ハロウィンに参加しよう
簡単 | すべて
8/8名
ハロウィンに参加しよう 情報
担当 春夏秋冬 GM
タイプ EX
ジャンル 日常
条件 すべて
難易度 簡単
報酬 ほんの少し
相談期間 5 日
公開日 2019-10-06 00:00:00
出発日 2019-10-14 00:00:00
帰還日 2019-10-19



~ プロローグ ~

 ハロウィン。
 それは仮装とお菓子の祭典だ。
 正式ないわれはあるのだが、今ではお祭り騒ぎのひとつとして、様々な催し物が開催されていたりする。
 そんなハロウィンが、リュミエールストリートで行われている。
 去年も行われたのだが、その時には、秘密裏に魔女が関わっていた。
 それはハロウィンに参加する浄化師達を間近で見て、今後の関わり方を考えるためだった。
 結果としてそれは成功し、現在の魔女との融和、その切っ掛けのひとつとして成功していた。

 そして魔女が大っぴらに世間に関わるようになってから、一周年記念のハロウィンに、魔女達も大いに協力していた。
 世俗派の魔女の顔役の1人である、魔女のセパルが手配して、色々な場所で催し物の手伝いを。
 もちろん魔女なので、魔法を使ってハロウィンを盛り上げている。

 例えばそれは、変身魔法で望む姿にしてくれたり。
 あるいは、魔法のじゅうたんで、空をゆったり飛んでみたり。
 魔法の掛かった食べ物を、振る舞っている者も居る。
 他にも、望むアクセサリーを目の前で作ってくれる者も。
 
 そんな魔女達に負けまいと、リュミエールストリートの住人も盛り上げようと賑やかだ。

 カフェテリア「アモール」では、箒に乗った魔女のラテアートを楽しむカップルが。
 大手ファッションショップ「パリの風」では、様々な仮装姿を楽しみ、時にねだられる光景も。
 フリーマーケット「オルヴワル」では、お菓子の屋台や魔女やカボチャの人形など、ハロウィンにまつわる物が売られている。
 飲み屋街「ボヌスワレ・ストリート」に目を向ければ、明るく楽しく飲んで騒ぐ者達も。

 賑やかで楽しいハロウィンに、大勢の人達が参加している。
 もちろん、アナタ達、浄化師も例外ではありません。
 魔女も参加するハロウィンに、魔女達との融和を演出するということで、指令として参加を求められました。
 と言っても、楽しくパートナーとハロウィンに参加しさえすれば問題なしです。
 ちょっとした買い物も、指令ということで教団が出してくれるとのこと。
 折角ですから、パートナーに何かアクセサリーでもプレゼントしてみてはどうでしょう?
 きっと喜んでくれると思いますよ。
 参加してみませんか?


~ 解説 ~

○目的

魔女も参加する、リュミエールストリートのハロウィンに参加しましょう。
パートナーと、PCらしくハロウィンに参加されたな、と思えるプランを書いていただければ成功以上になります。

○回れる場所

プロローグに出てきたリュミエールストリートにあるお店や場所に行くことが出来ます。
全部回っても良いですし、どこかひとつに集中しても良いです。

○魔女の魔法

魔女も参加しているので、魔法を掛けて貰えます。
使用するかどうかは自由です。

変身魔法

好きな姿に変われます。ただし大きさは、最大で人間程度です。
また、服装も魔法で一時的に変えることが出来るので、好みで頼むことも可能です。

魔法のじゅうたん

ゆっくり歩く程度の速度の、空飛ぶ絨毯に乗れます。
乗った人物の思い通りに動かすことが可能です。

魔法で作ったアクセサリー

オルヴワルで開いている出店で、魔法により、その場で注文通りのアクセサリーを作ってくれます。
髪飾・髪留め・首飾・イヤリング・ピアス・ブレスレット・腕輪・リストバンド・指輪の中から、どれかひとつを選び、望んだデザインの物を作ってくれます。



メモリアル・ドロップ【イヤリング】

魔結晶を涙滴型に加工して作られたイヤリング。その中には、想い出の風景が封じられている。

他にも、提示させて頂いている種類のアクセサリーに限りますが、オリジナルアイテムを取得可能です。

○注意事項

今回取得できるアイテムは、エピソード内だけでなく、実際に取得できます。
アイテム名などの文字数制限については、以下になります。

アイテム名 : 10文字以内
解説文   : 60文字以内
ステータス : 運営側で固定値を入力します。

取得できるアイテムはひとつだけですが、自由にお書きください。
アイテムのイラストは汎用的なイラスト固定となり、特殊な効果などは、付与できません。

以上です。


~ ゲームマスターより ~

おはようございます、もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。

今回は、去年に引き続いてのハロウィンに加えて、初のオリジナルアイテム取得が可能なエピソードになっています。

今回は、日常装備のアクセサリーの類だけになりますが、今後も色々な種類のものが取得できるようになります。

アイテムのイラストは、今回は汎用の物を使用しますが、今後の進展によっては、オリジナルイラストで発注も可能、とかになるかもしれません。

そしてオリジナルアイテム配布関連のエピソードは、EXシナリオ限定になりますので、ご了承ください。

また、状況を見ながら調整をしたりと、多少変更があるかもしれませんが、その点についてもご了承ください。

それでは、少しでも楽しんでいただけるよう、判定にリザルトに頑張ります。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

アリシア・ムーンライト クリストフ・フォンシラー
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / アンデッド / 断罪者
そうですね、とても、楽しそうですから…
仮装、ですか?
魔女も、素敵だったのですけど…その、一度お姫様の格好を…して、みたい、なと…
だんだん小声になりながら赤くなる

騎士…!クリスに、似合うと、思います
わ、私が隣歩いてていいのかって、思うくらい…

アクセショップで渡された指輪に目を瞠り

指輪、ですか…?
え、今、なんて…
私…私が、これ貰っても、いいのですか…?
ほんとに…?

ありがとう、クリス…大切にします…
その…私も、大好き、です……


アイテム名:誓いのクローバー【指輪】
誓いの言葉が封印された、四つ葉のクローバーのモチーフが付いたリング。
四つの葉の内三つはゴールデンサファイア、一つはペリドットが使われている。
リチェルカーレ・リモージュ シリウス・セイアッド
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / ヴァンピール / 断罪者
憔悴したように見えるシリウスを見上げ
ひんやりとした手を握る
シリウスは 行きたい所はある?

