対ベリアル戦闘訓練
簡単 | すべて
8/8名
対ベリアル戦闘訓練 情報
担当 久木 士 GM
タイプ ショート
ジャンル 戦闘
条件 すべて
難易度 簡単
報酬 ほんの少し
相談期間 5 日
公開日 2018-04-18 00:00:00
出発日 2018-04-26 00:00:00
帰還日 2018-05-06



~ プロローグ ~

「どうしたどうした新人ども! そんなんじゃ『イレイス』にベリアル食わせる前に、てめえらの魂が喰われちまうぞ!」
 春のうららかな昼下がり。教団本部の広場に、若い教団員の怒声と浄化師たちの叫びが響く。彼らは初の戦闘任務を直前に控えた新米浄化師たちで、ペアの戦術や魔喰器の最終調整を兼ねた訓練に参加していた。ここには魔術鍛冶屋に所属する鍛冶師たちも同席しており、参加者が装備や感覚に不調を感じた際は即座に調整を行えるようになっている。

 浄化師たちの命を繋ぐものにして、世界の救済に不可欠の存在。それが『魔喰器(まぐいき)』や『イレイス』と呼ばれる武器だ。
 ベリアルは自らの元となった生物や、怪物に変化してから喰った生物の魂を鎖で縛っている。魔喰器はその鎖を喰うことで囚われた魂を解放し、ベリアルを滅ぼす武器だ。使用には並々ならぬ魔術への理解か、常人を凌駕する強大な魔力が必要とされるが、浄化師ならばその問題は既にクリアしている。

 だがその一方で、武器は使用者の精神状態に浅からぬ影響を及ぼす。これが、滅びに抗うために得た力の代償だとでも言わんばかりに。
 『アウェイクニング・ベリアル』や『覚醒』と呼ばれる重篤な精神疾患は、「存在理由を見失う」ことや「存在理由に傾倒しすぎる」ことで発症するケースがほとんどだが、魔喰器の捕食欲求が満たされないために発症したという例も稀にある。後者については祓魔人や喰人が教団に所属している限り、ベリアル討伐指令を避けることはできないためほとんど見られない。しかし何らかの理由で武器がベリアルを喰えなくなったとき、覚醒に陥ることが多い。

 また魔喰器の力を完全に解放するには、使用者の血を武器に喰わせる必要がある。しかし魔術の知識を持たない一般人や、魔力の安定していない祓魔人・喰人がこれを使用した場合には、必要以上の血を喰われて死に至る。喰われた者は干からびるように体が朽ち、最後には砂となって消えてしまうのだという。
 そのため薔薇十字教団では、教団員の安全と魔喰器の保全のため、契約を済ませて魔力を安定させる術を身に着けた浄化師にしかこれらの使用を許可していない。そして魔喰器との接触を必要最低限に留めるため、『口寄魔方陣』による装備の展開システムを完成・実用化させていた。

 さて、ここまで説明を聞いた者は「何故この武器には、こんな致命的な欠点が存在しているのか」と考えることだろう。だがその問いについての答えは、驚くほど単純だ。なぜならば『魔喰器』は、生け捕りにしたベリアルから作られているのだから。


 魔喰器はベリアルの形状を変化させ、再生能力と殺戮衝動を抑え込んだうえで作られる。この武器がベリアルの鎖を断ち切ることができるのも、捕食欲求を持っているのも、武器になる前は「ベリアルそのもの」だったことが原因だ。激しい戦闘で魔喰器が損傷あるいは破壊された場合、一日程度で完全に復元されて再使用可能になることの理由も、元となった「素材」の驚異的な再生能力を利用しているためだ。

 ベリアルを魔喰器へ完全に作り替えることが可能になったのは、今からほんの十年前のこと。人間がベリアルを滅ぼせるようになったのも、教団に所属する『ヴェルンド・ガロウ』という名の魔術鍛冶職人が、1708年にこの技術を確立してからだ。
 彼は捕らえたベリアルの形を変化させると、そこで記憶させた武器形状の維持と復元にのみ再生能力を行使できるよう「加工」を施す。魔喰器の形状自体も、オーソドックスな剣や銃から大鎌や盾まで実に多くの種類が存在し、種族やアライブの戦闘スタイルに合ったものを選択することができるという高い柔軟性を持っている。

 浄化師の生命に関わる重大なデメリットと、それを受け入れても余りあるほどのメリットを併せ持つ魔喰器。
 魔喰器という毒でベリアルという毒を制するのが、教団の、そして自力での救済を余儀なくされた人間の戦い方だ。


 再び、教団本部訓練場。小休止を入れた指導役の教団員の元に、一人の教団員が真新しい書類の束を渡す。指導役の男は古傷だらけの腕や顔をタオルで拭うと、クリップで纏められた用紙を一枚ずつ捲っていった。
「対ベリアル戦闘訓練……もうそんな頃か」
 男は遠くを見遣ってから、手元の書類に魔術でサインを入れていく。

