【夏祭】無病息災を祈って
とても簡単 | すべて
5/8名
【夏祭】無病息災を祈って 情報
担当 あいきとうか GM
タイプ ショート
ジャンル イベント
条件 すべて
難易度 とても簡単
報酬 なし
相談期間 4 日
公開日 2019-07-31 00:00:00
出発日 2019-08-07 00:00:00
帰還日 2019-08-14



~ プロローグ ~

 夏の日差しが境内に降り注ぐ。
 細くねじった手拭いを額に巻いた男たちが、大声で会話しながら屋台の準備をしている。
 木陰で固まってお囃子の練習をする子どもたちの額から汗が流れた。
 女たちは急造の屋根の下で大鍋を混ぜたり家から持参した握り飯を皿に並べたりしている。
「休憩ー!」
 やがて女のひとりが甲高く叫んだ。
 賑やかだった境内が一瞬だけ静まって、暑気も裸足で逃げ出しそうなほど大音声の雄たけびが上がった。
 大人も子どもも関係なく、その場にいた者たちが炊き出しに群がる。女たちは手際よく昼食を手渡して行った。
「こら、つまみ食いしないの!」
「いてぇ! つねることねぇだろ!」
「お前さんの屋台、傾いてねぇか?」
「浄化師さんもくるんだろ? 多めにそばとっといて正解だったな」
「今年の金魚は特に大きくて……」
 神の試練を受けるこの世界において、日々の営みは決して気楽なものではない。
 だが、今はそれも嘘のようだった。
 笑い声と笑顔があふれている。ハレの気がビャクレン神社を包んでいた。

 ――願わくは永遠に嘘であればいいと、ビャクレンは思う。

 八百万の神の一柱であり、無病息災を祈る相手とされるビャクレンは、社の瓦屋根に腰かけて人々を見下ろしている。
 思わず頬が緩むほど幸福だった。
 同時に、ひたひたと迫ってきている強大な災禍のときを思うと胸が痛む。
 眼下の人々。その何割か。
 あるいは彼らが大切に思う者たちが、命を落としてもおかしくはないのだ。
「寿命ならともかく、神とやらに殺されるというのは、なぁ」
 目を伏せた彼の耳に、不格好に屋根を歩いてくる足音が届いた。
 振り返ると、皿を両手で持った少年が転ぶ寸前の格好でぷるぷる震えている。
「ビャク、レン様、おにぎり! どうですか!」
「ありがとう、クモト。とりあえずその態勢をどうにかしようか」
 ビャクレンが慎重に皿をとると同時に、クモトが転倒して瓦にしがみつく。
 物音を人々は気に留めなかった。
「余計なことを考えるのはやめておこう。今夜は御鏡祭。私の祭りなのだから」
「はい!」
 元気に起き上がったクモトが、いそいそとビャクレンの隣に座る。
 塩気が効いたおにぎりを、神と妖怪は人々を見守りながら頬張った。


~ 解説 ~

 ニホンの北東部、イズミ藩のビャクレン神社で行われる「御鏡祭」にご参加ください。
 浴衣の貸し出しを希望する方は事前にご連絡(プラン内にご記載)ください、教団で用意します。

・御鏡祭
 ビャクレン神社で夏に行われる、無病息災を願う祭り。
 ビャクレンが「鏡草」とも呼ばれるブドウ科の植物と同名であることから、美しい装飾が施された手鏡や硝子玉を用いた小物、ブドウを使用した飲食物を売っている店が多い。
 食べ物や飲み物の他、型抜き、射的、くじ引き、金魚すくいなど、多種多様な出店がずらりと並ぶ。

 また、参加者には少量の「薬湯」が振舞われる。
 薄青色で無臭だが物凄く苦い。
 体にはいい、らしい。

・ビャクレン
 ビャクレン神社に祀られている、八百万の神の一柱。
 長く続く信仰の内に「病魔を祓う」神とされるようになったが、本来は「解熱や火傷の治癒を司る」神。
 今回は境内のどこかでお祭りの風景を眺めている。
 呼べば出てくるかもしれない。

・クモト
 ビャクレンに仕える妖怪。
 白の単衣に浅葱の袴を身につけた、少年の姿をとっている。
 少し前に浄化師様たちに助けられたため、浄化師様への信頼は厚い。
 今回は人々に混じってブドウ飴を売っている。

・奉納
 御鏡祭のメインイベントです。
 太陽が沈み夜になったころ、御神水が半分まで入った手のひらサイズの器を手に、鎮守の森を流れる幅が広くて浅い川(くるぶしが濡れる程度です)の中を十五分ほど歩きます。
 やがて川の中に設置された大きな鏡に突きあたりますので、鏡の前で御神水を飲んでください。

 この際、無病息災を願うと効果があるとされています。

 大鏡までの道は提灯で照らされていますが、暗いので気をつけてください。
 川にはブーツのまま入っても素足で入っても構いません。履物は邪魔ならクモトに預けてください。
 川の水と御神水はひんやりします。


~ ゲームマスターより ~

 はじめまして、あるいはお久しぶりです。あいきとうかと申します。

 今回は夏祭りです。
「【友好】鏡の中に映るのは」に登場したビャクレンとクモトが再登場していますが、該当する指令を受けていなくても気軽にご参加いただけます。

 屋台の飲食物全制覇を目指すもよし、各種遊戯を楽しむもよし、です。
 休憩用のスペースもありますので、暑さや人ごみに疲れたらゆっくりと体を休めてください。
 浴衣の貸し出しを希望する方はくれぐれも申請をお忘れなく。
 奉納にはぜひご参加ください。

 それでは、今年一年の無病息災を願って。
 楽しい夏祭りをお過ごしください。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

リチェルカーレ・リモージュ シリウス・セイアッド
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / ヴァンピール / 断罪者
淡い水色に水蓮の柄の浴衣 
強張って見えるシリウスの顔に 眉を下げる 

