【海蝕】巨大オクトパス型ベリアルとの遭遇
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8/8名
【海蝕】巨大オクトパス型ベリアルとの遭遇 情報
担当 oz GM
タイプ ショート
ジャンル イベント
条件 すべて
難易度 普通
報酬 通常
相談期間 8 日
公開日 2018-06-30 00:00:00
出発日 2018-07-11 00:00:00
帰還日 2018-07-20



~ プロローグ ~

 白い砂浜が広がるビーチ。7月の海がエメラルドグリーンに輝いている。
 海はつかの間の微睡みを終え、眩いばかりの陽光を浴びて、きらきらと磨き上げられている。
 ここは地中海に面した浜辺。遠くから流れる風が潮の匂いを含んで肌にまとわりつき、海へと誘う。一定のリズムを刻むさざ波があなたたちを歓迎しているようだ。
 海には殆ど人がいない。さながらプライベートビーチのようで独り占めしているみたいだ。
 それには理由がある。普段ならば穴場スポットであるここにも近隣に住むものが遊びに来るのだが、ここ最近海にベリアルが現れるようになって人々は不安がり、寄りつかなくなった。
 浄化師達は「人々の安全・海水浴場の管理」の為、ここに派遣された。浄化師達が率先して海で遊ぶことで市民に「安全ですよ」とアピールすることが今回の狙いなのだ。
 要するに指令という名の息抜きだ。指令を頑張っている浄化師へのちょっとしたご褒美といってもいい。

 「人々の安全・海水浴場の管理」という大義名分を掲げ、浄化師達は思う存分、羽を伸ばす。
 開放的な海を前にしてビーチボールを持っていたり、浮き輪を腰にはめて泳ぐ準備万端な者もいる。透き通った海に目を輝かせて見ている者もいれば、海に興味を示さず、パラソルの下で椅子に寝そべっていたり、本を読んでいたりと、それぞれが海を前にして様々な反応をする。
 どの浄化師も今日ばかりは教団の制服を着ておらず、私服だ。中にはもう水着姿の者もいる。
 その日は楽しい海辺での思い出ができる筈だった。
 誰かが待ちきれないとばかりに海へ飛び出そうとしたとき、それは起こった。
 突如、海面から不自然なあぶくが浮き上がる。
「何だ?」
 訝しげな声が聞こえたのか、他の浄化師達も異変に気づいた。
 あぶくから海を引き裂き、小島が現れた。その衝撃で波飛沫が起きる。黒土で覆われた小島はぬうっと静かにこちらに近づいてくる。
 よくよく見れば、あれは巨大タコだった。それもベリアル化した。
 その証拠にベリアルは海中に根を張るように黒い触手を伸ばす。成人男性の二回りもある触腕からも触手が生えていた。
 人の身長を優に超えた巨大タコは海中から全容を現す。
 その奇怪な姿は、もはや別の生物に見えた。
 タコの頭部に巨大な触手の塊。ぬらぬらとしたタールのような粘液が不気味に光る。
 軟体動物特有の動きをする度に触腕にある吸盤がさざめく。吸盤のところだけ色が薄く、まるでいくつもの巨大な目があるようにも見えた。本物の目は上下左右に目玉をぎょろりと動かすと、ある一点で止まった。
 その視線の先には浄化師達がいる。
 ベリアルの無機質な目。ベリアルに見慣れている筈の浄化師でも思わず目を逸らしたくなる。
 生理的に、としか言いようのない嫌悪感がわくのだ。
 詳細が分かってくる内に何ともいえぬ恐怖心がわく。それほど禍々しく不気味な姿だった。
 眼で見ていながら現実味がない。さながら悪夢を見ているようだった。
 一人が我に返ると、次々と正気に戻る。
 幸い教団から事前に警備が目的である為、条件付きで口寄魔術陣の使用許可が下りている。その条件とは、ベリアル及びヨハネの使徒に遭遇したなどの不測の事態に限り、現場の判断に任せるというものだ。
 こうしてベリアルに遭遇した以上、戦うしかない。
 このままいくと沖に上がってくるだろう。ここには船もなく、海中戦は向こうの独断場だ。都合のいいことに海の家から離れており、ベリアルを迎え撃つには絶好の場所だった。浄化師達は静かな脅威との激闘を予感していた。
 こうしてあなたたちの楽しい休暇は終了した。


~ 解説 ~

●目的
 巨大オクトパス型ベリアルを討伐せよ。

●巨大オクトパス型ベリアルについて
 巨大タコの正体はミズダコである。体の殆どが柔軟な筋肉であるため、力が強い。外敵に襲われた際は、捕らえられた触腕を切り離して逃げることができ、ベリアル化したせいか触腕の再生も速い。切り離された触腕は暫くの間、動いている。その代わり知能は低下し、本能のまま殺戮を尽くす。
 タコの急所は両目の間にある。丁度眉間の辺りを貫通すると、拘束された魂が出やすくなる。だが、傷が浅かったり、急所から外れていれば動きこそ鈍るものの、拘束された魂は出てこないので注意が必要だ。
・体長 10メートル
・体重 300キロ
・攻撃 触腕による薙払い(範囲)、締め上げる(単体)、墨を吐く(範囲)
・魔力属性 水気
・バッドステータス 暗闇、拘束

●海辺について
 見通しの良い浜辺に殆ど障害物はない。たまに漂流物が落ちているが、盾にはならないだろう。こちらも自由に動けるが、ベリアルにとっても動きやすいことを忘れてはならない。
 海中に引きずり込まれないように気をつけつつ、地上で戦うようにしたい。

●衣装について
 今回の指令では私服や教団が貸し出した水着を着ているものが多いが、口寄魔術陣によって着替えることが可能。その際、装備している衣装に着替える形となる。
※「貸し出し水着」か「アイテムとして装備している衣装」が反映となりますので、ご注意ください。


~ ゲームマスターより ~

 ここまでプロローグを読んで下さり、ありがとうございます。
 今回は巨大オクトパス型ベリアルとの戦闘です。思いっきり戦って下さい。人や建物がない場所なので周囲に被害は及びません。障害物はあっても海岸に打ち上げられた流木ぐらいです。
 むしろ海から離れて町に向かってしまう方がまずいので、浜辺で押しとどめて下さい。
 休暇中の仕事の呼び出しほどつらいものはないと思います。そんな状況に浄化師を放り込んでしまい申し訳ありません。強制戦闘ですので浄化師は逃げられません。
 討伐後には教団から休暇が与えられるか、別の息抜き指令が入ると思いますので、浄化師の皆さんは頑張って下さい。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

ロゼッタ・ラクローン クロエ・ガットフェレス
女性 / 人間 / 占星術師 女性 / エレメンツ / 狂信者
クロ「おわぁー、予測はしてたけど目の前に現れると流石にショックね。」
ロゼ「…大きい、…どうやって倒すの?」
クロ「それは…皆と協力してかな。」

