~ プロローグ ~ |
教皇国家アークソサエティの、とある郊外。 |
~ 解説 ~ |
●目的 |
~ ゲームマスターより ~ |
おはようございます。もしくはこんばんは。春夏秋冬と申します。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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戦闘が起こっているののは想定外 ですが終焉の夜明け団を逃がす訳にもいきません (同行者の顏を見回し)大丈夫、私達ならきっと上手くやれます ヨナ 不意打ちと同じタイミングで速やかに魔法陣へ向かい解除を試みる 似たような事#68があった時はセパルさんが助けになってくれましたが… (気が付いて)いました この場にも。そこの方 協力してください 陣の解除の妨げになる敵がいればFN11で排しつつ共闘を持ち掛け 幽霊を解放出来たら本格的に戦闘へ加わる 魔方陣は魔力感知で属性把握試みる 恐らく弱点属性を注げば破壊は出来る筈 5属性は扱えるので対処出来れば良いのですが 出来れば陣の効果も知りたい所 (メフィストさん 少し調子が狂いますね… |
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苦しい想いを抱えている魂たちを どうしようというのかしら どうか 少しでも魂が安らぐことができるよう 現場に急行 リーダーの戦闘不能とできるだけ多くの夜明け団員の捕縛を狙う 仲間が配置につき次第 できるだけ不意を打つ形で戦闘開始 敵と魔法陣との間を分断するよう 魔術真名詠唱 リーダーへ鬼門封印 中衛位置 仲間の体力に注意 傷ついた仲間には天恩天嗣2で回復 余裕がある時は前衛と連携 鬼門封印や小咒や九字で補助 ふたり組に ご無事ですか?と わたし達も 魔法陣を解除したいと思っています おふたりと狙いが一緒なら 共闘できたら嬉しいのですが 戦闘終了後は その場にいる人たちの手当て 無茶ばかりのシリウスには泣きそうな顔で文句を 消えゆく魂に鎮魂歌 |
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【目的】 終焉の夜明け団の殲滅 【行動】 敵に気づかれない内に射程距離に入り後ろからリーダーを狙う この時攻撃は他PLと同タイミングで リーダー:『リングマーカー』部位狙い「頭」 その後は近接型の他のPLを後方支援するように 攻撃の牽制射撃 遠距離:『リングマーカー』部位狙い「頭」 優先順位は リーダー>>遠距離>他敵 魔方陣へ向かう仲間の為そちらにいかせないよう射撃を続け、敵に近づける隙をあたえないよう心がける 【心情】 …先客が居るわね まぁ、でも優先順位は終焉の夜明け団ね …あは♪楽しくなってきたわね 生き残るとかそんな生易しい事…ってスコア!? そんな近くで撃ったら爆風に巻き込まれるから! 考えて撃ちなさいよ! |
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>目的 終焉の夜明け団を半数以上戦闘不能にすること リーダーの撃破 囚われた幽霊たちの解放 今後のためにも 彼らが何のために幽霊を集めていたのかわかるといいんだけれど… >行動 仲間とタイミングを合わせ 魔法陣と敵を分断するよう戦場に 魔術真名詠唱 ブーストをかけて戦闘 リ:前衛位置 敵の攪乱と仲間の支援を 素早さを活かしてヒット&アウェイ 足や腕を狙い 敵の機動力を削ぐ 初手はリーダー狙い 死角になる位置から飛翔斬 ひとり突出しないように メインアタッカーが動きやすいよう 攻撃より注意をひきつける方向で動く セ:中衛位置 回復役や遠距離攻撃役のサポート 仲間をペンタクルシールドで守りながら カードで弱っている敵や近づいてくる敵を攻撃 |
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~ リザルトノベル ~ |