奉納の儀式を聴き 彼を見て
…シリウス?
小さな応えに顔を歪め 下を見る
ー嘘ばっかり
驚いたような翡翠の双眸に涙の滲む笑顔を
ここで待っていて?わたし お祈りしてくる

裸足で水を蹴り鏡の元へ
苦しんでいるのはわかっている
過去の何かが 息ができないくらいにシリウスのことを追い詰めて
だから だけど
鏡の前で 御神水を飲み跪く
…ビャクレン様 シリウスを守ってください
わたしでは助けてあげられないの
苦しんだり傷ついたりしないように どうか
強く抱きしめられ息を止め 頬が赤く染まる

悲鳴のような言葉に弾かれたように顔を上げる
そんなこと言わないで
あなたにだって 大切なものはたくさん
神楽坂・仁乃 大宮・成
女性 / 人間 / 人形遣い 男性 / アンデッド / 墓守
【浴衣】

黒地に白の彼岸花柄

【行動】

「二ホンのお祭りは変わった物を配っているのですね。」

「薬湯ですから美味しいかどうかはわかりませんが体にはいいみたいですよ。」

成の疑問にはそんな風に答えて配られた薬湯は体にいいと聞いて迷わず飲む。

薬湯は苦いが顔には出さずにこらえる。続いて飲んだ成も苦そうな顔をしていたため口直しになるものは何かないかと探していたところブドウ飴を売っているのを見つけて口直しにブドウ飴を食べる。

「奉納までまだ時間もありますし少し腹を満たしてから行くのもいいですね。」

と成の提案に賛成する。


奉納)


履き物は脱いでから濡れないように浴衣の裾を持って川を渡る。


鏡の前で自分と成の無病息災を祈る。
シルシィ・アスティリア マリオス・ロゼッティ
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / 人間 / 断罪者
目的
御鏡祭を楽しむ。

浴衣貸し出し希望。
シルシィは朝顔とかの花柄。
マリオスは麻の葉柄。

最初に境内をぐるっと回ってのんびりお祭り見物。
途中、「薬湯」を頂く。
それから奉納に参加のつもり。
奉納時履物(下駄)は預かってもらうようお願いします。

シルシィ「お祭り、って、なんだかわくわくする、かも」(周りを眺めて)
マリオス「無病息災…。願う事はどこでも同じなんだな」(人混みからさりげなく庇いつつ)

奉納のお願い
シルシィ「わたしとマリオスと、無事に過ごせますように」
マリオス「(シルシィが)無事に過ごせますように」
ラウル・イースト ララエル・エリーゼ
男性 / 人間 / 悪魔祓い 女性 / アンデッド / 人形遣い
※アドリブ歓迎します
※奉納をメインに行う

ララエル、ほら、おいで。
水の中に足が浸されてとても気持ちいいよ。

(ララエルの手を取り進んでいく)
ララ、違うよ、そうじゃないんだ!
大丈夫、これは元々灯りが暗めになっているんだ。

(鏡の前で)
(どうかララエルに何事も起きませんように…)
!? ララエル…何でそんな願い事…
もっと違う願い事があるだろ!?
(ララエルの肩を掴み、膝から崩れ落ちる)
桃山・令花 桃山・和樹
女性 / 人間 / 占星術師 男性 / アンデッド / 墓守
令花・和樹ともに浴衣の借用を教団に申請する
浴衣の着付けに困っている人がいたら
令花が教えたり着付けたりと協力する

「ビャクレン様、一度お参りしたかったのよね。かずくんも来る?」
「俺は出店を全部制覇するんだ~。お参り付き合ってたら時間足りねーよ」
「おなか壊さないでよね。あと無駄遣いは…こら、待ちなさーい!」
夕方(奉納1時間ほど前)をめどに待ち合わせを約束し、それまで別行動

奉納は参加
夕方までに心境の変化があり(ウィッシュ参照)
手をつないで川を渡る
「無病息災といっても…かずくんの命を私は」
「俺は死んだんじゃない、生まれ変わったんだ。今度こそ、ねーちゃんを守るために」
そして祈りを込めて神水を飲む

アドリブA


~ リザルトノベル ~


「今日はぶどう飴を売っているんです。よかったら後できてくださいね!」
 そう言って微笑むクモトは、『リチェルカーレ・リモージュ』と『シリウス・セイアッド』に薄青色の薬湯が注がれた小盃を渡した。
 陽が落ち提灯に明かりが灯り、人が多くやってくるこの時間。薬湯を渡す手が足りないということで、ぶどう飴売りは他の妖怪に任せているらしい。
「奉納、ってなにをするの?」
 淡い水色の地に睡蓮が描かれた浴衣をまとうリチェルカーレが、問いつつ薬湯を飲む。
 ほんのひと口だったが、思わずきゅっと顔をしかめてしまうほど苦かった。
「鎮守の森に流れる川をさかのぼって行くと、大きな鏡があるんです。その前で無病息災をお祈りして、御神水を飲むんですよ。御神水の配布ももうすぐ始まると思います」
 リチェルカーレから空の小盃を受けとり、クモトは明るく説明する。
 少女はちらりと、隣に立つシリウスを見た。
 鏡、という語を聞いた途端、普段から表情の変化に乏しい彼の顔から、完全に感情の色が消えた。小盃を持つのとは逆の手が、強く握りこまれている。
「……シリウス?」
 うつむいた彼の名を、リチェルカーレは小さく呼ぶ。
 一拍おいて顔を上げたシリウスがなんと返すのか、本当は予想できていた。
「……大丈夫」
「……り」
「リチェ?」
 地面に視線を向けた少女の声は、掠れ、震える。
 こみあげてきた感情を、リチェルカーレは奥歯を噛んでなだめた。顎を上げ、シリウスの美しく整った顔をしっかりと見る。
「嘘ばっかり」
 シリウスの翡翠の双眸が、大きく見開かれた。
 泣き出しそうに歪む顔を無理やり笑みの形に変えて、リチェルカーレは身を翻す。
「ここで待っていて? わたし、お祈りしてくる」
「リチェ……っ!」
 呼びとめる声を振り払うように、少女は森へと駆ける。

