~ プロローグ ~ |
教皇国家アークソサエティの中でも、ひときわ人口が多い場所のひとつであるエトワール。 |
~ 解説 ~ |
○目的 |
~ ゲームマスターより ~ |
おはようございます。もしくはこんばんは。春夏秋冬と申します。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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ロゼ「ダンジョン攻略楽しみだねー」 クロ「試練の塔って言うぐらいだから試練があるのかな…はぁ」 ロゼ「そこは試練を乗り越えれば褒美あり、でしょ♪うふふ」 まず道中の野生動物は無視 ゴーレム戦はペアで1体を集中攻撃して各個撃破 もし属性が有利なゴーレムを見つけることが出来れば有利属性ゴーレムを攻めるかも ロゼ「1体づつ集中て倒そう、クロエ」 クロ「わかったわ、ロゼ」 先手ロゼッタ、合わせてクロエが連撃のスタイル 2F攻略後、冒険者と合流 クロ「この辺が引き際じゃないかな、魔力の消耗から見て前衛以外の戦闘は厳しいと思う」 ロゼ「うーん、お宝も手に入ったんだしここは確実に持ち帰るほうがいいのかな?」 とパーティに相談 |
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◆基本行動 野生動物とは戦わず無視 ゴーレムとの戦闘は基本一人一体ずつ引き受け各個撃破、確実に数を減らす方向 危機的状況に陥れば救援要請、要請あったり余裕ができれば援護に向かったりと可能な限り仲間と協力し合う その他、齟齬あれば仲間に合わせる ◆アユカ 探索中はマッピング担当 地理的特徴やモンスターの登場位置などの備考ポイントも書き添える 戦闘中は主に中距離からの攻撃 回復が必要と判断したらSH4 対象は自分だけでなく楓や他の仲間も含む 冒険者と合流の際負傷していたら手当てにも使用 ◆楓 塔内部が暗かったらランタン使用 戦闘時、DE3使用 基本は中距離からの攻撃 なるべくアユカとは離れず、敵から距離を置いた位置取りを心がける |
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◆行動 道中の野生動物はなるべく避ける方針 対ゴーレム 塔に入る直前に魔術真名を唱えておく 敵の属性に気づいたらお互いの敵を交換 木気ゴーレムをエリィの『フレイム』で攻撃 その間エリィが標的にならないよう、その他のゴーレムをレイが引き付けておく 「弱点をついたつもりでしょうが、甘いデスヨ!」 「さすが、レディは頼りになりますね」 2階は1階の時と同様に戦闘 エリィは金銀財宝より塔に仕掛けられた罠などの魔術的要素に興味津々 天井から床に至る隅々まで時間が許す限り調査 ただし魔術的なお宝(魔力結晶含む)には目が輝く 「ちょっとだけ!ひとかけらでもダメデスカ?!くっ…かくなる上は ワタシ浄化師辞めて、冒険者になりマス!!!」 |
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■道中 ナツキは動物に無防備に接近しようとするが ルーノに止められ遠くから眺めつつ通過 ■対ゴーレム ルーノ 体力6割以下でSH4使用 1体引き受け注意を引く 回復不要なら通常攻撃 陽属性を優先攻撃、次点で劣勢な味方に加勢 戦闘中は敵を観察 属性の判別方法や攻撃方法等、敵情報を収集する 2Fでは1Fで得た敵情報を味方へ伝達、スムーズに掃討できるよう支援 ナツキ 手近な敵の注意を3体まで引き、足止め 陰属性を優先攻撃 余裕あればルーノへ向かう敵も受け持つ 首や関節等、脆そうな部分を狙う 「これならどうだっ!」 倒したら味方へ加勢 2Fは遠慮せずJM3使い敵を減らす事を意識 ルーノの得た敵情報を元に敵行動を予測、攻撃時や回避時に役立てる |
