メディコ・デッラ・ペステの泡沫の夢
普通 | すべて
3/8名
メディコ・デッラ・ペステの泡沫の夢 情報
担当 GM
タイプ ショート
ジャンル シリアス
条件 すべて
難易度 普通
報酬 多い
相談期間 4 日
公開日 2018-09-10 00:00:00
出発日 2018-09-17 00:00:00
帰還日 2018-09-22



~ プロローグ ~

「お前たち、そろそろ、こういう仕事をまわそうかと思う」
 エントランスにやってきた浄化師たちは、いつものように指令を受けようとすると、ロリクに呼ばれた。
「ちょっと精神的に危険なやつがいて、その対応をお願いしたいんだ。もしかしたらそいつは自分の行いに固執しすぎているのかもしれない」

 自分の存在意義。
 それにあまりにも固執しすぎるとそのことだけしか考えることができず、逆に蔑ろにすることで、どうしてこの世に存在するのかが見失い、精神が不安定となる。

「今回、気になっているのは今年の春に浄化師になったルイ・シュナイダーという男だ。
 種族はヒューマン、もともと医者を目指していたそうだが……相棒はリリカ・ルルで、こっちはベリアルに村を滅ぼされたことから浄化師を目指してきた。
 相性は悪くないんだが……リリカは無鉄砲でけっこう傷を作ることが多く、ルイはしょちゅう、彼女の治癒にあたっていたらしい。
 その上、今年はタチの悪い夏風邪がはやってなぁ」
 ああ、ロリクもかかっていたよなぁ。
「そう、それにリリカもかかったらしい。らしいと……曖昧なのは彼女は寮以外のところで暮らしていて、一週間ほど姿を見ていない。そして、ルイ・シュナイダーの姿も」
 ふぅとロリクはため息をついた。
「ルイ・シュナイダーは病を治すことを志して浄化師となったんだ」
 浄化師のなかでも人々の命を尊み、病を憎むことを行動概念、信念とする者が掲げるのが『病魔根絶』の精神だ。
 自分の信念を蔑ろにすれば、その者は人を癒す意味を見出せず、己の命の尊さすら忘れて廃人となってしまう。
 逆に人々を癒すことにのみ心を砕き、行動するといずれは正常をなくし、ささいな傷でもオペをはじめてしまうほどの狂気を出してしまう。
「先ほども言ったように、ルイは指令のたびにケガをするリリカや他の仲間たちの治癒に専念していた。
 まぁもともと過去に起こったデス・ワルツを話で聞いて、二度と起こしたくないと思って医者志望となったそうだ。
 医者志望だと、どうしてもあの事件のことを勉強するからな、人一倍病に対しては敏感になってしまうからなぁ。
 しかし、今はペストにしろ、他の病気にもきちんと対処法があるんだが……彼はあまりにも命を守ることに固執しすぎて、常識を忘れ、
 手段を択ばなくなっているのではないかと思われる。
 ちょっと前から少し気にはなっていたんだが……お前たちにお願いしたいのは、リリカ・ルルの住まいへと訪れ、無事かの確認。
 そしてルイがいれば、彼の状態を確認し、彼への説得を試みること。
 リリカがいるなら彼女にも事情を説明し、一緒に説得にあたること。精神的に追い詰められて、精神が暴走状態にあるやつはベリアル化の可能性もあるが、
 絆を結んだパートナーの声で戻ってこれる。ただリリカも突然のことでびっくりして説得もなにも考えつかない可能性は高いから、
 お前たちがあれこれとアドバイスしたり、サポートしてやれ。
 これは他人事じゃない。お前らだってある可能性があるんだ。今後のためにもきちんと対応してこい」




 光を嫌い、彼はカーテンをしっかりと閉めた。薄暗い部屋のなか。
 彼はマスクをかぶる。自分が病にかかってはいけない。病から守らなくては。大切な人たちを。
 強い香辛料の匂いが漂う、鳥のようなマスクをつけて彼は助けるべき患者を見る。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶ、たすける、たすける、たすけてみせる」
 メスを握りしめ、彼は告げる。
「いのちをたすけてみせる。きみをすくってみせる。やまいよ、きえろ」
 救うための、その指先は、黒く染まり、ひび割れていた。


~ 解説 ~

 えらいこっちゃ。えらいこっちゃ。えらいこっちゃ。ぱた(大切なことを口にして倒れたひよこ)

 今回は病魔根絶をマッハであげちゃった医者志望の心優しいルイさんへの対応がメインとなります。
 彼はプロローグを読んだプレイヤーはわかると思いますが、ほぼ100パーまであげてしまってもうそろそろがんばってベリアルになろうかなー、という子です。
 (そんながんばりはいらない)