 伸ばした手は細い指も儚げな腕も掴むことなく、活気に満ちた夜の空気にただ触れる。
「俺、は」
 涙を堪えて笑んだ顔が、星屑のように散ったしずくが、遠ざかっていく背中が、脳裏に焼きつき刃となって心臓を裂くようだった。
「……いら、ない。大切なもの、なんて……」
「シリウス様……」
 うろたえるクモトの視線を感じながら、シリウスは痛みだした胸を片手で強く握る。
 ここは神域だ。リチェルカーレに危険は及ばない。むしろ自分がこれ以上、彼女に近づく方がよくない。
(そうだろう)
 自分に何度も言い聞かせるが、リチェルカーレの声が、姿が、心を激しく揺さぶった。
 ――似合うかしら?
 ――お祭り、楽しみね。シリウス。
 ――迷子になったりしないわ。大丈夫よ。
 ――シリウス。
 ――嘘ばっかり。
 闇の中に消えていく。笑顔が、明るい声が。悲しい顔で、震える声で。
 この手も言葉も、届かない。
「……っ!」
 薬湯を一息で呷り、小盃をクモトに押しつけるように渡して、シリウスは走り出した。

 まだ皆、始まって間もない祭りを楽しんでいるのだろう。
 裸足になったリチェルカーレは、水を蹴り上げて大鏡の前までやってきた。片手に持つ小盃には、森と境内の境目あたりで猫の妖怪が配っていた御神水が注がれている。
「苦しんでいるのは、分かっているの」
 呼吸を整えつつ、少女は夜空に届きそうな鏡を見上げた。
 過去のなにかが息もできないほど、シリウスのことを追いつめている。分かっている。
 だから。だけど。
「……ビャクレン様。シリウスを守ってください」
 御神水を飲み、リチェルカーレは浅い川の中で跪く。冷たさなど気にならなかった。
「わたしでは助けてあげられないの」
 この手は、声は、彼の心の傷に触れられない。
「苦しんだり傷ついたりしないように、どうか……っ」
 強く祈る少女の後ろで、ばしゃんと水しぶきが上がる音がした。
 反射的に振り返りかけたリチェルカーレの肩が掴まれ、そのまま強く抱き締められる。
 相手が誰か刹那で理解した少女は思わず息をつめ、頬を赤く染めた。
「大切なものなんていらない」
 腕の中の確かな温もりに、シリウスは目を閉じる。速い鼓動は、どちらのものか。
「懐かしいものも、頼りにするものもなくていい」
 紡がれる言葉はまるで、悲鳴のようで。
「……お前だけが、いてくれたら」
「そんなこと、言わないで」
 ゆるゆるとリチェルカーレは首を左右に振った。
「あなたにだって、大切なものは、たくさん……!」
 言葉を遮るように、シリウスがリチェルカーレに口づける。
 ここにいるという安堵と、喪失の恐怖が呪いのようにシリウスを蝕む。腕に力をこめ、彼は目蓋を下ろした。


 手渡された小盃の薄青い水面を見つめ、境内の隅で『神楽坂・仁乃』は呟く。
「ニホンのお祭りは変わったものを配っているのですね」
「これって美味しいのかな?」
 蔓草の模様が描かれている小盃を掲げてみた『大宮・成』は、提灯の光を反射する薬湯に目を細めてから、匂いを嗅いでみた。無臭だ。
「薬湯ですから、美味しいかどうかは分かりませんが、体にはいいみたいですよ」
「すでに体内にいる病魔を祓える、だっけ?」
「はい」
 そんな説明を、二人に薬湯を渡した巫女装束の女性は言っていた。
 とはいえ、浄化師が常に隣りあわせとなっている疾患には効かないのだろう。原材料はただの薬草に違いない。
 問題はなぜこんな色で、匂いがないのかということだ。怪しい。薬湯、という単語の時点で成は少し気が引けるのに、余計に飲む気になれない。
 一方、仁乃は極めて自然に薬湯を飲んだ。
「……飲んだの?」
「はい」
 首を縦に振った仁乃は、平気そうだった。
 薬湯は小盃の大きさから考えてひと口分だ。味わう暇はなく、そもそも味がないのかもしれない。
 意を決し、成も薬湯を口に含んだ。
「……っ!?」
 とっさに吐き出しかけた液体を、上を向いてどうにか喉の奥に流しこむ。壮絶な苦みに成の目に涙が浮かんだ。
「に……っ、な……っ!?」
 苦いなにこれ、と言いたいのだが感情が混乱して舌が上手く動かない。
 悶絶する成の隣で、仁乃は視線をさまよわせた。ちょうどいいものを売り歩いている妖怪らしき子どもを見つけ、浴衣の裾が乱れないように気をつけつつ、素早く歩み寄る。
 買い物を終えた仁乃が戻ってきても、成はまだ口の中の薬湯の残滓に苦しんでいた。
「なる。口直しにどうぞ」
「う……、ぶどう飴?」
 膝を抱えていた成が顔を上げ、口を開く。仁乃はそこに短くて細い木の棒がついたぶどう飴を一本入れた。
「薬湯を飲んだ後だからか、余計に甘く感じるね」
「そうですね。少しはましになりましたか?」
「うん。ありがと、にの」
 微笑む成に、仁乃は大したことではないと首を左右に振る。
 顔に出さなかっただけで、仁乃も薬湯の苦さを十分に感じていた。成の言う通り、ぶどう飴の甘さがいつもより強く思え、気も落ち着く。
 しばらく、人の流れと提灯の灯りをぼんやりと見つめながら、二人でぶどう飴を食べた。安心感を含んだ沈黙だ。喧噪に混じって聞こえる祭囃子の音に耳を傾ける。
 不意に、跳ねるように成が立ち上がった。
「日が暮れるまで時間があるし、他にも色々ぶどう料理の屋台が出てるみたいだから、制覇しに行こうよ」
「そうですね」
 指揮するように成が振った棒とついでに小盃も受けとって、仁乃は賛成する。
「奉納までまだ時間もありますし、少しおなかを満たしてから行くのもいいですね」
「にの、なに食べたい?」
「なるに任せます」
「じゃあ、まずはあれ!」
 果肉入りのぶどう餡をパンケーキのような生地で挟んだ、ぶどうどらやき、というものを売っている屋台に成が走っていく。
 木の棒と小盃を通りがかった巫女に渡し、仁乃も後を追った。

