シュレディンガーキメラ
簡単 | すべて
8/8名
シュレディンガーキメラ 情報
担当 井口創丁 GM
タイプ ショート
ジャンル 戦闘
条件 すべて
難易度 簡単
報酬 少し
相談期間 3 日
公開日 2018-05-27 00:00:00
出発日 2018-06-02 00:00:00
帰還日 2018-06-17



~ プロローグ ~

「今までお世話になりました」
 力なくそう言う男性の声に反応するものはいなかった。
 彼の両脇には屈強な男が二人鋭い目を光らせながら立っている。
 周囲の人間は彼をなるべく視界に入れないように作業を続けていた。

 ここは市民の生活に欠かせない食料を管理する施設。日々増え続ける人類を飢えから救うべく家畜の品種改良や魔術を使った栄養価の高い土地の作り方などが研究されている。
 ここに勤めるには高度な生物と魔術の知識が必要であるため研究員の数は極めて少ない。

 そんな希少な研究員が一人去ろうとしていた。
 それは定年退職などと言ったものではなく強制撤退といったものであった。
 彼は理想を追い求めるが故にとある禁忌に手を出してしまったのだ。

 研究所の人たちは皆それを知っていた為に彼の言葉に答える事ができない。
 答えると言う事は彼と友好関係にあると言う事、それはつまり自身も禁忌に加担した可能性があると言う事となってしまう。
 そうなればたった今、教団に連行されている彼と一緒に罰せられる。
 その恐怖から逃げる為その場にいた人は皆口を噤む。

 それはついさっきまで彼の友人であったルードルフも例外ではなかった。
 ルードルフは研究所から立ち去る友人、エルヴィンを横目に捉えながら歯を食いしばった。
 そして誰にも聞こえないほどの小声でこう呟く。
「どうして相談してくれなかったんだ……」
 
 ルードルフの無念な思いがルールを破壊できるわけもなくエルヴィンはそのまま連れ去られた。

 後日彼が処刑された事は、掲示板の端に小さく書かれていた。


 天涯孤独の身であったエルヴィンが格安貸家の自宅に残したものは一つの資料と二匹のネコ。
 そしてそれを受け取ったのは自ら家宅整理をしたいと名乗り出たルードルフであった。
 これから数ヶ月間ルードルフは職場の人間から少し距離を置かれる事になるだろうが、そんな事は彼にとってどちらでも良い事であった。
 何故なら彼の脳内は友に秘密を明かしてもらえなかった悔しさと、死を恐れた自分への嫌悪で埋め尽くされていたからだ。
 そして彼の手元にはエルヴィンが残した禁忌魔術に関するレポートがあった。
 最早、冷静を失った彼がすることは一つしかなかった。
 次の日からルードルフは行方をくらませた。


 ルードルフが失踪してから三ヶ月後、アークソサエティ内にある共同墓地『カタコンベ』はいつもと変わらない陰鬱な空気を垂れ流していた。
 その瘴気にあてられてかため息をつく屈強な男が一人、周囲を見張っている。
「なんだあいつは」
 見張りが前方から来る大きな荷物を背負った痩せこけた男性を見て呟いた。
 その男はボロボロになった白衣を揺らしながら幽鬼の様に近づいていた。
「おい! そこの男! 止まれ! ここが何をする場所か分かっているのか!」
 場所が場所だけに幽霊かと思い、少し恐怖した見張りが声を張り上げる。
 しかし、その男は見張りの声を無視し依然ふらふらとしながら迫ってくる。
「止まれといってるだろうが!」
 見張りはそう言うと、手に持っていた長槍を男に向けて威嚇する。
「うるさいなぁ」
 男は岩を避ける水流のようにひらりと身を動かせながら見張りの横を進む。
「おい! 待て、んッなんだこれはッ」
 男を追いかけようとした見張りであったがその行動は出来なかった。
「僕は友達に会いに来ただけだよ」
 男はそう言い残しカタコンベの奥へと入っていった。
 倒れた見張りの胸にはナイフが突き刺さり、周囲には深紅の水溜りが出来ていた。

「あ、いたぁ。久しぶりエルヴィン」
 カタコンベの中でも重罪を犯し無縁仏となった人物が埋葬されているエリアに、童のような無邪気な声が響く。
 生首を持ち上げるその男性、ルードルフは笑顔を浮かべていた。
 過去に蓄えた知識は消え、人としての倫理も滅び、精神が幼児退行を起こした彼の中に残った思い。
 それはエルヴィンへの償いだけであった。
「エルヴィン? 体どこに行っちゃったの? まあいっか!」
 どす黒い湿った土に塗れながらルードルフは言う。
 そして背負っていた荷物を地面に降ろす。
 その中には二匹のネコと魔方陣が書かれた大きな紙が入っていた。
「この前はごめんね、すぐに楽にしてあげるから」
 そう言ってルードルフは二匹のネコとエルヴィンの生首を魔方陣の中央に置き魔術を編み始める。

 それは仕様を禁じられた禁忌魔術。
 
 名をゴエティア。
 
 至ってシンプルなその効果は、キメラの練成。

「さあ、蘇れ! 僕の友達!」

『栄養価の高い生物と繁殖力の高い生物を掛け合わして最高の食料が作りたかったんだ』

 過去にこの魔術を用いたことにより処刑された悲しき人物の犯行理由が何処かから聞こえてきたような気がした。

 可視化された呪文の網が弾ける。
 その中央、魔方陣の上には三つ首の獣がいた。
 二つのネコの首に挟まれた中央には生気を失ったエルヴィンの首が舌を垂らした状態で引っ付いていた。
 その生物の胴体は一メートルほどの大きさをしたネコの体であり、そこからはネコの手足が八本伸びていた。

「ねぇ知ってるエルヴィン! ネコって命を九個持ってるんだって! すごいよねそれって何回死んでも生き返れるってことでしょ! だからもうエルヴィンは死ななくていいんだよ! やったね!」

「ニャァアアアアアアアアアアアア!!」

 ルードルフの意気揚々とした呼びかけにキメラは叫び声をあげるだけであった。



『指令発令! 指令発令! カタコンベにてキメラ出現。繰り返す……』

 薔薇十字教団内に声が響き渡る。
 
『尚今回出現した個体は人間の死体とネコを掛け合わせたとの情報あり。これより排除目標をシュレディンガーキメラと称する。出撃可能な団員は直ちに駆除活動に取り掛かれ。繰り返す……』


~ 解説 ~

 今回の目的はシュレディンガーキメラを討伐する事です。

 戦闘はアークソサエティ内の共同墓地『カタコンベ』にて行われます。

 カタコンベ内には無数の墓があり、そのどれもが簡素に埋葬さたまま手入れがされていない為、荒れ放題となっています。
 
 各種生物の情報。

 ネコ:九つの命を持つ。四つ目の命からは人間同様に話す事が可能である。六つ目の命からは魔法を使用してくる個体もいるようだ。

 キメラ:禁忌魔術「ゴエティア」によって、2種類以上の生物が融合された生き物。
 一度キメラとなってしまった存在は、分離することができず、死して魂が還ることでしか救済することはできない。
 また、ひどく短命で長く生きることはできない。    