「オルヴワル」に
可愛らしい黒猫のぬいぐるみや おばけのクッキーに目を輝かせ
家に送ったら駄目かしら 妹や弟が喜びそう
ああでも あまり連絡を取ってはだめよね…
彼のいいのでは?の答えにぱっと笑顔

良いものが選べてほくほく 帰り道に名前を呼ばれて
差し出された物に目を丸く
イヤリング…?
少し赤くなったシリウスの目元と贈り物を見て満面の笑み
ありがとう!嬉しい!
あ でもわたし何もお返し…

綺麗な耳飾りにため息
素敵… 青いアネモネとカスミソウ、ね
花言葉はー
言いかけ 意味を思い出し真っ赤に

青のアネモネは あなたを愛します
カスミソウは 無垢な愛
リコリス・ラディアータ トール・フォルクス
女性 / エレメンツ / 魔性憑き 男性 / 人間 / 悪魔祓い
変身魔法をかけてもらう
トールへのサプライズよ

黒髪のヒューマン、30代の女性の姿
顔は私に似た、でももっと大人っぽい表情
オレンジと黒のステージドレス
彼岸花の髪飾りだけはそのまま

…うん、こんなものかしら
ママはもう少し美人だったけれど、これならきっとステージ映えするわ
謎のシンガーとしてハロウィンのコンサートに飛び入り参加しちゃいましょう
まだ、『私』のままではうまく歌えそうにないから

♪スウィング ハロウィンの風に乗って
♪シング 見つけて あなたの花 囀る小鳥たち

歌いながら、ふと客席に赤い髪を見つける
気付かないふりをしてステージを終え、下がろうとしたら
…このネックレスは?…なんだ、気付いていたのね、私だって
ニコライ・パーカー リサ・パーカー
男性 / 生成 / 断罪者 女性 / マドールチェ / 墓守
魔女の魔法で仮装し、お菓子を買い込み子供たちに配ったりしながら街を歩き、昔話をする。
その後アクセサリーの出店を見つけ入店ペアのネックレスを購入する。

ニコライ「仮装ね?いるかい、元からデモンだってのに。」
リサ「当り前じゃないですか、浮くのは嫌いでしょう?」
ニコライ「仕方ない、そういう事にしておこうかね?」
ニコライは衣装をタキシードとつば広のキャトルマンハットに、リサは鬼型のデモンに見た目を変更して燕尾服に変更

台詞はなんとなくの雰囲気なので細かい部分は変更してかまいません。


アリス・スプラウト ウィリアム・ジャバウォック
女性 / 人間 / 占星術師 男性 / マドールチェ / 人形遣い
レミネ・ビアズリー ティーノ・ジラルディ
女性 / 人間 / 人形遣い 男性 / 人間 / 断罪者
【台詞】
レ:そっか…もう、ハロウィンの季節なんだ…
テ:お前の行きたいところへ行こう。レミネ。行きたいところはないか?
レ:え? じ、じゃあ…。
…あなたが選んで。たまには自分を優先しても良いと思うから…
テ:俺が…か? そう、だな

・フリーマーケット
テ:色々あるものなんだな
レ:見てるだけで、楽しい…かも。かぼちゃのお人形も、ハロウィンらしくてすごく可愛い

・アクセサリー
レ:オリジナルの、アクセサリー…
テ:なかなか面白そうだ
レ:う、うん…

レ:え、あの…これ…?
テ:レミネが身につける方が似合うだろう
レ:あ、ありがとう…綺麗、ねすごく
ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
魔女と町の人が協力し合って今年のハロウィンが盛り上がっている事が嬉しく
何か予定を立てた訳でもないけれど喧噪につられてストリートを散策
変装の魔法をかけて貰い 二人共森の隠者を彷彿とさせる深緑の外套にかぼちゃを模した肩掛け鞄

飲み屋街の立ち飲み屋 お祭り仕様のテラス席
空を舞う箒や絨毯を眺めながらラムスールで乾杯

ヨ 今年は和やかな空気のハロウィンで良かった…
ベ 前の年は、色々あったな(思い出しつつ
ヨ 人々が魔女を好意的に受け入れて こうして一緒に盛り上がっているのですから
  私達も少しは役に立てたのでしょうか

人々と魔女
この垣根がいずれ無くなるようなればと思いながら

魔法で作るアクセの話を聞き興味を持ちオルヴワルへ
サク・ニムラサ キョウ・ニムラサ
女性 / ヴァンピール / 悪魔祓い 男性 / ヴァンピール / 陰陽師
「面白い物が沢山あるわ!!」
『ふわぁ……そうですね。』
「もう!お祭りなのよ!楽しそうにしなさいよ!!」
『楽しい、は強要するものではないと思うのですが?』

【行動】
「キョウヤー。Trick or Treat!!」『お菓子ないです(即答)』「おっけー。Trick(いたずら)が欲しいのね」
『そういうわけでは』すかさず私は銃口を向けるわ。『えっ』バーン「あげたわよってどこみてるの。」
面食らったキョウヤの顔には笑うけどちょっと申し訳なあ、まだ眠いだけだこれ。
もっと楽しい事を、面白い事をしないとだめなのかしら?「これ美味しいわ」
買ったウィッチハット型の飴をキョウヤの口につっこんで……ようやく見つけた楽しい場所。