 御神水を授かり、履き物を預けて、鎮守の森を流れる浅い川の中を歩く。
「にの、浴衣にあうね」
 脈絡なく成が言った。
 黒地に白の彼岸花が描かれた浴衣の裾が水につからないよう、軽く持ち上げていた手から力が抜けそうになり、仁乃は内心で慌てる。
「唐突ですね」
「今、改めて思ったから」
「なるも似合っていますよ」
「そうかな」
 白地に灰色の縞模様が入った自身の浴衣を、成が見下ろす。
 夜を迎えた鎮守の森には、川に沿って提灯が飾られ、赤い光が水面に反射しきらめいていた。その中を人々がゆっくりと歩いていく。
 やがて仁乃と成も大鏡の正面に出た。
 一瞬だけ視線をかわし、同時に御神水を飲む。薬湯とは違い、こちらはただの冷たい水のようだ。
(私となるが、無病息災で過ごせますように)
 目を閉じて仁乃は祈る。
(にのが無病息災で過ごせますように。大きな怪我もしませんように)
 一心に仁乃の無事を祈ることは、成にとってあたり前でしかなかった。
「屋台制覇の続きに行こう、にの」
「……まだ食べるのですか……」
「甘いものは別腹だよ」
「それはさっき聞いたような気がするのですが」
 回収係の妖怪に御神水用の小盃を返し、わずかに苦笑した仁乃の手を引いて、成は境内に戻る道を歩いていく。さらさらと足元を流れる水の感覚が心地よかった。
「次はわたあめかな」
 はしゃぐ成の手を、仁乃はそっと握り返す。
 祭りはまだ続く。


 祭囃子と、喧噪。
 屋台で肉や野菜が焼かれる匂い。客を呼びこむ大きな声。すぐそばを走って行った子どもたちの歓声、それを叱る母の怒声。
 鎮守の森を通ってきた風はほんの少し冷たくて、人ごみと暑気で火照る頬に気持ちいい。
「お祭り、って、なんだかわくわくする、かも」
 活気に満ちるビャクレン神社の境内を見回し、『シルシィ・アスティリア』は物珍しそうに瞬く。
 人も妖怪も、大人も子どもも関係なく、このハレの夜を楽しんでいた。
「無病息災……。願うことはどこでも同じなんだな」
 御鏡祭の概要を思い返しながら『マリオス・ロゼッティ』は呟き、さり気なくシルシィをかばう。
 よそ見をしていて小柄な彼女に気づかない者や、周りが見えていない子どもたちは多くいる。眉を顰めるつもりはないが、シルシィに衝突させる気もない。
「ぐるっと回ってみようか」
 マリオスの提案に、ん、とシルシィは頷く。
 わたあめ、射的、やきそばに金魚すくい。
 定番に部類されると思われる屋台が大半だったが、ほとんどすべてに蔓草のモチーフが加えられるか、ぶどうが使用されていた。
 ときおり足をとめ、一言、二言かわして、またのんびりと歩き始める。

 ある屋台の前で、シルシィがぜんまい仕掛けのおもちゃを見つめていた。
 麻の葉柄の浴衣をまとうマリオスは、彼女を横目で見る。
 ひしめく屋台の軒先に吊るされた提灯の灯りを受け、彼女の朝顔柄の浴衣はほのかに赤く見えた。薄茶色の髪は角度によって輝きを帯びる。
 彼女の浴衣姿を見るのは初めてではないが、やはりかわいい。
「マリオス、薬湯……」
 しみじみとしていたマリオスは、シルシィの視線を追う。
 妖怪らしき小柄な少年が、小さな盃を配ったり空いた盃を回収したりしていた。
「本当だ。もらおうか」
「……ん」
 無病息災を願うこの祭りで配られる薬湯は、苦いが体にはいいらしい。
 蔓草の模様が描かれた小盃を、二人とも受けとる。ひと口分程度の薄青い薬湯は、どこか神秘的で美しく、無臭だった。
「わたしから、飲む」
「……分かった」
 先に自分が味を見る、というのは過保護にあたるだろうと、マリオスは堪える。
 意を決したように、シルシィはほんの少しだけ薬湯を口に入れた。
 微妙に苦そうに顔をゆがめ、残りも飲む。
 口を閉ざして微動だにしないシルシィを見つつ、マリオスも薬湯を一息で飲む。
「うーん、良薬はナントカとは言うけどなあ」
 それにしても苦い。
「あ、そうだ」
 口の中の残滓をどうにかできないかと考えていたマリオスは、簡単に包装されたぶどう飴をとり出した。
 購入したばかりなので、まだ溶けていないどころか冷たさもかろうじて残っている。
「うん、甘い。ほら、シィも口開けて」
 固まっていたシルシィは甘いという言葉に反応し、思わず口を開いた。
 ぶどう飴の優しい甘さが、薬湯の苦さを忘れさせてくれる。
「……ありがとう」
 言葉に反して安堵しきった表情になれないのは、これを子ども扱いだと怒るべきか迷ったからだ。
「いつの間に……」
「シィがおもちゃに夢中だったときに、隣の屋台で。御鏡祭の名物のひとつらしい」
「……あそこまで綺麗なのは、珍しいと思った、から……」
「そうだな。あれはいい出来だった」
 売り物ではなく、店主が趣味で作ったものだ、という話はマリオスの耳にも届いていた。
 だから決して微笑ましいだとかそういうことを思ったのではないと、マリオスは言外に保証する。真実はともあれだ。
 シルシィは複雑な顔のまま、マリオスの小盃とぶどう飴が刺さっていた棒をとり、通りすがりの回収係に渡した。
「奉納、始まる時間だから……」
 先だってシルシィが歩き出す。マリオスもすぐ後に続いた。
 御神水を受けとり、代わりに下駄を預け、鎮守の森の奥に続く浅く広い川に足を浸す。
「シィ、暗いから気をつけて行こうな」
(って言っても大丈夫だよな……?)
 子ども扱いや過保護に入らないか、案じるマリオスにシルシィは浅く顎を引いた。
「ん、川の水冷たい……、涼しい……」
「確かに、境内より涼しいな」
 川の左右に等間隔にかけられた提灯だけを光源に、川の中を歩いていく。
 やがて巨大な鏡の前に出た。
 他の客たちと同じく二人も御神水を飲んで、願う。
「わたしとマリオスと、無事に過ごせますように」
「無事に過ごせますように」
 シルシィが、という主語をマリオスは胸の内で加える。
「なにか、食べて、帰る……?」
「そうしようか」
 微笑んだマリオスに、シルシィは少し表情をやわらげた。