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■行 ∇野生動物 ティ「どういう習性がありますか? 等冒険者に 遠目から見れれば和み ロスは狼姿でティ背中のバックの中 ∇ティ地図 メモ ペン コンパス 皆でわいわい回りの様子を言い 床の色等変わってる場所あれば記す ■戦闘スペル使用 ロス人間形態 即魔術 ∇土以外 ロスは距離を詰め 敵飛ばさないよう 上から下へ攻撃 一体ずつ確実に ティは符でロスが狙う敵の足攻撃し 敵が身動き取れ難いように ∇土 ロス敵の後ろに回り込むように動きながら 当らなくても数多く気を引かせ攻撃 ティ距離詰めながら符攻撃 ∇ティ後衛 ロスの攻撃補助メイン 仲間の邪魔にならない位置確保 自分や仲間が退魔律令を掛けれる位置にいれば魔術を 仲間の背後を狙う敵がいれば 符で攻撃し位置告知 |
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ダンジョン探索…冒険ね ふふ なんだかわくわくするね 冒険者の皆さんにもぺこりと挨拶 よろしくお願いします ご迷惑にならないようにがんばります 野生動物には手だししない 普段見ないものを見かけた時は目をきらきらさせて観察 ーあ、ごめんなさい ちゃんと地図を作らないとね メモとペンで簡易地図を 暗くて周りが見にくければランタンをつける 戦闘時は中衛位置から通常攻撃 退魔律令で攻撃力を上げる シリウスと協力して2体倒す 回復が必要な仲間には天恩天賜 目の前で冒険者さんが穴に落ちれば悲鳴 手を伸ばして自分も落ちかけシリウスに引き上げられる 助けに行く道探します 無茶しないで 無事合流できたら駆け寄る 大丈夫ですか?お怪我は? 必要なら手当てを |
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目標】行ける所まで頑張る 行動】 アリシア 道中、紙とペンとコンパスを用意 仲間と相談しながらマッピングしていく クリスが何かに印を付けた場合そこも記入 動物達を見かけた場所や種類も書き込んでいく クリス 分かれ道や気になる物…人工物や獣の足跡等があれば サバイバルナイフでその場に印を刻む 塔の中でも同じようにマッピングを 戦闘】 ゴーレムが出たら壁を背にアリシアが後、クリスが前に 壁が無い場所なら背中合わせで対処 クリスは陰属性のにスキルを使って攻撃 アリシアは陽属性のに通常攻撃 体力が残り少なくなってきたら天恩天賜を 下に落ちた案内役を見て慌てて穴に駆け寄る ア「あ、あ、あの、大丈夫…ですか…?」 ク「さすが冒険者、丈夫だね」 |
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*目的 冒険者と共に遺跡の攻略を行う *行動 ●移動中 野生動物は基本的に無視 ユウに案内役のNPC達と自己紹介を兼ねた会話をしてもらい、相手の素性などの情報を聞き出させる ●戦闘時 ・セプティム ゴーレムの特性を理解したら、ユウには時間稼ぎを指示。自分が向かうまで持ちこたえてもらう 相手が陰なので有利でもあり不利でもある。そのため短期決戦に持ち込むために【エッジスラスト】で距離を詰めて接近戦を行い、一気に勝負を決める 戦闘後はユウの援護に向かう ・ユウ セプティムの指示でゴーレムと距離をとりつつ【プロージョン】を放って牽制して時間を稼ぐ セプティムと合流したら支援攻撃をして撃破 その後は他のメンバーのゴーレムを攻撃する |
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~ リザルトノベル ~ |