 対ベリアル戦闘訓練では、「ファントムトレース」と呼ばれる訓練用の軍事魔術によってベリアルの幻影を生み出す。それを相手に実戦形式の訓練を行う点が、通常訓練との最大の違いだ。
 この魔術は幻影の戦闘能力や数を自由に調整できるため、参加人数に応じて最も効果的な条件下で訓練を行うことが可能だ。実体を持たない幻影の攻撃は、当たった箇所に魔力でマーキングを施すもの。この色の濃淡と着色部位から戦闘不能と判定された者や、装備に重大な異常があると判断された者は、即座にフィールドから強制離脱させられる。この際魔喰器に不具合があった場合は、訓練に同行する魔術鍛冶師が簡易調査と応急手当てを行うことになる。

「調整は俺も手伝うと伝えておいてくれ。新人を一人でも多く長生きさせたいのは、俺も同じだ」
 指導役の男は確認を終えた紙束を教団員に渡すと、訓練の再開を宣言した。
「浄化師は教団にいる限り――いや、生きている限り、戦いから逃げることはできない。それなら戦う術を叩き込んでから、戦場に送り出してやりたいんだ。あいつらを最初のパートナーみたいな目に遭わせるのは、御免だからな」
 男はベンチにタオルを放り投げ、口寄魔方陣で魔喰器と防具を再展開する。その顔には、大きな傷が走っていた。


 指導役の男は、最初のベリアル討伐任務で最初のパートナーと右目を失った。原因は口寄魔方陣の展開ミスと戦術の調整不足。それを後悔し続けた彼はひたすら修練に励み、二人目の適合者に出会ってからは以前よりも慎重に、そして熱心にベリアル討伐任務に当たった。今ではその経験を買われ、新人浄化師たちの最終調整に臨時の指導役として呼ばれるまでになっている。
 新人たちを自分と同じ目に遭わせたくない。その一心で彼は新人たちの訓練を引き受ける。そして今では、ある噂が教団内で囁かれるまでになった。「あの先輩教団員の訓練に参加すれば、どうも長生きできるらしい」と。


 教団司令部1階、指令掲示板前。多くの浄化師が集うこの場所に、新たな指令が貼り出された。
「対ベリアル戦闘訓練 参加者募集中  詳細は司令部1階受付まで」

 本格的な討伐任務を受ける前に、あなたとパートナーの命を預ける戦術や魔喰器の調整をしてみるのも悪くないかもしれない。


~ 解説 ~

●訓練の概要
参加する浄化師が力を合わせて戦い、ベリアルの幻影を全滅させることが目的です。

終了時に戦闘不能や負傷の判定を受けた人数が少ないほど基礎評価が高くなります。
連携や、戦闘中の役割分担が上手く機能していた場合、
また想定よりも短い時間で戦闘が終わった場合は、基礎評価に加点されます。

攻撃を受けた場合は部位に魔力でマーキングが施されますが、回復魔術を使えば色は薄れます。
回復は実際の戦闘と同じように、早め早めに行いましょう。


●訓練のフィールド
今回のフィールドは、首都エルドラドからほど近い場所にある古びた遺跡です。
元々は広場だったようで、遮蔽物は石柱や石像の残骸がいくつかある程度です。

フィールドは石畳の敷いてある500m四方の正方形の範囲です。
幻影はどの方向から飛び出してくるか分からないため、
近接戦が得意なアライブは苦手なアライブをいつでもかばえるように気を付けておくと、
戦闘の序盤を有利に進められるでしょう。


●敵の詳細
幻影はスケール1・狼型のベリアルをモデルとしています。
能力は標準的で、スピードに優れていますがパワーは低めです。
実際のベリアルと同じく、イレイスによる攻撃でしか有効な攻撃を与えられません。

幻影の攻撃は牙による噛みと、触手による突き・打撃の3種です。
身体のどこかには弱点となる魔方陣が存在しているので、
観察能力や探知能力に自信がある場合は探してみるのもいいでしょう。

一人に攻撃が集中すると立て直しが難しくなるので、
参加者全員でターゲットの取り方や戦闘中の位置を意識してみましょう。


●最後に
今回は実戦形式の訓練ですので、アイテムなども全て使用可能です。
自分の戦い方やアライブの得意不得意をしっかりと把握しておきましょう。

ですが、訓練に参加する他の浄化師たちとの連携だけはお忘れなく。
今後の任務で窮地を救ってくれるのは、心強い仲間として同行する浄化師たちだけなのですから。


~ ゲームマスターより ~

PCの皆さま、PLの皆さま、こんにちは。久木です。

浄化師となったPCたちがいずれ経験しなくてはならないこと。
それがベリアル討伐の任務です。

浄化師になるまで戦闘経験が無いPC、次の任務に向けての調整をしたいPC、
あるいは戦闘に慣れているけれど、腕が鈍るのが嫌で常に訓練をしていたいPC等。
本エピソードは、そんな浄化師たちに訓練の場を提供することが目的です。