 夜の帳が下りても、境内は明るく賑やかなままだ。
 祭りはこれからだと誰もが知っている。
「はぐれてしまいそうだね、ララエル。手を繋ごうか」
「はい、ラウル」
 濁ったように陰が差す瞳で、『ララエル・エリーゼ』は『ラウル・イースト』の手を握る。ラウルは胸の内で深呼吸をした。
「屋台を見て回ってから、奉納に行こう」
「私はラウルについて行きます。ずっと、どこまでも。フフフ……っ」
 だからなにも心配いらないと言うように、ララエルは笑う。出会ったときと比べ、ずいぶん変わってしまった笑顔だった。
 拳を握り締め、ラウルもどうにか笑みを返す。

 少しだけ遊戯に興じたり、飲食をしたり、薬湯を飲んだりして、二人は鎮守の森に向かった。
 幅が広く足首ほどまでの深さしかない川が、森のずっと奥まで続いている。川の両脇には提灯が等間隔に吊るされ、赤い光が水面に反射していた。
 それでも暗い。気をつけなければ転んでしまいそうだ。
「ララエル、ほら、おいで」
 御神水を受けとったラウルは、先に川に入る。
 履き物を預かってもらっていたララエルは、森の奥を凝視していた。
「涼しくてとても気持ちいいよ」
 境内の人いきれも夏の夜の暑さも、足元から溶けていくようだ。
「ラウル……」
 虚ろな目を不安そうに揺らし、ララエルも水に足をつける。ラウルが自然な動きで彼女の手をとった。
 まだ少し早いのか、人気はほとんどない。囁くような話し声と、葉擦れの音が優しく耳を撫でる。
 不意にララエルがラウルの手を引き寄せた。
「ラウル、ここ、やだ!」
 悲鳴じみた声で叫んだララエルが屈んで膝を抱える。ラウルはなにがあっても離れないよう、ララエルの細く小さな手を心持ち強く握った。
「ララ……!」
「暗いのは嫌……っ! 私また土のなかに埋められるの!?」
「違うよ、そうじゃないんだ!」
「もうお墓に入るのは嫌なの……! ラウル、ラウル!」
「僕はここにいる! 聞いてくれ、ララエル!」
 言葉だけでなく五感で分かってもらえるように、ラウルがララエルを抱き締める。
 涙こそ流していなかったが、呼吸を荒くしていたララエルがゆっくりと落ち着いていった。
「大丈夫。ここは元々、明かりが暗めになっているんだ」
「……はい」
「でも怖かったね。できるだけ明るいところを歩いて行こう」
 腕の中でララエルが頷いたのを確認してから、ラウルはそっと身を離す。
 立ち上がった際にふらついた少女の華奢な体をさり気なく支え、できるだけ明るいところをララエルに歩かせた。
 やがて夜空に届きそうなほど大きな鏡が姿を現す。
 縁の蔓草を模した装飾にたくさんの提灯がかけられたそれは、月よりもなお明るく、夜に現れた太陽のようだった。
(どうか、ララエルに何事も起きませんように)
 心の底から願い、ラウルは御神水を飲む。
 隣でララエルも御神水を飲み干した。
「どうか、ラウルの身になにもありませんように」
 鏡の前で、少女はいびつな笑みを作る。
「どうか、ラウルをかばって死ねますように」
「……っ!」
 考えるより早く、ラウルの体は動いていた。ララエルの肩を掴む。見上げてくる青の双眸は、ラウルがどうして悲しんでいるのか、理解できないと如実に語る。
 彼の手から離れた小盃が、水の中にぱしゃんと落ちた。
「どうして……っ」
 体から力が抜け、ラウルは膝から崩れる。
 神域を流れる川の水が、今は身を刺すほど冷たく感じられた。
「ララエル……、なんでそんな、願いごと……」
「……私……、なにか変なこと……言いました……?」
 軋むような動きでラウルが顔を上げる。ララエルが虚ろに笑んで、首を傾けた。
 息をつめたラウルが、声を振り絞る。
「もっと違う願いごとがあるだろ!?」
「いいえ」
 柔らかに否定したララエルの唇が弧を描く。
「私、ラウルを守るの。ウフフ……。ラウルをね、守って、守って」
 うっとりとした表情でララエルがラウルの頬を撫でる。言葉の続きを、ラウルは聞きたくなかった。
 少女は言う。甘く、愛を囁くように。
「守って、守って、死ぬの」
 最愛の彼女が健やかに生きることを一心に願う、ラウルに言う。
「フフフフ、あははははっ!」
 鈴を鳴らすような笑声を上げ、ララエルは瞠目しているラウルを立ち上がらせた。
「だからラウルはなにも心配しなくていいんです」
「違う……、違うんだ、ララ……。ララエル……」
「ラウルの手、とても冷たくなっています。どこかで暖まりましょう」
 ねぇとララエルは目を細める。ラウルは唇を噛み、少女の手を握った。