 以上の情報からシュレディンガーキメラは複数回の討伐が必要です。
 また、魔法を使用する可能性もありますので警戒が必要です。
 
 シュレディンガーキメラと一緒にいるルードルフは殺害しても構いません。
 殺害しなかった場合、彼は教団により秘密裏に消されます。


~ ゲームマスターより ~

 執筆させていただくのはこれで二回目となります。

 今回は全員で協力して一体の強敵を倒すというのをテーマに作成しました。
 
 何度も立ち上がってくる恐ろしい獣を様々な方法で討伐して見て下さい。

 まだまだ至らない点ばかりかと思いますが、精一杯書きますのでどうかよろしくお願いします。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
目的
キメラの討伐

ヨナ:嫌悪感
「己の弱さから他者の命を弄ぶなど。許しがたい行為です」
「後悔したとて無かったことには出来ません」

ベルトルド:静かな怒り
「嫌な仕事だ」
「決めるのは我々の範疇ではない」

戦闘
前半は体力温存しつつキメラに張り付くが仲間が術者を殺しかねないなら阻止
キメラ術者双方対話可能なら対話させたい
無理と判断したら術者を昏倒させておく(自分じゃなくてもよい)
後半は敵の魔法に備えて相殺させるようなFN2を撃つとともにキメラ本体へも攻撃
誰か集中攻撃されたら注意を自分に向ける。ヨナはダメージを受けたら引く
同時行動に憂慮し頭を1つずつ確実に落としていく
顔や襟首を重点的にJM2で攻める
ルーノ・クロード ナツキ・ヤクト
男性 / ヴァンピール / 陰陽師 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
■目的
キメラの討伐と術者の捕縛

■ルーノ
術者の無力化後、キメラへ
捕縛の為、死なない程度に攻撃し無力化

キメラへの攻撃は味方と同じ部位狙いダメージ蓄積させる

魔法使用時のキメラを観察
予備動作や前兆、効果範囲を味方へ伝達
相殺等の魔法対策や回避を支援

■ナツキ
術者の無力化後、キメラへ
術者は捕縛に繋げる為、剣の柄や腹で殴打
キメラの妨害で術者に届かない場合、キメラを先に倒す

キメラに接近し攻撃、足止めし行動妨害
標的を絞らせないよう味方と取り囲む
敵との会話等で標的が前衛から外れたら進路妨害やJM3で注意を引く

キメラの脚を狙い体勢を崩させ味方の部位狙いを支援
敵が魔法を使用したら魔術真名詠唱、JM3を惜しまず畳み掛ける
薙鎖・ラスカリス モニカ・モニモニカ
男性 / アンデッド / 陰陽師 女性 / 人間 / 魔性憑き
■目的

シュレディンガーキメラ討伐。
ルードルフ捕縛か殺害。
本件全容究明及び余波拡大阻止。

■行動

指令の情報基に道中痕跡辿り現地急行。
必要時ランタン使用。

交戦時はキメラ対応。
序盤の足止めの為に初手魔術真名。

薙鎖は中衛。
HP半分以下の味方に近付きSH4で回復。
いなければ範囲魔法に備え散開しキメラ攻撃。
常時防御。

モニカは前衛。
仲間とキメラを囲み攻撃。
集中的に狙われてる仲間がいれば他方から殴り注意を引く。
常時回避。

可能なら猫の首は仲間と呼応し1つずつ集中的に狙い潰す。

■事後

残留品の禁忌魔術資料等は教団に提出。
敵発言等の情報を基に背景・関連を徹底調査し、
(ルードルフの所から更に禁忌魔術流出等)余波拡大阻止。
リュシアン・アベール リュネット・アベール
男性 / アンデッド / 悪魔祓い 女性 / 人間 / 狂信者
◆目標
キメラ討伐、魔術師の捕縛

◆戦闘
ランタン持参
突入前に魔術真名詠唱

まずは魔術師の捕縛へ
足や腕を狙い攻撃
殺害はせず、行動不能に留める

魔術師の戦闘不能後、キメラ戦へ
撃破回数、使用してきた魔法の系統等
状況を仲間に声掛けし共有するように

キメラと会話を試みる仲間がいるなら
そちらに攻撃が向かないよう、都度攻撃し引き付ける
但し状況が危険なら会話の補助よりも撃破を優先

リュシアン
魔力が尽きるまではDE3、その後は通常攻撃
長期戦を想定し、ダメージが一人に重なり過ぎないよう、
負傷した仲間にキメラが向かった際は攻撃し注意を剃らす

リュネット
FN1で能力を強化し攻撃
キメラの魔法が攻撃系統の場合、魔術をぶつけ相殺を図る
杜郷・唯月 泉世・瞬
女性 / 人間 / 占星術師 男性 / アンデッド / 狂信者
◆目的
キメラ討伐、術者捕縛

◆戦闘
・中後衛(唯月:中衛、瞬:後衛)散開
・スペル詠唱は戦闘始めに
・キメラとネコの様子をよく伺いつつ、術者優先で攻撃
・唯月はMG4を、瞬はFN3を主に攻撃
・仲間との連携も大事に、同士討ち等も注視
・自身の危機的状況の際は戦闘から離れ、サポートを
・仲間と認識違いがあった場合は仲間に従う
唯「…キメラを生み出すのは…
終焉の夜明け団だけじゃないなんて…悲しい、です…」
瞬「うん…」
唯「死を持って…救いましょう!」
瞬「うん!」

・キメラと術者との対話は仲間が可能と判断したタイミング
且つ出来る範囲で協力
仲間に被害が出る場合は即攻撃へ


◆任務完了後
唯(わたし、まだ…強くなれてない…の…?)
藤森・卓也 アースィム・マウドゥード
男性 / ライカンスロープ / 墓守 男性 / アンデッド / 人形遣い
藤)
絶対防御ノ誓イを使用。キメラ対応。
立ち位置は前衛。基本は接近で軽く盾を鳴らし気を引きつけ防御。前衛が4人以上で敵の目標が別の目標に行く、もしくはHPを確認し30%以下になるようならば鎌の攻撃範囲ぎりぎり(2マス)から攻撃も交える。
術者無力化後には盾構えキメラの様子に注視。攻撃の事前動作に気を配る。
他が戦闘中に会話をする際は盾での防御を基本として動く。

ア)
墓地に入ったら接敵前に死体からナイフを回収しておく
(万が一術者に使われるのを防ぐ為)
接敵後は即アブソリュートスペルを唱える
戦闘中の立ち位置は中衛
直接的な攻撃でなく敵の行動(前衛への死角からの攻撃等)の阻害に動く
自分に攻撃がきそうなら身代使用
アユカ・セイロウ 花咲・楓
女性 / エレメンツ / 陰陽師 男性 / 人間 / 悪魔祓い
◆目的
キメラの討伐
ルードルフ(以下術者)の処遇は教団に任せる

◆行動
アユカは中衛・楓は後衛からの攻撃

まずは術者を戦闘不能にし捕縛
殺害はしない
キメラとの対話はさせて良いが、こちらの不利に繋がる異変が生じたらすぐ止めさせる

術者の捕縛後、魔術真名を使用
キメラの討伐に加わる
敵の狙いをばらけさせるために散開するような位置取り
頭を集中的に狙い一体ずつ潰す

◆アユカ
初手アライブスキル使用、常にかかっている状態に
術者対処中、キメラへの対処の必要があればそちらへ
魔法攻撃の属性によっては相殺を試みる

◆楓
術者への対処の必要がある時はそちら優先
術者を戦闘不能にした後は持参した縄で彼を捕縛
キメラ討伐時アライブスキル使用
シャルローザ・マリアージュ ロメオ・オクタード
女性 / 人間 / 占星術師 男性 / アンデッド / 悪魔祓い
現場到着・キメラ視認をしだい魔術真名詠唱。その後戦闘開始。