この指令は浄化師の訓練であると同時に、PLの皆さまの「戦闘任務の練習」でもあります。
今後受けるかもしれないベリアル討伐指令に備えて、
ここで作戦の練り方などを練習されてみるのはいかがでしょうか。

初めは誰もが初心者です、戦闘が苦手でもどうぞご心配なく。
それでは皆さまのご参加、お待ちしております。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

モルテ・フューリー アイリス・フーリエ
女性 / アンデッド / 断罪者 女性 / エレメンツ / 占星術師
【目的】
幻影ベリアルの殲滅


【基本戦術】
基本的に全員で固まって行動(後衛・中衛を中央に配置?)
 索敵・陽動等で一時離れる場合は孤立や奇襲に注意
周囲に敵がいなければ外周沿いに索敵しながら移動(最初は初期位置から角へ)
 付近に遮蔽物がある場合は少数で索敵に向かい、必要に応じて釣り出しを試みる
敵を発見したら交戦開始(陽動・誘導・攻撃・敵の観察等)
 孤立や奇襲にも引き続き各自で注意する  

【行動】
索敵の際、アイリスは『魔力探知』を行い、潜伏又は奇襲しようとしている幻影ベリアルを探す

【戦闘】
モルテ:味方への攻撃を庇うことも考えつつ、攻撃を行う。
アイリス:中衛から援護。ベリアルの急所を的確に狙う。
トウマル・ウツギ グラナーダ・リラ
男性 / 人間 / 断罪者 男性 / 生成 / 陰陽師
◆目的
ベリアルの幻影殲滅

◆行動
口寄魔方陣展開タイミングは仲間に合わせる
戦闘開始時に魔術真名宣言
以降、仲間と連携

広場角を初期位置と定め外周沿いにベリアル索敵、討伐
本隊と別働に分かれる際は本隊に留まり陣形維持。
陣形は中央に後衛中衛アライブ。周囲を前衛が囲む

攻撃集中を避けるため一人飛び出した仲間や
負傷者には声掛け掩護

◆戦闘
グラの呪符による通常攻撃でベリアルの勢いを殺ぎ
次いでトウマルが剣で応戦。
敵数によってMP残に気を付けるが
魔方陣発見時点で敵の体力が大きく残っていたり
複数敵と対峙時はJM2

グラは眼前に集中しがちなトウマルにかわり
戦場全体看視

◆索敵
見える範囲の敵討伐後
グラの天空天駆で遮蔽物影の残敵確認
アリアド・ルミナル エメラド・ルミナル
男性 / ヴァンピール / 狂信者 男性 / ヴァンピール / 断罪者
狼型のベリアルとの戦闘。
訓練だろうと何だろうと、所詮は幻影との戯れだ。早く終わらせるぞ。

エメと強く音を鳴らしながら手を合わせ、魔術真名を唱える。

私たちは陽動としてベリアルを直接攻撃に仕掛けよう。
捧身賢術で魔力を上げ、出現したベリアルに攻撃する。
背後は任せたぞ、エメ。

…なるほど、エメ、私の背中と背中を合わせてベリアルの背後を取られないようにするのか
他のエクソシスト達をフォローするために声かけあってローテーションでいけるか?

戦闘
アリアド:捧身賢術→5R経過まで通常攻撃→捧身賢術
エメラド:クロス・ジャッジ→魔力を尽きたら通常攻撃
ルーノ・クロード ナツキ・ヤクト
男性 / ヴァンピール / 陰陽師 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
■目的
離脱者無しで訓練を完遂する

■索敵
周囲に敵がいなければ全員で移動しつつ索敵
最初は初期位置から角へ
その後外周沿いに移動する

ナツキは後衛を守れるよう構える

ルーノは一時離れる者への奇襲、包囲を警戒
発見次第攻撃し妨害する

■交戦
敵を見つけ次第攻撃に移る
味方から離れず行動

ナツキは味方が対応していない敵や後衛へ向かう敵を優先して攻撃
また離脱者を出さない為、集中攻撃を受けたり負傷者・消耗の激しい者は庇い、加勢する

ルーノは奇襲警戒&敵を観察し魔法陣を探す
奇襲は味方へ警告、攻撃で妨害
敵が体を庇う様子を見せたら弱点を疑い、庇う箇所への攻撃をナツキへ指示
対象へ攻撃し隙を作り、ナツキが「クロス・ジャッジ」をぶち込む
シルシィ・アスティリア マリオス・ロゼッティ
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / 人間 / 断罪者
目的
戦闘経験を積む
  