基本的に援護、打たれ弱い中衛と後衛なので間合いに注意しながら。
まずは皆と協力して陸へ誘導、正面左寄りに位置取って触腕を1本集中攻撃して破壊。

あとは前衛が戦闘し易い様に動きのある切断触腕を破壊したり必要に応じて本体を攻撃したり、ただしクロエは命中が低いので慎重に、ロゼッタはそれなりに。

墨対策としてクロエはゴーグル(ダイビング用)、ロゼッタは盾。
触手対策は間合いを取って近づかない。

戦闘終了後
クロ「確かにこれは手強いわね」
ロゼ「タコの次はイカだったりして、ふう」
ルーノ・クロード ナツキ・ヤクト
男性 / ヴァンピール / 陰陽師 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
■ルーノ
敵が砂浜に上がったらナツキと敵右前方から接近するよ

触腕切断の合図でナツキと同じものを攻撃
傷のある場所があればそこへ攻撃を重ねよう

弱点攻撃に合わせて敵の顔に攻撃
目くらましになれば上々だ

味方が拘束されたら救助、体力半分以下でSH4で回復だ
右目は隙をみて攻撃、破壊して死角を増やしたい

■ナツキ
触腕は合図で切断するぜ
敵の前で急に動きを止めてみせて、触腕の攻撃を誘って迎え撃つ!
それまでは範囲攻撃に注意、JM3込みですぐ接近できる範囲で散開だな

後は死角側からJM3で目の間、弱点を攻撃!
触手に気を付けて接近、邪魔されないようにジャンプして上から狙うぜ
攻撃後は味方の攻撃の為に、前に出て気を引いてみるかな
ジークリート・ノーリッシュ フェリックス・ロウ
女性 / 生成 / 悪魔祓い 男性 / マドールチェ / 墓守
目的
ベリアルの討伐
ベリアルの鎖に拘束された魂を解放する

行動
口寄魔術陣で装備品に着替える。

ベリアルの側面、左側担当。
フェリックスは前衛で攻撃。
ジークリートは後衛から、相手の動きを観察と援護。
触腕を攻撃する際に魔術真名使用。なるべく一カ所を攻撃して切る。

流れ
攻撃等で陸に誘き寄せた後、一組一本ずつ手分けして触腕を潰す。その後急所を狙って攻撃。

対策
墨はゴーグルで避ける。ゴーグルが使えなくなったら捨てる。
薙払いは敵の動きを観察、できれば後退して回避。
だれかが触腕に捕まったら救出優先。
セプティム・リライズ ユウ・ブレイハート
男性 / 人間 / 断罪者 女性 / エレメンツ / 狂信者
●目的
ベリアルの撃破

●行動
まず口寄魔術陣で二人共着替えてから行動開始

敵を陸へおびき寄せるために正面で迎撃
僕は敵の攻撃の対応をするため前衛を担当
触腕は回避や斬り払って迎撃し、墨は【マナ・シールド】で防御

ユウさんは後方から【プロージョン】で急所を攻撃
ユウさんの属性は木。方陣相生で考えればある程度有効打を与えられるはず

仲間の指示が出たら自分が担当する触腕を切り飛ばしていきます
さらに指示があれば、ユウさんに【プロージョン】で敵の右目を攻撃させます

その後はユウさんには頭の触手の塊を攻撃してもらい、僕は引き続き触腕を攻撃
ある程度接近できたら【エッジスラスト】で敵の身体を駆け上がり、急所への攻撃を仕掛けます
ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
目的
ベリアルの討伐

ヨ:行楽に託けて海岸を張っていた甲斐がありました
ベ:(溜息)理由もなく遊びにくる訳がなかったか…(だよなあ。という顔
ヨ:当たり前です

借りてきたゴーグル着用。墨をくらったら使い捨てる
自分達の存在に気付かせ岸までおびき寄せ程よい場所まで引き込んだら後ろを取り退路を塞ぐ
各自散開。タイミングの指示。自分達はベリアルの背後に配置。号令と共に触腕への攻撃を開始
苦戦している組がいれば援護
再生スピードを遅らせるため触腕を切り落とした所へ重点的にフレイムで焼く


ヨナ
正面は任せ視野を広くとる
余力があれば頭部の触手へも攻撃

片手剣とJM6使用 
触腕の健を断ち切る

戦闘の流れは文字数厳しいので掲示板参照
エリィ・ブロッサム レイ・アクトリス
女性 / 人間 / 狂信者 男性 / エレメンツ / 占星術師
エ「あのタコは、たこ焼きにすると何人分になるのでショウ…(ごくり」
レ「…まずアレを食べようと思わないでください」

◆行動
敵が陸地に上がるまで遠距離攻撃等で誘導後、右側面に回り込む
合図でレイのスキルで近くの触腕から切り落とし、フレイムで断面を焼く
切り落とした触腕は障害物として放置
片目潰しで死角が増えたら、触腕を攻めつつ本体にも攻撃
正面チームが急所を狙いやすいよう、敵の攻撃を引き付ける

墨はゴーグルで対策(一度限りですが、ないよりはマシでしょう)
触手や触腕の攻撃はお互い声をかけつつ避ける
仲間が拘束された場合、近くならば優先的に助けにいく
遠くならその場で攻撃を強め、拘束を緩めるよう敵の気を引き付けておく
リトル・フェイカー パンプティ・ブラッディ
女性 / 人間 / 陰陽師 女性 / 生成 / 拷問官
◆目標
ベリアルの撃破

◆心情
まさか本当に出るとは…と、言っている場合ではありませんね
パンプティさんも暴れたいといっておりましたし、出会えたのは幸運でしょうか
街へは行かせませんよ

◆行動
敵を陸へと十分へ引き寄せるのを待ってから、左側面より攻撃
腕は最低一本、再生毎に潰しておく
戦闘後、掃除と治療

リトル
中衛(状況を見て移動
戦闘開始前に仲間へ浄化結界
切れる度に周囲の仲間を可能な限り巻き込んで結界を張りなおす
パンプティを支援するよう通常攻撃

パンプティ
前衛
蛸足つぶし優先→本体攻撃
リトルと同じ足を狙い確実に仕留める
本体を叩く際に削岩撃
敵の動きを鈍らせて攻撃を当たりやすくする
可能なら正面の弱点狙いにも行きたい
薙鎖・ラスカリス モニカ・モニモニカ
男性 / アンデッド / 陰陽師 女性 / 人間 / 魔性憑き
■目的

大蛸ベリアル討伐。

■行動

蛸墨対策にゴーグル着用。
敵の上陸接近までは一団として敵を引き付けてから、急ぎ右側面に回り、号令に合わせて魔術真名使用し、触腕の根本に攻撃を集中し切断。
仲間拘束時はその触腕の根本に攻撃集中。
担当触腕切断後は即後退し、切断後の触腕も動くので注意・回避しつつ、右目→眉間の急所の順に攻撃し潰す。