ダンジョン試練の塔の探索指令。 それを受けた浄化師達は、虚栄の孤島に上陸後、冒険者の案内で目的地を目指そうとしていた。 ○試練の塔を目指そう 「よろしくお願いします。ご迷惑にならないようにがんばります」 ぺこりと冒険者達に頭を下げて『リチェルカーレ・リモージュ』は挨拶をする。 これに冒険者達も礼を返した。 元から冒険者たちの態度も温和だった事もあり穏便に同行していたが、リチェルカーレや他の浄化師達も挨拶をした事でさらに和んでいる。 そうした良い雰囲気が漂う中、皆は進んでいった。 「差し支えなければ、お名前を聞いても良いですか?」 道中『アユカ・セイロウ』が冒険者達に声を掛ける。 それに冒険者達は気軽に返し、アユカは続けて尋ねた。 「今までどんな冒険をしてきたんですか?」 これに冒険者のひとりであるセパルは返す。 「色々あるよ。古~いお城を探検して骨のオバケと戦ったりとか。他にもね――」 お伽噺をするように身振り手振りを交えて話す。 それをワクワクしながら聞き入っているアユカを『花咲・楓(はなさき・かえで)』は少しだけ複雑な気持ちで見つめている。 (今日のアユカさんは上機嫌だ。自分の想像の及ばない経験を持つ者たちの話には興味津々なのだろう) アユカに好意を寄せる楓は、自覚はしていないが少しだけヤキモチを。 けれどそれ以上にアユカを大事に想っている楓は、彼女のために自分が出来ることを意識する。 (戦闘になったら彼女の背中を守らなければ。それに彼女が無茶をしないように気を付けねば) そうして進む中、目的地の試練の塔にワクワクしている浄化師も。 「ダンジョン攻略楽しみだねー」 楽しげに『ロゼッタ・ラクローン』は連れ立って歩いている『クロエ・ガットフェレス』に声を掛ける。 これにクロエは、ちょっとだけ不安げに返す。 「試練の塔って言うぐらいだから試練があるのかな……はぁ」 「そこは試練を乗り越えれば褒美あり、でしょ♪ うふふ」 それぞれ楽しげに進んでいた。 その道中で、ウサギの親子を『アリシア・ムーンライト』が見つける。 「リチェちゃん。あそこを見て」 リチェルカーレに呼び掛けながら、目をキラキラと輝かせ手にしたメモ帳にウサギの見た目や場所を書き込んでいく。 浄化師達の何人かは、道中や試練の塔のマッピングの手伝いを申し出ているのだが、アリシアもその一人だ。 冒険者達は申し出を喜び、マッピングに必要なもので足らない物があれば一時的に貸し出しをしていた。 「珍しいね、アリシアがそういう反応するの」 目を輝かせながらメモを取るアリシアに『クリストフ・フォンシラー』が声を掛ける。 これにアリシアは楽しそうに返す。 「植物と……動物が、たくさんだって……聞いていたけど……本当に、そうだったから」 「塔じゃなくて、そっちが気になるんだ」 「塔の、中も……気になります……魔術に関するもの、あるんですよね……?」 「らしいね。じゃあ、今回はアリシアの希望メインで行ってみようか」 パートナーを気遣いながら、クリストフはマッピングの助けになるよう近くの木にサバイバルナイフで印をつけていく。 そうしてパートナーを気遣うのは『シリウス・セイアッド』も同じだ。 「……足を滑らせて転ぶなよ」 アリシアと一緒になってウサギの親子を目をきらきらさせて観察していたリチェルカーレに声を掛ける。 夢中になり過ぎて足元が危なっかしく思えたのだ。 「地図を作るんじゃなかったのか?」 「あ、ごめんなさい。ちゃんと地図を作らないとね」 慌てるリチェルカーレにシリウスは、うっすらと苦笑した。 そこに冒険者の1人であるウボーが声を掛けた。 「ここまでのマッピングでも十二分に助かってるから、そこまで気にしなくても大丈夫。ただ、ああいうのも居るから、気を付けてくれると助かる」 そう言って指差したのは、幾分距離が離れた場所に居る岩の塊のような生き物。 「ガーゴイルだ。あれは野生だが、念のために気を付けて欲しい」 これに『シンティラ・ウェルシコロル』が問い掛ける。 「どういう習性がありますか?」 これにウボーが返す。 「大体は城や遺跡のダンジョンにいるんだが、偶にああして外にもいる。魔術師に使役されてるヤツは問答無用で襲い掛かって来るのもいるけど、あそこに居るのは野生のだから、縄張りを荒らしでもしなきゃ大丈夫。怒らせると暴れるが、そうでなきゃ温厚な生き物だからな」 「そっかー。縄張り大事。放っておいてやろう」 ウボーの説明に『ロス・レッグ』が返す。 狼に獣人変身してシンティラの持って来たバックパックの中に入り背負われているので、和む見た目だった。 