~ リザルトノベル ~

 ハロウィンに参加する指令。
 皆はそれぞれ、パートナーと参加していた。

○誓いの言葉と証しを君に
「今年は思いっきり楽しんでみようか?」
 パートナーである『クリストフ・フォンシラー』の呼び掛けに、『アリシア・ムーンライト』は返した。
「そうですね、とても、楽しそうですから……」
 応えるアリシアの声には、ほんのりと高揚した響きが滲む。
 ハロウィンをクリストフと2人で巡ることが出来るのは、それだけ嬉しいのだろう。
 そんな彼女の様子を感じ取ったクリストフは、喜びを感じながら彼女をエスコートする。
「それじゃ、行こうか。アリシア」
「……はい」
 はにかんだ声でアリシアは応えると、差し出された手を取ってハロウィン巡りに出発。
 待ち合わせをしていたリュミエールストリートの入り口から順番に周っていく。
 賑わいのある通りを見渡せば、仮装をした人々が。
 それを見ていたクリストフは、ひとつの提案を。
「仮装、してみない?」
「仮装、ですか?」
「うん。何の衣装がいい? 去年と同じく魔女かな?」
 これにアリシアは、少し考えてから応えを返す。
「魔女も、素敵だったのですけど……その、一度お姫様の格好を……して、みたい、なと……」
 話す内に、だんだんと顔を赤くして、声を小さくしていくアリシア。
 とても可愛らしい。
 そんな彼女の希望を聞いて、クリストフは頷きながら応えた。
「なるほど。じゃあ俺は、姫を護衛する騎士っぽい衣装にでもして貰おう。そしたら二人で歩いてても似合うと思わない?」
 この応えにアリシアは、表情をぱぁっと輝かせ賛同する。
「騎士……! クリスに、似合うと、思います。わ、私が隣歩いてていいのかって、思うくらい……」
「もちろんだよ、アリシア」
 貴女だからこそ良いのだと言うように、クリストフはアリシアを見詰める。
 その眼差しにアリシアは胸を高鳴らせながら、2人一緒に、変身魔法を使ってくれる魔女の元に。
 そこで魔法で変身した姿を、2人は見詰め合う。
「よく似合っているよ、アリシア」
「ありがとう、ございます」
 クリストフに褒められて、アリシアは嬉しそうに返す。
 今のアリシアの姿は、クリストフが褒めたくなるほど、とても綺麗だ。
 以前に貴族の舞踏会に出席した時にも似た、ラベンダーのような薄紫色のドレスに、同色のリボンで髪を纏めている。
 今回は、日中ということもあり、色合いはより明るく。
 装飾もより多くなっている。
 それでいて落ち着いた雰囲気をみせているので、華やかでありながら高貴と言っても良い、まさにお姫さまといった姿だった。
 同じようにクリストフの姿も、よく似合っている。
「クリスも、とても、似合っています」
 クリストフの姿は、アリシアに合わせた儀礼服の騎士姿。
 アリシアのドレスの色合いに合わせ、落ち着いた白色の下地に、黒のレースで飾られている。
 羽織るマントは、表地は黒色系。裏地を服に合わせた落ち着いた白色系になっている。
 2人一緒に居ると、より似合っていた。
 お互いの姿を見て2人は、くすりと楽しげに笑う。
 そしてクリストフは改めて手を差し出す。
「エスコートさせて貰えますか、我が姫」
「……はい。お願い、します」
 はにかむアリシアと手を繋ぎ、クリストフはハロウィン巡りを再開。
 余裕のあるように見えるクリストフだが、実の所は鼓動が高鳴っている。
(……うん、やっぱり、格好から入って正解だった)
 緊張しているのがバレないように隠しながら、クリストフはアクセサリー店にアリシアを導く。
 そこで彼女に、誓いを込めたプレゼントを。
「指輪、ですか……?」
 それは四つ葉のクローバーのモチーフが付いたリング。
 四つの葉の内3つはゴールデンサファイア、ひとつはペリドットが使われている。
 それはアリシアの誕生石と、クリストフの誕生石があしらわれた指輪。
 指輪の内側には誓いの言葉が封じられている。
 それは貴女を護り、愛するという誓い。
「これを君に捧げたいんだ」
 指輪を手に、クリストフは願う。
「え、今、なんて……」
 思わず聞き返すアリシアに、クリストフは真剣な眼差しを向け言った。
「君の左の薬指にこれをはめてもいいだろうか?」
 クリストフの言葉に、嬉しさと不安が入り混じった声で、アリシアは聞き返す。
「私……私が、これを貰っても、いいのですか……? ほんとに……?」
「君だから、捧げたいんだ。貰ってくれるかい? アリシア」
 真摯なクリストフの言葉と眼差しに、アリシアは涙が浮かびそうになるほど嬉しい。
 そっと手を差し出して、クリストフの願いを受け入れる。
「ありがとう、クリス……大切にします……」
 受け入れてくれる言葉に喜びを感じながら、クリストフは指輪をはめ、そっと抱きしめる。
「ありがとう。大好きだよ、アリシア」
 同じように抱きしめながら、アリシアも想いを返した。
「その……私も、大好き、です……」
 そんな2人を見て、周囲の皆は大賑わいに祝福するのだった。

○花言葉をプレゼントに込めて
 待ち合わせ場所のリュミエールストリート入口。
 約束の時間より少し早く来た『リチェルカーレ・リモージュ』は、先に来ていた『シリウス・セイアッド』に声を掛ける。
「シリウス」
 リチェルカーレの声に、顔を向けるシリウス。
 その顔は、どこか憔悴したように見える。
「……リチェ」
 呼び掛けに応えるシリウスを、リチェルカーレは静かに見上げた。
 触れ合うように視線は重なる。
 リチェルカーレは柔らかな笑顔を浮かべ、包み込むような優しい声で言った。
「シリウスは、行きたい所はある?」
 冷たいシリウスの手を取り、リチェルカーレは応えを待ってくれる。
 重ねられた手に、ゆっくりと2人の体温が融け合っていく。
 ここしばらく続いた、過去に触れる指令。
 それらで不安定になった心が、落ち着いていく。
 シリウスは、自分を案じてくれるリチェルカーレの視線に目を丸くして。
 暖かい瞳と掌に促されるように、ぽつりと言った。
「――お前の、行きたい所で」
 これにリチェルカーレは、花咲くような笑顔を浮かべ応える。
「オルヴワルに行きましょう。シリウスと一緒に、見て回りたいの」
 心からの喜びを笑顔に浮かべ、シリウスの応えを待つリチェルカーレ。
 そんな彼女にシリウスは、自分でも気づかない穏やかな笑顔を浮かべ応えた。
「ああ――」
 ――俺も、お前と一緒に見て回りたい。
 想いの全てを口には出せず、けれどリチェルカーレの望みを叶えたいと、シリウスは2人一緒にハロウィン巡りをすることに。
 目的地はオルヴワル。
 その道中、さまざまな仮装をする人々に、リチェルカーレは目を輝かせ。
 見詰めるシリウスは、楽しそうなリチェルカーレの姿を見て喜びを感じられた。
 だからこそ、シリウスは思う。
 少しでも、自分が与えられる喜びを返したいと。けれど――
(なにを、すれば……)
 想いばかりが先に立ち、何をすれば良いかが思いつかない。
 それほどに、シリウスのリチェルカーレへの想いは大きかった。
 何も思いつかない内に、オルヴワルに到着。
「見て見て、シリウス! あのぬいぐるみ、かわいいわ!」
 ハロウィン仕様の出店の商品に、リチェルカーレは目を輝かせる。
 可愛らしい黒猫のぬいぐるみに、どこか愛嬌のあるカボチャのオバケのぬいぐるみ。
 他にも目移りするほど数多く。
 その内のひとつ、魔女の魔法の掛かったクッキーを試食で貰う。
「食べる前に割ってみて」
 出店の魔女の言葉通りに割ってみると、ぽわんっと手乗りサイズのオバケが現れる。
「今日の運勢は大吉~。思わぬプレゼントに縁があるかも~」
 占いが出来るオバケクッキー。それを1袋購入し考える。
「家に送ったら駄目かしら? 妹や弟が喜びそう。ああでも、あまり連絡を取ってはだめよね……」
「いいのでは?」
 シリウスの言葉にリチェルカーレは、ぱっと表情を明るくすると、お土産用に幾つか注文する。
 その間1人になったシリウスに、隣りの店主が手招きして言った。
「彼女にどうだ?」
 店に広げられたアクセサリーを勧めてくる。
 目を瞬かせ、けれどリチェルカーレの喜ぶ顔が、もう少し見たくて頼んでみる。
「……花の形の……」
 花の名前が出ず、呆れて示された見本から青い花を。