 賑やかな境内を前に、『桃山・令花』は微笑んだ。
「ビャクレン様、一度お参りしたかったのよね」
 つい先ほどまで、浴衣に不慣れな浄化師たちに着付けや歩き方の指南などを行っていた彼女もまた、夏祭りに相応しい、涼しく華やいだ格好をしている。
 隣に立つ『桃山・和樹』も令花と似た色の浴衣を着ていた。
「かずくんもくる?」
 姉に問われ、和樹は首を左右に振り、両手を大きく広げる
「俺は出店を全部、制覇するんだ~。お参りつきあってたら、時間足りねーよ」
 その返事を予想していた令花は笑みを深めて頷いた。
 折角だから一緒に、という気持ちはもちろんあったが、和樹はそちらの方が楽しいだろう。
「おなか壊さないでよね。あと無駄遣いは……」
「じゃ!」
「こら、待ちなさーい!」
 我慢の限界とばかりに走り出した和樹の背に、令花は可能な限り声を張る。
「奉納の一時間前に、ここ集合だからー!」
「分かったー!」
「……本当に分かったの?」
 人ごみの中、遠くから聞こえた返事に苦笑して、令花は拝殿に向かった。
 時間帯の問題か、人気はない。先客はただひとり。
 賽銭箱に左肩をもたれさせて座る、蔓草模様の浴衣を着た青年だけだ。
 目があった。
 人ではないと、令花は直感する。妖怪でもない。ましてベリアルでもない。
「ようこそ、神に抗う者」
「……もしかして、ビャクレン様、ですか?」
 青年は笑みを深めるだけで答えず、令花を団扇で手招いた。
 令花は一歩だけ進む。浮かれていた気持ちが落ち着き、手に暑さゆえではない汗をかいていた。
「私、は」
 痛いほど渇いた喉に無理やり唾液を流しこみ、令花はこぶしを握る。
「魔導書に憑りつかれて、父を手にかけようとして、弟が父をかばって――殺し、ました」
 紡がれる懺悔を、青年は静かに聞いていた。
「私は物書きという夢のために、弟の命を奪ったのです。この夢は、病魔でしょうか」
「否」
 応じる声は柔らかで、しかし断固とした否定だ。
 その強さに、令花の肩が跳ねる。
「君の行いが人の価値観の元に裁かれることはあるだろう。だが、病などではない」
 袂を探りつつ、青年が立ち上がる。
 とり出した二本のぶどう飴を、彼は令花の手に握らせた。
「人が持つ夢が、希望が、そうありたいと願う心が、病魔であったことなどないよ」
「ビャク……っ」
 ぽん、と肩を叩いたビャクレンが令花とすれ違う。
 振り返ると、そこには誰もいなかった。

「うあー! とれねー! もう一回!」
 ライフル型のコルク銃を持つ和樹が、屋台の店主にさらに硬貨を支払う。
「銃の柄を頬に密着させるんだよ。脇はもっと締めて。背を伸ばすんじゃなくて、台に両肘をついた方がいい」
「おう?」
「そう。引き金はゆっくりと慎重に」
 真後ろから聞こえてくる声に従い、和樹は引き金を引く。
 ぽんっと軽い音とともに放たれたコルク弾が、見事にぶどうと蔓草の模様が入った縮緬のポーチを倒した。
「やった! ありがとう!」
「おめでとう。どういたしまして」
 振り返った和樹に、一組の浄化師の片割れが小さく笑む。和樹の記憶が正しければ銃の扱いに長けていたはずだ。
 彼はどこか虚ろな目をした少女の手を引き、人ごみの中に紛れてしまった。
「えっと、階段のとこだっけ」
 景品とともに預かってもらっていた大量の食べ物を渡してもらい、和樹は意気揚々と集合場所を目指す。
「かずくん!」
 合流した和樹に、令花は目尻を吊り上げる。
「お財布空っぽだし! 口の周りにいっぱいついてるし!」
 素早く和樹の財布の中を確認した令花は、思った通りの事態にとても怒っていた。
「ねーちゃんの分もあるから!」
「そういう問題じゃ……」
「あとこれ、はい!」
 得意げに渡されたポーチに、令花は口をつぐむ。
 はぁ、とも、ああ、ともつかない声が出た。
「……ありがとう。あっちで一緒に食べましょ。ぶどう飴もあるのよ」
「おー!」
 すっかり怒りがしおれてしまった令花は、休憩場所に和樹を案内する。
 宣言通り屋台を全制覇してきた様子の和樹に、自然と頬が緩んでしまった。

 鎮守の森の奥に続く浅い川の中を、手を繋いで進んで行く。
 二人とも逆の手には御神水が注がれた小盃を持っていた。
「無病息災と言っても……。かずくんの命を、私は」
「俺は死んだんじゃない、生まれ変わったんだ」
 微かに声を震わせる令花に、和樹は断言する。
「今度こそ、ねーちゃんを守るために」
 大鏡の前にたどり着いた。和樹は御神水をためらいなく飲み干す。
 繋いだ手に少し力をこめて、令花も御神水を飲んだ。


【夏祭】無病息災を祈って
(執筆:あいきとうか GM)



*** 活躍者 ***

  • 桃山・令花
    この力は、弟の命を償うために…
  • 桃山・和樹
    死んだ?いや、生まれ変わったんだ

桃山・令花
女性 / 人間 / 占星術師
桃山・和樹
男性 / アンデッド / 墓守




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2019/07/23-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[22] 桃山・和樹 2019/08/06-23:47

(ラウルさんの、にこっと笑顔を見て)
おっ。いーじゃねーの。それよ、それ。

それはそれとして、出店のくいもんは一個が小せーから、
大体の規模の祭なら、完食余裕だぜ?
(↑極端な胃下垂です。と、今決めました。
あとで、自由設定に大食い設定を追加しておかねば(笑))

おーしっ!そんなら、一緒にやるか、出店完全制覇!
レッツ・フードファイッ!