そうしたウボーの説明を聞いていた『ルーノ・クロード』は、『ナツキ・ヤクト』に声を掛ける。 「ナツキ。危ない生き物もいるみたいだから、むやみやたらと近づかない方が良いぞ」 無防備に、キツネを見つけて近付こうとしたナツキはぴたりと止まる。 「危ないかな? 試してみないと分からないけど」 「噛まれてからじゃ遅いだろ。これからダンジョンで危ない目に遭うんだから、ここで無理をする必要はないさ」 「それもそうだな。そん時は、頼りにしてるぜ、相棒」 「ああ、任せてくれ」 こうしてパートナーと言葉を交わしながら浄化師達は進んでいく。 そんな中、『ユウ・ブレイハート』は冒険者達の身の上話に弾んでいた。 「セレナさんもセパルさんも、エレメンツなんですね」 積極的にユウは話し掛ける。 それはパートナーである『セプティム・リライズ』に促されたからだ。 けれどそれ以上に、冒険者という普段は会えない人達との会話を楽しんでいる。 そして冒険者達も、それに応えるように話を弾ませていた。 「ウボーはヒューマンだけど、色々あって、パーティを組むことになったの。それでね――」 冒険者の1人であるセレナが中心となって、ユウを楽しませるように会話を重ねる。 それを少し距離を取りながらセプティムは聞いていた。 (今の所、話に矛盾点は無いな) 冒険者を信用していないセプティムは、探りを入れるように聞き耳を立てながら警戒をしている。 けれど冒険者たちの様子に不穏な部分は感じられず、自然だった。 これが芝居なら相当なくせものだが、不自然さは何一つなく、話を弾ませていた。 そうして道中が過ぎ、試練の塔へと辿り着く。 「これが魔法使いの作った塔デスカ! とても興味ありマス!」 塔に辿り着くなり、ワクワクを抑えきれず突撃する『エリィ・ブロッサム』 「レディ! 1人で行くと危ないですよ!」 慌てて『レイ・アクトリス』はエリィの傍に走り寄る。 後々のことも考えて冒険者達と交友に努めるべく話をしていたレイだが、今はそれよりもエリィの暴走を止める方が大事である。 「ここが入口デスネ。開かないデスヨ」 試練の塔は煙突を思わせる四角の塔で、外から見ただけでは何階まであるのか分からない高さをしている。 そして正面に当たる部分には重々しい扉があり、それは閉ざされていた。 しかし浄化師達と冒険者達が前に集まると自然に開く。 「これはどういう仕組みなんデスカ? 調べてみたいデス!」 「レディ。調べるのは良いですが1人だと危ないので、皆で調べましょう」 放っておくと一人で突っ走りそうなエリィをレイが宥める。 そしてこの時点で魔術真名を唱える者は唱え、浄化師達と冒険者達は試練の塔へと入って行った。 ○ダンジョンアタック開始 塔の中は窓もないのに明るく視界に困ることはなかった。 「建てた魔法使いさんのルーツとか知れそうな手掛かりとかあるかなあ」 アユカが塔内部の探索を行う間、楓はアユカのサポートをする。 (ランタンは要らなかったか) 内部が暗い可能性も考えランタンを持って来ていた楓は、塔の中を興味深げに見渡すアユカを守るように動く。 ランタンを持って来ているのは彼だけでなく、他の浄化師達も持って来ていた。 道中のマッピングもそうだが、単純に指令をこなすだけでなく不測の事態も考えより良い結果を出そうとしている浄化師達の動きは、必ず結果に繋がるだろう。 そうしたより良い状況を作っていこうとしているのは、クロエも同じだ。 (魔力は、今の所は全体に均一で通ってるみたい) エレメンツであるクロエは魔力探知を使い、塔内部の魔力量や流れを見る。 それには魔術師としての興味と、指揮官めいた分析の巧さがあった。 そうして魔術師として塔内部を興味を持って探っているのはエリィも同じだ。 「壁の材質が気になりマス。少しぐらい削って持って帰っても良いデスヨネ?」 「レディ、何が起こるか分からないので止めておきましょう」 暴走しそうになるエリィを止めるレイ。 そうして塔内部を探る浄化師がいれば、マッピングをする者達も。 「リチェさん、アリシアさん、あそこの色とかおかしいような?」 