薙鎖は中衛で他の触手や触腕の警戒・警告及び符で牽制攻撃。負傷者が出たら天恩天賜使用。
敵攻撃は全て防御、敵の攻撃を正面から受けず大盾で逸らす。

モニカは前衛で触腕切断時は攻撃集中。高所の目・急所への飛翔斬で跳躍し攻撃。敵攻撃は全て回避。
墨の予備動作確認時は、急ぎ薙鎖の大盾の陰に隠れる。


~ リザルトノベル ~

「アレが『海の悪魔』と言われるタコですか……本で見まシタ!」
 おぞましいオクトパス型ベリアルを見た『エリィ・ブロッサム』の第一声だった。
「なるほど、確かに『海の悪魔』と呼ばれるだけありますネ!」
「あれはベリアルです! あれが一般的なタコだと思わないで下さい!」
 『レイ・アクトリス』はパートナーが間違った知識を得ようとするのを慌てて阻止する。むしろあんなタコがいてたまるか、という思いが透けて見える必死さだ。
 当の本人はレイの言葉に「……え。違ウ?」と不思議そうに首を傾げていた。
 ベリアルと遭遇しなければ、海水浴を楽しむ予定だったエリィは目映いばかりの白いオフショルダーの水着を着ている。
 珍しく露出したパートナーの姿を最初見た時、意外と着やせするタイプなのだなと密かに思っていたレイは爽やかに「レディよく似合いますよ」と誉めていた。
 レイ本人も女性の目を惹き付ける鍛えられた体を惜しげもなく晒している。
 せっかく息抜きになるだろうと思って受けた指令だったが、それが裏目に出るとは。
「相手がベリアルとなれば無視するわけにもいかないじゃないですか……」
 物憂げに溜息をつきながら、口寄魔方陣で武器を呼び出す。

「行楽に託けて海岸を張っていた甲斐がありました」
「理由もなく遊びに来る訳がなかったか……」
「当たり前です」
 『ヨナ・ミューエ』の返答に溜息を吐いたのは、パートナーである『ベルトルド・レーヴェ』だった。彼はこの指令を持ってきた時からおかしいと思っていた。言葉にされると納得すると同時に頭が痛くなる。
 ヨナはそんなパートナーに構うことなく、素早く指示を出す。
「各員、戦闘準備をお願いします」
 今回の警備のまとめ役をお願いされたヨナは他の浄化師にも聞こえるように声を張り上げる。

「残念ですね」
 言葉と裏腹に『セプティム・リライズ』は「これで本来の仕事ができる」と思っていた。警備を名目に遊ぶ気はなれなかったセプティムだが、パートナーである『ユウ・ブレイハート』や他の浄化師達が楽しそうにしている姿を眺めているのは悪くなかった。だが、ベリアル襲撃となれば話は別である。
 柔和な笑みを浮かべる瞳はより昏さを増すのだった。

「……ッ、ベリアル……浜辺にほとんど人がいない時で良かった……」
 ベリアルの姿を見て『ジークリート・ノーリッシュは』身構えると、すぐさま周辺を確認する。
「フェッリクス、気をつけて、ね。無理はしなくていいから……」
「はい、リート」
 気遣わしげに声を掛けるパートナーの言葉に『フェリックス・ロウ』はこくりとただ頷いた。

「おわぁー、予測はしてたけど目の前に現れると流石にショックね」
「……グロいし、大きい。……どうやって倒すの?」
 衝撃的なベリアルの姿に思わず変な声が出る『クロエ・ガットフェレス』と反対に、『ロゼッタ・ラクローン』は肩を落としていた。
 クロエは最近の教団の動きや指令の傾向から、ここら辺りにベリアルが出現する可能性が高いことを予測していたからかショックは少ない。
「それは……皆と協力してからかな」
「でも、私アレに近寄りたくはないんだけど」
「それは同感」
 二人は同時に頷くのだった。

「パンプティさん! 戦うときは装備を……!」
 『リトル・フェイカー』は『パンプティ・ブラッディ』が水着のまま武器を構えたことにぎょっとする。
 前衛として鍛え上げられた肢体に赤いビキニはよく似合っており、エキゾチックな褐色な肌と合わさって健康的な色気を醸し出していた。
「はぁ? 着替えなんて面倒くさ……ほーう?」
 パンプティはリトルの顔が真っ赤になっていることに気づき、どこか嬉しそうに口を緩める。
「もしかして生着替えをご所望と?」
「へ? ……ち、違います、そうじゃなくて」
 そう否定しながらもリトルはパンプティを直視できずにいる。
「照れるなよ。そーゆーのは2人の時にな」
 笑いながら口寄魔方陣を展開し、自身の体に通すことで瞬時に戦闘装備へと変わる。
 浄化師達はベリアルに対抗できる唯一の武器であるイレイスを呼び出す為に口寄魔方陣を空中に発動させる。
 万が一海の中に引き込まれたことを考えて水着姿のままの者もいるが、殆どの者が口寄魔方陣によって瞬時に着替えていく。
 魔術真名を唱えた者から各自配置についてヨナからの指示を待つ。


「遠距離攻撃始め。誘導開始」
 ヨナの短くも的確な指示が飛ぶ。
 ベリアルが浜辺に近づき、2本の触腕が獲物を求めるように地面を這いだしたのを確認すると攻撃を開始した。
 前衛の者はパートナーを庇える位置に立ち、いつ攻撃を受けても対処できるように備えている。
「ぎゃあぁぁ無理デス! フレイム!」
 真っ先に攻撃をぶち込んだのはエリィだった。
「気持ち悪いでデス! こっちに来ないで下サイ!」
 エリィはぬめりのある太い触腕が迫ってくるのを見て、反射的に魔導書を向け火球で焼き尽くした。
 それでも尚にじり寄ってくるベリアルの触腕にセプティムが立ちはだかる。エッジスラストを発動し、触腕を両断する。

 まるで演舞のような動作で剣をくるくる回転させるとベルトルドは、パートナーに向かって伸びていく触腕から、庇うように前に出る。
 白刃一閃、触腕を斬り捨てようとするが切断するには至らない。
「フレイム」
 背後から聞こえた声に毛が逆立つ。ベルトルドは火球の熱を頬に感じながら間一髪で避けた。
 即座に振り返ると怒気を孕みながらヨナを睨みつける。
「おい!」
「攻撃が甘いんですよ。次が来ます」
 我関せずな態度のヨナにベルトルドはこれ以上文句を言うのを諦め、険しい顔で唾を吐き捨てる。
 2人かがりの攻撃で鈍った触腕に止めを刺すべく、ロゼッタがアルカナソードを発動させる。
 焼き払われても尚しぶとくうねる触腕はようやく本体から切り落とされ、ぴくぴくと地面をのたうち回る。
 浄化師達の猛攻は止まらない。
「エアーズ」
 クロエが即座に切り落とした箇所の再生速度を遅らせる為、風の斬撃でずたずたに切り刻む。
 『薙鎖・ラスカリス』もまたカース・オブ・カードを放ち、動きを阻害する。そのすぐ傍にはいつでも薙鎖を庇える位置で『モニカ・モニモニカ』が武器を構えていた。
 リトルは自分の周辺にいる者を巻き込んで邪気を祓う浄化結界を張ることで仲間達を支援する。