 プランにほしいもの
・ルイへの説得・対応方法
 これは自分やパートナーにあてはめて考えてみるといいかもしれません。
 パートナーや他の仲間をいつも気にして治癒していたと思っている心優しい子です。
 いつものごとく地雷も埋めこんでます。踏んだら即大爆発炎上やったぜ今日から君もベリアルだ! なので、がんばれ。
 ヒントは正義感や義務感、また多くの人が死んでしまう恐怖感から必死に治癒にあたっているということです。
 彼の医学レベルは5です。ただし混乱中につきまともな知識で動いていません。
 また、彼は現在精神的に追い詰められているので多少手荒なことをする、または気を逸らすことをしないと話を聞く状態にもっていけないかもしれません。

 ちなみに、プロローグで書いたようにリリカがかかっているのはタチの悪い夏風邪です。


ルイ・シュナイダー 種族・ヒューマン アライブ・陰陽師
戦闘などの指令においても自分よりもパートナー、仲間をサポート(回復したり、防御あげたり)が得意な子です。医学レベルは5。

今回の指令、みなさんはロリクに言われてリリカの家へと向かうところからスタートです。
家に訪れる前にしたいこと、調べたいことがあれば出来ます。
ちなみにお家はちっちゃな一軒家を借りてるみたいです。庭付きで、裏口もあるよ!

注意としては家のなかでなにがあるのかはプロローグを読んだプレイヤーしかわかりません。
キャラクターは知らない情報なので、ここの情報の誤差には気を付けてください。ただしロリクの情報から予想は出来ていることでしょう。


~ ゲームマスターより ~

メディコ・デッラ・ペステというのは、ペスト医者のことです。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

ラウル・イースト ララエル・エリーゼ
男性 / 人間 / 悪魔祓い 女性 / アンデッド / 人形遣い
(お見舞いとしてリリカの家へ。反応がないようなら、
中で異常な事態が起こっていると判断。解錠スキルで開ける)

(やっぱりオペをしようとしてた…!)
ルイさん! 止めてください!
貴方の大事なリリカさんは、風邪をひいているだけなんですよ!
くっ…話を聞いてくれる状態じゃない…!

リリカさん! 彼を…ルイさんを抱き締めてあげてください!

…ルイさんを抱き締めてあげてください。
このままじゃ、彼はベリアルになってしまう。
私はただの風邪だよって。大丈夫だよって。
貴女の愛を、どうか彼にわけてあげてください。
(スキル会話術)

(ルイが暴れるようなら、リリカを庇って自分が刺される)
ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
二人を知る友人をあたり
名前と失踪前の様子を聞き、様子を見に行く旨と二人に伝言があれば聞く

お見舞いの形で家へ
反応が無ければラウルに解錠頼み侵入
友人の名前を出し名乗り 緊張を解く
極力穏やかに

ヨナ 演技スキル使用
音沙汰が途絶えて教団の皆さんも二人の事心配していたんです
ルイさんもお疲れでしょう。台所をお借りしても?
温かいココアを用意してきますね
コップを渡しながら こんな手になるまで…皆の為に…


リリカの状態を診る

人々の命を救う事は何にも代え難い尊い仕事だ
ルイ。君はよく頑張っている。少しだけ休憩をしないか
君が疲れて動けなくなってしまったらリリカはどうなる?
パートナーは大丈夫。君が今までしっかり診てきた
ロス・レッグ シンティラ・ウェルシコロル
男性 / ライカンスロープ / 拷問官 女性 / エレメンツ / 陰陽師
■ロス
情報収集については皆についていって聞くだけになっな

∇入口
ラウルについて開いたら入っていく
「あれドア鍵あいてたリリカーいるかー?お邪魔すっな
開いてるって事っよな?

内側から開くなら「リリカ夏風邪ひいたって?
ぐは!誰だ、お前!(匂いとマスクに驚き戦闘態勢

∇ルイ
それって医者の衣装なのな?ちと吃驚した
けど俺それ匂いキツイかなー
(そういやリリカの見舞いだった)思い出し
聴覚嗅覚で彼女の部屋へ
ルイと話してないメンバーを誘いつつ

∇リリカ
医学で診たベルドルドの話を聞きティを呼びに

∇現状把握→説得
リリカが怪我多いからこうなったんじゃ
前衛は怪我しやすい分戦力外になり易いし
相方もこうだろ
リリカは更に気ィつけねぇと


~ リザルトノベル ~

「まず、二人の共通の知人に話を聞いてみましょう」
 顎に手をあてて思案する『ヨナ・ミューエ』の傍らに立つ『ベルトルド・レーヴェ』が黒く長い尻尾をふり、さて、どうしたものかと一人愚痴る。
「情報収集については皆についていって聞くだけになっな」
 と『ロス・レッグ』が口にする横では『シンティラ・ウェルシコロル』がいつもよりも真剣な顔で頷いている。
「ロスさんの見張りは私に任せてください」
「俺なにもしねぇぜ」
「大切な指令ですよ、ロスさん」
 シンティラがロスを嗜める。
 二人のおかげで少しばかり明るい雰囲気になるが、思いつめた表情で『ラウル・イースト』は俯き、胸に拳をあてて、力をこめる。
(他人事じゃない。これは僕やララエルにも起こるとなんだ。せっかく僕たちのことを信用して任せてくれたロリクさんのためにもきちんと解決させなきゃ)
 ラウルは心配そうに自分の腕にしがみついて震える『ララエル・エリーゼ』を見る。顔色がひどく悪い。
「ララ、大丈夫かい?」
 黙ったままララエルは小さく頷く。
「無理はしないことです」
「優しいな」
 ヨナがラウルたちを気遣うのにベルトルドがぼそりと呟いた。その一言をヨナは聞き逃さず、じろりと視線を向けた。
「お、なんだなんだ」
「ロスさんだめですよ」
「なにかのときは私も以前のようにおすわりとお手を発動します」
「おー」
 ロスが若干嬉しそうに尻尾をふった。