シンティラは天井の一部の色が少し違うことに気づき仲間と一緒に記していく。 何事もなく、探索は進む。 そう思えた矢先に、クロエは床を流れる魔力量に偏りが出たことに気付く。 「気を付けて!」 クロエが警戒の声を上げるのとほぼ同時に、魔力量の偏りが出た床から魔方陣が発生。 そこから次々にゴーレムが現れる。 それに気付いた浄化師達は、魔術真名を唱え戦闘体勢へ。 「ルーノ!」 「分かってる」 ナツキの呼び掛けにルーノは即座に応え、自分に向かってきたゴーレムに魔力攻撃。 そこにナツキはルーノに他のゴーレムが向かわないよう牽制しつつ、可能な限り多くのゴーレムの動きを止めようと剣を振るう。 ナツキとルーノの動きは素早かったが、他の浄化師達も同じだ。 それぞれ役割を考えながら浄化師達は動いていく。 「ティ! 俺は皆の手が回らない相手を抑える!」 「分かりました。私も同じように動きます」 ロスとシンティラは仲間の援護をするように動く。 敵であるゴーレムは1人につき1体が襲い掛かって来るのだが、その傍にもう一体がいる。 控えるように居るゴーレムが仲間の元に行かないようロスとシンティラは牽制するように攻撃するのだが、何故か1体ずつしか襲い掛かってこない。 しかも常に同じ個体だ。 「硬いなー」 「頑丈ですね」 ロスとシンティラからの攻撃を受けながら突撃して来るゴーレム。 攻撃はそれほど脅威を感じないのだが、やたらと頑丈だった。 しかしよく見ていくと、そうではないゴーレムも。 ナツキとルーノに突撃するゴーレムは、2人の攻撃を受けダメージが大きいように見える。 それはアユカと楓も同じ。 (パートナー毎に有利に戦えてる所とそうでない所がある?) 戦いながらゴーレムの分析をしていたクロエは気付く。 (違う。パートナー毎の違いじゃない) リチェルカーレとシリウスの戦いを見れば、シリウスよりもリチェルカーレの方がゴーレムに効率よくダメージを与えている。 それも合わせクロエは分析する。 (ゴーレムが出て来る前に現れた魔方陣は、それぞれ色が違ってた。もし属性毎で違っていたとしたら、向かって来るゴーレムは不利属性の可能性があるかも) 自分に向かって来るゴーレムもダメージが通り易いことに気づき確信を深めると、クロエは仲間の浄化師達に考察を話す。 「そういうことですか」 セプティムは自分に向かって来るゴーレムへの手応えからクロエの言葉の正しさを確信する。 (不利属性ということは、陽の僕は有利でもあり不利でもある。なら短期決戦が最善だ) セプティムは即決するとユウに呼び掛ける。 「ユウさん。まずは僕に向かって来るゴーレムを倒します。それまでそちらに向かっているゴーレムからは距離を取って牽制して下さい」 「はい! やってみます!」 ユウはセプティムの指示通りに動き、プロージョンを使い魔力弾を叩き込みつつ距離を取る。 その間にセプティムはゴーレムの懐に一気に踏み込み、渾身のエッジスラスト。 深々と切り裂いた。 その途端、ぽんっという音と共に白煙が上がり、破壊されたゴーレムは消え失せる。 それに気を取られることなくユウの援護に回り、連携を取って破壊した。 ゴーレムの特性に気付いた浄化師達は、それぞれ巧く立ち回り、ゴーレムの属性に合わせた戦い方をしていく。 それもあって瞬く間にゴーレムの数が半分になった所で冒険者たちの床が抜けた。 「え?」 「ん?」 「あら?」 割と余裕のある声を上げ落ちていく冒険者達。 それにリチェルカーレは気付き悲鳴を上げ助けようと手を伸ばす。 危うく地下に落ちそうになったが、シリウスが慌てて引き寄せる。 そうして冒険者達を気遣うのは他の浄化師達も。 「あ、あ、あの、大丈夫……ですか……?」 アリシアが声を掛け、その隙に攻撃されないようにクリストフが守るように動く。 「大丈夫か!」 驚くナツキを落ち着かせ冷静に手を打たせるようにルーノが声を掛ける。 「落ち着けナツキ、まずは目の前の敵だ」 「でも下にもゴーレムが居たら」 「簡単にやられたりはしないさ。彼らもプロだからね」 「でも早く助けないと」 「そのためにも早くこの場のゴーレムを倒そう」 「……分かった。