 そしてハロウィンを2人で巡っていき、その帰り道。
 踊るような足取りのリチェを呼び止め、シリウスはプレゼントを渡す。

「……これを、お前に」
「イヤリング……?」
 差し出された物に目を丸くして、少し赤くなったシリウスの目元と贈り物を見て満面の笑みを浮かべる。
 それは固定氷塊細工のアネモネと月長石のカスミソウのブーケを象ったイヤリング。
「ありがとう! 嬉しい! あ、でもわたし何もお返し……」
「俺はいい」
 くるくる変わるリチェルカーレの表情に、シリウスは小さく首を振る。
「気に入るかどうかわからないけど」
 不安げに言うシリウスに、リチェルカーレは笑顔で応えた。
「気に入るに決まっているわ! 本当に、嬉しい……」
 まさしく宝物のように、大事そうに贈り物を見詰める。
「素敵……青いアネモネとカスミソウ、ね」
 綺麗な耳飾りに、ため息をひつ。そして――
「花言葉は――」
 言いかけて、意味を思い出し顔を真っ赤にする。
 シリウスは、喜ぶ様子にほっと息をついていたが、黙ってしまったリチェルカーレに不安そうに尋ねた。
「花言葉? どんな意味があるんだ?」
「……あの、ね」
 真っ赤になったリチェルカーレは、恥ずかしそうに応える。
 それを聞いたシリウスも、彼女と同じように顔を真っ赤にしてしまう。

 イヤリングを象る、青のアネモネとカスミソウの花言葉は――『あなたを愛します』そして『無垢な愛』。
 初々しく愛らしい2人を表すような、花言葉だった。
 顔を赤くしたまま、仲良く2人一緒に帰路に就く、リチェルカーレとシリウスだった。

○歌は翼に乗せて
「黒髪のヒューマンの姿にして貰える? 年は30代くらいで」
 変身魔法を掛けて貰うべくやってきた『リコリス・ラディアータ』は、変身したい姿を魔女に伝えていた。
「見た目? そうね……今の私を、もっと大人っぽくしてくれる? あとは――」
 姿だけでなく、服装も頼んでみる。
「オレンジと黒のステージドレスにして貰える? 髪飾りは、このままで良いわ」
 注文を受けた魔女は、リコリスの望み通りの姿に。
 それは落ち着いた、けれど艶やかな大人の女性の姿。
 彼岸花の髪飾りだけはそのままに、衣装がよく似合っていた。
 全身が見える姿見の鏡で自分を写し、表情を幾つか試してみる。
(こうした方が、もっと大人っぽいかな?)
 しばらく試行錯誤し、納得できる表情を身につける。
「……うん、こんなものかしら」
(ママはもう少し美人だったけれど、これならきっとステージ映えするわ)
 心の中で、小さく呟く。
 リコリスが姿を変えたのは、ハロウィンのコンサートに飛び入り参加するため。
 本来の自分の姿では、まだ過去を思い出し歌えなくなってしまいそうだったから。
「ありがとう。そうだ――」
 魔女に礼を言い、離れる前に、ひとつ頼みごとを。
「私が、この姿になっていることは、誰にも言わないで。知り合いを、驚かせたいの」
 それはもちろん、パートナーである『トール・フォルクス』のことだ。
 待ち合わせをして一緒にハロウィン巡りをした後、用事があるということで、あとで再開することを約束しここに来ているのだ。
(そういえば――)
 ハロウィンコンサートの会場に向かいながら、リコリスは思う。
(トールも用事があったみたいだけど、何があったのかしら)
 そんな疑問をリコリスが抱いている頃、トールはプレゼントのアクセサリーを作っていた。

「雲雀の羽の形に加工して欲しいんだ」
 オリジナルアクセサリーを作ってくれる魔女に、トールは希望を口にする。
「材料は魔結晶で」
 材質も指定した所で、追加で特殊効果も付けられないか聞いてみる。
「身につけると、歌をみんなに届けることが出来るような効果は付け加えられないかな?」
 これに魔女は頷くと、材料となる魔結晶を差し出し言った。
「手を添えて、作りたい物の形を思い浮かべて。思い浮かべた通りに加工される魔法を掛けるから」
 トールは魔女の言う通り、魔結晶に手を添えて、リコリスにプレゼントしたいアクセサリーの形を思い浮かべる。
 すると硬い筈の魔結晶が、液体のように流動化。
 トールが思い浮かべたままの形に変わっていく。
(うん、この形で……いや、もっと、こう――)
 少しでも良い物をプレゼントしたくて、試行錯誤を繰り返す。
 そして出来たのは、本物の雲雀の羽のような意匠をこらしたネックレス。
 出来あがったそれを、魔女はプレゼント用にラッピング。
「ありがとう」
 大事に受け取って、トールはリコリスを探し始める。
(どこに居るかな?)
 歩きながら、ふと思い出す。
(そういえば、ハロウィンコンサートがあるんだったな)
 歌が好きなリコリスなら、そこに居るかもしれないと思い足を運ぶ。
 しばし歩き、コンサート会場に近付いた所で、歓声と歌声が聞こえてくる。

「スウィング♪ ハロウィンの風に乗って――」

 その歌声は、皆の心に響き、胸を躍らせる。

「シング♪ 見つけて、あなたの花、囀る小鳥たち――」

 歌うことの喜びを響かせるように、歌い手たる彼女は歌を届け。
 受け取る皆は、応えるように歓声を響かせる。
 歌い手と聴衆、皆が一体となるような盛り上がりを見せていた。
(この歌――)
 ステージで歌う彼女の歌声を聞いて、トールは確信する。
(きっと魔法で姿を変えたリコだ)
 聞いたことのない歌、けれどその歌声を間違えることはない。
 くすぐったさにも似た喜びを感じながら、トールも歓声に加わる。
 そんな彼に、ステージで歌っていたリコリスは気付いた。
(トール?)
 歌いながら、ふと客席に赤い髪を見つけたリコリスは、すぐにトールだと気付く。
 自分の歌を、トールが聞いてくれる。
 喜びを感じながら、同時に、ちょっとした悪戯心も。
 気付かれないように知らない振りをして、歌い終わる。
 ステージを終え、下がろうとすると、そこにトールが近付く。
 トールは手招きをして耳打ちをする。
「素晴らしいステージをありがとう、歌姫にプレゼントだ」
 そしてネックレスを取り出す。
 ラッピングをほどかれ、差し出されたネックレスに驚くリコリス。
「……このネックレスは?」
 リコリスの問い掛けに、種明かしをするように応えるトール。
「リコだろ? すぐに分かったよ」
「……なんだ、気付いていたのね、私だって」
「髪飾りもしてたし。きっと将来こんな風に成長するのかな、って思ってた姿だったから」
 くすりと、お互い苦笑する2人。
 そしてトールは、ネックレスを改めてプレゼント。
「貰ってくれるかな?」
「……ええ。ありがとう、トール」
 トールはリコリスにネックレスを付けてあげると、2人一緒に、改めてハロウィンを楽しむのだった。