○終焉遭遇戦 郊外に出没する幽霊の浄化指令。 だが現場に到着して居たのは、手の甲に十字架を埋め込んだ終焉の夜明け団。 そして終焉の夜明け団と対峙している謎の2人組。 終焉の夜明け団と謎の2人組がお互いに集中しているため、あとから現場に訪れた浄化師達に気付いている様子は、今の所は無い。 その状況で浄化師達は、どう動くべきかを素早く判断していた。 (……先客が居るわね) 予定外の事態に、『リロード・カーマイン』は楽しげな笑みを浮かべた。 手柄を立てることに快感を覚える人種であるリロードとしては、予定外の敵はご馳走だ。 そうしてリロードが意気込んでいる隣では、『スコア・オラトリオ』が面倒そうに予定外の敵を見詰めている。 (ふぁ……眠い) スコアとしては、作曲の糧になりそうな相手でもないので、リロードのようにやる気が出るという訳でもない。 なので、パートナーであるリロードの行動待ちといった所である。 そうした終焉の夜明け団に意識を向ける浄化師達が居れば、魔方陣に囚われた幽霊達に意識を向ける者達も。 (苦しい想いを抱えている魂たちを、どうしようというのかしら) 怨嗟の声を上げる幽霊達に、『リチェルカーレ・リモージュ』は解放の意志を抱く。 同じように幽霊達に視線を向けるのは、パートナーである『シリウス・セイアッド』も。 揺らぐ魂たちの様子に眉を顰め、この状況を少しでも早く改善すべく思考を巡らせる。 そうした対応策を考える浄化師達も。 「大きな魔方陣……何をするつもりなんだろう」 「恨みを持つ魂を集めて、という時点で褒められたことではなさそうね」 気付かれないよう声を潜めて呟く『リューイ・ウィンダリア』に、パートナーである『セシリア・ブルー』は、幼い容貌に似合わない、うっすらとした笑みを浮かべて返した。 「――うん、発動させちゃいけない。そんな気がする」 いま自分が出来る最善を。 成すべき事を成そうとするリューイは、僅かに緊張に強張っている。 そんな彼を見上げながら、セシリアは手を握る。 「ええ。全力で、止めましょう」 表情を和ませ、セシリアはリューイを見詰める。 それは「大丈夫よ」と、言ってくれているようにリューイは感じる。 だからこそリューイは、応えるように笑顔を浮かべ返した。 そうしてそれぞれが戦いに意識を高めている中、『ベルトルド・レーヴェ』が具体的な提案を口にする。 「敵の統率を崩したい。先陣を頼めるか?」 提案されたシリウスは静かに頷く。 それを受け、ベルトルドは続けた。 「助かる。なら俺は、その後に続けて踏み込む。その後は――」 更なる提案を受け、皆はそれぞれ自分の分担を決める。 大きく2分隊に分け、行動を。 最初に敵リーダーと思われる相手に集中攻撃。 その後、魔方陣の解除を、エレメンツであり魔力探知が使える『ヨナ・ミューエ』が中心になって行い、その間、終焉の夜明け団の邪魔が入らないように仲間が動く。 この人数、この場で出せる効果的な戦術を決め、浄化師達は動き出す。 「大丈夫、私達ならきっと上手くやれます」 ヨナが皆の顔を見渡し、確信するように言う。 それに皆は頷くと、一斉に動き出した。 「どうか、少しでも魂が安らぐことができるよう」 祈りと意志を込め、リチェルカーレは一歩前に踏み出す。 「……ああ。囚われた魂の、解放を」 捕われの幽霊達を想うリチェの言葉に、シリウスは眩しそうに目を眇め、先陣を切る。 「黄昏と黎明、明日を紡ぐ光をここに」 魔術真名を唱え、敵リーダーに向け突進する。一息に距離を詰め、剣撃の間合いに踏み込んだ。 そこで、敵リーダーが気付く。 即座に口寄せ魔方陣により剣を手にするも、シリウスの方が速い。 鋭い踏み込みと共に放たれたソードバニッシュが、瞬速で放たれる。 剣と剣が打ち合う、重く鈍い音が響く。 辛うじて敵リーダーは手にした剣でシリウスの一撃を受けたが、その威力に大きく体勢を崩した。 そこに、リチェルカーレの鬼門封印が発動。 