キメラを作成したと思われる術者の捕縛とキメラ討伐を同時進行。
他メンバーが捕縛用の縄をもっているのでそれを使用。
もしもの時の為に縄を装備します。

猫のキメラであるため複数の魂を持っている可能性あり。
中衛位置散開。私達はまずはキメラへのダメージを与えることに集中します。
ワンダリングワンドを使用。

猫と人間のキメラですか…あまり気分のいいものではありませんね。
どちらの魂も死する時まで魂が還ることができません…ので必ずしとめます。

術者とキメラの人間に関わりがあり会話が可能ならさせてみて情報を得るののもいいと思われますが。
戦闘メンバーの安全は重視で。


~ リザルトノベル ~

「エルヴィン? おーいどこに行ったのエルヴィン?」
 分厚い雲に覆われた空の下、薄暗いカタコンベに無邪気な声が響く。
 その声の主であるルードルフの思いはシュレディンガーキメラには届かない。

「死が僕らを別つまで、二人は一つと誓います」

 ルードルフの意識の外から声が聞こえた。
 それはルードルフの真後ろに音も無く現れたリュシアン・アベールとリュネット・アベールによる魔術真名詠唱。
 それを皮切りに周囲の墓の裏から四つの影が飛び出る。

「私は君を拘束しなくてはいけない」
 ルーノ・クロードが冷たくそう言いながらマジックロッドを揺らす。
「寝てろ!」
 ナツキ・ヤクトは自身の不安をかき消すように声を荒げながら剣を振りかぶる。

「……んっ」
 アユカ・セイロウが苦い表情を浮かべながら呪符を投擲する。
「御用改めだ。諦めるんだな」
 花咲・楓が縄を構えながら飛び掛る。

「貴方の行為には吐き気すら覚えます」
 リュシアンがそう言いながらルードルフの膝めがけてボウガンの矢を突き刺した。
 ルードルフは未だ何が起こったのか理解できていない様子だ。

 続いて起こった事象は、ルーノの魔術。
 攻撃はルードルフの顔面を襲い、視界を奪う。

 急に視界を奪われ、慌てふためくルードルフの肩にアユカの呪符が突き刺さり、地面と彼を繋ぎ止める。

 身動きを完全に封じられたルードルフの脳天を目掛けてナツキの片手剣の柄が叩き込まれ、ガンッと鈍い音を立てながら意識を奪う。

 結局、ルードルフは気を失うその時まで何が起きているのか理解できなかった。
 リュネットはぐったりとしたルードルフに近づくと、杖を大きく振りかぶる。
 その動きの先にある結果を見据える事ができたのは、彼女の弟であるリュシアンだけであった。
「姉さん!」
 リュシアンはリュネットの振りかぶった杖を強く握り動きを止めて、自分に言い聞かすように話す。
「姉さん。気持ちは分かるけどそれはいけない。それをしてしまったら彼は自分の罪を知らずに自己満足だけで終わってしまう。それに……姉さんの手を汚させたくない」
「シア……そうだね。僕、どうかしてたよね。止めてくれてありがとう」
 リュネットはリュシアンの瞳を見つめながら無意識に自分がしようとした事を咎めた。
 それでも、この指令が始まる前からしていた彼女の頭を掻き毟りたくなる程の心のざわめきは収まりそうに無かった。

「罪人の捕獲終了。次だ」
 楓は淡々とルードルフを縄で縛り上げると、粗雑に背中に担ぎ上げて歩き出した。
「かーくん……」
 未だ術者の行動により起こった悲劇を受け止めきれないアユカが呟く。
「どうかいたしましたか、アユカさん」
 そう言ってアユカのほうを見る楓はついさっきまでの彼とは別人のように思えた。
 そんな彼を見ながらアユカは自身のスカートの先を強く握り締めながら言う。
「あの術者の人……道を踏み外したのは良くないことかもしれないけど元々はお友達思いの人だったのにどうしてこんなことになっちゃったんだろう……悲しいよね」
 アユカは分かっていた。この思考は楓には理解できないものだと。
 正義の遂行を考え、生きている楓にとって罪が発生するまでの出来事はあってないようなもの、悪は何があっても悪なのだ。
 それでも、アユカは自分の中で整理しきれなかった感情を無様にぶちまける事しか出来なかった。

 楓は分かっていた。自身の行動が理解されないものだと。
 禁忌に手を染めたのは彼の意思、この結末も彼自らが招いたことだ。
 だから彼は裁かれなくてはいけない。悪は許してはいけないのだ。
 アユカさんのような考えは甘い……と思う。
 だが、それがアユカさんの優しさなのだろう。
「アユカさんは優しいですね。その一面を見るたびに貴女と契約してよかったと思えます」
 楓はそう言ってアユカに背を向けて歩き出した。
 アユカは静かにその背中を追う。その表情は先程よりも少し明るくなっていた。



「束縛の鎖を断ち、我と我らが腕にて抱こう」
「ペリドットアイリス」
「回路起動《スイッチ》」
「嘘とお菓子は甘いもの」
 四つの魔術真名が響き重なる。
 対するは三つ首の異形、キメラ。

「嫌な仕事だ」
 先陣を切ってそう呟いたのは黒豹の獣人ベルトルド・レーヴェだった。
 彼はそのままキメラの死角に入り、拳を襟首に打ち込んだ。
「ちっ、無駄に力んだ」
 目の前でのた打ち回る人間に飼われ、人間に弄ばれ、人間に殺される、悲しい運命を辿ったキメラに憐憫の情を抱き、そんな愚行を行った術者に対しての静かな怒りに、ベルトルドは包まれていた。
「邪魔です」
 そんな彼とは対照的にどこまでも冷たいパートナー、ヨナ・ミューエはそう言いながら魔力を込めた魔球を飛ばす。
 ヨナの放った魔球はしゃがんだベルトルドの真上を通って起き上がったキメラの右の頭部に当たる。
 立ち上がりを潰されたキメラは再度地べたを這いずり、周囲の墓を壊していく。
 しかし、その破壊活動は長くは続かず急に横になったままの状態で動きが止まる。
「わり、少し遅くなった」
 キメラの体の後ろから藤森・卓也が顔を覗かせながら言う。
 墓守の彼にとって墓地を荒らされる以上の屈辱は無い。
 倒れて狙いが定めやすくなったキメラは最早、唯の的と言っても過言ではない。
「良い仕事だ」
 ロメオ・オクタードがそう言い、ブロンズライフルの引き金を引いた。
 放たれた弾丸は一直線にキメラの先、卓也に向かって飛んでいく。
「えっちょまっ」
 これには卓也も困惑の反応を隠せない。
 しかしもう回避するだけの猶予は残されていない。
 そのまま弾丸は卓也の盾に命中した後、反射によってキメラの傷ついた右の顔面を貫いた。
 キメラはどす黒い血を撒き散らしながらその場に力なく倒れこんだ。
「悪い悪い、顔面を破壊できそうな角度がそこしか無くてな」
 飄々とした態度でそう告げるロメオ。
「ロメオさん!? 危ない事するのやめてくださいよ! ああああ、卓也さん本当にごめんなさい」
 ロメオの真横でパートナーのシャルローザ・マリアージュがぺこぺこと平謝りを繰り返す。
「あの角度で当てて安全だって占ったのはお譲ちゃんじゃないか」
「実際やるとは聞いてません!」
「いや、なんともないから全然いいっすよ。それに弾丸で墓石カチ割られるよりマシっスから」
 二人の会話を聞いて砂煙を上げながら卓也が立ち上がった。
「そうそう、タクヤはあんな扱いがちょうど良い」
 付け加えるように卓也のパートナー、アースィム・マウドゥードが言う。