「あんなのがいたんじゃせっかくの海が台無しだな」
「……そうだな」
(なんだあれは、気持ち悪い)
 張り切る『ナツキ・ヤクト』に『ルーノ・クロード』は言葉少なげに答える。ルーノはなんとか嫌悪感を押し隠し、若干ナツキの後ろから攻撃を加える。
 当の相棒は誘導するまでの間、待機を指示されていなければ今にも飛び出して行きそうな雰囲気だった。
「町には行かせねぇ、ここで止めるぜ!」
 本人は隠しているもりだろうが、大物との戦いにワクワクしているのが見て取れて、その図太さを初めてルーノは羨ましく思うのだった。

「プロージョン!」
 ユウは正面の触腕がなくなった隙を見計らって魔力弾を炸裂させる。するとベリアルは苦悶にもがくように暴れ出す。近くにいた浄化師達は一斉にベリアルから距離をとる。
 ジークリートもリンクマーカーを発揮し、急所にで狙いを定め狙撃するが、すぐさま再生した赤い触手によって邪魔されてしまう。
「やっぱり眉間の部分の赤い触手だけ異様に回復速度が速い。なのに、こちらに攻撃してこない。まるで何かを守っているみたい」
「あそこにベリアルの魔方陣があるってことですか……厄介な」
 敵を分析するクロエの言葉にヨナが考え込む。

 頭部に見える丸い部位が実は頭ではなく胴体に当たる部分であることを知っているだろうか。
 実際のタコの頭は触腕の基部にあり、目や口があるところである。すなわち、頭から足が生えているのであり、「頭足類」と呼ばれる理由でもある。
 その眉間の周辺からスケール1特有の赤い触手が絡み合うように生え、巨大な触手の固まりとなっている。頭部の触手はこちらに一切攻撃してこず、貝のように沈黙している。
 想定していた以上に触腕のリーチは長く。隠れる場所も何もないこの場所はベリアルにとって思う存分に暴れることができる分、浄化師にとっては不利だった。
 ベリアルは攻撃を受けても尚、逃げるそぶりはなく、むしろ怒り狂っているように見える。

「タコの活け締めも眉間にピックを突き刺して、締めるからな。あそこが弱点ってのも納得といや納得だ」
「え? パンプティさん、そういう話でしたっけ?」
「海鮮料理は鮮度が命だ。ちゃんと活け締めしてやんないと、旨味が半減する」
 パンプティが饒舌に語るのをリトルが要領を得ないように頷く。
「気持ち悪いデスが、食材に罪はありまセン。あのタコはたこ焼きにすると何人分になるのでショウ……」
「……まずアレを食べるようと思わないで下さい」
 ごくりと唾を飲み込んだエリィにレイがしょっぱい顔で突っ込む。
「えーと、つまり、眉間が弱点ってことでいいか?」
「その可能性が高いということです」
 周囲の空気に付いていけず困惑したルーノの代わりにナツキがそう尋ねると、ヨナが頷く。

 全てが順調にいっているように見えた。
 その瞬間、ベリアルの報復が始まる。
 攻撃されたことで怒り狂ったベリアルは、その巨体で自分の切り落とされた触腕すら踏み潰して突進してくる。
 特に急所を攻撃したユウを中心に狙いを定めたようだった。
 その巨体を捻るように一回転させると暴風のごとく触腕が全てを薙払う。
 凄まじい薙払いは浜辺の白砂を巻き上げ、ほぼ全ての浄化師が巻き込まれた。
 ユウは回避する暇など与えられず、薙払いに巻き込まれるかと思われた。ユウは思わず顔の前に腕を組み、目を瞑る。
 数秒経っても衝撃は襲ってこない。恐る恐る目を開けると、目の前に見慣れた背中があった。
「セプティムさん?」
「大丈夫ですか、ユウさん」
「は、はい、大丈夫です。ありがとうございます」
「お礼はいいですから、行動で示して下さい」
 セプティムは油断することなく敵を見据えているのを見て、ユウも我に返る。
 各自、自力で回避するか盾や武器で防御するかのどちらかだったが、薙払いをまともに受けた者もいる。
「モニカさん、無事ですか」
「うん、ナギサが守ってくれたからね」
 薙鎖は大型盾を構えたまま振り返る。大型盾に隠れていたモニカは「ナギサはすごいね」と言わんばかりに褒めると、彼は照れたように、
「それに正直息抜きするより戦う方が気が楽ですしね」
 その発言を聞いたモニカは、まだまだ甘やかしが足りていなかったことを痛感し、この指令が終わったら三倍増しで甘やかそうと決意するのだった。
 その一方で、
「フェッリクス!」
 倒れたままのフェッリクスにジークリートは駆け寄る。
「大丈夫、怪我は……!?」
「……大丈夫です。戦闘には問題ありません」
 ジークリートに支えられながら起きあがった彼は淡々と答える。しっかりと答えたフェッリクスにジークリートは安堵の溜息を漏らした。

「ってぇな、ちくしょー! ……おい、リトル大丈夫だったか?」
 リトルに覆い被さるように庇ったパンプティが横腹を押さえて叫ぶ。
「はい! それよりもパンプティさんが……」
「これぐらいどうってことねえよ……何より一筋縄じゃいかに相手みたいだぜ」
 起きあがったパンプティは顎でベリアルを指し示す。リトルはこくりと真剣な表情で頷いた。
 ベリアルと浄化師、どちらが狩るか狩られるか。戦いはまだ始まったばかりだ。


「誘導完了、散開!」
 ヨナの合図と共に触腕を完全に潰すべく浄化師達が走り出す。残った者はベリアルの気を引きつける為、攻撃を再開する。
「アルカナソード」
 ロゼッタが占星儀に魔力を込めると、面積の多い胴の部分にソードのタロットカードが刃の雨となり降り注ぐ。すぐにクロエの発動したエアーズが眉間に放たれると、完全に気を引くことに成功する。
 いつの間にか懐に飛び込んでいたセプティムが容赦なく急所にエッジスラストを放つ。ユウがセプティム諸共、眉間を狙ってプロージョンを炸裂する。
(セプティムさんの指示通りに攻撃したけど、本当に大丈夫なの!?)
 ユウの心配を余所にセプティムは背中に目がついているように魔力弾を避ける。その姿を見て安堵するユウ。
 決定打でこそないものの頭部の触手は消え失せ、好機が巡ってくる。
 絶好の機会を嗅ぎ付けたナツキがエッジスラストを放とうとした瞬間、触腕が邪魔しようとする。
 一撃貰う覚悟のナツキを援護するように、ルーノが触腕に向かって魔力弾をぶつける。
 動きが鈍る触腕。ナツキはその隙を見逃さなかった。
「エッジスラストォ!」
 喉笛に噛みつくように放った一撃に手応えはあった。しかし、僅かに眉間から外れて突き刺さり、ベリアルの右目から黒いタールが流れ落ちた。