行動
全体
基本全員纏まって行動。(中後衛、重傷者は中央に配置?)
初期位置から角、外周沿いに移動しながら索敵、遭遇した敵と戦闘。お互いにフォロー。
遮蔽物の陰等必要に応じて陽動を行う。

PC
シルシィは中衛、マリオスは前衛。
基本、本隊で戦闘。通常攻撃、アライブスキル使用。

索敵は…、周囲に注意、くらい、ね。
魔方陣も(特にシルシィは)敵全体を見て、見つけたら仲間に伝達。
魔方陣が体の横や後ろにあるなら、だれかが正面で注意を引きつけている間に、他のひとが回り込むとかするべき?
他に敵がいなければだけど。必要ならどっちでもやるから。
他はスピードに優れる、だから離れていても油断しないほうがいいかも。
アユカ・セイロウ 花咲・楓
女性 / エレメンツ / 陰陽師 男性 / 人間 / 悪魔祓い
◆作戦(全体)
基本的に全員が固まって行動
一時的に別行動する場合も離れすぎず、フォローに入れる距離を保つ

開始後、フィールドの角へ移動
その後外周に沿って移動しながら敵を撃破
遮蔽物がある場合は少数で索敵、敵を発見したら本隊の場所まで誘き寄せる

どの場合も敵に遭遇次第掃討

齟齬ある場合は仲間に合わせる

◆作戦(二人)
最初に魔術真名を唱える

互いに背中を守り合うつもりで臨む
アユカの魔力探知でベリアルの位置を探りながら移動
必要あれば索敵のため遮蔽物を背に偵察、二人で交戦することにならないよう注意

戦闘時は後方からの攻撃で前衛を支援
複数敵を相手取る場合は動きを止めるため足元狙いの攻撃で牽制
同時に敵を観察し弱点を探る
薙鎖・ラスカリス モニカ・モニモニカ
男性 / アンデッド / 陰陽師 女性 / 人間 / 魔性憑き
■目的

ベリアル幻影全滅。

■行動

事前に仲間と確認し、行動をすり合わせる。
射撃者及び負傷者を囲む円陣(壁際では壁を背にした半円)を仲間と形成。
確認方向分担し周囲警戒。
敵と遭遇し次第交戦。
交戦中も他方からの敵を適時確認。
周囲の敵殲滅後、隊列維持しつつ外周沿いから渦を描くように移動し索敵・交戦。

薙鎖はSH1常用。
常に手薄な味方後衛を庇護可能な位置確保。
触手で味方後衛を狙える敵がいる場合待機し、攻撃受けた味方後衛を庇護し防御。
上記非該当なら、仲間の攻撃対象及び敵属性(味方魔力探知使用者に魔方陣位置・色確認)を鑑み、一番倒し易い敵を攻撃。

モニカは前衛。BD1常用。
突出せず味方後衛への敵進路を阻みつつ攻撃。
ロス・レッグ シンティラ・ウェルシコロル
男性 / ライカンスロープ / 拷問官 女性 / エレメンツ / 陰陽師
■目的
陽動&釣り出し

■行動
初めは皆と共に索敵
陣の守りに余裕できれば一緒に陽動する仲間と共に個人行動へ

フォローし合える位置へ
物陰がある場所は慎重に
敵の数が多い強い時は無理せず陣地へ
攻撃を受けつつ距離を離さないようにして敵を皆の元へと誘う

・各々
ティは光明真言詠唱で防御力アップ
ロスが前でティがその背後
初めは皆と一緒に陣を組み戦闘
触手はティが呪符で攻撃
ロスは敵が近付いたら払うように攻撃

ティは魔力探知による魔力の流れ確認
陣地を組んでいる時は陣の内部に変な魔力の流れがないか
陽動でフィールドに出た時は物陰等要注意しながら確認

陽動中は
ほぼ背中合わせで行動
お互い盾をロスは前に構え
ティは後ろに盾を向け奇襲に備える


~ リザルトノベル ~

 首都エルドラド近郊、閃緑広場遺跡。対ベリアル戦闘訓練に参加するあなたたちは、ここに集められた。訓練開始の時刻になると、指導役の男性教団員があなたたちを見回して名乗る。
 指導役のデニス・レオンハルトは二十代後半と思しき竜型のデモンで、十五歳で浄化師となってから十年以上も戦い続けてきたのだという。彼の顔には大きな傷が走っており、右の角は途中から折れていた。それは最初の任務――つまりは最初のパートナーを失った時に受けた傷だという話は、教団内でも有名だった。

 訓練のサポートを行うのは、彼のパートナーであるヨウジ・キリサワという喰人と、オーレリア・ハンプトンという魔術鍛冶師。キリサワは定式陣の微調整を、ハンプトンは魔喰器の応急処置と装備の確認を担当するのだという。魔喰器を修理できるのは教団でもヴェルンド・ガロウだけなので、彼女がここで本格的な調整と修理を施すことはできない。彼女は診断書を作り、浄化師への影響を最小限に留めるための処置をするだけだ。