体勢を崩された上に、動きを阻害される敵リーダー。 そこにベルトルドとヨナのコンビネーションが。 「不退転」 魔術真名を唱え、魔術回路を完全開放。 一気に能力を膨れ上がらせ、疾風の勢いでベルトルドが踏み込む。 狙いは、シリウスの一撃で体勢を崩した敵リーダー。 一気に踏み込むと、それに気付いた敵リーダーが、迎撃態勢を取る。 炎弾を生み出し、ベルトルドに照準を付ける。 だがその瞬間、ベルトルドは踏み込みの軌道をずらした。 それは敵リーダーの魔術を、先んじて読み切ったからではない。 ヨナの攻撃を、予測したからだ。 「があっ!」 ヨナが放ったアクアエッジを、敵リーダーはまともに食らう。 それはベルトルドの身体が死角となって、予想が出来なかったからだ。 (相変わらずだ) 一歩間違えれば自分に当たっていたかもしれないヨナの魔術に、ベルトルドは苦笑するような笑みを浮かべる。 今まで共に積み重ねてきた時間と経験。 それらがヨナの動きをベルトルドに知らせる。 だからこそ、ヨナの攻撃直後の連撃を、ベルトルドは重ねることが出来た。 「貴様っ――」 敵リーダーは怒りの声を上げ、ベルトルドの一撃を食らう。 疾風裂空閃。 瞬速の踏み込みと同時に放たれた拳閃は、敵リーダーを切り裂いた。 同時に、大きく後方に跳ぶ敵リーダー。 ダメージを受けながらも、攻撃の間合いから離れる。 しかし傷を受けたせいで、即座に部下への指示を出せない。 その隙を逃さず、浄化師達は動く。 「開け、九つの天を穿つ門」 魔術真名を唱え、リューイはセシリアと共に敵陣に踏み込む。 混乱し動きを鈍らせる敵の間を縫うようにして、リューイは敵リーダーへと距離を詰める。 それに気付いた敵の内、魔術師らしい1人が氷の塊を撃ち出そうと狙いをつけた。 けれど、セシリアのサポートが防ぐ。 「させない」 魔力を込めたタロットカードを投げつけ、氷の塊を撃ち出そうとした魔術師の腕を切り裂く。 攻撃を受け、狙いがずれた魔術師の攻撃は、リューイを外れる。 「こっちよ」 見た目に反し、精神的に大人なセシリアは周囲の状況を見極め、適切に動く。 誘導し引き付けるようにして、リューイから敵の注意を逸らした。 そうしたセシリアの助けを受け、リューイは敵リーダーへの攻撃を叩き込んだ。 死角の位置から、大きく跳び込む。 跳躍の勢いも乗せた振り降ろしの一撃は、敵リーダーの腕を切り裂いた。 攻撃を叩き込むと同時に、敵に囲まれないよう即座にバックステップ。 仲間との連携が取れる位置に動いた。 連続して敵リーダーに攻撃が叩き込まれる。 そこに、リロードは容赦なく追撃を撃ち込んだ。 「敵に鉛玉を」 スコアを背中から抱きしめるようにして、リロードは魔術真名を唱える。 魔術回路解放。能力を向上させ、狙撃銃を手に取る。 半身で構え、ブロンズライフルを突き出すように前に出し狙いをつける。 リンクマーカーを発動。魔術により作り出されたマーカーが敵リーダーの頭部を照準。 その瞬間、敵リーダーと視線が合う。 「気付いた? でも遅いわ」 銃声と共に、弾丸が撃ち出される。 敵リーダーは魔術により防御するも、額に命中。 弾丸は魔術防御により頭を撃ち抜くことはできなかったが、衝撃の幾らかを脳に侵透させ、一瞬意識を刈り取った。 敵リーダーの意識がなくなったことで、終焉の夜明け団の統制はボロボロになる。 そこにスコアの追撃が入る。 「えーと、仲間巻き込まないように魔術撃てば良いよね」 「良いわよ。攻撃する暇なんてないぐらい撃っちゃって」 狙撃を続けるリロードの返事を受け、スコアはエアーズを起動。手にした木の杖に風が渦巻き、解放の時を待つ。 「じゃあなんか数が多いとこにどーんとしとくねー」 そう言うと、スコアはエアーズを発動。風の斬撃が、敵を切り裂いた。 次々放たれる攻撃に、終焉の夜明け団は混乱し動きが停滞する。 その隙を逃さず、浄化師達は動く。 ヨナが魔方陣に向かい、敵が近付けないよう、ベルトルドとシリウス、そしてリューイが前衛として陣取る。 