「皆さん。キメラが動き始めます」
 薙鎖・ラスカリスが場の空気を引き締めるようにそう呟いた。
 それを合図にその場にいた全員が配置に付く。
 前衛はベルトルド、卓也、モニカ・モニモニカの三人。
 中衛はアースィム、杜郷・唯月、薙鎖の三人。
 後衛はヨナ、泉世・瞬、シャルローザ、ロメオの四人。
 前衛は円状にキメラを囲い、中衛と後衛はその円を更に大きく囲うようにフォーメーションを整えた。
 円の中央でキメラがのっそりと立ち上がった。
 弾丸で貫かれた右の顔面が痛々しく赤黒い肉を覗かせ、粘着質の液体を地面に落としている。
 見ているだけで苦痛を覚えるキメラが呟く。
「ドウスレバイイ?」
「ひっ」
 正面にいたモニカはその首と目が合い小さく悲鳴を上げる。
 キメラはその隙を突くように八つの脚を高速回転させてモニカに突っ込む。
「ショクリョウ!」
 しかし、その攻撃はモニカに当たる事は無い。
 背後から放たれた薙鎖の攻撃によりキメラはモニカの目前で倒れる。
 そして、モニカの隣にはアースィムの人形が肩に手を置いていた。
 アースィムとしては『そんなんでやっていけるの?』といった意味のこもった若干の煽りであったがモニカはその行動を激励と捉えた。
「ありがとう」
 そう言うと同時に眼前のキメラが立ち上がった。
 モニカは思いだす、今回の指令を受けたときの薙鎖を。
 一度死んでいるアンデッドの薙鎖にとって死者をいたぶった相手と戦うなんて辛いに決まっている。
 それなのに、ナギサはそれを一言も言わずに『教団の管理による失態です』って自分の事をほったらかしにして全てを抱え込もうとしている。
 だから、その分ワタシがナギサを守らなくちゃいけないんだ。
 モニカは瞬時に決意を固めて短剣を再び強く握りしめた。
「守護はまかせな」
 モニカの左斜め前に盾を構えた卓也が現れた。
「ええ、よろしく頼むわよ。その分、私はナギサを守るから!」
 そう宣言しモニカはキメラに突っ込んだ。
 後ろから薙鎖の照れるような声と、近くから卓也の口笛が聞こえたような気がした。
「エイキュウ、ズット」
 キメラがそう言いながら前の腕を振り上げる。
 卓也がそれを盾で受けようと構えるが、それより先にキメラの巨体は地面に崩れ落ちた。
「後ろがお留守だ。脚一本頂いたぞ」
 キメラの背後からベルトルドが、拳を前に突き出した状態のままそう言う。
 地面に突っ伏したキメラの右頭の根元が、モニカの前に無防備に転がり込んだ。
「てりゃぁぁあ!」
 その隙を見逃すことなく、モニカは剣を振るい首と体を切り離した。
「スクイ……」
 キメラは力なくそう呟くと、右の頭があった場所から噴水のように血を垂れ流しながら動かなくなった。
「後でしっかり埋葬してやるからな」
 卓也がそっと呟いた。

「ワカラナイ」
 そう言いながら毛を赤銅色に染めたキメラが立ち上がった。
 前衛の三人は身を少し引いて攻撃に備える。
「きっとこいつは今、前衛に気を取られてるから後衛から攻めてくれ」
 ベルトルドがそう言ってキメラの周りをぐるぐると回り始めた。
「それでは遠慮なく行かせて貰います」
 ヨナはそう言うと一切ためらうことなく、開いたマジックブックの上に魔力を溜め始めた。
「じゃあ俺も~」
 瞬もそう言うと杖を空に向けて魔力を集め始める。
「僕は怪我人が出たときの為に温存しておきます」
 薙鎖はそう言いつつも杖を下げることなく攻撃に備える。
「俺の弾丸も味方に当たると悪いから今は待機させてもらうよ」
 ロメオはそう言って銃を下ろして少し後ろへ下がった。
「二人の魔力が溜まるまでは私たちでダメージを与えましょう」
 シャルローザは中衛の二人にそう呼びかけながら、タロットカードを構えた。
「わ、分かりました」
 唯月も少し手を震わせながら、ディスクからタロットカードをはがして構える。
 アースィムは目まぐるしく陽動されているキメラの死角にそっと人形を忍び込ませる。
 そして、キメラの左の頭部の真下まで来ると声を上げて叫んだ。
「ばぁか、そっちは囮だよ。本命は……こっち!」 
 人形のアッパーカットパンチでキメラの巨体が左の顎を中心に宙へと浮いた。
「ワ、ワンダリングワンド」
「ワンダリングワンド!」
 唯月の自信なさげな投擲とシャルローザの鋭い投擲が交差しながらキメラへと向かう。
 唯月のタロットカードはキメラの腹部にめり込み、シャルローザのは尻尾に一番近い位置にある左足を肉体から切り離した。
 そのままキメラは受身を取ることもできないまま地面に叩きつけられた。
「魔力が溜まりました。いきます」
 唯月の隣からヨナが冷静に呟く。
「俺もいくよ~」
 瞬が陽気に叫ぶ。
「プロージョン」
 ヨナの開いた本の上に溜まった魔力が、大きな球体になってキメラに飛んでいく。
「エアーズ!」
 瞬の杖の先に集まった魔力が周囲の風を巻き込みながら進む。
 ヨナの魔球はキメラの右前足をに着弾し、動きを止めた。
 瞬の放った攻撃はキメラの左の顔面に当たり、その首を根元から切り落とした。
「モウ、オレニハ、ワカラナイ」
 キメラは再度意味のわからない事をいって倒れた。