○思い出は、永久に忘れぬように
「仮装しましょう」
 静かに、けれど強い口調で『リサ・パーカー』は『ニコライ・パーカー』に提案する。
「仮装ね?」
 長い付き合いで、こうと決めたリサが退かないのは分かっている。
 けれどニコライは、戯れ合うような響きを滲ませ聞き返してみた。
「今の格好でも良いと思うがな。問題はないだろ?」
「そんなことはないです。こういう時は、その場に合わせた装いが必要です」
「そうかねぇ? 今日はハロウィンだ。デモンには、ちょうど良いと思うがな」
「それでも、必要なんです」
「要るかい?」
「当り前じゃないですか、浮くのは嫌いでしょう?」
 一生懸命説得してくるリサに、なんとなく理由が読めたニコライは、苦笑を飲み込み応える。
「仕方ない、そういう事にしておこうかね?」
 ニコライの応えに、リサの表情は動かない、ように見える。
 けれど気配は華やいで、喜んでいるのがニコライには分かる。
「さて、それじゃあ、魔法を掛けて貰いに行くとしようかねぇ」
「はい。行きましょう、二コル」

 そうして2人は、変身魔法を掛けてくれる魔女の元に。

「こんなものかねぇ」
「……他の物も試してみても良いかもしれません。折角の機会ですし」
 変身姿を試すのは、ニコライよりもリサが熱心に。
 声音はいつもと変わらないようでいて、ニコライには分かるほどに弾んでいる。
(いつも世話になってるからねぇ。偶には、こういうのも付き合わないと)
 楽しそうなリサに合わせて、ニコライは着せ替えを試すように変身魔法を掛けて貰う。
 何度か繰り返し、最後に合わせたのは、タキシードとつば広のキャトルマンハット姿。
「どうだい?」
「似合うと思います」
 満足げなリサに、今度は彼女に変身魔法を促す。
 するとリサは、すでに決めていたのか、迷うことなく魔女に頼み姿を変えて貰う。
「半鬼のデモン姿に、燕尾服にして貰いました。どうでしょう?」
 目を閉じているニコライにリサは説明し、ニコライは苦笑する。
「お揃い、みたいなもんかねぇ?」
「……良くなかったですか?」
「まさか。2人で楽しむには、ちょうど良いと思っただけさ」

 こうして仮装を終わらせ、2人はハロウィンに。

「どこに行きましょう?」
「そうだねぇ……まずは、お菓子でも買に行くか。悪戯好きなガキどもに、配るのに良いだろう」
「ええ……そうですね。そうしましょう」
 僅かに、昔を懐かしむような間を空けてリサは返し、2人はリュミエールストリートを巡っていく。
 道中、屋台やお店でお菓子を買い込み、仮装姿の子供達に配って回る。
 喜びはしゃぎながら、お菓子を貰い走り去っていく子供達に、2人は知らず穏やかな笑みを浮かべていた。
「祭りの雰囲気はいいねぇ、特にハロウィンは菓子は貰えるし、ガキの頃は悪戯もし放題で……」
 想い出を語るニコライに、その頃を知っているリサは返す。
「ハロウィンに限らず悪戯ばかりでしたし、あれを悪戯で済ませるなら、軽犯罪はだいたい許されることになってしまいます」
 リサの言葉に、ニコライは誤魔化すような間を空けて返す。
「……まぁ、若気の至りってやつで過ぎたことよ。さぁ、ガキどもに菓子配るぞ!」
 そう言うと、さらにお菓子を買い込み、子供たちに配っていく。
「……しかたありませんね」
 苦笑するような間を空けて、リサは続ける。
「……これ以上の追及はやめておきましょう、皆生きるのに必死でしたからね」
 懐かしき日々を胸に抱き、ハロウィンを2人で楽しんだ。

 その後、軽く食事を挟み、また2人一緒に巡っていく。
 その途中、ふとリサは足を止めた。
 
「どうしたい?」
「アクセサリー店」
 魔女がアクセサリーを作ってくれるお店を見つけ、リサは息を飲むような間を空けて言った。
「……指輪を買いましょう、ずっとつけます」
「戦闘の時に邪魔だろうに」
「いえ、指輪にしましょう。指輪が必要です」
 熱の篭もったリサの言葉に、ニコライは苦笑するような間を空けて応える。
「……ああ、分かった。何が良い?」
 そして注文。
「思い出を忘れずに居られる、そんな指輪は出来ますか?」
 リサの要望に魔女は頷くと、魔結晶を差し出し言った。
「これに触れながら、欲しい指輪をイメージしてみて」
 言葉通りに試してみると、魔結晶は液体のように流動化し、見る見るうちに1つの形を取る。
 それは2羽の隼が、円形の魔結晶の周りを囲む意匠の指輪。
「身につけていると、持ち主の思い出を保存してくれるよ。良い思い出であるほど強く残って、思い出させてくれるから、大事にしてね」
 魔女の説明を聞いて、リサは指輪を、大事そうに掌に載せる。
 それをニコライは手に取ると、リサの指に着けてやる。
「良い思い出を、作らないとな」
「……ええ」
 新しい思い出を作りながら、笑みを浮かべる2人だった。