 長い触腕がうねる中を走り抜けるのは並大抵の事ではなかった。頭部と触腕はまるで別の個体のように動いているのが、また厄介さに拍車をかけた。
 触腕ごとに別々の意識を持っているかのように連携して動いてくる。ある時は鞭のごとくしなりをきかせた攻撃してき、避けたと思ったら忍び寄るようにこちらを捕らえようとしてくる。距離を取ろうにも近くにある流木を投げつけ、妨害してくる。
 ヨナは汗を流しながら、走り抜ける。ベルトルドの方が足は速く、徐々に引き離されていく。
 後ろを振り返るベルトルドに、
「私に構わず退路を塞ぐことを優先して下さい」
 側面や背後に回ろうとする者は、通り抜けるだけでも気が抜けない。想定していた以上に移動に時間がかかり、当然正面で今も戦っている者達の負担は増す。

 ベリアルは前方に向かって鉄砲水のように墨を吐き出した。周辺に闇が広がる。
 そんな中でリトルが事前に張っていた浄化結界に阻まれ、セプティムとロゼッタは事なきを得る。
 他の者も吐き出した墨の範囲から外れていたり、回避したことで被害を受けなかったが、ただ一人だけ真正面から受けた者がいる。
「ナツキ!」
 彼は運悪く浄化結界に入っておらず、口元のすぐ側にいた為、回避する暇もなかった。
 視界を潰されたナツキは何も見えずふらつく。
 ナツキの足がセプティムが両断した触腕にぶつかる。
 それはあっという間の出来事だった。触腕はぴくぴくと痙攣していたのが嘘のようにナツキに絡みつく。
「ぐっ、何だよこれ!?」
 ナツキが拘束を解こうと暴れるが、四肢を絡め捕られ、地面に転がり落ちる。ルーノが拘束を解くため攻撃しようとするが、下手すればナツキ自身も攻撃してしまうことに躊躇する。
「切り落とされた触腕に気をつけて下さい! 反射的に触れたものを掴んでるんだと思います! 接触しないで下さい!」
 予想外のことにクロエが慌てて警告を促す。
 ひときわ冷静だったセプティムがクロエに対処法について尋ねる。
「どうすればいいんですか?」
「細かく切り刻んでしまうか、あるいは完全に燃やし尽くしてしまえば……さすがに動かなくなると思います」
 クロエの見立てでは、トカゲの尻尾切りのように切断されても暫くの間は神経が生きているのだろう、との事だった。
 だが、ベリアルの脅威はまだ終わっていなかった。
 どこからかじゅくじゅくと傷口をかき混ぜるような嫌な音が響く。
 最初に切断された場所から早送りでもしているかのように再び新しい触腕が二本生えてくる。
「さ、最悪すぎない……?」
 ロゼッタが呆然と呟く。
 真っ先に我に返ったクロエが動きを止める為、エアーズを放つ。ロゼッタも相方の行動に冷静さを取り戻し、アルカナソードで触腕を地面に叩き落とした。ルーノが確実に止めを刺し、相棒を助ける為の時間を稼ぐ。
 もう片方もユウが放ったプロージョンで吹き飛ばされていた。
 その間、セプティムはナツキを拘束している触腕だけを斬る。外部から刺激を受け、緩んだ隙にナツキはなんとか拘束から逃れようとするが、
「くそっ、離れろ!」
 足に絡みついた触腕は手元にあった剣で突き立てても離れない。
「……しつこいですね」
 セプティムは虫けらを見るような目で触腕を見ると、足で踏み潰し、念入りに触腕を細切れにしてしまった。

 それと同時進行で、ヨナは焦りを感じていた。
 まだ退路を断つこともできていない。これ以上、前線で戦っている者達に負担をかける訳にもいかない。どうすべきか迷ったのは一瞬だった。
「各員触腕に攻撃開始。敵をその場に留めます!」
 ヨナが声を張り上げ指示を飛ばす。その合図と同時にぎりぎりでベルトルドが退路を断つ位置に滑り込んだ。
 次の瞬間、待っていましたと言わんばかりに、エリィがフレイムを盛大にぶっ放す。さらにレイが燃やし尽くせなかった部位をタロットカードで切り刻んだ。
「行くよ、飛翔斬!」
 モニカは踊るように上空に跳ね、触腕だけではなく地面にすら衝撃を迸らせた。
「これで終わりです」
 地面に縫いつけられたように動きを止める触腕に薙鎖が止めを刺す。
「削岩撃!」
 文字通り岩をも削る一撃。パンプティの攻撃は頑丈な触腕に深い傷を負わせたものの決定打とはならなかった。
 その近くでジークリートが触腕を撃ち抜くと、フェッリクスもまた大鎌を振りかぶる。だが、逆に暴れるように動く触腕に吹き飛ばされてしまう。すぐに立ち上がったもののどこかぎこちない動きのフェリックスにジークリートは青ざめた。
 フェリックスに駆け寄る暇もなく、再びベリアルの薙払いが猛威を振るい始めた。
 ジークリートは咄嗟に避け、フェッリクスの方を見ると彼は大鎌で攻撃を受け流していた。
 だが、安堵する暇はない。
 駆け抜けながら全体を把握しようとするヨナは薙払い気づくのが遅れてしまう。
 触腕に吹き飛ばされるより先に、誰かがヨナを突き飛ばした。倒れた先で顔を上げると、遠くにリトルが倒れていた。
 呻き声が聞こえる。すぐに駆け寄ろうとするヨナを制止したのは、リトルの相棒であるパンプティだった。
「アンタはやることがあるだろう、行け」
「り、リトルさんは……」
 無事ですかと尋ねようとしたが、パンプティが先に口を開いた。
「相棒がアンタを庇ったんだ。アンタはアンタがやるべき仕事をしろ」
 ヨナは唇を噛みしめると、すぐさま顔を上げる。周囲を確認すれば、リトル以外にも負傷者が出ている。レイとモニカはまだ動けそうだが、ロゼッタは遠目から見ても重傷だった。
 負傷者が半数近く出た以上、全ての触手を切り離すのを待てない。
 早急にベリアルを倒さなければ、死者が出るかもしれない。ヨナは自分の考えにゾッとした。その小さな肩にずっしりと重責がのしかかる。
 これは命の重みだ。重くて当然だった。
 刻一刻と戦況は移り変わる。迷っている時間などない。後悔するのも指示を出した者として責任をとるのもベリアルを打破してからだ。
 ヨナは早期決着をつけることを決意する。
「負傷者は離脱。残った者で急所に総攻撃を仕掛けます!」
 自身の迷いを振り払うように声を張り上げる。
 ヨナの指示に真っ先に反応したのはベルトルドだった。
 魂洗い。一瞬の戦技で後方の触腕を両断する。
「相棒、後は任せたよ」
「おう! さっきみてぇな失態はもうしねえよ。任せとけ」
 ルーノはそう言い残すと重傷であるロゼッタに回復魔術をかけるべくその場を離脱する。クロエと共に安全な場所までロゼッタを運び出すのを横目で確認するとナツキは目の前の敵に集中する。