「次が六回目ね。魔法使ってくるかもしれないのよね」
 モニカがそう呟く。
 赤黒く染まった地面の上、キメラはのっそりと立ち上がった。
「キメラダ……」
 立っているのもやっとのようなキメラに残った人間の首が空を見上げる。
 声を発してはいるが、その顔に未だ生気は感じられない。
「ソレシカナイソレシカナイソレシカナイ……」
 狂ったように呟くキメラの足元が急に盛り上がった。
「こ、これは」
 戸惑いの声を上げるベルトルド。
「恐らく土気の魔法だ! 気をつけろ!」
 あさっての方向から声が聞こえた。
 そこには縄できつく縛られたルードルフを抱えた楓とアユカの姿があった。
「雨のち、希望咲く」
 そして二人はその場で魔術真名を使用した。
 しかし、そうしたときには既にキメラの魔術は完成していた。
 キメラの足元だけでなく周囲十メートルほどの地面全てが凸凹に湾曲し弾け飛んだ。
 土の弾丸、直撃しては軽症ではすまないだろう。
 だが、その心配は杞憂であった。
 土の弾丸はその場にいた人物に当たる事は無かった。
 全てが寸前のところで魔術もしくは、薔薇十字教団の団章が刻まれた剣で叩き落されていたからだ。
「ふう、間一髪といったところだね」
「間に合ったから良しとしてくれよな」
 そこには、ルーノとナツキがいた。
「姉さん、怪我はない?」
「ええ、ありがとう。シア」
 そして、その背後からリュシアンとリュネットが現れた。
「皆、遅くなってしまい申し訳ない。だがここからは一緒に戦わせてもらう」
 楓が盛り上がった土に脚を掛けて宣言した。
 ナツキは前衛にアユカ、リュシアンは中衛にルーノ、楓、リュネットは後衛に加わった。
「ひとつ質問があるのですが」
 ルーノが周囲に呼びかける。
 キメラは先程からずっと空を見上げてぶつぶつと何かを呟いている。
「あのキメラは回復はしないのですか? そうなのだとしたら、最後の首を落とした時点であの生物はもう蘇れないのでは?」
 誰にも答えがわからない疑問に周囲が硬直する中、ナツキが叫ぶ。
「そんなのやる事は一つだろ? 何度復活しようが倒れるまでたたっ斬る!」
「全く君は……でも、そうだな。永遠の命なんて無い、尽きるまで刈り取るまでだ」
「おう、やってやろうぜ相棒!」
 前衛のナツキは後衛のルーノに向けて親指を立てた拳を突き出した。
「戦闘方針も決まりましたし、いきましょうか」
 薙鎖がそう言うのを合図に止まっていた戦場は再度動き始めた。
「オラァ!」
 ナツキが剣を振りかぶりエルヴィンの首元目掛けて振り下ろす。
 しかし、その攻撃が首に届くより先に突如隆起した地面に受け止められた。
「これならどうだ!」
 ナツキの剣がめり込んだ土塊にベルトルドが拳を叩き込む。
 拳は土を正確に捉えるが、いくら攻撃を加えても崩れる様子は見られない。
 それと同時にキメラは未だ無傷の左前足を勢い良く振り上げた。
 すると、左腕の延長線上の地面の土がまるで噴火のような勢いで弾ける。
「え、あ……」
 そして、その先には唯月が立っていた。
 一度目の攻撃で踏ん張りの利かない地面へと変化した為、即座に動く事ができない。
「いづ!」
 そう叫んで唯月の前に現れたのは瞬であった。
 瞬は身を挺して攻撃を受け、唯月に覆いかぶさる。
 数秒後、土煙のあがったそこには傷ついた瞬と唯月の姿があった。
「いづは……俺が守らなくちゃ……」
 ボロボロになりながらも唯月を守ろうとする瞬。
 それを見た唯月は瞬の両手に自身の掌を重ね合わせた。
「わ、わたしもうそんなに弱くないです瞬さんが居なくても……戦えますよ! だから……だから守らなくて良いんです……っ!」
「……っ」
 面と向かって告げられた言葉に瞬は驚きを隠せずにいた。
「天恩天賜」
 薙鎖がそう言って杖を振ると瞬の傷は見る見ると癒えていった。
「すみません。僕ももっと早く動けていればよかったのですが……不足の至るところです」
 この時、偶然にも唯月とアユカの考えている事は同じであった。
(もっと、わたしに力があれば……!)
 唯月は自分の身すら守れない危機管理能力の低さを呪い、アユカは傷ついた仲間を回復させる事が出来ない自身を呪った。
「ふむ、生半可な攻撃は効かないみたいだな。こうなれば一斉に仕掛けるしかなさそうだが、それで良いかな」
 状況を冷静に判断した楓が全員に呼びかける。
 そして、その問いにNOと答える者はいなかった。
 前衛の四人は中衛、後衛の攻撃準備が整うまで、再度先程のような攻撃を警戒し防御態勢でキメラを囲う。
 魔術を使用する者たちは、各々の思いを魔術に編みこむ。
 そして、直接的に魔術を使わない者たちも次の一撃に必殺の思いを込める。
 銃を持つロメオ、リュシアン、楓の三人は少し前に出て更に命中率を高める。
 アースィムは人知れず人形を操り、キメラの近辺に配置する。
 唯月とシャルローザは一瞬目を合わせ、タロットカードを構える。
 実際の時間にして、三十秒ほどのその時はどこまでも長く感じられた。
 そしてついに、押さえ込んだ思いをキメラにぶつける時間がやってきた。
 号令は最早必要なく、全員がそのタイミングを肌で感じ取る事ができていた。
 同時に前衛の四人と待機してあった人形が、キメラの首を目掛けて飛び掛る。
 キメラの周囲には、まるで城壁のように分厚くて大きな土の壁が立ちふさがった。
 だがそんなことは最早関係無いことであった。
 何故なら全員がその壁を貫けると信じていたから。
 ベルトルドの拳が、ナツキの片手剣が、タクヤの大鎌が、モニカの短剣が、アースィムの人形が、同じくして放たれた三つの魔球が、交差する二つのタロットカードが、六つの魔力の球体が、その全てが勝利へと突き進む。
 土の壁に突き刺さる十六の思い、対するは友を願うが余り禁忌に手を出した狂気。
 地面に横たわったルードルフは対峙する二つの攻撃を視認し、嗤った。
 周囲は激しい音とともに炸裂する光に包まれた。



 ルードルフの前にエルヴィンの首が差し出される。
 その首は幾多の傷や土で汚れ、見るも無残な姿へと変貌していた。
「これが貴方のエゴの結果です」
 リュシアンが冷たく言い放つ。
 ルードルフは正気を取り戻してか、ニヤリと口角をあげると小さく話しはじめた。
「そんなことくらいわかっていたさ。あいつが俺を思って一人で研究していた事も、最後まで世界の安寧を願っていた事も」
「それなら何故!」
「決まってるだろ。あいつと同じ場所に行くにはあいつと同じ死に方をしなくてはいけない。だから俺はこうしてお前達に拘束されているんだ。ほらさっさと殺せよ」
 リュシアンは自分の意思とは無関係にボウガンの矢を振りかぶっていた。
「シア、だめだよ」
 しかし、その矢が降ろされることは無く、横に立っていたリュネット腕をつかまれた。
 後ろに立っていた楓はその様子を一瞥すると、ルーノに指示をハンドサインで出しながら言った。
「お前がどれだけ救えないかは分かった。もう寝てろ」
 ルードルフは何も言わないままルーノの攻撃を受けた。
 抵抗する気配すら感じられないその姿は、不気味と言うしか無かった。
 
「キメラも倒したってのに全然すっきりしねぇ……」
 ナツキがルーノに話しかける。
「まぁこういう時はオトナになって割り切るのが一番だよ」
 ルーノはナツキの発言を軽くすかした。
「……どーせ俺はガキだよ」
 未だ気持ちの整理がつかないナツキはそう言ってそっぽを向く。
 それを見たルーノはやれやれと肩を竦めた。
 