○トランプ製のリボンカチューシャ
「ウィル、人が一杯ですわ!」
 ハロウィンの賑やかさに目を輝かせ『アリス・スプラウト』は『ウィリアム・ジャバウォック』に呼び掛ける。
 浄化師になる前は、病弱で外に出られず床に臥せっていることも多かった彼女にとって、リュミエールストリートの華やかさは、お伽の国に訪れたよう。
「去年のハロウィンも素敵でしたけど、今年のハロウィンも素敵ですわ!」
 今年で2度目のハロウィン参加。
 去年は、まだどこか、お互いを探り合うような空気があったが、今は近しい空気が2人の間には流れている。
 だからウィリアムは、自然に彼女を誘うことが出来た。
「アリス、折角のハロウィンです。楽しみましょう」
 この言葉にアリスは、ぱあっと笑顔を浮かべ頷いた。
「ええ! 行きましょう、ウィル!」
 2人一緒に笑顔を浮かべ、ハロウィン巡りを開始する。
「ウィル、見て下さい! すごいですわ!」
 道中、大道芸人の大技に歓声を上げるアリスに、そんな彼女を見て微笑ましげに笑みを浮かべるウィリアム。
 目を惹く物は沢山で、アリスは大喜びで見て回る。
 途中、お菓子の出店を見つけると、ウィリアムが購入し手渡す。
「はい、どうぞ。食べても良いですし、配っても良いですよ」
「分かりましたわ!」
 受け取ったアリスは、自分が食べるよりも皆に配るのに夢中になる。
「トリック・オア・トリートですの!」
 子供達にお菓子を配り、時にはお礼のお菓子を貰い、2人一緒に巡っていく。
 貰った大きなパンプキンクッキーを2人で分けて食べながら、ハロウィン巡りを楽しんでいく。
 そうして楽しんで、しばらく進むと、一軒のアクセサリー店に。
 ショーウィンドウに並べられたアクセサリーを見て回った後、ウィリアムは尋ねる。
「いま着けているリボンカチューシャ、新しい物に変える気はありませんか?」
「このリボンカチューシャ?」 
 いささかくたびれて来た感じのあるリボンカチューシャに軽く触れながら、アリスは返す。
「中々これみたいな気に入った物を見つけられなくて」
「なら、良い所があります。そこに行きましょう」
「良い所?」
「ええ。注文すると、それに沿って作ってくれるらしいです」
「え、作って貰うんです? ちょ、ちょっとウィル……!」
 驚くアリスを連れて、目的の出店に。
「どんな物が欲しいの?」
 店主の魔女に聞かれアリスが悩んでいると、ウィリアムが助け舟を。
「形は、いま彼女が着けているリボンカチューシャに合わせて。色は緑で、トランプの柄を入れて貰えますか?」
 これに魔女は頷くと、魔結晶とトランプを取り出す。
 そしてトランプに、ちょんっと指先で触れる。
 するとトランプ達は、針金のような手足を生やし、わらわらと小さなノミやヤスリを手に取って、魔結晶をリボンカチューシャに細工していく。
「ウィル! すごいですわ!」
 目の前で繰り広げられる、童話のような光景に歓声をあげるアリス。
 見ている内に、あっという間に出来あがり、トランプ達は最後に絵筆で色を塗り、出来あがったリボンカチューシャを渡す。
「ありがとうですの」
 礼を言うと、元に戻るトランプ。
 アリスのエプロンドレスに合わせた緑色のリボンカチューシャには、トランプの柄が描かれていた。
 それを、いま着けているリボンカチューシャに付け替えるアリス。
「よく似合っていますよ」
 ウィリアムの言葉に、嬉しそうに笑顔を浮かべるアリスだった。

○貴女の笑顔が贈り物
「ハロウィンに行かないか?」
「そっか……もう、ハロウィンの季節なんだ……」
 ハロウィンに誘われた『レミネ・ビアズリー』は、誘ってくれた『ティーノ・ジラルディ』に返す。
「リュミエールストリートのハロウィンに行くんでしょう? 見る場所が幾つもあるけど、どこに行くの?」
「お前の行きたいところへ行こう。レミネ。行きたいところはないか?」
 レミネ自身の望みを促すように、ティーノは言ってくれる。
 彼の言葉を聞いて、レミネは思う。
(私の意思で、決めて良いって、思ってくれてるんだよね)
 それは少し前の指令で、レミネ自身の意思を求め、そうあって欲しいと望んでくれたティーノの言葉を思い出す。
 あの時の彼は、強く言い過ぎたと謝ってくれた。
 同時に、レミネが自分の意思を持って生きられるよう、願ってもくれたのだ。だからこそ――
「じ、じゃあ……」
 レミネは自分の想いと向き合って、自分の意思でティーノに応えた。
「……あなたが選んで。たまには自分を優先しても良いと思うから……」
 自分ではなくティーノのことを思って。
 けれどそれは、自分がそうして欲しいと想う意思。
 視線を合わせ、自分の意思を語るレミネに、ティーノは応える。
「俺が……か? そう、だな」
 真剣に考え込む。
 それは少しでも、レミネを喜ばせたくて悩む気持ち。
(レミネが喜ぶ物といえば――)
 考えて思いついたのは、レミネがキラキラしたものやメイク道具を集めているということ。
「オルヴワルに行ってみないか? あそこなら、色々な物がある。眺めているだけでも楽しいだろう」
 これにレミネは小さく、自然な笑みを浮かべ応えた。
「ええ、行きましょう」

 こうして2人は、ハロウィン真っ盛りなリュミエールストリートに。
 到着し、仮装した皆が、楽しげに歩いているのが目に留まる。
 その中には、家族連れやカップルも。
 オルヴワルを目指して歩き続け、道中、幾つかのお店に目を止める。

「魔女のラテアートか。帰りに、寄ってみるか?」
 カフェテリア『アモール』の宣伝を見て、ティーノが提案してくれる。
 これにレミネは、少し考えてから応える。
「……うん。少し、興味があるから、良いよ」
 それを聞いて、ティーノは予約席を店主に取って貰う。
「さて、行こうか」
「うん」
 レミネは頷いて、ティーノと一緒にハロウィン巡りを再開。
 大通りでは、大道芸人のジャグリングを見て楽しみ、隣りでやっていた人形劇を興味深げに観て楽しむ。
 途中で、お菓子を求めやって来た子供達には、ティーノが屋台のお菓子を買って配ってあげる。
 目移りするほど催し物は沢山で、目的地であるオルヴワルに着くまで退屈することはなかった。

 そしてオルヴワルに到着。
 フリーマーケットの様々な商品を見て回る。

「色々あるものなんだな」
「見てるだけで、楽しい……かも」
 ハロウィンにちなんだ様々な商品を見て回り、2人は楽しんでいく。
「人形も、あるんだな」
「色々な、人形があるね。かぼちゃのお人形も、ハロウィンらしくてすごく可愛い」
 人形を手に取って、レミネは細工の確かさに感心する。
 興味深げに見つめているレミネに、ティーノは提案する。
「欲しいなら、プレゼントしようか?」
「え、ううん、大丈夫。私には、マリネッタが居るから」
 そう言うと、マリネッタ用の服を自分で購入するレミネ。
(プレゼントしそこねたか)
 ハロウィンに来た記念にプレゼントをしたいと思っていたティーノは、他に何かないかと視線を向ける。
 すると、ひとつの出店に気付き、レミネに呼び掛けた。
「レミネ。あの店に行ってみないか?」
「オリジナルの、アクセサリー……」
「なかなか面白そうだ」
「う、うん……」
 興味を持ったらしいレミネと共に、ティーノは魔女のアクセサリーショップを訪れる。
「尋ねたいのだが、オリジナルのアクセサリーは、頼めば何でもできるんだろうか?
 これに魔女は笑顔で応える。
「もちろん。好きなのを言ってね」
 これを聞いて、ティーノは注文する。
「ピアスを頼む。形は……そうだな、星型にして貰えるだろうか」
「できるよ。色は、どんな色が好い?」
「色か……」
 少し考えて、浮かんできたのはレミネの瞳の色。
「エメラルドのような色合いは大丈夫だろうか?」
「オッケー。それじゃ、今から作るから、少し待ってね」
 魔女は応えると、木気の魔結晶を取り出し細工を始める。
 魔女が手をかざすと魔結晶は流動化し、瞬く間に形を変える。
「……こうやって作るんだ」
 興味深げにレミネが見詰める中、星型のピアスが出来あがる。
 よく目をこらすと、中に雫の形が見える。
 ティーノは魔女から受け取ると、レミネにプレゼント。
「え、あの……これ……?」
「レミネが身につける方が似合うだろう」
 ティーノから受け取ると、レミネは嬉しそうに礼を返した。
「あ、ありがとう……綺麗、ね。すごく」
 嬉しそうな笑顔を浮かべるレミネを見て、プレゼントをして良かったと思うティーノだった。