 ロリクは二人のフルネームとアライブ、そしてよく指令を共にしていた仲のいい浄化師たちとはエントランスで話し合えるように準備をしてくれた。
 今回危険と疑われているルイ・シュナイダー、その相棒はリリカ・ルル。
 アライブはルイが陰陽師でサポートを、断罪者のリリカが前線で戦うというスタイルだ。

 エントランスでリリカたちの友人は快く二人について話をしてくれた。
「リリカはわりと無鉄砲なところがあるわ。ベリアルやヨハネの使徒に向かっていくし」
「ルイは優しすぎるというか、生真面目というか」
「リリカが無理するからねぇ」
「ストレスたまってそーだったぜ」
 友人たちの軽口を総合するとどうもリリカはなかなかにじゃじゃ馬でルイはそれに振り回されていたようだ。
 ただ二人は仲のいい恋人同士でもあったそうだ。
「やはり、パートナーがじゃじゃ馬だと苦労するんだな」
「そうですね」
 ベルトルドがしみじみ言うのにシンティラも同意した。
「どういう意味ですか」
「なぁ」
 自覚があるのか、ないのかヨナとロスがパートナーを見つめる。
「あれ、けどあの二人最近見ないけど、なんかあったの?」
「大丈夫?」
「たいしたことじゃない。大丈夫だ」
 心配する友人たちにベルトルドはそれとなく言葉を濁した。

「人間が……ベリアルに……私もそうなっちゃうの……?」
「ララ!」
 ララエルが小声で呟いたのをラウルが窘める。
 幸いラウル以外には聞こえることはなかったが、ララエルは涙をため、口を開こうとして失敗してぎゅっと閉じてしまう。
「あの、ルイさんの様子ですが、おかしなところとかはなかったですか?」
 ラウルは思いきって尋ねると友人たちは小首を傾げた。
「あー、ときどき思いつめた顔をしていたかも」
「よく手を洗ったり」
「頭が痛いとも」
 ラウルは無意識にもララエルの手をぎゅっと握りしめた。それはララエルが体験したことのある状態に酷似していた。
「わざわざありがとうごさいます」
 ラウルが丁重に頭をさげ、気のいい彼らは笑顔で手をふり、指令へと赴いていく。

「お、このままいくっか?」
 ロスが尋ねるのにシンティラもみなを見る。
「しかし、俺たちがいきなり訪ねては不審がる可能性があるな」
「抵抗してくることも考えれますね」
 慎重にことをすすめるべきと判断してベルトルドとヨナが互いに顔を険しくさせる。
「お見舞いという体でどうですか?」
 提案したラウルは少し自信なさそうだが、続けた。
「リリカさんのお見舞いです。僕たちが知り合いの使いで行く。訪ねて応じてくれればよし、だめなら、僕は……鍵開けを教団で習いました。少しくらい難しい鍵でもあけれます」
「それでいくか」
「そうですね。時間を無駄にはできません」
 ヨナの言葉にシンティラが。
「ロスさん騒がしいので見舞いには不向きと思いますがいいんですか?」
 と口にした。

 ラウルはすぐに自分の横にいるララエルに向き直る。細い肩に手を置いて、じっと見つめる。
「ララ……ララエル、もし本当に辛いなら君はここに残って」
 ふるふるとララエルは首を横に振る。
「行きますよ」
「なら、ちゃんと向き合おう。僕たちのこと、強いって言ってくれた人たちがいるんだ。僕たちは出来ることをしていかなくちゃ、ララエル」
 こくんとララエルは頷いた。
「ううん、ルイさんはそんな事にはさせない! だってリリカさんっていう大切な人がいるもん……!」

 リリカの家に向かう道すがらラウルたちは花屋に立ち寄り、出来るだけ明るい花を選んで花束にしてもらう。
 花を選ぶラウルたちより少しばかり離れた場所でヨナはその背中をじっと見つめていた。
「どーした」
「ロスさん、いえ……ただ、そうですね」
 ヨナは金色の髪をそっとかきあげる。
「あることを信じるとそれは違うと言われても一層元の考えに固執する事があります」
「うん?」
「否定され周りが皆敵に見えてしまうのならば無用な軋轢も生みますし、お互いに辛いです。どうにか自分を取り戻してくれれば良いのですが……ルイさんも今はそうなんだろうと思って」
「だろうなぁ」
 ロスが尻尾をふって相槌を打つのにヨナは目を細めた。
 味方がいない孤独感はきっとひどく辛い。
 だがヨナは優しい嘘が嫌いだ。だから今回、自分自身に不安がある。必要だからつく嘘は本当に許されるのか? 救うための嘘。その人を思う嘘。けど嘘は嘘で。いつかはばれてしまうのに。
「もっと器用ならいいんですけどね」
「ん?」
「なんでもないですよ。そろそろ行きましょうか」
 自分らしくないと言いたげにヨナは歩きだした。