「まずは8組の浄化師の参加、嬉しく思う。お前たちを万全の状態で任務に送り出せるよう、俺も全力で監督しよう」
 彼がよく通る声で言うと、『マリオス・ロゼッティ』が小さく呟いた。
「訓練用の軍事魔術を使った模擬戦、ね。浄化師は貴重だから、未熟なまま送り出して失うわけには行かないか」
「……? どうかしたの、マリオス」
「ん、何でもない。実際、安全に訓練できるのは悪いことじゃないからな。……ああ、シィは僕の後ろに居るんだぞ?」
 マリオスの過保護は今に始まったことではないが、これは訓練だ。守られてばかりでは意味がない。隣に居た『シルシィ・アスティリア』は、少し表情を曇らせた。

「では、訓練の開始はこれより10分後。それまで各自、準備運動などしておくように!」
 レオンハルトは踵を返すと、キリサワやハンプトンと最終確認を行うために少し離れた場所へ行った。彼が歩いていくのを、『薙鎖・ラスカリス』は緊張した面持ちで見ていた。パートナーの『モニカ・モニモニカ』はそんな彼の心情を知っているのか、ただ優しく微笑んでいる。

「良かったな、ティ。救急箱使えて」
「はい、ロスさん。キリサワさんが箱の中身を入れ替えて、マーキングを消せるようにしてくれたみたいです」
 そう話すのは、『ロス・レッグ』と『シンティラ・ウェルシコロル』。彼らはこれが最初の任務だ。ティは緊張しているようだが、ロスはそうでもないように見える。

「あ、開始まであと5分だよ、ナツキ。事前に決めた通り、そろそろみんなを呼ばないと」
 制式の懐中時計で時刻を確認したのは、『ルーノ・クロード』というヴァンピールの男性。彼の相棒であるライカンスロープの『ナツキ・ヤクト』は、開始が待ちきれないのか、勇み足気味になっていた。
「落ち着いて臨めば問題はないさ。焦らず、ね」
「なんだよ、俺は落ち着いてるぜ? 大丈夫だって!」
 ルーノは、いつもの人当たりの良い笑顔で受け流す。彼が他の参加者に声をかけると、時計を持っていた浄化師は揃って時刻を確認し、全員が走ってフィールドの角に移動する。


「ほう、最初は角で円陣を作るか。考えてきたな。キリサワ、何か言ってやれ」
 参加者たちが見える位置に移動したレオンハルトがパートナーを促す。すると、どこからともなく声がした。
「フィールドをこれだけ広くしたのは、参加者同士を分断しやすくするため。だから、一次試験は合格かな」
 彼は魔術を使って話しかけているようで、彼の本体は随分と遠くに居た。この定式陣は改良型で、陣の調整をする者は遠方からフィールド内の状況を確認でき、多少の制約はあるものの会話のやりとりも可能となっている。だがこの改良型の陣は未だ小型化されておらず、今回のフィールドが広いのはそのためでもあるのだと、柔和そうな声は語っていた。
「ハンプトン君があと1分だってさ、デニス。準備して」
「ああ、任せておけ」
 そう言うとレオンハルトは、大きな翼を広げて上空へ舞い上がる。高度はそれほどでもないが、フィールド全体が一望でき、かつ幻影の攻撃が届かないような高さで彼は浮かんでいた。

「見てよアル! こんな広いところ、どうやって見るのかと思ったら!」
「ああ、意外だった」
 円陣の外側に居た『エメラド・ルミナル』は驚いた声を上げるが、兄の『アリアド・ルミナル』は動じていないようだった。このヴァンピールの双子も、今回が初任務だ。
「訓練だろうと何だろうと、所詮は幻影との戯れだ。早く終わらせるぞ、エメ」
「そう言って舐めてかかると、痛い目遭っちゃうよ!」
 エメラドは少し緊張しているようで、軽口を叩いてはいるものの膝が震えていた。アリアドはからかうように弟に話しかけるが、それでも弟の体調を心配しているようだった。



「それではこれより、対ベリアル戦闘訓練を開始する! 武装を展開せよ!」
 レオンハルトが上空から開始を宣言すると、参加者たちは一斉に口寄魔方陣を展開する。これが初めての使用だった者も少なくないが、全員が問題なく装備を出現させていた。それと同時に、遠くから複数の咆哮が届く。
「全員、よくやった! ちなみに幻影の数は俺にも分からん、後は思い切りやれ!」
 そう言うと、彼は更に高く舞い上がる。新人たちの戦いに口や手を出す気は、どうやら無いらしかった。

「あの先輩、結構適当だねー。かーくんもそう思わない?」
「まあ……。それよりも、アユカさんの背中は私が守ります。どうか傍を離れないでください」
 上空のレオンハルトを見上げて呟いたのは、『アユカ・セイロウ』と『花咲・楓』の二人。彼女たちも今回の指令が、浄化師としての最初の任務だった。