令花「かずくん!いーかげんにしなさいっ!ラウルさん、困ってるでしょ!」

冗談だよ、半分冗談。
フードファイトとか言わねーから、うまいもんがあったら一緒に食おーぜっ!
(とお誘いしてみましたが、実際は、すでにプランがちょうど300文字(両方)で動かせないため、「フレーバーお誘い」と思っていただけると助かります。)  
 

[21] ラウル・イースト 2019/08/06-23:31

な、泣いてませんよっ(目をこすり、ふくれ面を作った後、ふっと微笑む)
そうですね、和樹さんみたいな方と友達になったら
楽しそうです。宜しくお願いしますね(にこっと和樹さんに笑いかける)
お祭り、楽しみましょうね。
でも出店全制覇はお腹の容量的にも…(目をそらす)  
 

[20] 桃山・令花 2019/08/06-22:53

(ララエルさんの言葉に、ぱあっと花が咲くような笑顔になって)
嬉しい!ありがとう!仲良くしましょうね♪

和樹「(ラウルさんの肩をバンバン叩いて)泣くなってー!
ついでに、俺達も友達になろーぜ?…いや、もうなった!
アンタみたいの、何だかほっとけねーよ。俺も気持ち分かるからさ。
何でも、力になるぜ。頭使う悩みは、ねーちゃんに聞くけどさっ」  
 

[19] ララエル・エリーゼ 2019/08/06-22:37

きれーな声…りちぇ…は、怖くない…
(リチェルカーレさんの顔をぺちぺちと触る)
お祭り…ラウルと一緒におねがいしにいくの…
へへ…たのしみ。

ラウル:(リチェルカーレさんに囁き)
…ありがとう、リチェルカーレ。

ララエル:(令花さんに視線を移す)
れいか…れいかお姉ちゃんっていうの…?
れいかお姉ちゃんも…守るひとがいるの…?
じゃあ…おんなじ…私とれいかお姉ちゃん…お友達…

ラウル:令花さんまで…ありがとうございます…
(資料にぽたりと一粒涙が落ちる)  
 

[18] 桃山・和樹 2019/08/06-22:25

みんな、ありがとよっ!
教団の先輩方は、みんな優しーなっ。

ねーちゃんは、色々あったから、みんなにあったかく迎えてもらって、本当に嬉しいというか、安心してると思う。

その分、みんなが何か困ってたら、俺も何か役に立ちてーもんだな。

まっ、今日のところは、祭だ祭だ!
もーすぐ出発だもんな。
俺は出店全部制覇するつもりだから、腹減らしとかなきゃ!

令花「かずくんったら、結局食い気なんだから」(微笑む)  
 

[17] 桃山・令花 2019/08/06-22:19

ララエルさん、私は、令花。
「ももやま れいか」。

ラウルさんは、どんなときも側にいてくれるはずよ。
ラウルさんほど頼りになるわけではないけど、私も、ララエルさんが不安なときは、力になりたいな。

…そうね。私も、かずくんを守らなきゃ、
今度こそ、失わないように、って思ってる。
おんなじだね。

私たち、お友だちになれないかな?  
 

[16] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/06-20:08

(ララエルちゃんの様子に眉を下げた後、優しい声で)…怖くないよ。今日はお祭りだもの、ラウルさんと一緒に楽しんで。ね?
令花さん、和樹さんはごきょうだいでしたっけ。仲良しさんで羨ましいです。
教団のお仕事は戦闘だけじゃないですし、お互い頑張りましょう。
無茶や怪我には十分気をつけてくださいね。  
 

[15] 大宮・成 2019/08/06-19:25

…強くなりたいなんてにのみたいな事言ってる…。
先輩って言ってもまだ実戦経験も少ないし戦闘面で教えられる事はあまりないと思うけどよろしく。


仁乃:ララエルさん…(かける言葉に迷ってる)  
 

[14] ララエル・エリーゼ 2019/08/06-17:19

(令花さんに視線を合わせようとするが、瞳が
虚空をさ迷う)

ベリアルに…なるところだった…?
ベリアルに…
お姉ちゃん…だあれ…?
ラウル…ラウルが私のそばにいてくれるかな…
お姉ちゃん…守ってもらったの…?
私もラウルを…守るの…(クスクスと笑い出す)  
 

[13] ラウル・イースト 2019/08/06-17:07

資料を拝見しましたが、令花さんも大変な思いを
されたようですね…(少し俯き)
それでも和樹さんがいたから、助かったんですよね。
何だか親近感を感じます。
僕は…ララエルがベリアル化しそうになっても
必ず助けます(和樹さんに視線を向け、力強く頷く)  
 

[12] 桃山・令花 2019/08/06-13:59

(ララエルさんの様子を見て)
かずくん…あの子の様子、他人とは思えない。

(駆け出して、再び目線を合わせます)
あのね、私、教団に来る前に、ある魔道書に取りつかれてしまったの。
もう少しで、べリアルになるところだったわ。

でも、今ここにいる。弟のかずくんが、パートナーになって、守ってくれたからなの。

ララエルさんにも、こんなに優しいパートナーさんがいるじゃない。
だから、きっと大丈夫。ね?

(※自由設定をもとに、少し「攻めた」ロールプレイに挑戦してみました。
不適切でしたらごめんなさい。その場合はスルーしていただけたらと思います。)  
 

[11] ラウル・イースト 2019/08/06-08:56

ララ、仁乃さんが心配してくれてるよ。
仁乃さんの事覚えてるよね?