早く倒そう、ルーノ」 「すぐに助けますから!」 気遣うように声掛けをするユウ。 そうした気遣う者も居れば、別の思惑で動く者も。 (居なくなったか。とりあえず、背後の心配をしなくて済むな) 冒険者を警戒していたセプティムは、冒険者への警戒に向けていた注意力をゴーレム討伐に集中させ、討伐速度を上げていく。 エリィは落とし穴の仕組みに興味津々で声を上げる。 「……どういう仕組みデスカ! 魔術デスカ?! ちょっと調べてきていいデスカ!!?」 「危ないですよエリィ!」 ゴーレムに襲われる中、落とし穴を調べようとするエリィを必死に守るレイ。 「大丈夫かー?」 「敵います?」 ロスとシンティラが最後に声を掛ければ、冒険者達は浄化師達に向け返す。 「床がぽよぽよしてたから大丈夫ー」 「すまない。心配させた」 「こっちは大丈夫だから、そちらに集中して」 「さすが冒険者、丈夫だね」 クリストフの言葉通り、頑丈な冒険者達だった。 そして余裕のある冒険者達の様子に、浄化師達は一先ずゴーレム討伐に集中する。 僅かな時間で全てを倒した。 その途端、シンティラが皆と一緒にマッピングしていた、他とは色合いの違う天井から階段が降りてくる。 「上の方に魔力が集中してる」 魔力探知を使い確認したクロエの言葉に、皆は上の階に何かがあると判断。 地下に落ちた冒険者達の解放のヒントもあるかもしれないと、2階に上る。 全員が2階に上った所で、1階と同じくゴーレムが現れる。 1階で対処していた浄化師達は、即座に対応しようとする。 が、ゴーレム達は向かって来ず逃げ回る。 1階で巧い対処を見せた浄化師達は、ゴーレムの動きが明らかに時間稼ぎのものだと判断し即座に討伐をしようとするが、逃げ回るゴーレムに手間取る。 そうして一定時間が過ぎたあと、おかわりのゴーレムが出現。 数が増えた所で一斉に襲い掛かって来るゴーレム達。 しかし浄化師達の活躍は、ゴーレム達の作戦をものともせず打ち壊す。 エリィとレイは連携を取り効率よく倒していく。 エリィに向かって来るゴーレムをレイが抑えている間、エリィはレイに向かおうとしたゴーレムを優先的に破壊。 敵ゴーレムが木気であることから、火気属性であるフレイムを使用。 火球をぶつけ効率よく倒していく。 「弱点をついたつもりでしょうが、甘いデスヨ!」 エリィはレイの属性に対応したゴーレム全てを倒し切ると、レイの抑えていたゴーレムに攻撃。 次々に破壊していく。 「さすが、レディは頼りになりますね」 レイと共にゴーレムを討伐していった。 「1体ずつ集中して倒そう、クロエ」 「わかったわ、ロゼ」 ロゼッタが先手、クロエが合わせ連撃をするスタイルで次々撃破。 ここぞという所でロゼッタがアルカナソードを使いゴーレムの動きを止めた所で、クロエがエアーズを使い風と共に圧縮された魔力の斬撃で止めを刺す。 息の合った連係を2人は見せていった。 「これならどうだっ!」 ナツキは自分に襲い掛かって来たゴーレムを倒すと、ルーノに向かうゴーレムに攻撃。 ずんぐりとしたゴーレムの首を横なぎにするようにエッジスラストを放ち倒す。 「ありがとう、ナツキ」 ルーノの言葉にナツキは笑顔を浮かべる。 「残りは2人で倒そう!」 2人は連携を取り素早く倒していく。 そうして余裕が出来た所でルーノは皆の回復に動く。 「回復に集中してる間は、俺が守るから!」 「ああ、頼りにしてるよ。ナツキ」 お互いを信頼し、2人はそれぞれの役割をこなしていった。 「ユウさん。支援に動きます」 セプティムは、ユウが攻撃し易いよう、ユウにゴーレムが近付かないよう牽制する。 それにより距離を取って落ち着いて攻撃できるユウは、ここぞという時にプロージョンを使い効率よく倒していく。 「セプティムさん。こちらに向かって来るゴーレムは残りが2体です」 牽制に動き周囲の索敵がし辛いセプティムを援護するようにユウが声を掛ける。 これにユウは、さらに指示を出す。 「こちらに向かって来るゴーレムを全て倒したら、他の人達に向かっているゴーレムを倒しましょう」 これにユウは返し、ゴーレムを倒し切るべく攻撃を重ねていった。 