 リリカの家は教えられたように小さな庭つき一軒家だった。
 秋の花のコスモスやハーブやらが無造作に生えてさらさらと秋風に揺れている。
 ドアをノックする。
「はい」
 低い、穏やかな声がドア越しに返ってきた。
 返事はないと思っていたので全員が多少、拍子抜けした顔をした。
「あの、リリカさんの御宅で合っているでしょうか? 私たちはリリカさんの友人、ハリスさんの使いでヨナといいます」
 ヨナは出来るだけ穏やかな口調で、警戒されないように二人の友人の名前、そして自分たちの名を告げた。
「……はい。ここはリリカ・ルルの家ですが」
 きちんとした返事。
 けれどドアは開けられない。
「僕たちは教団の浄化師です。リリカさんがここ最近姿が見えなくて、心配になってやってきました」
 ラウルが少しばかり焦りをこめて声をかける。
「……リリカは病にかかっています。まだよくなりません。どうぞ、お引き取りください。みなさんに移してはいけません」
「お花を持ってきたんです。せめて、それだけでも受け取ってもらえませんか?」
 なおもラウルは食い下がる。
 あまりしつこいと相手――低い声は男性のものだと検討つければ、この声の主こそルイ・シュナイダーだと予想できた。
 息をするのも怖いと思うほどの緊張がラウルを襲う。
 普通の声での返答なのに、どうしてか、違和感を覚えるのだ。
(なんだろう、この……不安は)
 どこかでこれに似た気持ちを自分は味わったことがある。
 ラウルが焦れるのにベルトルドの手が肩を掴んで制した。
 永遠にも等しいほどの時間。たっぷり一分間かけて、がちゃりと鍵が開く音とがしてぎぃとドアが少しだけ開いた。
 深淵の底が開くように、ドアの奥は暗い。目を凝らしてもはっきりとなかが見えない。
 ただ微かな鼻孔にきついハーブの匂いがしたのをここにいる六人は感じ取った。
「リリカ夏風邪ひいたって?」
 とロスが口を開く。
 それに返答がないかわりにラウルが差し出している花に、腕が伸びて、それを掴むとドアはすぐに閉ざされる。
「花はリリカに渡しておきます。どうぞ、お帰りください。みなさんに病が移るといけません」
 再び鍵がかかり、静寂が広がる。
「鍵を、開けますね」
 ラウルが決意した顔で告げる。あまり気は進まないが、あきらかにおかしいと感じた。
 あまり音をたてないように慎重に鍵開けを行い、二分ほどかかったがドアが開いた。
「あれドア鍵あいてたリリカーいるかー? お邪魔すっな」
 ロスがドアを開けて呑気な声をあげて入っていく。そのあとにロスのたくましい腕に引きずられる形でシンティラが続いた。
「ロスさん! 居たとしても不法侵入!」
「倒れてっかもしんねーだろう」
「確かに寝込んで返事できないのなら大変ですが……」
「ぐは、なんだこの匂い」
 とロスが鼻をつまむ。
 室内は強烈な香辛料の匂いに満たされていたのにシンティラも思わず眉根を寄せた。
 二人の騒がしさに奥から誰かが這いずるようにやってきた。
「誰だ、お前!」
 ロスが攻撃の態勢をとる横でシンティラが唖然とする。
 現れたのは頭からすっぽりとかぶったフード、顔には死んだ鳥の骨のようなマスクをつけた男性が立っていた。
 しかも部屋はむっとする暑さと苦み酸っぱさ甘さがまじりあった匂いがしていた。
「それって医者の衣装なのな? ちと吃驚した。けど俺それ匂いキツイかなー」
「……どうやって入ったんですか」
 ロスの攻撃の態勢にルイ――からは警戒の声が漏れ、いつでも攻撃に対応できるように御符を片手にもっている。
 その行動は陰陽師のアライブを持つルイだとここにいる全員に確信させた。
「音沙汰が途絶えて教団の皆さんも二人の事心配していたんです。ルイさんもお疲れでしょう。台所をお借りしても? 温かいココアを用意してきますね」
「どうぞ。お帰りください」
 頑なな否定を示すルイにヨナがわざらしく不作法さを出してキッチンに向かう。ルイは一瞬迷ったが、あとを追いかけるしかない。
「私だってココアぐらい、淹れれるんですよ」
「……それ、胸を張っていうセリフですか?」
 鍋を片手に、あとなにを用意すべきだったのかとココアの淹れ方を必死に頭のなかで考えるヨナにルイは少しばかり呆れた口調で言い返した。
 その後ろをシンティラはルイがリリカの元にいかないようにとこっそりと立ちふさがる。
「ヨナさんがココア入れてくれるそうです。甘いモノ私大好きなんです」
 と嬉々として告げる。
「? マスク外さないんですか? 正式衣装かもですが、夏風邪ならそこまでしなくても大丈夫かと」
 それにルイは答えない。