○ハッピーハロウィンプレゼント
「今年は和やかな空気のハロウィンで良かった……」
「前の年は、色々あったな」
 ハロウィンで賑わうリュミエールストリートを一緒に歩きながら『ヨナ・ミューエ』と『ベルトルド・レーヴェ』は言葉を重ねていく。
「人々が魔女を好意的に受け入れて、こうして一緒に盛り上がっているのですから、私達も少しは役に立てたのでしょうか?」
 周囲の賑やかさに目をやって、ヨナは感慨深く言った。
 視線を向ければ、魔女と町の人達が協力して楽しんでいる姿が。
 彼らを穏やかに見つめるヨナに、ベルトルドは応えた。
「役に立てたから、今の光景がある。だから、俺達も楽しむべきだ」
「楽しむ、ですか」
「ああ。それも浄化師としての務めだと思うぞ」
 ヨナが参加し易いよう、あえてベルトルドは、ハロウィンに参加する意義を口にする。
 その気遣いにヨナは気付き、くすりと小さく笑いながら応えた。
「ずるいですよ、ベルトルドさん。そんなこと言われたら、もう帰れないじゃないですか」
「一緒に楽しみたかったんでな。折角のハロウィンだ、楽しむぞ、ヨナ」
「ええ、良いですよ。でも、誘ったんだから、エスコートしてくださいね」
「……善処する」
 真剣に悩み始めるベルトルドに、くすりとヨナは笑みを浮かべ、2人一緒のハロウィンを楽しむことに。

 ゆっくりと、2人でリュミエールストリートを巡っていく。
 楽しげな喧騒に包まれながら、ふとある催し物に目が止まる。
 魔女の魔法による仮装屋さん。
「折角ですし、仮装してみます?」
「ああ。ヨナは何にする?」
「そうですね――」
 あれこれ考えるのも楽しいもの。
 2人は色々と試し、2人で品評会を楽しんで、最後に決めたのはお揃い姿。
 森の隠者を彷彿とさせる深緑の外套に、かぼちゃを模した肩掛け鞄といった出で立ちにして貰う。
「何処かで探索しそうな雰囲気があるな」
「良いんじゃないですか? ハロウィンを探索するわけですし」
 そうして2人は、お揃い姿でハロウィン巡りを再開。
 大道芸や人形劇を観覧しながら、カフェテリア『アモール』の横を通り掛かる。
「少し休んでいくか?」
 ベルトルドの提案に、ヨナは他の場所を提案。
「ボヌスワレ・ストリートにしませんか?」
「良いのか?」
「ええ。ベルトルドさんも、偶には良いんじゃないですか? お祭りの時ぐらい、好きな時からお酒を飲んでも罰は当たりません」
「うむ。そうだな」
 平静を装いながら、尻尾をくねくねさせるベルトルド。
 そんな彼の様子に笑いをこらえながら、2人はボヌスワレ・ストリートに。
 お祭り用に作られたテラス席に行き、ハロウィンにちなんだお酒を2人は注文。
 シードルビールに、生姜に黒糖。スパイスと焼きリンゴを潰した物を加えて軽く煮たラムスール。
 スパイシーな味わいに、飲むと身体がポカポカ温まる。
 空を舞う箒や絨毯を眺めながら、2人は乾杯。
 賑やかな周囲の喧騒をツマミに、2人はゆったりと楽しんだ。
 酔い醒ましに、軽く軽食を摂ってから、2人はハロウィン巡りを再開。
 幾つもの場所を見て回り、その全てで、皆は笑顔だ。
 もちろんそれは、魔女達も変わらない。
 全てが一度に変わることはないとしても、今この時この場所では、人々と魔女は融和しているように見えた。
(人々と魔女。この垣根がいずれ無くなるようになれば)
 祈るように願うヨナ。
 その表情を見て、ベルトルドは柔らかく目を細める。
 誰かのために何かをしようとするヨナに、報われて欲しいと思う。
 だからベルトルドは、ヨナに提案した。
「オルヴワルに行ってみないか? 面白い話を聞いたんでな」
 ベルトルドの話を聞いてヨナは応える。
「魔法で作るアクセサリーですか」
「ああ。興味が湧かないか?」
 魔法でどう作るのか? 魔術師として興味を持ったヨナは、ベルトルドと一緒に向かう。
 店に着き、他のお客が作って貰っているのを興味深く見学していたヨナに、ベルトルドは提案する。
「何か作って貰えばどうだ」
 困ったように返すヨナ。
「と言われましても……見ているのは楽しいですけど」
(だろうな)
 予想通りのヨナの反応に苦笑しながら、ベルトルドは言った。
「それなら俺が頼んでも?」
「ええ。もちろん」
 そしてベルトルドが注文したのは、月の光を浴びて咲くと言われる、真っ白な花の耳飾り。
(可愛らしいですね)
 ヨナがそう思っていると、ベルトルドは耳飾りを手渡し言った。
「少し遅れたが誕生日のお祝いだ。おめでとう」
「……ぁ」
 思わず小さな声が出る。
 日々忙しく過ごし、すっかり忘れていた。
 なのにベルトルドは、覚えていてくれたのだ。
(最初から、お見通しだったんですね)
 恐らく、このお店の話も、急に促されても手を出さない事も分かっていたのだ。
 だから一緒にハロウィン巡りをして、プレゼントをしてくれた。
 彼の顔を見れば、そうなのだと分かる。
 照れくささと恥ずかしさ、そして喜びが交じり合う。
 鏡を見るまでもなく、顔を赤らめているのが自分でも分かる。
「……もぅ」
 耳飾りを大事そうに受け取りながら、小さく返すのがやっとなヨナだった。