「あのキメラの発言はエルヴィンの意思とは無関係のようですね。そもそもキメラになった時点で冷静な思考は完全に失われるみたいです」
 禁忌魔術に関するレポートを眺めながら薙鎖が言う。
「じゃああれはなんだったの?」
 モニカが残された物品をあさりながら聞く。
「きっとエルヴィンが何度もネコに話しかけていたことを、ネコが呟いただけの事なんじゃないかと思います」
「なんだか、悲しいね」 
 モニカはそう言って空を見上げた。
 薙鎖は何も答えなかった。

 卓也は持参したスコップで荒れ果てた墓地の手入れと修復作業に励んでいた。
「埋葬されてる死者の眠りを守るのが墓守。死者を材料として扱うのは許せない」
 誰にも聞こえないほどの小さな声で卓也は呟いた。
「なんで生かそうとするんだか。どうせしぬのはかわんないのに」
 それが聞こえてかどうかはわからないが墓地の手入れを手伝うアースィムは小さくそう言った。
 これより話が広がる事も無く、二人は黙々と作業を続けた。

 墓地の手入れが出来る道具も無ければ、罪人と話したいとも思わない唯月と瞬はする事を見つけられなかった。
 瞬は先程の戦闘で唯月を身を挺して守ったが、今となってはその行動が少し格好をつけすぎたのではないかと恥ずかしく思えてきてしまっていた。
 瞬は意識して唯月から視線を逸らす。
 唯月は自身が原因となって引き起こした瞬の怪我を重く受け止めていた。
(わたし、まだ……強くなれてない……の……?)
 唯月もまた瞬から視線を逸らす。
 交錯する思い、二人のギクシャクした関係はしばらくは直りそうに無かった。

「ほう、これは少々興味がわくな」
 ロメオがキメラの魔法によって掘り返された地面を触りながら呟いた。
「どうかしました? ロメオさん」
 近くにいたシャルローザが話しかける。
「奴が乱暴に掘り返したはずの地面の感触が、まるで農園の土壌のようだと思ってな」
 シャルローザはそれを聞き、足元の土を手に取った。
 それは植物が繁栄するには、とても適したものであろうと思える。
「それに奴の流した血液も言ってみれば肥料のようなものだ、まさか……いや、全て偶然ってことにしておくのがよさそうだ」
「ええ、そうしておきましょう」
 二人は顔を見合わせると少し笑って、地面を固めないようにそっとその場から立ち去った。

「はぁ嫌な話聞いちまったな」
 ロメオ達が立ち去った近くにいたベルトルドがヨナに話しかける。
「あら、そうですか? 偶然なのでしょう? そんな事まで考えては毛が抜け落ちますよ」
 肩を落とすベルトルドとは対照的に冷たく地面を見つめるヨナ。
 ベルトルドは「全くお前は……」と声を尻すぼみさせながら言う。
「後悔したとて無かったことには出来ません。さあ、帰りましょうベルトルドさん」
 ヨナはそう言ってカタコンベの出口へとすたすたと歩を進める。
 その場を離れる直前、ベルトルドは振り返り小さな声で呟いた。

「ほんと……嫌な仕事だ……」
 


シュレディンガーキメラ
(執筆:井口創丁 GM)



*** 活躍者 ***


該当者なし




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2018/05/16-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[26] ルーノ・クロード 2018/06/02-00:00

こちらのプランは提出済みだよ。
部位狙いや魔術真名の温存は入れてあるよ。
予定にはなかったけど…せっかくだから、術者に少し話しかけてみようかな。
では、また現地で。  
 

[25] 薙鎖・ラスカリス 2018/06/01-23:53

発言滞ってしまい申し訳ありません。

こちらは、前衛と回復要員としてキメラの足止め・攻撃側に回っております。
序盤の対応者少ない中での足止め支援の為に、魔術真名は初手にしてます。

バタバタしてしまい申し訳ありませんが、頑張りましょう。頑張ります。  
 

[24] 花咲・楓 2018/06/01-23:43

私とアユカさんはまずは術者への対応を優先することにする。
キメラに向かう人員が少ないと感じたら、アユカさんはそちらの対処に回らせるつもりだ。
魔法攻撃の相殺も試みよう。

術者はまずは捕縛が先決、その後意識があれば話すくらいなら好きにさせる、という認識だった。
マリアージュも縄(ロープではなく縄だったな……)の持参感謝だ。
もし対話することで何か異変などが起こったら、術者の口を封じて止めさせようと思う。
キメラの討伐と仲間の安全が優先という方針には同感だからな。  
 

[23] 泉世・瞬 2018/06/01-18:51

取り急ぎって言って答え忘れてた!
流れはラスカリスのメモの感じでいいよ、ありがとー!

じゃあ俺達の魔術真名の詠唱タイミングは始めの方にしておこうかな〜
特に意味は無いから後の方が良かったら言ってねー!
術者の処刑は……そうだね。
俺達の仕事にはそこまで入ってないし、教団に任せようか。

あとー術者とキメラの対話に関しては皆も言ってる通り
やっぱり仲間の命が最優先だから
危険そうだったら俺も攻撃の手は緩めないよ。
協力の範囲も出来る限りでさせてもらうねー。  
 

[22] ヨナ・ミューエ 2018/06/01-18:19

キメラの交戦と術者を捕縛はほぼ同時に開始でいいかと。
術者が気になりますがキメラの抑えも必要だと思うのでベルトルドさんはキメラに張り付くそうです。
中後衛は散開、魔法は相殺を試みる。1名が狙われないような動き。
魔術真名の発動をずらす。
猫からの同時攻撃に備え一頭ずつ集中攻撃で落としていく。

術者とキメラが対話可能なら試みる。
ルーノさんナツキさん足止めの協力申し出ありがとうございます。
ベルトルドさんもその辺の動きは注視するようなので宜しくお願いします。
何が出るにしろ私は「聞く」だけのスタンスなのであまり時間はとられない…と思います。

人間の頭が付いてるとはいえネコ型の多頭生物ということで、顔や首筋、あとは神経の多い尻尾などへの攻撃が効くかもしれません。
足はどうなんでしょうね。いきなり8本になって脳からの命令系統とリンクして機能するのかどうか。
動きが鈍るに越した事は無いと思いますが。  
 

[21] シャルローザ・マリアージュ 2018/06/01-03:29

私も戦闘の流れに尽きましては薙鎖さんのメモの通りにできたらと思います。

魔術真名使用のタイミングの話ですが私達は魔法による攻撃ができるタイプではないので
最初から魔術真名使用でとにかくキメラの命を削るようにしたいと思います。

術者にはキメラを倒すことに抵抗をされそうですし。まず捕縛用の縄で捕縛ですね。
縄は花咲さんが持ってきてくださるとの事ですのでよろしくお願いします。
一応、予備にもう一本装備していきます。

キメラとの会話ですが。キメラが会話可能になった場合。
キメラの意識が「エルヴィン」の場合はルドルフとの会話をさせるのもいいかと思います。猫がメインの場合は恨み言聞いてあげるしかないですね。

術者の処刑は今回の任務内容にもありませんし。
私達が手を下すことで心理的苦痛を負うこともないかなと。  
 

[20] ナツキ・ヤクト 2018/06/01-00:26

術者の捕縛とキメラの対応は同時にやるのか?
それなら俺は術者にまず向かってみるけど、キメラの邪魔が激しいときはキメラの足止めを優先させてもらうぜ。
なんとなく、めちゃくちゃ邪魔されそうな気がするし。

あーそれから、俺とルーノは術者やキメラと対話したりさせたりってのは今のところ考えてない。
でも、もし戦闘中に情報収集や話してみたいって人がいたらだけど、
そうする事で誰かが危険な状態になりそうなら、その時はキメラの気を引いたり、足止めくらいはやってみるぜ!