 その隙をついてロスがまず奥の部屋のドアを開けた。
 カーテンが閉められて、薄暗い。呼吸一つするのもむせこみそうな香辛料の香り。
 ベルトルドがベッドのリリカに近づいてその肉体を見る。
「どうですか?」
「夏風邪だな。といってももうほとんど治りかけているようだが」
 すーすーとベッドで眠るリリカの顔色はそこまで悪くは見えない。確かに部屋は異常さがあるのであまり病人にいい環境とはいいがたいところはあるが、水を満たした盥やすりおろした林檎などがベッドサイドに置かれていた。
「ちゃんと看病していた?」
 オペをしているのではないかと危惧していたラウルは少しばかりの安堵を持って問いかける。
「ちゃんと、とはかなり異なるが」
「よーし、ティを呼ぶっか」
 ロスはドアから手をひらひらとふってシンティラを呼ぶ。
 シンティラはロスの手招きにちらちらとルイとヨナのおいしいココアを淹れるレシピの言い合いを――ルイをキッチンにとどめる作戦なのか、本気なのかは不明だが――監視しながら素早く部屋に向かう。
「夏風邪だってよ」
 ロスの告げる言葉にシンティラが頷いた。
 そのとき、んんと声を漏らしてリリカが目を開ける。
「起きたぜ。リリカが怪我多いからこうなったんじゃ、前衛は怪我しやすい分戦力外になり易いし、相方もこうだろ。リリカは更に気ィつけねぇと」
 ロスの言葉にリリカは眉を寄せる。

「なに、してるんですか」
「ルイさん、待ってください」
 怒りに満ちた低い声とヨナの焦った続く。
 振り返れば、そこに立つのはルイだ。
「薬も過ぎれば毒となると言います。現状の治療はやり過ぎて毒となっていませんでしょうか」
 シンティラが冷静に声をかける。必死にやっていたことが忌むべき行為になっていると指摘されてルイはひどく傷ついたように立ち尽くす。
「状況は把握しました。ロスさん、指輪をルイさんに渡してください」
「これかー?」
「はい。私が、みなさんに四神浄光・壱、浄化結界、天恩天賜をかけます」
 シンティラのやろうとしていることをルイは、とても冷静に、そして穏やかにしっかりとした口調で止めた。
「そんなことは無意味です」
 シンティラが反論する前にルイは付け加えた。どこか悲し気に。
「歴史を見ればわかるように、魔術が万能であればデス・ワルツなんて起こらなかったでしょう。こんなにも、悩む必要もない」
 魔術で傷を癒すことは出来るだろう、敵から受けた異常状態を直すことも叶う。けれど万能ではないからこそ教団には医療班が存在し、日夜彼らは命を救おうと努力しているのだ。
 命を救うのは祈りに似ている。
 命とは本当はどの種族の手にも余るほどの奇跡の産物なのだろう。それと向かい合うとは恐ろしいほどの献身が必要なのだ。
「貴方たちは人の家に勝手にはいり、ごちゃごちゃと!」
 追い詰められたようにルイが黒ずんでひび割れた指先でがりりっと仮面をかく。
 その片手にメスが輝いている。
「ルイさん! 止めてください! 貴方の大事なリリカさんは、風邪をひいているだけなんですよ!」
 ラウルが必死に、真摯の声をかけるも、ルイは無視して、じりじりと近づいてくる。
「くっ……話を聞いてくれる状態じゃない……!」
「ルイさん! リリカさんはただの流行り風邪なんです!」
 ララエルが声をあげた。
 今までずっと怖がっていて自分からなかなか行動できなかったが、震えながらも言葉を紡ぐ。
「ルイさん、もうやめてください! 愛する人の事で、リリカさんが悲しむのはやだよぉ……」
 強くなったはずなのに、涙が溢れてきた。けど、ちゃんと言葉は続ける。それが今すべきことだから。
「私も同じなんです! でも私……ラウルを苦しめたくない! だからお願いします、リリカさんはルイさんを愛してるんです!」
 ララエルの必死の声にルイが足を止める隙にラウルがリリカに向き直った。
「リリカさん! 彼を……ルイさんを抱き締めてあげてください!」
 説得はリリカに協力を仰ぐべきだと言われたことを思い出したのだ。自分たちの言葉はいくら正しくても、彼には響かないかもしれない、悪意があるように受け止められてしまうかもしれない。
 けど、彼が信じている相手の言葉なら届くはずだ。
「ルイさんを抱き締めてあげてください。このままじゃ、彼はベリアルになってしまう。私はただの風邪だよって。大丈夫だよって。貴女の愛を、どうか彼にわけてあげてください」
 ラウルの言葉にリリカがロスやシンティラの手を借りてよろよろと立ち上がる。
「だめ」
 ルイは言い返す。
「触れたら、病を、病を移す、から」
「いいよ。移しても、そのほうがルイ、はやくなおるでしょ。私は平気だよ、風邪だから、ね」
 リリカは苦笑いしてルイを抱きしめる。ルイはその抱擁を受け入れ、震えるまま腕をまわす。
 抱き返そうとすることは叶わず、ルイは床に倒れた。
「待て。俺が見る」
 ベルトルドが全員を制してルイに近づいた。その黒ずんだ手をとり、じっと見つめると、どこかほっとしたようにひげを震わせる。
 は、は、は、と荒い息をルイが繰り返す。
「人々の命を救う事は何にも代え難い尊い仕事だ。ルイ。君はよく頑張っている。少しだけ休憩をしないか。君が疲れて動けなくなってしまったらリリカはどうなる? パートナーは大丈夫。君が今までしっかり診てきた」
「僕に触れたら、あなたが」
「大丈夫。君は病じゃない」
「僕は」
「人を助けてきてばかりで自分が助けを求める事など考える暇など無かっただろう。だから助けに来た。今度は皆で君を助ける番だ。リリカや俺達で」
「……いいのでしょうか」
 ルイは震える声で問いかける。
「助けて、といっても」
「ああ。そのためのパートナーだろう。そして仲間だ」
「……たすけて」
 そのままルイは意識を失った。