そうして浄化師達は次々にゴーレムを倒していくが、数が多すぎる。 どうしても無傷という訳にはいかない。 けれど傷付いた仲間を癒すため全力を尽くす者も。 「かーくん、回復するね!」 アユカを守るように立ちまわっていた楓に、天恩天賜を使う。 楓の傷は癒され、ゴーレムに立ち向かう力になる。 「ありがとうございます! アユカさん!」 アユカの元に敵を近付けまいと、気迫を漲らせチェインショットによる連続射撃を叩き込む。 無数の矢を受けたゴーレムは、耐えることなど出来ず破壊された。 そこで留まることなく、楓は戦いを続けアユカは皆の回復をこなしていく。 天恩天賜を覚えたばかりのアユカだが、その使い所は的確だ。 それはアユカに、皆の役に立てていると実感できるほどの活躍を見せている。 その事に嬉しさを感じながら、アユカは楓と共に皆と戦っていった。 「無理はするな」 「ありがとう。シリウスも無茶をしないでね」 リチェルカーレとシリウスは声を掛け合い、ゴーレムに対峙する。 前へ出るのはシリウス。 リチェルカーレの元にはゴーレムを行かせまいと、一気に踏み込み魂洗いを使う。 踏み込みと共に放たれた一閃は、まさに瞬速。 そして裁きⅡにより強化された斬撃は、並々ならぬ威力を見せる。 放たれたと思った瞬間には、ゴーレムの首に深々と傷を与えていた。 そうしてシリウスが前に出る間に、リチェルカーレは天恩天賜を使い皆の回復をする。 シリウスのお蔭でゴーレムの攻撃は大半が届かない上に、退魔律令による反撃手段も用意している。 見事な戦いぶりを見せる2人だった。 アリシアとクリストフは、お互い背中合わせになるよう動く。 壁を利用できれば、壁を背にアリシアが後に就き、クリストフが前に出る予定だったが、ゴーレムは数の多さを利用して壁際を占拠している。 だが、それで2人が不利になるということはない。 むしろ効率よく戦いを進めていた。 「クリス……」 アリシアの僅かな呼び掛けで意図を察し、クリストフは攻撃を重ねていたゴーレムから距離を取る。 その瞬間、アリシアは天恩天賜を使いクリストフを回復。 回復するや、クリストフはゴーレムに踏み込む。 同時に放たれた魂洗いは瞬速の剣閃を見せ、ゴーレムを切り裂き破壊した。 その間もゴーレムはアリシアを攻撃しようとするが、アリシアは呪符を介し魔力弾を放ち抑えきる。 「こっちは終わったよ。残りは2人で集中して倒そう」 アリシアのサポートを受け自分に向かって来るゴーレムを倒し切ったクリストフは、背中ではなく隣に立ちアリシアと連携を重ねていく。 それに応えるように動くアリシアだった。 そうしてゴーレムは次々倒される。 最後の一体の止めを刺したのは、ロスとシンティラだった。 「ロスさん、サポートします。止めはお願いします」 「おう! 任せろ!」 ゴーレムの属性は土以外なのは攻撃をして確認済みなので、ロスは真っ直ぐに距離を詰める。 そちらにゴーレムが対応しようとした瞬間、シンティラもゴーレムの注意を引くように動く。 退魔律令を掛け、万が一攻撃を受けても反撃できるよう準備をしながら、呪符に魔力を流し魔力弾を放つ。 攻撃を受けたゴーレムはシンティラに注意が向き、一瞬動きが止まる。 その隙を逃さず、ロスは全力の一撃を放つ。 粉骨砕心を使い、手にした斧に全力を込める。 真上から真下に向けた一撃は、ゴーレムを真っ二つに断ち切った。 そうして浄化師達はゴーレムの全てを倒し切ったのだった。 ○ダンジョンLv1クリア 「大丈夫ですか? お怪我は?」 「大丈夫か! 怪我とかしてねぇか!?」 2階のゴーレムを全滅させた後、地下から戻ってきた冒険者達をリチェルカーレやナツキは心配する。 しかし冒険者達には怪我一つなく、地下で見つけたという魔結晶を持っていた。 (もしやこれのためにわざといなくなったのでは) 浄化師達が2階に居る間に地下から1階へと通じる階段が伸び帰還したという冒険者達を疑惑の目で見るセプティム。 地下から1階へと通じる階段も消えていたので、そう思うのも仕方ない。 