「では皆、事前に決めた通りに。いつも通りにやれば、やっていけるだろう」
「モルテ。余裕を見せるのはいいけど、あまり前に出すぎないでよ?」
 本能的な恐怖と嫌悪を呼び起こすベリアルの咆哮を物ともせず、『モルテ・フューリー』は躊躇うことなく剣を地に突き立て、右手を剣に添える。『アイリス・フーリエ』はパートナーの左手を取ると、指を絡めて二人で詠唱した。
「――星降る夜の誓いを、此処に。」
 二人に、強力な魔力が満ちていく。口火を切った彼女たちに続いて、残りの浄化師も次々に魔術真名を口にした。

「――滿たせ」

「翠色の双星よ、幸運の光を照らし給え!」

「その牙は己の為に!」

「我らの意志の元に!」

「雨のち、希望咲く!」

「――束縛の鎖を断ち、我と我らが腕にて抱こう」

「守り抜けなかった自分達の心に楔を」

 互いの腕をクロスさせる者、二人の拳を突き合わせる者、相手の手首を掴む者、儀式のように片手で音を鳴らす者。動作は様々だが、彼ら全員がこの言葉に絶対の信念を込めていることは疑いようもない。

「実戦形式だけど、訓練だしな。試したい事はいろいろある。それに、相談の時は皆に助けられたし、頑張らないと」
「そうですか。トーマがそう言うのでしたら、私も頑張りましょう。援護しますよ」
 装備の展開を終えて、『トウマル・ウツギ』と『グラナーダ・リラ』は身構えながら話す。彼らは一度戦闘任務を経験しているが、それでも実戦経験に乏しいことにあまり変わりはない。二人はこの訓練で、お互いの戦い方を確認しようとしていた。


「全員、見どころがあるじゃないか。結果が楽しみだよ」
 レオンハルトは上空で一人呟く。定式陣を通してそれを聞いたキリサワは、静かに微笑んでいた。



「それじゃ、まずは移動と索敵だな!」
 素早いナツキが真っ先に飛び出す。少なくとも敵は居ないように思えた。
「――待って! 止まって、ナツキさん!」
 シルシィが叫ぶ。ナツキが怪訝そうな顔で立ち止まると、アイリスが続けて話す。
「敵よ。近くに2体、遠くに4体。突出すると囲まれるわ」
 彼女たちはそれぞれに探知を行い、互いの情報を重ね合わせることで敵のおおまかな位置を把握していた。ナツキは二人に感謝して、その場で呼吸を整える。
「――強い魔力が1つ。すぐには来ませんが、増援は1体です」
「『魔力探知』で探った最新のベリアルの位置、みんなに伝えるね」
 シンティラが不自然な魔力を探り当て、アユカが更新した敵の位置情報に従い、陣形を円から前衛と後衛の2段の横列へと変更する。初戦闘の浄化師が何組かいるとは思えない、淀みない連携だった。

「では私は、上空から見落としがないか確認しましょう」
 言うが早いか、リラが大きく翼を広げて飛び立つ。見落としが無いことを彼が大声で伝えると、少し上で飛んでいたレオンハルトと目が合った。
「天空天駆による索敵、新米にしては上出来の発想だ。お前もデモンならば知っているとは思うが、飛行中の我々は驚くほど無防備だ。遠距離攻撃型や飛行型の敵とやり合う時は注意しろよ」
「口出し、しないのでは?」
 それを聞いたレオンハルトは、「ただ感想を言っただけだ」とにやりと笑う。リラは男から視線を外して地上へと舞い戻り、彼に向けられる子供のようなトウマルの瞳からもそっと視線を逸らすのだった。

 獣の咆哮が響く。それは幻影から発されたものとはいえ、人間の心をかき乱すのには十分だった。
「いよいよだな。行くぞ」
 先行して飛び出したナツキに続いて、モルテが剣を構えた。各自が常解魔術を使用して戦闘態勢を整える。モルテとナツキが幻影1体に攻撃すると、もう一方の幻影は触手を円陣中心に向けて放った。
「――――っ、外したわ! やはり精度に難ありね、占星儀って武器は!」
「カバーしますよ、アイリス」
 地上に降りたばかりのリラが九字を切ると、升目状の衝撃が触手を1本切り刻む。
「もう1本はワタシが引き受けるよ。守ってあげるから、安心してね」
 後衛に居たモニカが飛び出し、触手と後衛の間に割って入る。彼女は流麗なステップで攻撃を全てかわし、触手をナイフで細かく刻んだ。