「ナギサ、私は大丈夫だから。他の人を回復してあげて」
「モニカさんだって怪我してるでしょ!」
「大丈夫だって。それにさ、ナギサはすぐに来てくれるでしょ」
「絶対に無理しちゃダメですよ、モニカさん。約束ですからね!」
 にっこりと笑うモニカにそれ以上何も言うことができなかった。負傷者の元に駆け出す薙鎖を見送ると、モニカは拳を叩き、触腕と相対する。
「ナギサにこれ以上心配かける前に片づけないとね」
 好戦的な笑みを浮かべると、鋭く足を踏み込んだ。

「もう許しまセン! 燃やし尽くしマス!」
 レイに庇われたエリィはパートナーを傷つけられた怒りのまま敵にフレイムを放つ。
 焔が飛び散る中、セプティムは敵の懐に飛び込み、エッジスラストで急所を頭部の触手諸共斬り捨てる。追撃をかけるようにユウもプロージョンを放つと、悲鳴を上げるようにベリアルはその巨体を揺らす。
 ついに魂を拘束する鎖が魔方陣と共に空中に浮かび上がる。
 ナツキは胴体を踏みつけ、高く飛び上がると、
「これで終わりだ! エッジスラストォ!」
 落下の勢いを味方に付け鎖を破壊する。あれほど暴れていたベリアルは急速に力を失い、砂となって消えていく。
 こうしてベリアルとのぎりぎりの攻防は浄化師の勝利で終わった。
 だが、今回の戦いでの負傷者は多く、戦いが終わった後も慌ただしさは変わらない。
 ルーノが天恩天賜をかけると、気を失っていたロゼッタが薄らと目を開ける。
「……クロエ、ごめん。油断しちゃった」
「もう懲り懲りだから、止めてよね……良かった。ロゼッタ、本当に良かった……」
 クロエは強ばった表情で笑みを浮かべ、掠れたような声を出す。それはロゼッタも初めて聞くような声だった。
 安心させるようにロゼッタは笑おうとするが、体に迸る激痛に顔をひきつらせる。
「っう……暫くはゆっくりしたい、な」
「同感ね」
 クロエはそのままロゼッタの横に疲れたように倒れ込んだ。

「フェッリクス」
 周辺を片づけながら歩哨するフェッリクスをジークリートは呼び止めた。
「どうしてあのとき大丈夫だなんて言ったの、無理しないでって言ったのに……」
「大丈夫だと答えたのは、十分戦闘可能だったからです」
 悲しげに問いかけるジークリートにフェッリクスは表情を変えず、淡々と質問に答える。
「お願い。怪我しているなら、わたしに言ってほしいの、約束してフェッリクス」
「分かりました」
 真剣な表情で目を合わせるジークリートにフェッリクスは従順に頷いた。

「あの、セプティムさん、さっきはありがとうございました」
「気にしなくていいですよ、今回勝てたのは方陣相生を持つユウさんのおかげでもありますからね」
(え? セプティムさんが誉めた? 私を?)
「ですが、今後の為にも後衛とはいえど鍛えた方がいいでしょうね」
 最後の一言で内心喜んでいたユウはがっくり肩を落とした。
「どうしたんですか、ユウさん。警備の仕事はまだ終わってないですよ」
「は、はい、そうですよね! 負傷者の介抱もありますしね!」
 ユウは慌ててセプティムの後を追いかけるのだった。
 浄化師達が懸命に守った海の平和。束の間ではあれど地中海の平穏は取り戻されたのだった。





【海蝕】巨大オクトパス型ベリアルとの遭遇
(執筆:oz GM)



*** 活躍者 ***


該当者なし




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2018/06/29-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[24] 薙鎖・ラスカリス 2018/07/10-23:46

発言滞ってしまい申し訳ありません。プラン提出しました。
位置は、右側面に回らせていただきました。

皆さん頑張りましょう。頑張ります。  
 

[23] リトル・フェイカー 2018/07/10-22:53

大雨の影響はありそうですね・・。ではなくても、心配ですが。
そして、お纏めありがとうございます。

左側(正面左も含めて)前衛が少ないかな?
そちら側を希望しておきますね。
もうじき出発ですが、どうかご武運を。  
 

[22] ナツキ・ヤクト 2018/07/10-19:18

おっとぉ、もうすぐ出発か。前の発言から間あいちまってごめんな。

位置は正面の右寄りくらいかな。触腕の後は弱点狙いにいくぜ!
目は右側を攻撃だな。

それから、「浄化結界」ありがとな!
回復はルーノも準備するみたいだから任せとけ!

>触手
触腕破壊時の号令、よろしく頼むぜ!
頭の触手の塊は、とりあえずそっちからの攻撃も警戒くらいはしとくかな。
具体的にどうするかって、ちょっと思いつかなくてさ。  
 

[21] ヨナ・ミューエ 2018/07/10-06:29

プラン提出が今日一杯ですが夜は顔が出せないので予めご報告を。

私たちは後ろからの攻撃になりますので目や弱点へのアクションは入れていませんので
正面か側面の方に動いてもらえるとありがたいです。
ポジションが埋まり切っていませんが、ひとまずどの方向も誰かしら表明しているので
まくられるような事はないかなと思います。あとはバランスよく配置して頂ければ。
では、一足先になりますがプラン提出しておきます。がんばりましょう。

もしかして大雨で被災してる方もいるかもしれないですね…。
大きな被害が出ているので心配です。
 
 