○TreatよりもTrickを
「面白い物が沢山あるわ!!」
「ふわぁ……そうですね」
 眠そうに返す『キョウ・ニムラサ』に、姉である『サク・ニムラサ』は言った。
「もう! お祭りなのよ! 楽しそうにしなさいよ!!」
「楽しい、は強要するものではないと思うのですが?」
「なに言ってるの」
 艶やかな笑顔を浮かべ、サクラは言った。
「無理強いなんてしてないわ。一緒に楽しみたいだけよ」
「……そうですか」
 サクラの笑顔から視線を逸らし、キョウは小さく呟く。
 これにサクラは、キョウの頬を両手で挟み、自分にぐいっと向けて言った。
「もう、どうしたのよ? せっかく誘ってあげたのに。一緒にハロウィンを楽しみましょう、って約束したでしょ?」
「忘れてないですよ……って、顔が近いですよ、サクラ」
「なによ、これぐらい。子供の頃は頬をくっつけたり、おでこをこつんってしたりしたじゃない」
「もう子供じゃないんですから」
 変わらず寝ぼけたような表情のままのキョウに、サクラは頬を挟んでいた両手を離し、したり顔で返す。
「さては、昨日遅くまで本読んでたんでしょ」
「……まぁ、そんなところです」
「やっぱり! ふふ~ん、それぐらいお見通しよ。私はお姉ちゃんなんだから」
「……分かってますよ、サクラ」
 キョウは変わらず、眠たげにサクラに返した。
 演技をしているのがバレないか、内心ドキドキしながら。

 そんなやりとりをして、2人はリュミエールストリートのハロウィンを一緒に巡っていく。
 けれどキョウの眠たげな表情は変わらない。

(む~、ノリが悪いわねぇ)
 サクラがはしゃいでも、変わらず眠たげなキョウに、どうしたら楽しませることが出来るか考える。
 そんな2人は道中、ハロウィンのお菓子やグッズを売っている出店の前を通りかかる。
「キョウヤー。Trick or Treat!!」
「お菓子ないです」
 即答で返すキョウヤ。
 これにサクラは、にっこり笑顔で。
「おっけー。Trickが欲しいのね」
「そういう訳では――」
 キョウが言い終るより速く、サクラは銃口を向ける。
「え?」
 驚く暇もなく、響き渡る破裂音。
 ハロウィン仕様のおもちゃの銃は、花吹雪を舞い散らせる。
「あげたわよって、どこ見てるの?」
 心底驚いて、面食らった表情のキョウに、サクラは小さく笑い。
 同時に、反省も。
(やり過ぎちゃったかしらね)
 そう思いつつも、まだ眠そうな表情が変わらないのを見て、思い直す。
(あ、まだ眠いだけだこれ)
 そう思うと、どうにかしたいと思案する。
(もっと楽しい事を、面白い事をしないとだめなのかしら?)
 そんなことを考えながら、2人は一緒にハロウィン巡りを再開。
 途中、お菓子の屋台で、棒の先に付いたウィッチハット型の飴をサクラは購入。
「これ美味しいわ」
 思った以上に美味しくて、ひとつ思いつく。
(眠い時には、甘いものが良いわよね)
 思いつくと、キョウに呼び掛ける。
「キョウヤ」
「なんですか?」
「あ~ん、ってしてみて」
「え? って、むぐっ!」
 飴を口に突っ込まれ、くぐもった声をあげるキョウ。
「美味しいでしょ?」
 これにキョウは、もごもご言いながら顔を赤らめる。
(あら、怒らせちゃったかな?)
 サクラは、そう思うも、実際は――
(……これじゃ、間接キスみたいじゃないですか)
 恥ずかしがっているだけ。
 とはいえ、そんなことを口には出来ないので、もごもご言いながら飴を舐める。
 そんなキョウの様子に、くすりとサクラは笑い、手を繋ぎ引っ張っていく。
 ハロウィン巡りをさらに2人一緒に楽しんで、その内、オルヴワルに。
 そこでは、オリジナルアクセサリーを作ってくれるお店が。
「……サクラ、あのお店に行ってみませんか?」
 初めて希望を口にするキョウに、サクラは嬉しそうな笑顔を浮かべる。
「あら、楽しい場所を見つけたの?」
「……ええ、そうですね」
 そう言うと、サクラと手を繋ぎ、お店の前に引っ張っていく。
「アクセサリーをお願いします。形は――」
 細やかな注文をするキョウの様子に、サクラは思う。
(よっぽど欲しいのね)
 出来あがったアクセサリーをキョウが手にして、どんな風に嬉しそうな顔をするのか楽しみにしていると――
「サクラ」
 いつの間にか手にしていた髪留めを、キョウはサクラに差し出す。
「え、ええ!? もう出来たの?」
「事前に頼んでおきましたから」
「え、なんで? ここ、初めて来たんじゃないの?」
 ここで種明かし。
 眠そうな仕草も演技だと口にする。
「Trickですよ、サクラ」
「本当に?」
 くすくす笑いながらサクラは返すと、髪留めを受け取り嬉しそうに付ける。
 それは夜空を思わせる、深い青とアカい粒が煌めく髪飾り。
「似合う?」
「ええ。似合いますよ、サクラ」
 姉弟ではなく、恋人同士のように。
 2人は戯れ合いながらハロウィンを楽しんだ。

 かくして浄化師達は、ハロウィンをパートナーと楽しんだ。
 贈り物をあげることもでき、楽しい思い出となったハロウィンだった。


ハロウィンに参加しよう
(執筆:春夏秋冬 GM)



*** 活躍者 ***

  • アリシア・ムーンライト
    私に何ができるのでしょうか
  • クリストフ・フォンシラー
    せっかく蘇ったんだしな

アリシア・ムーンライト
女性 / 人間 / 陰陽師
クリストフ・フォンシラー
男性 / アンデッド / 断罪者




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2019/10/05-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[5] アリシア・ムーンライト 2019/10/13-21:38

えと…アリシア、と、クリスです…よろしくお願い、します……

今年は、純粋に楽しめるみたいで、楽しみです……
皆さんも、どうぞ、楽しんで下さい……  
 

[4] リチェルカーレ・リモージュ 2019/10/13-20:28

リチェルカーレです。パートナーはシリウス。
どうぞよろしくお願いします。

今年は皆で仲良くできるハロウィンで、とても嬉しい。
どうか皆様、すてきな時間を過ごされますよう。  
 

[3] リコリス・ラディアータ 2019/10/13-20:26

リコリスとトールよ。
挨拶が遅くなったけれど、よろしくね。

ハロウィン、何をしようかしら?
トールはアクセサリーを作ると言っていたけれど…  
 

[2] ティーノ・ジラルディ 2019/10/13-20:16

ハロウィン。指令としてになるが楽しそうだな。
よろしく頼む。祓魔人のレミネと、俺は喰人のティーノだ。