ルーノ:…!?

キメラ討伐の前衛としての行動が優先だから積極的に守りに行くってワケにはいかないけどさ。
それでも少しは危険は減るだろ。ま、ないよりマシってやつだな!

ルーノ:…(小さく溜息)
…あー、まぁ、そうだね。本人もこう言っているし、もし何かに使えそうなら使ってやってほしい。  
 

[19] 花咲・楓 2018/06/01-00:22

遅くなってすまない。
私は悪魔祓いの花咲・楓。
パートナーは陰陽師のアユカ・セイロウさんだ。よろしく頼む。
私もアユカさんも中後衛からの攻撃に回ることとなる。

交戦時の流れや布陣は薙鎖のメモに賛成だ。
魔術真名の使用タイミングをずらすなら、私達は術者を無効化した後で行おうと思う。
ネコは二匹使用されていたので、命の数は18の可能性はありそうだ。
もし両方のネコの首から魔法が飛んできたら厄介なので、一つの首に集中攻撃して順番に潰すという形を取るのはどうだろうか。
もし(システム的に)不可能ならばこの案はなかったものとしてくれ。

術者とキメラを対話させることについては特に反対はしない。
どちらにしても、早い段階で戦闘不能にさせて捕縛しておくのが安全だろう。
そのためのロープは持参する。
この場で処刑するかどうかはどちらでも構わないが……教団に引き渡す意見が多数ならばそれで構わない。  
 

[18] ヨナ・ミューエ 2018/05/31-16:40

中後衛が多めなので散開するのは良さそうですね。
先出しですみませんが魔術真名の発動をずらすなら私たちは後半にします。
敵の攻撃が熾烈さを増すであろうタイミングで一気にたたみかけたいですし。

どういう流れになるとしてもにはエルヴィンとルードルフの対話の可能性は残してみたいです。
「万が一」キメラの魂にエルヴィンが現出し、「万が一」ルードルフが正気に戻った場合のみですけどね。
我々の身が危険に晒されるようなら即切り替えて構いません。

(PCがどこまで情報を知ってるかについては、解説の情報をある程度持っている状態の方が話を掘り下げやすいかなと
思っていたんですがどのタイミングで知るかみたいなのはGMさんの采配次第になるのでしょうね。
状況がわからないとレスポンスも限られるので難しいですね~)  
 

[17] 泉世・瞬 2018/05/31-07:38

あー……俺が変な返ししちゃったから
皆に誤解を与えたのかも……ごめんね……。
今固まってる案で俺達も大丈夫だよ。情報はプランに参考にさせてもらうねー。
っと、取り急ぎ!  
 

[16] モニカ・モニモニカ 2018/05/31-01:00

薙鎖は寝ちゃったから、残してたメモ置いておくね。



術者を生かすにしろ殺すにしろ、交戦時の大まかな流れは下記の通り?(超ざっくり)

1.前衛の一部と回復要員(僕か)でキメラを抑えつつ殴ってる間に、残りの前衛と後衛で術者に攻撃集中。戦闘不能に追い込む。
2.術者対応組もキメラ攻撃に参戦し、袋叩きにする。

キメラと交戦時は、前衛はキメラの周囲を囲むように。中後衛は散開という形でどうでしょう。
敵の魔術の属性次第では、相殺を試みる。
1名が集中して狙われてる場合、庇う、他方からの攻撃で引き付けるなどが必要?
長期戦確定なので、コンビ毎に魔術真名使用タイミングをずらすのも手?

補足。
魔法で範囲攻撃が来る可能性を鑑みて中後衛は散開したいが、回復は近距離単体のみ。走り回るしかないか。
敵の命は9? 2匹分で18?(殴り書き)
 
 

[15] 薙鎖・ラスカリス 2018/05/31-00:14

僕は回復要員、モニカさんは前衛となります。

術者についてはリュシアンさんも仰ってますが、「動かなくなるまで(戦闘不能になるまで)攻撃し、生きてたら捕縛」という方向でいいと思います。
不意打ちとはいえ「衛兵を一撃で仕留めてる」輩。
蠢動されると厄介ですし、早急にキメラに攻撃を集中できる状況を作りたい。

(教団に回収した後の尋問で)事件の全容を把握する為の情報源は多いに越した事は無いので、生きていたら捕縛という形で考えています。
(我々が今回の件について開始時点で知ってることは「人と猫が融合したキメラが出た事」だけでしかない、という認識です。スクランブル任務ですし)
彼が喚き散らしてる事だって、今の我々には貴重な「情報」だと思っています。
 
 

[14] ヨナ・ミューエ 2018/05/30-23:54

あら。教団員にも随分上品な言葉遣いをする方がいるんですね。ちょっと驚きました。
術者の方はわざわざ話したい方はいないようですね。
私も「するべきではない」と振れば良かったのににいきなり「反対」で混乱させてしまいました。すみません。

・キメラ
対話自体は反対ではないのは先ほど言った通りです。ただ、誰と誰が話すのかハッキリさせておきたいかなと。
「ネコと私達」か「エルヴィンと私達」か「エルヴィンとルードルフ」か。
私、エルヴィンとルードルフの対話ならおおいに賛成なのですよね。
そも彼はエルヴィンに再会する事が目的だった節がありますし。彼らの問題は彼らで消化して貰いたいのが本音です。
私たちが受け持つ苦悩ではないはずです。
問題は対話可能な魂は誰なのかということですが…。
これは全くの勘なのですがエルヴィンの人格が出てくる可能性もあると思います。
飼い猫の魂の場合は…今回の一番の被害者ですし恨み言くらいは耳を傾けるべきでしょうね…。  
 

[13] リュシアン・アベール 2018/05/30-23:16

>術者
……ごめんなさい、これは僕の言葉足らずでした。
術者は生かして捕らえたいと思っていますが…
狂気を和らげたり、対話をするつもりはありませんでした。
話す余地なく叩きのめして、教団に引き渡す。それだけです。
この場ですぐに殺すよりは、教団で然るべき罪状の下処刑……の方が、良い報いになると思ったので。
……荒っぽい言い方をするなら、楽に死なせたくない、と言いますか……そんな理由なんです。

>キメラ
使われているのは既に亡くなった人間ですし、意識があるかは疑問ですが…
会話を試みるのでしたら、お任せします。
何かが分かる可能性も、きっとゼロではないですし。  
 

[12] アースィム・マウドゥード 2018/05/30-22:54

……はぁ、わかったよ。
言い方がわるかったのはみとめる。

とりあえず、こっちのスタンスはさっき言った通り。
戦闘に支障をきたさないていどならすきにすれば?
手伝いはしないけど、じゃましないようにはするよ。

ああ、それと。術者に関して。タクヤはどっちでもいいって言ってたけど、おれは反対。
ここでころすべきだとおもう。生かしてもどうせ教団に処理されるんだし。
生かして捕縛して、なにかききたいことでもあるの?
もしくるったやつにも救いをー、とか言うんなら、ここでトモダチと一緒にしなせてやったほうがよっぽど救いだとおもうけど。  
 

[11] ルーノ・クロード 2018/05/30-20:52

まぁまぁ、アースィム。
意見は遠慮なく出すべきだとは思うが、言い方ひとつで反感を買ってしまう事もある。
無駄に敵を増やすのは本意じゃないだろう?