[20] ヨナ・ミューエ 2018/07/09-11:41

ジークリートさんまとめ有難うございます。
一組一本とはいえこちらが速めに倒せたたら協力しにいきますし気負いせずやっていきましょう。

>行動の指示
タイミングの号令はやったほうがよさそうならやらせて貰いますね。

それとは別に戦いの流れについては

陸へおびき寄せる

海側に回り込み退路を塞ぐ

1組1本ずつ手分けして触腕を潰す

右目を潰す

急所含め総攻撃

になりますか。
ほか、注意すべきは墨、薙ぎ払い、締め上げ、あとは頭部の触手。  
 

[19] ジークリート・ノーリッシュ 2018/07/09-01:23

…一組で一本の触腕を担当するんですね。
はい、わかりました。…わたしたちはまだ経験が浅いので、他の皆さんより時間がかかるかもしれませんけど…、頑張ります…。

ええと、位置はどうしましょうか…。
今、宣言があるのは…、

正面
ロゼッタ・ラクローン&クロエ・ガットフェレス(左寄り)
セプティム・リライズ&ユウ・ブレイハート

側面
右側
エリィ・ブロッサム&レイ・アクトリス

リトル・フェイカー&パンプティ・ブラッディ

後ろ
ヨナ・ミューエ&ベルトルド・レーヴェ

…でしょうか…?
順不同で敬称略で…。

…ええと、わたしたちは左側の側面にしてみます…。  
 

[18] ロゼッタ・ラクローン 2018/07/09-01:05

私も了解しました、正面左寄りにポジションを取ります。

あと攻略の際に、何方かに触腕同時破壊の指示を出してもらえればより速やかに対処できると思うのです。
今回は指令とはいえ段取りしての攻略ではなく突発的な戦闘ですし。
ここは言い出しっぺの法則でヨナ・ミューエさんに行動の指示を出して頂ければ幸いなのですが、いかがでしょうか?  
 

[17] エリィ・ブロッサム 2018/07/08-15:14

各組触腕担当、了解デス!
ワタシ達は、じゃあ「右側面」に行ってきマス
片目を潰してくれるなら、死角から積極的にフレイムで攻撃していこうと思いマス!
 
 

[16] ヨナ・ミューエ 2018/07/08-04:41

フレイムでの再生を妨害する攻撃は自分達担当の触腕だけでなく、切り落とされた部分に積極的に行っていこうと思います。
ポジションはそうですね…、回り込んで「後ろ」で行きます。

浄化結界は助かります。私達二人とも攻撃スキルしか持ち合わせてないもので…。
墨による攻撃には市販のゴーグルを用意していこうかと。
一度墨を食らってしまったら、拭う手間を省いて投げ捨てると思います。

片目潰しの方向で進めて問題ないならば、ひとまず「右」を潰すでいいでしょうか。
利き目や利き腕の事までは把握できてないですし。

>頭の触手の塊
ああ、なるほど。触腕とは別のベリアルの触手で間違いなさそうですね。
これはこれで対応を考えなければ。出来ることは限られそうですけども。  
 

[15] セプティム・リライズ 2018/07/07-20:34

なるほど。それぞれで触腕を担当しておけば対処も容易ですし、いいと思います

>片目潰し
実行するのであればあらかじめ潰す方を相談しておき、遠距離持ちが攻撃して潰すという事になるのでしょうか
そうなったらユウさんにもその役目を担ってもらいましょう

>頭の触手の塊
このベリアルのスケールがなにか見当たりませんが、おそらく1でしょう
スケール1は身体から触手が突き出てるのが特徴ですし、それが頭部に集中して出ただけ……と僕は考えてます。どのみち何らかの対処は必要だと思います  
 

[14] リトル・フェイカー 2018/07/07-11:12

1組1腕担当はわかりやすいですね。いいのではないでしょうか。
火による攻撃もやってみるのは面白いと思います。
僕達は残念ながら火属性ではないので、火系統の攻撃は持っておりませんが・・・。

バットステータスの
暗闇は、暫くの間、様々な行動の判定が不利に
拘束は、救助されるまで、行動不能って具合でしたか。
拘束については積極的に腕を切り落とす事で助ければいいかなと考え中です。

一応、バットステータスにかかりにくくなるスキル(浄化結界)を持っているので
あらかじめ皆さんに使って見る予定です。
戦いは側面から攻撃してみようかなと。
陰陽師は3人いるから回復はお任せしても大丈夫・・・かな?
回復スキルのほうがよければ、言ってくださいな。
 
 

[13] ナツキ・ヤクト 2018/07/06-23:45

触腕、切ってみようぜ!
1組1本で担当するのもわかりやすくていいんじゃねぇかな。
触腕を焼くのは任せた!切り落とした時ベリアルの後ろに落ちた触腕は、障害物としてそのまま残しておくぜ!

目も片目だけなら他の作戦とかぶらなくていいかもな。
陸に上げてから目まで攻撃するのが忙しいなら、こっちに近づいてくるまでの間に遠距離攻撃で狙ってみてもいいだろうし。

>触手の塊?
タコの頭部に巨大な触手の塊…って、コレってなんだろうな?
ベリアルの攻撃で使うのは触腕と墨を吐く部分みたいだけど、コレについてはいまいち情報がないんだよなぁ。
弱点も別の場所だから見た目だけのもんならほっとくのも手だし、何かしてくるならロゼッタの言うように対処しないとならないだろうし…  
 

[12] ヨナ・ミューエ 2018/07/06-09:00

情報によると触腕を切り離すと知能が低下するとあるので
再生させればさせるほどベリアルの殺戮衝動が強くなり
「逃げる」や「水の中に引き込む」という選択肢がなくなるのではないでしょうか?

なのでやはり戦力を当てて触腕を切り離すのがいいと思います。
極力同時に落とすなら、シンプルに一組で1本担当してやってみますか?

火のスキルでの攻撃はやる価値ありそうですね。
少し前にフレイムを習得したので積極的に試してみます。

目を潰して行動予測がしにくくなるという心配はもっともです。
いい案かはわかりませんが片目だけ潰して視界を狭くするのはどうかと考えました。
潰した目から死角になる方向からの攻撃を重点的に行うのです。
残っている方の目で見ようとして無駄な動きが増えるのではと思いますし、どうでしょうか。
 
 

[11] セプティム・リライズ 2018/07/05-17:04

遅れましたが断罪者のセプティムと狂信者のユウです。よろしくお願いします

作戦は、陸に上げてから触腕に対応しつつ退路を断ち撃破するという事でよろしいですね

では僕たちは正面からの援護をしようと思います
弱点がちょうど正面にあるみたいですし、ユウさんの属性が有利に働くみたいですので上手く行けば囮として誘導も出来るでしょう  
 

[10] ロゼッタ・ラクローン 2018/07/05-09:33

占星術師のロゼッタと狂信者のクロエです、よろしくお願いします。
正面からの援護を、と考えています。

さて、現状では陸に引き上げ触腕を落として逃亡阻止といった感じでしょうか。

触腕による薙払いや締め上げての拘束攻撃は重傷の危険がありますし迅速に対処しないといけませんね。
頭部の巨大な触手の塊も厄介そうですけどこれはどうなんでしょう、
頭を持ち上げているのなら天辺なので魔法攻撃が無難でしょうが頭が垂れているのなら後方を向いてるかもしれませんし。

後、墨避けに盾を装備して持っていこうかなと考えています。
得意ではないものの使えない訳でもないようですし。  
 

[9] 薙鎖・ラスカリス 2018/07/05-07:01

遅くなってしまい申し訳ありません。陰陽師の薙鎖・ラスカリスです。
魔性憑きのモニカさん共々、よろしくお願いします。

殺戮衝動を満たしにくるベリアルですから、周囲に人影もない以上、こちらが一団でいれば向かってくると思います。
その後ですけど、退路を断つのはいいと思いますが、結局正面側から攻撃しないと目の間の急所(本来は脳のある所)を狙うのは難しそうでしょうか。