とはいえ真偽を確かめようもなく、浄化師達は指令の達成を喜ぶ。 「お。欲しいもん見つかったか、よかったなー」 ロスの言葉に冒険者達が礼を返す中、エリィは魔結晶に興味を示す。 「ちょっとだけ! ひとかけらでもダメデスカ?! くっ……かくなる上はワタシ浄化師辞めて、冒険者になりマス!!!」 必死に止めるレイ。 そんな中、アリシアは引き時を口にする。 「今回は……これで終わりに……しますか?」 これにクロエとロゼッタは同意する。 「この辺が引き際じゃないかな」 「うーん、お宝も手に入ったんだしここは確実に持ち帰るほうがいいのかな?」 そして皆に相談すると、皆は賛同しダンジョンを後にすることに。 その前に、マッピングした物を渡す者も。 「どうぞ。冒険者の皆さんのお役に立てると嬉しいです」 笑顔でアユカは渡す。 そして同じくリチェルカーレやアリシア、シンティラも渡し冒険者達が礼を返すと帰路に就く。 「よし、これでクリアってわけだな!」 「帰るまでが指令だ、油断は禁物だよ」 ナツキの言葉にルーノが返す中、教団に戻る浄化師達だった。
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*** 活躍者 *** |
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該当者なし |
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[21] ロス・レッグ 2018/06/24-23:58 | ||
[20] アユカ・セイロウ 2018/06/24-23:44
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[19] ナツキ・ヤクト 2018/06/24-22:45
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[18] リチェルカーレ・リモージュ 2018/06/24-22:25 | ||
[17] アリシア・ムーンライト 2018/06/24-22:21 | ||
[16] ロス・レッグ 2018/06/24-22:08 | ||
[15] リチェルカーレ・リモージュ 2018/06/24-21:08 | ||
[14] ナツキ・ヤクト 2018/06/24-13:38
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[13] ロス・レッグ 2018/06/24-11:26 | ||
[12] アユカ・セイロウ 2018/06/24-03:22
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[11] クリストフ・フォンシラー 2018/06/23-22:43 | ||
[10] リチェルカーレ・リモージュ 2018/06/23-19:41 | ||
[9] ロゼッタ・ラクローン 2018/06/23-16:38
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[8] セプティム・リライズ 2018/06/23-13:46 | ||
[7] シンティラ・ウェルシコロル 2018/06/23-11:38 | ||
[6] クリストフ・フォンシラー 2018/06/23-09:10 | ||
[5] 花咲・楓 2018/06/23-08:56 | ||
[4] ルーノ・クロード 2018/06/23-00:03
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[3] エリィ・ブロッサム 2018/06/22-23:20 | ||
[2] ロゼッタ・ラクローン 2018/06/21-08:39
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