ララエル:頭が痛いの…ううう…
ベリアルになりたくない…っ

ラウル:ララエル…。仁乃さんもすみません…
(視線を令花さんたちのほうへ向け、クスクス笑う)
はい、初めまして。…いや、すみません、楽しい方たちだなと。僕は戦闘が苦手なので、こちらこそ
色々教えてください(柔らかく微笑む)  
 

[10] 桃山・和樹 2019/08/06-00:27

おおっ、ニホンの人だ。何か安心するな。
桃山和樹だ。よろしくな!

仁乃ちゃんっていうんだな。褒めてくれてありがとよっ!
俺ってば、元気だけがとりえだからさ!

令花「また調子に乗って!だめよ!ごめんなさい、ほんと・・・」
(↑本人は気づいていないが、若干嫉妬も入って、怒ってるのかも・・・ブラコンなんです)

ねーちゃん、何怒ってんのさー。
おっ、成くんはアンデッドで墓守なのか!俺とおんなじ、てことは直上(ちょくうえ)の先輩だな!
戦い方とか、色々教えてくんねーか?
(真面目な顔になって)俺、早く強くなんなきゃいけねーんだ・・・
(↑というロールプレイをしてみましたが、今回任務に関係ないので、あまり気にされなくても大丈夫ですm(__)m )  
 

[9] 桃山・令花 2019/08/06-00:18

リチェルカーレさん、シリウスさん。
シルシィさん、マリオスさん。またご一緒できて嬉しいです。

シルシィさん、お役に立てて良かった。
教団に来たばかりで心細かったから、誰かの役に立てて本当に嬉しかったんです。

和樹「こーいう性格だからさ。こっちからお礼言いたいぐらいだぜ!」

ラウルさん、(気持ちかがんで目線を合わせて)ララエルさん。初めまして!
お二人ともお若いのに、ずいぶんしっかりしてますね~(何故かお母さん目線)

和樹「俺たちハタチなのに、十代に微笑ましく見られてるぜ・・・(苦笑)
   でも、先輩だからいっか。色々教えてくれよなっ!」  
 

[8] 神楽坂・仁乃 2019/08/05-23:47

令花さんと和樹さんははじめましてですね。
神楽坂仁乃とパートナーの大宮成です。よろしくお願いいたします。

和樹さんは元気な方ですね。(内心で微笑む)

ララエルさんは大丈夫…?でしょうか…。(ララエルんの様子をちらりと伺う)  
 

[7] ラウル・イースト 2019/08/05-22:03

令花さんと和樹さんは初めましてですね、
どうぞ宜しくお願いします。
(資料に目を通して兄妹だと知り、
微笑ましい兄妹だなと目尻を緩める)

し、シルシィちゃん、僕の事はラウルでいいよっ
そんな、様だなんて…
(マリオスさんに囁き)そ、そうでしたか。
可憐な女性にそれは失礼な事を…

ほら、ララエル。リチェルカーレとシルシィちゃんだよ。知っているだろう?

ララエル:りちぇ…? しるしい…?
誰…? 誰…わからないよお…怖いよお…

ラウル:ララエル…ごめんよ、リチェルカーレ、シルシィちゃん…
(僅かに項垂れる)  
 

[6] シルシィ・アスティリア 2019/08/05-20:46

シルシィ・アスティリアとマリオス・ロゼッティ。
どうぞ、よろし、く…?

(ラウルさんに頭を撫でられて一瞬止まる。後、ふわりと一礼)
ラウル様もお変わりなく。
お久しぶりでございます。ララエル様も…、(ララエルさんの方を見て僅かに眉をひそめた)
…奉納の、ご利益があるといいですね。(ララエルさんに向けてちょっぴり微笑んで頷く)

マリオス:(こっそり溜息をついてからラウルさんに囁く)
     すみません。シィは最近子供扱いに敏感で…。気にしないでやってください。
     
     僕たちもお祭りを眺めてから奉納に参加すると思います。

(思い出したように)あ、桃山さん、この前は、浴衣の着方を教えてくれて、どうも、ありがとう。
(ぺこりとお辞儀)  
 

[5] 桃山・令花 2019/08/05-17:44

お世話になります。桃山令花と、弟の和樹です。
よろしくお願いいたします。

和樹「みんな、よろしくなー!」

こら、かずくん!丁寧にご挨拶しなきゃだめでしょ!

和樹「そうおこんなよ~。明るくて良いって言ってくれた先輩もいるんだぜ」

す~ぐ調子に乗るんだから!
こんな感じで恐縮ですが、よろしくお願いいたします(一礼)  
 

[4] リチェルカーレ・リモージュ 2019/08/05-07:38

リチェルカーレです。パートナーはシリウス。
今回は知り合いの方が多くてうれしい。
ラウルさんこんにちは。ララエルちゃんも…(心配げに見つめた後、微笑んで手を降る。)

大切な人の無病息災、お願いしたいですよね。どうか皆様にとって、すてきな時間となりますよう。  
 

[3] 神楽坂・仁乃 2019/08/05-00:45

神楽坂仁乃とパートナーの大宮成です。
お久しぶりの皆様はお久しぶりです。

私もパートナーの無病息災を祈りたく少し祭りの方も楽しんでから奉納に参加しようと思っています。奉納に参加する皆様の祈りが届きますように。


 
 

[2] ラウル・イースト 2019/08/04-22:48

こんにちは、僕はラウル。この子はララエルといいます。
リチェルカーレはこの間ぶり、シリウスさん、ご無沙汰しております(深々と頭を下げる)
仁乃さんと成くんはお久し振りです。
シルシィちゃんとマリオスさんもお久し振りです。
イースターの時以来でしょうか?(シルシィちゃんの頭を撫でる)

僕たちは奉納をメインに参加しようと思っています。
ララエルの無病息災をどうしても祈りたくて。