瘴気の沼の主
普通 | すべて
0/8名
瘴気の沼の主 情報
担当 鳩子 GM
タイプ ショート
ジャンル 戦闘
条件 すべて
難易度 普通
報酬 多い
相談期間 7 日
公開日 2018-05-15 00:00:00
出発日 2018-05-25 00:00:00



~ プロローグ ~

 カーン、カーン
 バチバチバチ

 熱した金属を打つ高い音や、溶接する火花の音が響いている。
 ここはブリテン地区アルバトゥルスにある鉄道修理工場である。アルバトゥルスは蒸気機関をはじめとする工業で栄える都市であり、鉄道組合ビッグ・トーマスの作業場も数多く存在していた。
 鉄骨組みの素っ気ない作業場には、調整中の車両や修理中のレールなどが設置され、複数の作業員が立ち働いている。

「うん? なんだ、こりゃあ……」
 若手作業員のビル・カーニーは、用足しの帰り、外の資材置き場を通り抜けようとしてその異変に気が付いた。
 泥、泥である。
 大仰に言えば、通路に沼が出現していた。水の腐った匂いと、カビのような匂いとが漂っている。
「ひでぇな、肥溜めでもぶちまけたみてえだ」
 今朝になってようやく晴れたが、昨日まで季節外れの大雨が降り続けていた。その影響で、下水が溢れでもしたのだろうか。
 鉄はともかく、木材が汚れれば使い物にならなくなってしまう。早く親方に報告しなければなるまい。
 ビルは泥をまたいで通路を抜けようとし、そして、腰を抜かした。
「う、うわッ……!?」
 泥が動いている――否、ミミズだ。一メートルはあろうかという巨大ミミズだ。それが、数匹もつれ合うようにしながら地面を這っていた。泥はミミズにまとわりついていたものらしく、辺りはべっとりと汚れている。
 こんなのは見たことがない。
「うわあああッ」
「こ、この野郎、ボブを離しやがれっ!」
 咄嗟に目を遣ると、作業場の入り口で、仲間のボブ・パークが大ミミズに巻きつかれていた。その手には鉄の棒が握られている。すぐそばには、鉄板やバーナーを構えた者たちもいた。どうやら追い払おうとして逆襲にあったらしい。巻きつかれた仲間を助けたいが、動くに動けずにいる。
「ぎゃっ……」
 ごき、と鈍い音がやけに大きく響き、喚き声が途絶えた。
「馬鹿野郎! そいつはドレインワームだ、刺激するんじゃねえ!」
 奥の方から親方が怒鳴っている。
 ビルは生唾を飲み込んだ。へたりこんだ靴先から五十センチと離れていない場所を、大ミミズが這っている。目らしい目が無いので、ビルに気が付いているのかどうかも分からない。
「畜生めがッ! 増水した川を流れてきやがったな。近寄るんじゃねえ、腑抜けども! 早く扉を閉めろ!」
 お、俺はここにいます、と訴えたいのに、ビルの口ははくはくと無意味に震えただけだった。叫んだ途端、目の前の大ミミズが飛びかかってくるような気がした。
 ごぉん、と重い音を立てて鉄の扉が閉まる。
 まだ、半分開いている。
「お、おれは……お、おや、親方……」
 今駆けこめばまだ間に合う。そう頭では思うのに、膝はがくがくと震えるばかりで一向に立ちあがれない。

 ごぉん。

 扉は閉ざされた。
 閂の通される音を聞きながら、ビルは呆けた顔で蠢く大ミミズを眺めていた。


~ 解説 ~

【概要】
 ビッグ・トーマスの作業場から、ドレインワーム八体の討伐依頼がもたらされました。
 ドレインワームは、巨大ミミズの潜む沼と呼ばれるアシッド湿地帯から川伝いに流れてきたようです。
 周囲にはドレインワームの体に付着していた泥が飛び散っています。足を取られたり、べとついて敏捷性が低下する恐れがあるため、なるべく踏まない方が良いでしょう。
 外に締め出されたビル・カーニーとボブ・パーク両名の生存確認と、作業場に立てこもった作業員の安全確保にご尽力ください。

【目的】
・ドレインワーム(大ミミズ)の駆除
・作業員の安全確保

【ドレインワームについて】
 体長1メートル、体重30キロ程もある吸血ミミズ。全部で八体います。
 基本的には臆病ですが、怒らせると狂暴性を発揮します。既に一体は興奮状態にあり、それにつられて残りのドレインワームも狂暴性を表しつつあります。
 一匹ごとの戦闘力は大したものではありませんが、吸血によって多少の傷は即座に修復することが可能で、体の一部を切断されても動き続けます。
 頭部のすぐ下あたりにある心臓部を確実に破壊するのが肝要です。ドレインワームの心臓部は中核をなす真の心臓一つと、補助的役割を担う八つの疑似心臓によって構成されています。真の心臓を確実に破壊するまで、安心はできません。
 強敵ではないが、少々厄介。そんな敵です。

■攻撃内容:吸血・巻きつき・麻痺
■魔力属性:水気

【備考】
ドレインワームは『水属性』のため、方陣相剋の相性により『木属性』が有利、『土属性』が不利となります。

ドレインワームは元来臆病な性質のため、「刺激せずに最初から作業場に立てこもっていれば、大事にならずやりすごせただろう」というのが親方の判断です。
そのため「半ば自業自得で浄化師の手を煩わせることになったのだから……」と、相場よりも多額の報酬を払う意向を示しています。
依頼主の意思をくんだ司令部によって、難易度の割に報酬が多く設定された指令となっています。


~ ゲームマスターより ~

ご閲覧ありがとうございます。
今回はベリアルではなく、いわゆる害獣駆除です。

PCの魔力属性を考慮して戦略を立てると、スムーズに作戦を進められるのではないでしょうか。
締め出された作業員二名の生死については、プランの内容を受けて判定したいと思います。

キャラクターの性格や口調を把握するため、プランには心情や台詞なども積極的に入れて頂けると嬉しいです。
今回は戦闘シナリオですので、攻撃時の台詞と攻撃を受けた時の台詞もあるととても助かります。

■攻撃時の台詞例:「ほらよっ!」「くらいな!」「はぁッ!」etc
■被ダメージ時の台詞例:「ぐっ」「クソッ!」「やったわね!」etc

よろしくお願いします!



参加者一覧



作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2018/05/14-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。