他に思いついたのは……。

・火系統のアライブスキルで切断された触腕の傷口を焼き潰す?(再生できなくなるかも?)
・後方の触腕を切り落とし、そのままその場に残して敵の逃亡阻害用の障害物にする?
(タコの触腕は切り落としても1時間ぐらいは動いているとか。本来の触腕では他の触腕とは絡まらないようですが、触手付きの触腕なら逆に絡まるかも?)
・墨が目に入らないよう、ゴーグルがあれば着用?(目に入ると拭うのも大変だと思うので)

過去の事例が無いので、物は試し的な感じですけど。
……下手な鉄砲の域を出てないので、もうちょっと考えます。
 
 

[8] ジークリート・ノーリッシュ 2018/07/05-01:02

>目を
…あ、そうですね…。全然見えなくなると逃げようとするかも…。すみません…。

>複数本を同じタイミングで
そうですね。同時に落とせれば近づき易くなるかもしれませんね…。
…ええと、何本くらいというのはどのくらいで落とせるかですよね…。

他には、相手の攻撃範囲がどれくらいかわかりませんけど、遠距離攻撃でとか…?  
 

[7] ルーノ・クロード 2018/07/04-22:23

>戦闘方法
触腕を切り離しても元気な相手だし、ダメージを狙って攻撃するなら弱点を突くのが一番だろうね。

弱点が敵前面にあるから、近接攻撃を行う場合は敵前方か、少なくとも側面近くにいる必要があると思う。
敵の大きさを考えると背後にまで回ってしまった場合、攻撃できるタイミングでの顔側への移動が間に合わないかもしれない。

>部位破壊
触腕を切り落とす、か。
確かに1本ずつ切り落とすのでは効果が薄そうだ。

けれど切り落とされて即再生するわけでもないかもしれない。通常のタコより早いとはいえ、若干時間がかかる可能性がある。
それなら、たとえば複数本を同じタイミングで切り落とす等の方法を取れば、
一時的にではあるがベリアルの攻撃や防御の手が緩んだり、隙くらいは作れそうかな。

元がタコなら目まではおそらく再生しないと思う。
ただ目を潰すと、囮役での範囲攻撃の誘導などの相手の視覚での認識に頼った作戦は無効になってしまう。
実行するなら調整が必要かな。  
 

[6] エリィ・ブロッサム 2018/07/04-21:34

ハーイ、狂信者のエリィとパートナーで占星術師のレイさんデス!
よろしくお願いしますデス!
海で食べるたこ焼きは格別と聞きましたガ、このタコはちょっと食べれそうにないデスネー

まずは陸地に誘い込んで退路を塞ぐというのが良さそうデスネ!
眉間が弱点とのことですカラ、やはりそこを狙いにいくのがセオリーでしょうカ。
その間タコの攻撃を引き付ける役が必要デスネ。

目は再生しない…と思いたいですが、どうでしょうカ?
ただ視界がなくなった事に逆上して暴走される可能性はあると思いマス。
もし海に逃げ込まれたら、今度は視界がない分、また誘き出すのは難しくなるカモ…?  
 

[5] ジークリート・ノーリッシュ 2018/07/04-07:02

…あの、わたしは、ジークリート・ノーリッシュ。悪魔祓いです。
パートナーは、フェリックス・ロウ。墓守です。
どうぞ、よろしくお願いします…。

ベリアルが出てきたのが、浜辺にほとんど人がいない時で良かったです…。

ええと、攻撃をひきつけて浜辺に上げて、回り込んで退路を塞ぐのはいいと思います…。

…倒すのは、やっぱり急所の両目の間を狙うんでしょうか…?
あ、目でちょっと思ったんですけど…、触腕は再生するってありますけど、目も再生するでしょうか…?
もし、しないなら目を攻撃して見えなくできれば、少しはタコの攻撃がこちらに当たりにくくなるかもって…。  
 

[4] ヨナ・ミューエ 2018/07/04-00:43

狂信者ヨナ・ミューエおよび断罪者ベルトルド・レーヴェ。
最近の海岸警備ははずれが続いていましたがようやく当たりを引いたみたいですね。
被害をふやさないようここできっちりと倒していきましょう。

遮蔽物などが全く無いのは有利とも不利とも言えない所ですね。
ベリアルの基本的には殺戮衝動で動いていますからこちらから挑発や引き付けを行えばうまく海岸上におびき寄せられると思います。
そこから回り込んで退路を塞ぐのは有効そうです。

足の攻撃がやっかいそうなので1つずつ切り落おせれば…と考えましたが再生機能がありますね…。
強引にいくなら再生能力を上回る以上の攻撃しかさそうですけどこちらの消耗も激しくなりますし。

もう少しいい案がないか考えてみます。  
 

[3] リトル・フェイカー 2018/07/03-23:14

陰陽師のフェイカーと、パートナーの拷問官、パンプティさん。
共によろしくお願いいたします。

ひとまず、敵は最初海にいるんですね?
陸に上がったらある程度、陸地に誘導(海と距離をとる)したほうが良いのかなぁとは思います。
海に逃げられるのは、不利でしょうから。

陣形の話をするのでしたら、ルーノさんの言うように回り込むのが良いかと思います。
僕の考えの場合は・・・
防御班が、敵の攻撃をひきつけている間に
攻撃班が、敵の後ろや側面に回りこんでダメージを与えていくイメージです、ね。
全員で回り込むのは大変でしょうから、
何人かで敵の攻撃を防ぎつつ引き付けた方が、他の仲間が攻撃しやすくなるかなと。

触手は全方向への範囲攻撃で、墨は前方範囲かな、と踏んでいます。
・・・海水や砂で、墨は洗い落とせたりしないでしょうか?  
 

[2] ルーノ・クロード 2018/07/03-21:11

楽ができる指令だと思ったけどアテが外れたな…まぁ、こうなっては仕方ない。
陰陽師のルーノ・クロードと断罪者のナツキ・ヤクトだ。
よろしく頼むよ。

今回は、見通しの良い戦場に敵が1体。
シンプルで分かりやすいとはいえ、相手はそこそこ強敵だろうから油断はできないな。
弱点の両目の間を狙いに行くのが良いのだろうけど、敵のサイズと触手を見る限りガードが堅そうだ。
強引に力で押し切るのも一応手ではあるが、確実に弱点を突くならどうにかして隙を作る必要があるかもしれないね。

他に気になるのは範囲攻撃だな。あまり密集するとまとめて攻撃を受けてしまう。
墨が敵の前方への範囲攻撃なら後ろや側面に回り込む事で被害を抑えられるかもしれないが…