「弱点の位置、分かりました! 2体とも顎の裏側です!」
「攻撃前後の隙を狙って。大丈夫だナツキ、焦らずね!」
 幻影の体に浮かんだ魔方陣を見つけ、シルシィとルーノが伝達する。二人が無防備になった隙をついて、もう1体の幻影が後衛めがけて突っ込んでくる。
「――させません」
 薙鎖は一足踏み込んで、銅の小盾で攻撃を防ぐ。動作の隙はやや大きいものの、彼は手本通りの美しい型で受け流して幻影を側方へと追いやる。ルミナル兄弟は続けざまに攻撃を仕掛けたが、アリアドの魔弾はあと一歩のところで避けられる。
「外したか。エメ、任せた」
「うん、任せてよアル! ――クロス・ジャッジっ!」
 敵が飛びかかる隙を突いてエメラドが鎌を振り抜き、幻影の下顎に十字を刻む。体力のほとんどを削られた敵は唸り声を上げ、魂を縛る鎖をあらわにした。囚われの魂もおそらくは幻なのだろうが、その姿はひどく哀れに見えた。
「アンタの魂、解放してやる。……幻に言っても仕方ないか」
 すうっと息を吸い込み、トウマルが剣を振り下ろす。鎖は断ち切られ、幻影は消滅した。魂の幻は、微笑んでいたように見えた。

 モルテとナツキが戦っていた幻影は、二人の攻撃によってかなり痛手を負っていた。そこにマリオスがもう一度斬撃を叩き込むと、やはりこちらも同じように鎖をあらわにする。
「ロスさん、行けますよ!」
「よっし、任せろ、ティ!」
 シンティラが幻影の動きを封じると、ロスは地面を力強く蹴って斧を大きく振りかぶる。落下の勢いを乗せた打撃は、幻影の鎖を粉々に砕いた。攻撃を終えた彼らに代わり、消耗の少ない薙鎖とアリアドが最前線に、楓が中衛にそれぞれ飛び出す。同時に、残りの幻影が姿を見せた。



「前衛2人で5体は分が悪い。誰か入ってくれないか」
 後方に向かって楓が呼びかけると、息を整えたモルテが飛んでくる。彼女は体勢を立て直したアイリスとアユカを連れてサポートに入った。
「待たせた、これより援護する。私とお前のパートナーも、中衛で支援してくれるはずだ」
「では他の前衛が来るまで、僕が残りを引き付けます」
 薙鎖が盾を構え、すっと前に出る。彼は真言を唱えて防御力を一時的に引き上げた。

 幻影の叫びが連鎖して、おぞましい響きを奏でる。走り出す敵をそれぞれが対応すると、薙鎖が残った3体を引き付けようと行動する。その刹那、彼の横からナツキが凄まじい勢いで飛び出してきた。
「1匹は俺がやる、残りは後ろが来るまで凌いでくれ!」
「あ、ありがとうございます」
 薙鎖は戸惑うも、それならばと残り2体を全力で相手取る。彼は先ほどより滑らかな動きで猛攻をいなし続けていた。

「2体までは見えたけど、動きが速い。それに弱点の位置も違う……」
 楓とアイリスが幻影を牽制する間、アユカは敵の弱点を探っていた。彼女がベリアル5体の弱点を一度に探ろうとしていると、後方からシルシィが追い付き、魔術による探知を開始した。
「ナツキさんのほうは右前足付け根。薙鎖さんのほうは、誰か別の人が1体引き受けてくれたら……」
 彼女は右手をぎゅっと握り、悔しそうに言う。それから二人は判明している弱点部位を大声で伝達し、前衛の援護に回った。

「お前の弱点は、腹だったな」
 中衛の牽制攻撃で怯んだ幻影の隙を、アリアドは見逃さなかった。『捧身賢術』と魔術真名により攻撃力を大幅に高めた彼は、盾で幻影を受け止めると、敵の勢いを利用して上空へ跳ね上げる。幻影が姿勢を変えるよりも早く、彼は敵の腹部へ魔弾を叩き込んだ。地上にどしゃりと落ちた幻影は、そのまま鎖を現す。
「誰でもいい、頼む」
「――任せろ、アリアド」
 楓の目が鋭くなる。一呼吸置いた後、彼は素早く照準を合わせてボウガンのトリガーを引いた。ボルトは狙い違わず鎖を断ち、幻影が一つ消滅する。

「こいつは、右前脚付け根!」
 ナツキは彼めがけて飛びかかる幻影の下に潜り込むと、魔方陣のある位置に素早く十字の斬撃を食らわせる。力を失って落ちてくる幻影を、彼は剣で受け流して後方へ下がった。
「さっきは外したけれど、幸運は二度も続かないわよ、ベリアルさん」
 ナツキが飛び退いたのを見計らい、出現した鎖にアイリスが魔弾を放ち消滅させた。残りの幻影は、3体だ。