「どういうことだったんですか?」
 シンティラが問いかけてきたのにベルトルドは尻尾を振った。
「ルイの指先は黒ずんでいただろう。そのうえ、爪が割れていた。ペストの初期状態に酷似している。……あれを見た瞬間、まさかと思ったが、よく見ればあれは香辛料を潰した汚れで、ろくな食事をとっていなかったせいで栄養失調になっていたようだ」
 ルイが狂気にとりこまれたのは自分が病となったと誤解し、リリカの病への責任感、義務感から追いつめられて暴走に至ったのだ。
「教団の病室でリリカともども安静にしているそうだ」
 すぐにルイとリリカは教団へと運び、すべてを報告すると急いで病室が用意された。
 リリカは元気であるし、ルイも精神の落ち着きが見られると教団員からの報告にロスは笑顔で、シンティラも表情を和らげた。
 ラウルの横でずっとルイたちの安否を気にして祈っていたララエルは肩から力を抜いて、安堵の涙を零した。
「よかった……本当に、もし、なにかあってもこうしてパートナーが、ひいては仲間たちがその人を支えて戻していくんですね」
 ラウルがほっとするのにヨナはかたい表情で呟いた。
「守るだけが救う事の最善とは限らない。転ばない為ではなく、転んでも一人で立ち上がれるように、そうなれるように進んでいければいいし、そういう関係をパートナーと作るのが最善なんでしょう」
「それってルイさんたちの……」
「ルイさんたち含め、私たち浄化師全体に対する……今回の、私の感想のようなものです。独り言ですから気にしないでください」
 ヨナは慣れないことをした、とばかりに小さく咳払いして顔を逸らす。
 ただ相手に甘えるのではなくて、支えられるのではなくて、守るのではなくて。互いを支えあうために浄化師は二人でいるのだから。
(ヨナ他人事なら案外普通にこなすな)
 ベルトルドの視線を受けて、ヨナが眉根を寄せて睨んでくる。
 厄介なパートナーの視線にベルトルドはそしらぬ顔をして尻尾を振った。
 


メディコ・デッラ・ペステの泡沫の夢
(執筆: GM)



*** 活躍者 ***

  • ラウル・イースト
    そんな事はさせない…!
  • ララエル・エリーゼ
    私も…ベリアルになるのかなあ…?
  • ヨナ・ミューエ
    やるべき事をやるだけです
  • ベルトルド・レーヴェ
    行くか

ラウル・イースト
男性 / 人間 / 悪魔祓い
ララエル・エリーゼ
女性 / アンデッド / 人形遣い

ヨナ・ミューエ
女性 / エレメンツ / 狂信者
ベルトルド・レーヴェ
男性 / ライカンスロープ / 断罪者




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2018/09/08-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[15] ヨナ・ミューエ 2018/09/16-23:51

少し休憩してるつもりがこんな時間に…。
ギリギリですがプランは提出しました。

何とかうまくいくように頑張りましょう。それでは宜しくお願いします  
 

[14] ロス・レッグ 2018/09/16-22:30

おおおお! ララエル、さんきゅーな!! ってラウル俺と仲間!!(目輝かせ)
ははは、ララエルも一緒だなー!(ほんわり)

プランは提出終了、行動プラン書いて、さあ説得!って思ったら俺もティも30~50文字しか(視線逸らし)説得力ぅ!! 
おぅ、後は見直しつつ最善な!うん、こちらこそ、ヨロシク!!  
 

