めます。

ところで、私たち戦闘経験が少ない分、その他の行動で貢献出来ればと思っています。
(訳 戦闘やスキル使用の記述に文字数を割かないぶん、文字数が余ると思うので、その他の行動を記載できます)

そこで、私は、現場に到着しだい、神社の方々と、人払いについて打ち合わせをしてみたいと思います。
具体的には、「テロがあるため」「爆発物が」というより、この区画が修繕中など、平和な理由をつけて人払いした方が、祭参加者の皆さんが怖がらずに済むと思うんです。

和樹「それと、魔女さんや先輩浄化師さん方と打ち合わせたいことがあれば、俺が伝えようか?
その方が、みんなは戦闘に意識(文字数)を集中出来んじゃねえかな。」  
 

[11] シルシィ・アスティリア 2019/08/11-23:13

ニコライさんとリサさん、ヨナさんとベルトルドさん。どうぞ、よろしく。

>リチェルカーレさん
そう?
別に何かやりたいことがある訳じゃないから。
襲撃対応に行った方が良ければそうする。  
 

[10] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/11-22:21

人数が増えましたね。
ニコライさん、リサさん、ヨナさん、ベルトルドさんよろしくお願いします。

そうですね、ウボーさんたちには襲撃犯対応に来て欲しいと思います。
こちらを突破されては大変ですから。
ええと、シルシィさん達がどちらでも良いのなら、襲撃犯対応に来ていただけたらなと思ったりするのですがどうでしょう?
ヨナさんたちが魔法陣の方に行かれるのなら、なんとかならないかなと…。
あ、魔法陣側でやりたいことがありましたらごめんなさい。聞き流して下さいね。

とりあえず、襲撃犯対応チームとしては参道や境内に近づけさせない、をメインに頑張る感じかなと思っています。
こう、壁みたいに参道前で魔法陣解除の皆さんが戻るのを待ちつつ、倒れないように?  
 

[9] クリストフ・フォンシラー 2019/08/11-22:13

ニコライ達は初めましてだね。ヨナちゃんとベルトルドはこの間の七夕ぶりかな。
4人ともよろしく頼むよ。

さて、今のところ魔方陣解除組に3組、襲撃対応組も3組。
そうなるとヨナちゃんが言うとおり、ウボーとセレナちゃんの2人には襲撃対応班へ来て貰いたい所かな。
何せ敵の人数が多いからね……敵を抑えなきゃならないわけだし、戦闘経験豊富な2人の手はとても有難い。

そうなると……ウボーとセレナちゃんには俺やシリウスと一緒に前衛に出て貰えばいいのかな。
アリシアは後方…中衛位置から回復と支援、それが足りてるときには攻撃、と動くようにするよ。  
 

[8] ヨナ・ミューエ 2019/08/11-13:43

狂信者ヨナ・ミューエおよび断罪者ベルトルド・レーヴェ。
ニコライさんとリサさんは初めましてですね。皆さんよろしくお願いします。

またヘルヘイム・ボマーの名前を聞くとは思いませんでした。
では私達は魔方陣解除班に加わりたいと思います。少し思うところもありますし。
土属性の魔術が扱えるので、一応単独でも魔方陣の解除が可能なのが利点でしょうか。
そのように動くかどうかはまだ決めていませんけども。

セパルさんは解除班の方へ来てもらうとして、
ウボーさんセレナさんは襲撃犯対応に向かって貰うのが良いかなと思います。  
 

[7] ニコライ・パーカー 2019/08/10-23:54

ちょいと出遅れたか?ニコライと相棒のリサだ、よろしく頼む。
襲撃犯に足止めをかけさせてもらおうかね?
俺みたいな新米でも道の小石程度にはなるだろうしな。  
 

[6] シルシィ・アスティリア 2019/08/10-22:24

シルシィ・アスティリア、陰陽師。
パートナーはマリオス・ロゼッティ、断罪者。
どうぞ、よろしく。

わたしたちも、行先はどちらでもいいけれど…。
今の配分だと、魔方陣?
…魔方陣の魔力量を上回る魔力をぶつけなければいけない、というのがちょっと不安ではあるけれど。
鳥居の近くのならなんとかなるかも?  
 

[5] リコリス・ラディアータ 2019/08/10-21:43

魔性憑きのリコリスと、悪魔祓いのトールよ。
何だか大変なことになってるみたいだから、久しぶりに指令を受けに来たわ。よろしくね。

>班分け
それなら、私達が魔方陣の方に行くわね。
どちらも土属性じゃないから、セパルに属性を変えてもらわないとね。
なので、セパルには解除班の方にいてもらうとして。
ウボーとセレナには、何をお願いしようかしら?  
 

[4] クリストフ・フォンシラー 2019/08/10-21:03

お邪魔するね。
断罪者のクリストフと陰陽師のアリシアだよ。よろしくどうぞ。

それにしてもまあ、敵も無粋な事をしてくれるよなあ。
そうだね、とりあえず二つの班に分かれないとだね。
土属性のスキルも武器も無いなあと思ってたんだけど、セバルさんが属性変更できるんだね。
凄いな。まあこれなら安心か。

俺達はどちらでも構わないんだけれど、敵の人数的に襲撃犯側に行った方が良さそうかな?
魔方陣を解除する間、頑張って敵を抑えておくよ。もちろん倒せそうならそうするけどね。
襲撃犯側に行きたい人が多ければ魔方陣の方に行くので、やりたい事は遠慮せずに言って欲しい。  
 

[3] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/10-14:50

リチェルカーレです。パートナーはシリウス。
アライブは陰陽師と断罪者です。
どうぞよろしくお願いします。

とりあえず、襲撃班対応と魔方陣対応を早く決められるといいのかと思うので、わたし達は襲撃班対応を希望しておきますね。希望される方やバランスによっては動きます。  
 

[2] 桃山・令花 2019/08/10-02:13

桃山令花と、弟の和樹です。よろしくお願いいたします。

入団して間もなく、戦闘経験はほぼなく、足手まといになってしまうと思います。ごめんなさい。

それでも…楽しかった七夕祭の舞台が、こんな形で脅かされるのを、放って置けなかったんです。