少し後方に、リチェルカーレとセシリアが就き、前衛組のサポートに。 そしてリロードとスコアは、横手から敵の脇腹を食い破るように攻撃を重ねていく。 この状況に、敵も動く。 魔方陣の解除をさせまいと、襲い掛かってくる。 剣を手にした終焉の夜明け団が、浄化師達の陣形を崩すべく突進。 それを迎え撃ったのはベルトルド。 重心を落とし、一気に踏み込む。 敵の間合いを見極め、攻撃圏ギリギリまで距離を詰める。 誘いの間合い。 敵の剣士は誘い込まれ、剣を振るう。 下段からの振り上げ。 それを紙一重で避け、ベルトルドは更に踏み込む。 反射的に近付けまいと、剣を振るう敵。 だが攻撃直後の死に体で放った一撃は、軽く払われる。 剣の腹を弾き、それにより反射魔術である制裁を発動。 敵剣士の腕を取り、引き寄せた所で、肘に掌打を放つ。 関節を破壊。間髪入れず獣牙烈爪突を発動。 ひねりを込め放たれた打突は、敵剣士の脇腹を切り裂いた。 敵1人を戦闘不能に追い込む。 しかしそこでは止まらず、さらに攻撃を重ねる。 地面を踏み込み、戦闘不能にした敵に体当たり。 それにより突き飛ばされた敵は、他の敵に当たる。 一連の流れで動きが阻害された敵に、ベルトルドは跳び込む。 当然、敵は迎撃しようとするが、味方の身体が邪魔になって巧く攻撃しきれない。 それを捌き、攻撃に繋げていくベルトルド。 だが、敵の数は多い。 死角から襲い掛かろうとしてきた相手に、リューイの援護が入った。 リューイは飛翔斬を使い、一気に距離を詰める。 それはまさに一瞬。ベルトルドを攻撃しようとした相手は、リューイに手首を切り裂かれた。 「おのれっ!」 敵は即座に反撃するも、すでにその時には、リューイは距離を取っている。 ヒット&アウェイ。 魔性憑きの軽やかな動きを活かし、決して踏み込み過ぎず、仲間の攻撃を助けるように動いていく。 「すまん! 助かった!」 リューイの助けに気付き、動き続けながら礼を告げるベルトルド。 それにリューイは返そうと思うも、敵の動きを捌くことに集中する。 右からの斬撃をサイドステップで躱し、敵が剣を引いた所で踏み込む。 一撃の威力よりも手数の多さと素早さを意識して、刃を振るう。 それは効果を発揮する。 メインアタッカーが動きやすいよう注意を引き付けるようにして、リューイは攻撃を重ねていった。 だが、それだけに敵意はリューイに向かいやすい。 リューイは間合いを意識し敵の攻撃を避けていくが、どうしても捌ききれない攻撃もある。 それはリューイ1人なら、まともに受けていただろう。 だが、リューイは1人じゃない。 「させない」 ペンタクルシールドを発動させたセシリアが、リューイに向かう攻撃を防ぐ。 それにより生まれた猶予を活かし、リューイは敵を翻弄していく。 (ありがとう、セラ) 礼を返す余裕は無く、けれど感謝の言葉を胸に、リューイはセシリアと共に戦っていく。 近接戦の間合いでは、浄化師達を崩すことが出来ない。 そう判断した終焉の夜明け団は、中・遠距離からの攻撃で崩そうとする。 しかし、シリウスがそんなことをさせなかった。 敵の只中に、シリウスは跳び込む。 周囲を敵に囲まれる中、魔術や矢が放たれる。 それをシリウスは、次々回避。 今までの戦いの中で得た経験を活かし、最小限の動きで躱していく。 しかも、敵の間合いに踏み込みながら。 自分の身をかえりみないほどの前進は、振るう刃を確実に敵に届かせる。 ソードバニッシュによる瞬速の斬撃が魔術師の1人を斬り伏せ、かすめるように受けた矢により発動させた制裁により、カウンターの刺突を肩に刺し込む。 1人、2人と、敵を戦闘不能に追い込んでいく。 だが、周囲全てが敵の中、シリウスは無傷という訳にもいかない。 敵魔術師の足の甲を、磔刺により地面に串刺しにして動きを封じた瞬間、魔力弾を背中に食らう。 けれど、シリウスは止まらない。 少しでも多くの敵を倒し、仲間に向かわないよう、怪我など無視して戦いに専念する。 そこに、リチェルカーレの放った小咒が援護となる。 (シリウス) 無茶をするシリウスに、リチェルカーレは今すぐにでも止めたい気持ちを抑え、援護を続ける。 炎の蛇が、攻撃をしようとした魔術師に向かい、牽制の一撃としてシリウスを助けた。 連続する浄化師の攻撃に、終焉の夜明け団の一部は、横合いから離れ、側面から不意を突こうとする。 しかし、それはリロードとスコアにより防がれた。 「行かせないわよ♪」 敵の動きの機先を制するように、リロードは射撃を重ねていく。 「スコアも、じゃんじゃん撃っちゃって。余計なことをする隙なんて、与えちゃダメよ」 リロードの言葉に、スコアは自分なりの解釈をする。 (……リロードの考え的に隙を与えない方がいいんだよね?) 「じゃあ、銃の予備動作中に魔術が撃てるように準備しとくねー」 タイミングを合わせ、スコアはエアーズを叩き込んでいく。 間断なく叩き込まれる連続攻撃に、側面をつこうとした敵は動きが停滞する。 そこをチャンスと見て、前に出るリロード。 「……あは♪ 楽しくなってきたわね」 距離を縮めれば敵からの危険は増すが、その分、敵へのダメージも増えていく。 それはスコアの攻撃も大きく影響している。 「魔方陣の方に行かせなきゃいいんでしょ? 魔術の範囲が綺麗にわかりそうだし、丁度良いやー。エアーズの魔術の範囲試し撃ちしとくねー」 鼻唄まじりに、連続してエアーズを発動させ、リロードと共に攻撃を叩き込んでいく。 そんな中、意識を取り戻した敵リーダーが大きく叫ぶ。 「魔方陣は破棄する! 生き残ることに専念しろ!」 これにリロードは、獰猛な笑みを浮かべる。 「生き残るとかそんな生易しい事……ってスコア!?」 リロードは言葉の途中で、自分をかすめるようにして飛んできた風の斬撃の余波に声を上げる。 「そんな近くで撃ったらこっちまで巻き込まれるから! 考えて撃ちなさいよ!」 これにスコアは、のんきな声で返した。 「大丈夫。影響範囲は分かって来たから」 気分が乗って来たのか、軽快なリズムを刻みながら、スコアは攻撃を重ねていった。 戦いが続く中、魔方陣へと向かったヨナは、先客に気付いた。 (似たような事があった時は、セパルさんが助けになってくれましたが……いました、この場にも) 以前の指令を思い出しながら魔方陣に向うと、謎の2人組が先んじて居た。 カイゼル髭の男が、魔方陣に何かをしようとしているのに気付き、魔力探知を使用。 (魔術、じゃない。魔法を使ってますね。なら、魔女ということでしょうか?) どうやら魔方陣を解除しようとしていることを読み取り、声を掛ける。 「そこの方。協力してください」 これにカイゼル髭の男は、胡散臭い声を上げた。 「おぅ、助っ人登場でーす。らっきーでーすねー」 この場の状況が分かってないのかと言いたくなる様子に、ヨナは思わず。 (少し調子が狂いますね……) そう思いつつも、共闘できるならした方が良いかもしれないと考えていると、リチェルカーレが近付く。 「ご無事ですか?」 この場に訪れた際に、終焉の夜明け団と対峙していたように見えた2人組に、心配するように声を掛けた。 これに2人組の内、仮面の男が返す。 「気遣い感謝する。我々は、この魔方陣の解除と幽霊の解放を目的としている。貴方達と敵対するつもりはない」 端的に返す仮面の男に、リチェルカーレは提案する。 「わたし達も、魔方陣を解除したいと思っています。おふたりと狙いが一緒なら、共闘できたら嬉しいのですが」 これに対する返答も端的だった。 「承知した。魔方陣は、メフィストが解除方法を知っている。そちらは、エレメンツである貴女に協力を願いたい」 ヨナに向かって言うと、続けてリチェルカーレに言った。 「私は戦闘のサポートに向かわせて貰う」 そう言うと、敵陣へと向かう。 敵の只中で戦うシリウスをサポートするように動いていた。 「この場は、お願いします」 リチェルカーレは、魔方陣の解除よりも終焉の夜明け団を近づけないことを役割に選び、その場を後にする。 残ったヨナは、まずは魔方陣の構造を探ろうと、魔力探知を向けた。 (これは……) 緻密かつ複雑な構造式に、どうすれば解除できるのか判断できない。 少しでも解析をしようと、より深い場所を探ろうとした時だった。 「それダメでーす!」 能天気だが切羽詰まったメフィストの声。それが制止の声だと気付くより早く、ヨナは魔方陣の深い場所を見てしまった。 おぞましい。 そうとしか言いようのないほど、膨大で濃密な魔力が渦巻いているのを見てしまう。 それは『生きているかのように』蠢きながら、どこまでも広がっていた。 例えるなら、まるで、『眼に映る大地全てに魔方陣が広がっている』かのような光景だった。 見ているだけで吐き気をもよおすほどの巨大な何かに、ヨナの精神がきしむ。 視線を外せば良い筈なのに、精神を飲み込まれたかのように目が離せない。 見れば見るほど、深い所を見てしまい、思わず悲鳴をあげそうになった時だった。 ぽんっ! という気の抜けた音と共に、周囲が鮮やかな花に覆われる。 それが、今までヨナが見ていた何かを隠してくれた。 「今のは……一体……」 ヨナは震えそうになる声を抑えながらメフィストに尋ねると、のんびりした声で応えは返ってくる。 「今は、解除に、ハリーアップねー。とりあえず、魔方陣を構成してる、魔力属性の相剋関係にある魔力をぶつけて下さーい」 そう言うと、メフィストは指を鳴らす。すると、周囲を覆っていた花は全てが消え去り、魔方陣が残る。 ヨナは自分を落ち着かせるように深呼吸をすると、メフィストに言った。 「分かりました。貴方は、どうするのですか?」 「私は、幽霊達の浄化をしまーす」 そう言うと、幽霊に手を向け、全てを炎に包んだ。 「マーレボルジェの炎よ、偽りの罪を焼き払え」 炎に包まれた幽霊達は、焼かれることで、おぼろげだった輪郭を取り戻す。 そして見る見るうちに、穏やかな表情を見せていった。 (幽霊を浄化した? どんな魔法なんですか?) 気になるヨナだったが、今は魔方陣の解除に集中するために意識を切り替え、魔方陣を構成している魔力と相剋関係にある魔術をぶつけ解除していった。 幽霊は浄化され、魔方陣は解除される。 この状況に、終焉の夜明け団は退避を選ぶ。 「撤退する! 各自散開しろ!」 リーダーの声に、終焉の夜明け団は逃げ出そうとする。 だが、それを黙って見過ごす浄化師達ではない。 「逃がさないっての!」 リロードは楽しそうな笑みを浮かべながら、連続射撃。 「大人しく、アタシの手柄になりなさい!」 リンクマーカーで狙いをつけ、精密射撃。 脳天と心臓目掛け銃弾を撃ち放つ。 だが、それを敵リーダーは防ぐ。 不意打ちではない完全な戦闘体勢に入った敵リーダーは、銃弾の弾道を読み切り手にした剣を盾にして弾く。 そこにスコアのエアーズが。 しかしそれすら、敵リーダーは手にした剣に風を纏わせ、切り払い防いだ。 防ぐと、即座に逃避行動に移る。 「逃げないでよ」 スコアは逃がさないと、エアーズを発動させようとするが、そこに敵魔術師が魔力弾を放とうとする。 それをシリウスが斬り伏せた。 一瞬で踏み込み、ソードバニッシュで叩き切る。 残った敵が反射的に魔力弾を放つが、全てを回避。 攻撃をしてきた敵魔術師の退路を断つように移動する。 逃げ道を塞がれた敵魔術師が逃げ道を探していると、リューイが降伏勧告をした。 「これ以上、抵抗するのは止めて下さい。命を取る気はありません」 リューイの言葉に、敵魔術師は救いを求めるように周囲を見るが、仲間のほとんどは戦闘不能にされ、残りは逃げてこの場に居ないことに気付く。 「……くそっ」 観念した敵魔術師は、崩れるように地面に腰を下ろした。 かくして終焉の夜明け団の大半は戦闘不能にされ、浄化師達に拘束される。 ロープなどは持って来ていなかったが、メフィストが口寄せ魔方陣でロープを召喚し、それを受け取った浄化師達が、終焉の夜明け団が逃げられないよう縛ったのだ。 リーダー格と副官と見られる2人には逃げられたが、それ以外の終焉の夜明け団を殺すことなく捕えることに成功した。 