[13] ララエル・エリーゼ 2018/09/16-22:01

ロスさん、大丈夫です!
ラウルなんて、いつもボケボケです!(首を傾けてニッコリ)

ラウル:…君には言われたくないな(にっこり)
ともかく、最善を尽くしてみましょう。
どうぞ宜しくお願いします。  
 

[12] ロス・レッグ 2018/09/16-20:25

背後、帰宅ーっと。
っつーワケで改めて、ヨナ、まとめさんきゅーした!!

んで、ルイの方もちと考えつつ。
ちなみに。魔術は病気関連効かねぇだろうなーっつー認識なので、看病がんばってるような。
前、疫病の牛殺さねばシナリオあって、殺したくねぇなーというコトで、毒と体力回復魔法かけたけど、アウトで。
(魔法で病気が治るなら、皆健康体の世界が)
マスターがこれなら治るっつーたアイテムが、神々が作ったと記載ある状態異常回復のアイテムだったんだよなー。

魔法は多少の足しというか、現状より悪化する事はねぇように働きかけだろっなーと思いつつ、持って行くんで。
ははははー。……うん、症状悪化にはなんねぇと思う(頷)

ティ「あと、ロスさんが余計な事をしないようには私が止めておきます(頷)」

あと、なんか見落としとか、ボケた発言やってたりあったら、ごめんなー  
 

[11] ロス・レッグ 2018/09/16-14:06

ティ「っ!お菓子食べてる姿は和みますっ!

あーリリカはタチ悪ぃ夏風邪っつーから、ちと看病しとこーっつーのがあるー
万が一はねぇと踏み、もしもの時は教団へかっさらい一言入れとくかー
ティが毒回復と回復の魔術持ってくけど、夏風邪だしなあー
死の言葉は避けて風邪だーってバタバタと看病予定ー。
説得はリリカにルイの軌道修正提案だなー数うてば当たるで考えてみる

ふっ。俺はこのマスク知らねぇかったんで、すげぇびっくりした  
 

[10] ヨナ・ミューエ 2018/09/16-14:05

いえいえ、私でもココアくらいは入れられると思います。

ベ:そこ胸張って言う所か?

そうですね、直接「死ぬ」みたいな言葉は危ないですね。
ラウルさんはリリカさんの方へお話するのなら、こちらはルイさんに対してお話しようと思います。
ほぼほぼ労わりの言葉と、一度教団へ戻りませんかという内容です。

リリカさんの状態は良いという方向で合わせてしまいますね。
 
 

[9] ラウル・イースト 2018/09/16-09:52

ロスさん、シンティラさん!(隠し持ったおやつを食べながら軽く会釈)今回も宜しくお願いします。

ヨナさんはまとめをありがとうございます!
恐らく『死』という言葉を出してしまうと、
ルイさんの存在理由だと

「リリカが死ぬ…患者が死ぬ…うああああっ!」

…となってしまうと思うんです。
OPの強い香辛料の匂いも、鳥頭のマスクも
ペスト医者のメタファーかなと
(少しメタですが、じっさいにそういう格好をしていたらしいです)

ルイさんへの説得…呼び掛けは、リリカさんの御心のままに委ねようかと思っています。
ルイさんを呼び戻すように呼び掛けて貰うよう、掛け合ってみます。
どうか良い結果になれば良いと思います。
リリカさんの病状は良いだろうと信じます。  
 

[8] ヨナ・ミューエ 2018/09/16-08:40

ロスさん達も来てくれたんですね。一緒に頑張りましょう。
(窓叩き割る話を聞いて)あ、あまり暴れるような事態にはしたくないのでシンティラさん、ロスさんをお願いします。
って、ラウルさんも結構強引な事考えていたんですね…。

プランの旨了解しました。飲み物はこちらで用意しますね。
甘くて温まる方がいいかも…?ホットココアにしてみようと思います。

事前にお話を聞いたリリカさん達の友人の代わりにお見舞いへ来た、みたいに接してみようかなと。
知り合いの名前が出れば軟化するかもしれませんし、とにかく敵ではないという態度で行きたいですね。

ざっくりの予定はこうなりますか。
・2人の友人らから情報を集める
・見舞いの形で訪問(反応が無ければ解錠)
・二人の様子の確認
・飲み物の用意で落ち着ける
・リリカさんに抱きしめて貰いながらルイさんを説得

具体的な説得はまだ考え中ですが出発まで時間も無いのでどうにかひねり出さないと(額を抑え)
実を言うとこういう案件はてんで素人で難しいです…。
『死』を連想させるような事はなるべく避けたいんですがやりきれるかどうか。
ルイさんの気持ちに沿うな事を言えればいいのですが。

ちょっとだけメタな気分で話すんですけど
リリカさんについては良い状態にあればいいのですが、
万が一悪い状態にあったら…というのは考えない方がいいしょうか。
どうであれ気合で頑張ってもらうしかないです?
両方のパターンに対しての対応って書ききれませんし。  
 