とはいえ、君の言いたい事もわかるよ。
確かにこの状況では戦闘中にあまり長く対話を、というのはリスクばかりが目立つからね。
ただ、合間に少し言葉をかけるくらいなら問題ないだろうし、
術者とキメラの対話も、戦闘後にキメラが戦闘不能で、
術者も生存している場合に対話をさせるくらいなら良いとは思うが。

それから、術者に関しては身柄を抑えろとは言われているが、この場で処分しろとは言われていない。
生かして捕らえたいと言う意見があるなら、私はそれで構わないよ。

>キメラ
材料にされたのが人間なら、猫だけじゃなく人間の意識が残っている可能性もゼロではないけれど、
会話のできるキメラに会ったことがないからなんとも言えないな。  
 

[10] シャルローザ・マリアージュ 2018/05/30-20:22

魂の救済については結局のところキメラを倒すことでしかできませんし。
キメラ討伐が任務だという事は忘れていませんよ。
まずは可能性の話です。結局は私達の自己満足でしかありませんが。
それを話すのはいけないことでしょうか?

任務になればそれぞれの役割は果たしますよ。

キメラの元となっている猫によって複数の命が与えられているのなら
四つ目の命からは会話も可能かもしれない…ということで。
これは猫がしゃべるという認識なのかキメラ全体の会話なのかと思ったのですよね…。  
 

[9] アースィム・マウドゥード 2018/05/30-17:10

墓守の藤森卓也と人形遣いのアースィム。取り敢えずよろしく?
行動は、タクヤが一番前で敵の攻撃ひきつけるって。
魔法対策に、物理と魔法の防御が均等にたかい人はなるべく前に来て欲しい、とも言ってた。
おれは中衛。妨害とかでうごいてみるつもり。

対話とかさぁ、考えるのはいいけど状況わかってる?
術者の方はもうひとごろしだし狂ってるし、話し合う余地があるとはおもえないけど。
キメラの方だって、話してる間攻撃してこないほしょうはないでしょ。
もし攻撃してきたら、おまえらが話してる間攻撃とめるのだれなの?
タクヤにやらせる気?勘弁してよね。任務外の事でいいようにつかおうとしないでくんない?
おれらの任務は、キメラと罪人の討伐じゃないの?
そのあたり、はきちがえないほうがいいと思うけど。  
 

[8] ヨナ・ミューエ 2018/05/30-14:26

キメラとの対話
賛成ですが、キメラの命を救うこともできず伝えるべき親友は正気ではない。
私たちの心に閉まっておくには荷が重くなるような話になるのは討伐目的に支障が出かねないので極力避けたいです。
救えない命を長く留めさせてしまうのも…。これもエゴかもしれませんが。

ルードルフとの対話
反対です。後悔の念に耐えられず死者を冒涜し他者の命すら蔑ろにし人格まで崩壊。
保身と後悔とエゴを垂れ流すのは容易に想像できます。
ただ、彼を殺害することが我々の目的ではないですし、元々研究員とはいえ一般人でしょうから暴れまわらない限り捕縛は難しくないかと。

思いついたのですが。
シュレディンガーキメラの対話が可能になるタイミングまでにルードルフを捕縛し彼とキメラが対話できる状況にしてみてはどうでしょうか。
一瞬でも双方の精神状態が正常に働くかもしれません。  
 

[7] シャルローザ・マリアージュ 2018/05/30-06:43

占星術師のシャルローザ・マリアージュと悪魔祓いロメオ・オクタードです。
よろしくお願いします。

私が中衛。ロメオさんが後衛になります、

魔術師に生死についてですが…私もできれば生きて捕縛ができればと思いますが…。
猫の魂も助けて上げたいと思うので悩ましいです。
報告にある様子だと術者も相当狂ってしまっているようですし。

猫の命は九つ。
四つ目の命からは会話も可能かもしれないとのことですがこれは猫の意志なのか…。

私達はアライブ的に魔法の相殺は試みることはできませんが。
キメラへの攻撃はしっかりさせてもらいます。

 
 

[6] 泉世・瞬 2018/05/30-02:35

こーんにーちは……っと
今回は理由は違うけど、同じく友人を失った者として見逃せない任務だねー。
改めて俺は泉世・瞬、隣の子は杜郷・唯月……いづだよ。
アライブは俺は狂信者、いづは占星術師ってところ。皆よろしくね〜

俺達の立ち位置は俺は後衛、いづは中衛になるかな。
魔術での相殺は試してみる価値ありそうだね!俺も試してみようかな。
リュシアンはルードルフを捕らえる方向なんだね、俺はどちらでも大丈夫だよ。
ただ申し聞きを聞くには彼は結構狂っているようだから
彼の狂気を和らげないと……かな?  
 

[5] リュシアン・アベール 2018/05/30-01:06

リュシアン・アベールと申します。こちらは姉のリュネット。
アライブは悪魔祓いと狂信者です。
どうぞ、よろしくお願いします。

僕達はどちらも後衛から攻撃の予定です。
攻撃系統の魔法の相殺は、僕達も試してみますね。
後はなるべく多人数で囲んで攻撃することで、
ダメージが重ならないよう、敵の攻撃を分散できればと思うのですが…どうでしょうか。

それから……魔術の行使者の処遇をどうするか、こちらもはっきりさせておきたいです。
生死は問わない、ということですが。
……僕としては、動けない程度に叩きのめした上で、生かして捕縛したいです。
どちらにしろ末路は変わらないだろうけれど、…申し開きもあるでしょうから。  
 

[4] ヨナ・ミューエ 2018/05/30-00:56

狂信者ヨナ・ミューエおよび断罪者ベルトルド・レーヴェ。

元研究員のただただ身勝手な行動はとても許せるものではありません。

シュレディンガーキメラはその大きさから見つけるのは容易かと思います。
時間もあまりないようですし、各々どういった行動するかを出して細かい所のすり合わせをしていく、というのでどうでしょう。

私たちはベルトルドさんが近接、私が後ろからの行動になる予定です。
相手の魔法が攻撃系ならば、出来るかは分かりませんが私の魔術を当てて相殺できればと考えています。
ですが系統すら分からないので何とも言えないですね。  
 

[3] ルーノ・クロード 2018/05/30-00:36

私はルーノ・クロード、こちらはナツキ・ヤクトだ。
よろしく頼むよ。

確かに、出発まであまり時間がない。
気になることがあれば早めに解決しておいた方が良さそうだね。

特別指定がなければ、断罪者のナツキは前衛として前に出て戦うことになると思う。
私は前回の指令の反映が間に合えば回復魔術を準備しようと思っているが、
間に合わなければ後衛で攻撃に回ることにするよ。

気になるのは相手が魔法を使う可能性があることだが、
現状ではどんな魔法を使うのかが分からないから対策が立てにくいな…  
 

[2] 薙鎖・ラスカリス 2018/05/30-00:03

陰陽師の薙鎖・ラスカリスです。
魔性憑きのモニカさん共々、皆さんよろしくお願いします。

今回締め切りまでめっさ短いですけど、頑張りましょう。