そして魔方陣を解除し、幽霊達も浄化された所で、メフィスト達は速攻で逃げた。 「……逃げられました」 「逃げ足、速かったな」 げんなりとした声を上げるヨナに、慰めるように声を掛けるベルトルド。 とにかく逃げ足が速かった。 「追い駆けた方が良かったかしら?」 手柄を逃したかと内心残念がるリロードに、スコアは拘束した終焉の夜明け団を指し示しながら返す。 「それすると、こっちに逃げられたかも」 「それもそうね」 これぐらいで我慢するか、と自分を納得させるリロード。 そうして、それぞれが戦闘後に周囲を警戒しながら戦闘時に受けた傷を癒している中、シリウスはリチェルカーレに嗜められていた。 「無茶をしないで」 「……すまん」 敵陣の只中に1人で突っ込む無茶をしたシリウスに、リチェルカーレは泣きそうな顔で天恩天賜を掛け癒していた。 こうして全員の傷が癒された頃、リューイが皆に声を掛ける。 「幽霊達が――」 リューイの声に視線を向ければ、穏やかな表情になった幽霊達が、ゆっくりと空に昇って行くのが見えた。 「どうか、安らかな旅立ちを」 祈りを幽霊達に捧げるリューイに、セシリアも祈りを捧げる。 同じように、皆も祈りを。 そしてリチェルカーレは、消えゆく魂に鎮魂歌を捧げた。 空に響く鎮魂歌に見送られ、穏やかに消えていく幽霊達だった。
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*** 活躍者 *** |
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該当者なし |
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[16] リチェルカーレ・リモージュ 2019/06/05-22:47
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[15] リューイ・ウィンダリア 2019/06/05-22:05
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[14] リロード・カーマイン 2019/06/05-21:56
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[13] ヨナ・ミューエ 2019/06/05-21:24 | ||
[12] リチェルカーレ・リモージュ 2019/06/05-20:16
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[11] リチェルカーレ・リモージュ 2019/06/05-20:05
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[10] リロード・カーマイン 2019/06/05-19:33 | ||
[9] リューイ・ウィンダリア 2019/06/05-18:50
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[8] ヨナ・ミューエ 2019/06/05-18:25 | ||
[7] リチェルカーレ・リモージュ 2019/06/04-23:02 | ||
[6] リロード・カーマイン 2019/06/04-21:29
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[5] ヨナ・ミューエ 2019/06/03-20:34 | ||
[4] リロード・カーマイン 2019/06/02-22:04 | ||
[3] リチェルカーレ・リモージュ 2019/06/02-19:31 | ||
[2] ヨナ・ミューエ 2019/06/02-07:56
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