[7] ロス・レッグ 2018/09/16-01:13

っつーワケで、ついこないだぶりな、当日参加になっな、ロスとティな、ヨロシクな。

お茶すすめるのっていいと思うー。
マスク脱いだらリリカに近付かねぇだろっし、お茶っつーか温けぇ飲みもん落ち着っからー
飲むの拒んだら「え、なんで?」攻撃でマスクについても聞けっし、リリカ手術?どころじゃねぇだろっし。

情報収集して、家向かって出て来ねぇ時はラウルがドアあけて、ルイと出会っだろっから話して、その間にリリカの見舞いにーとリリカの方に行って事態を知って説得。な、感じかー。
んじゃ、ティの方がルイと話すメンバー追加で、俺はリリカの方に行くメンバーに追加でお願いすっなー
あ。ドアはラウルが開けた時は「あれー、ドア鍵あいてた。リリカーいるかー? お邪魔すっなー」って入っていって、こう自然な流れに?
「とりあえず、私は一応ロスさん止めときます…」

……OP読んだ時は、昼にカーテンまで閉め切りっておっかしーなと、窓叩き割って。っつー強硬手段が頭に浮かんでたのがここに。(視線逸らして、手を上げ)  
 

[6] ラウル・イースト 2018/09/15-22:18

そうか、家に無理矢理侵入するのは、ルイさんに強固な姿勢をとられてしまう可能性がありますね…
お見舞いというのは良い手ですね、それで反応がないようなら、中で異常な事態が起こっている、と。

ララエル:最初、ラウルってばスキル『絡縛糸』で、ルイさんを拘束しようとしてたんですよ!
ひどいですー!

ごめんって。それでお茶なのですが、ルイさんの心を和ませるにはとても良いと思います。
ただ、主に動く僕のプランが、すでにいっぱいで…
ヨナさんにお願いできたらと思うのですが、いかがでしょうか…?  
 

[5] ヨナ・ミューエ 2018/09/15-21:34

リリカさんからの説得はOP見ると必要そうですよね。
夏風邪で辛いかもしれませんが…なんとかできる状況に持っていきたいです。
もしかしてですけど、完治した上で家に籠ってる可能性も?…ううん、分かりませんね。

家に勝手に侵入するのは不審がられて強固な姿勢にならないか少し不安があります。
ルイさんの存在理由は「病魔根絶」で、リリカさんに固執して会わせないという事はしないと思うので
ひとまず普通のお見舞いの形にして、その時に扉を開けないようなら異常な事態と判断して
解錠を試みる、でどうでしょうか。裏口からという手もあります。

ルイさんはひどく疲れていると思うので、彼に対して敵対するような事はしたくないな、と。
状況が許せば労いも含めてお茶などで一息つければいいかなと思うのですが
気を逸らすにはちょっと弱いですかね…?  
 

[4] ラウル・イースト 2018/09/15-16:10

ヨナさん! ベルトルドさん!(片手を挙げ)
お久し振りです、存在理由と向き合おうの時以来でしょうか? どうぞ宜しくお願いします。

何だか…ルイさんに対しては、説得というよりも、優しさや愛が必要なんじゃないかと思っていて…
リリカさんに優しく抱き締めてもらって、その間にルイさんと話をする事を考えたんです。
リリカさんから直接話をしてもらっても良いのかなと。

ベルトルドさんが、リリカさんの状態を診れるのは心強いです!

一刻を争うので、家の錠前は開けてしまうつもりです。
一応持っているスキルは、会話術と解錠それぞれ3です。  
 

[3] ヨナ・ミューエ 2018/09/15-13:35

狂信者ヨナ・ミューエおよび断罪者ベルトルド・レーヴェ。
ラウルさん達とは話し合いが必要な場でお会いするのは初めてですね。宜しくお願いします。

一応指令としての目的は
・一週間姿を見せていないリリカさんの無事の確認
・同じく姿を見せないルイさんの状態確認(説得)

ルイさんのベリアル化の懸念があるということで、どういう風に立ち回れば良いか難しいですね…。

家を訪れる前に彼らをよく知る友人がいれば姿を消す前の様子を聞いてみようかと。
どの程度危うい状態だったか分かるかもしれませんし。

それからルイさんに対してどうやって対話に持ち込むか。
手荒なまねはあまりしたくないのですが。無理に押さえつける事で逆上してしまいそうで。
なるべく、リラックスして貰えるような空気の方がよいでしょうか?

あとは、リリカさんの状態についてはベルトルドさんが医学スキルを持っているので
少し診れば確認できると思います。  
 

[2] ラウル・イースト 2018/09/13-02:32

ラウルと…この子がパートナーのララエルです。
ちょっと他人事ではないので(ララエルをチラリと見て)、リリカさんの様子を見に行ってきたいと思います。

ロリクさんの話によると、リリカさんはただの風邪なのに、ルイさんが重く捉えて例えば…オペなんか始めていたら最悪です。
それと、ルイさんにとっての地雷は…僕は『死』にまつわる事なんじゃないかと考えました。愛するリリカさんの死、医者としての患者の死…やっぱり様子を見に行きたい。

ララエル:(ラウルの腕にしがみついて、ガタガタ震えている)