 戦闘を続けるうちに、浄化師たちは最初の位置から随分と移動していた。仲間との連携や陣形に気を配っていたお陰か、彼らはこれまで分断されることなく戦い続けている。
「ここまでやるとは、想定外だね」
 音声伝達の機能を一時的に切ったキリサワがハンプトンに話す。彼女もこくりと頷き、彼に同意した。
「ええ。魔喰器も含め、武具の状態は至って良好。魔術鍛冶屋の職人としては、言うことなし」
 彼女は水晶玉に投影されたフィールドの様子を見ながら、手元の表にしきりに何か書きつけていた。
「ここまでは負傷者0。かなり良い結果だ。でも次の攻撃は凌げるだろうか」
 彼女は「さあ」と短く返し、水晶の中に浮かんだ像の角度を変え始める。キリサワも定式陣の音声伝達機能を再び入れ、訓練の確認を再開した。


 後続の到着を確認すると、薙鎖は中衛や後衛の庇護に回るためその場を離脱しようとする。だが前線向きの仲間が駆けつけるよりも先に、彼が相手をしていた幻影が1体、右肩に噛み付いた。
「傷の代わりと言っても、所詮は魔力によるマーキングです。別に下がることも――っ!?」
 薙鎖はがくんと膝を落とす。攻撃を受けた箇所が恐ろしいほど重かった。右腕を上げようとするたび奇妙な感覚に襲われる。するとフィールド全体に、キリサワの声が届いた。
「ここでは傷の部位と程度に応じて、行動に制約がかけられるんだ。不正されたらたまらないからね」
 薙鎖が荒い呼吸を整えていると、マリオスとモニカが彼の前方へ飛び出した。二人とも、仲間やパートナーにこれ以上怪我をさせまいと必死だった。

「薙鎖!? これ以上、やらせるかよ……!」
 敵を1体倒したナツキが、訓練ということも忘れて仲間に傷を負わせた幻影を睨む。彼は全速で敵に向かうと、剣を思い切り薙ぎ払ってその幻影を吹き飛ばす。その拍子に、この個体の弱点である腹部が見えた。

「今、治療しますからね!」
 後方の遮蔽物の影で準備していたシンティラが簡易救急箱を取り出し、薙鎖の到着と同時に応急処置を開始する。箱の中身は全て訓練用のものになっており、応急処置を実践できるようになっていた。マーキングが薄れるに従い、彼の肩や腕にあった違和感が取れていく。
「……あの敵の属性は、全て『陰気』です。僕の纏っていた魔力と、同じ色をしていました」
 薙鎖が、傷の代償に掴んだ情報を伝える。周辺を警戒していたロスにシンティラが告げると、ロスはすぐさま前線へと走っていった。それに続いて走り出す薙鎖は、悔しそうに唇を噛んでいた。



「これであと2体だ!」
 モルテが幻影に致命傷を与え、返す刃で鎖を断ち切る。左足首を負傷していた彼女は消滅を確認すると早めに後方へと下がり、手の空いていたアリアドと薙鎖がすかさず代わる。

「ナギサをやったの、キミだよね。許さないから」
 幻影の背後を取ったモニカが、踊るようなステップで斬撃を繰り出す。弱点属性の攻撃に幻影は怯み、彼女を威嚇するような姿勢を取った。すると背後から九字の印が飛んできて幻影を切り刻む。突出していたモニカを見て、駆けつけてきたトウマルとリラだった。幻影はその場で倒れ、モニカへ弱点の腹をさらけ出す。
「そいつ譲る。恨みがあるんだろ、アンタ」
「――ありがとう、感謝するね」
 モニカは幻影の腹部めがけてナイフを突き立てる。そして出現した鎖を、彼女は切り刻んだ。

(随分、悪趣味な幻影ですね)
 幻の魂が解放されるとき、それらは一様に人間のような表情を浮かべる。『ファントム・トレース』が学院の技術の結晶だということはよく分かったが、幻影の姿はあまりにも真に迫りすぎていた。魂の幻にモデルでもいるのだろうかと考えるほどに。
(もっともベリアルの姿のほうが、おぞましいですけれど)
 誰にも悟られぬよう、リラは表情を変えずに考えていた。


 残りの敵は、ナツキが引き受けた1体だけとなった。彼は怒りに我を忘れて斬撃を繰り出し続けていた。彼の背中めがけて幻影は触手を伸ばすが、触手は途中で魔弾とボルトに弾かれ消滅した。楓とアユカの放った攻撃だった。
「ばっちりだね、かーくん。息が合ってきたんじゃないかな」
 楓はそれを聞くと、これまで覚えたことのない安堵感に襲われる。剣を捨て、彼女の前に立って守れない自分を歯痒く思っていたが、このような形で認められるとは思ってもみなかった。
「……息が合ってきたのならば、何よりです」
 彼はこみ上げる数々の感情を抑えて、それだけ答えた。

「ごめんねナツキさん、遅くなっちゃった!」
 追いついたエメラドがナツキの横に立つ。エメラドが先に飛び出して牽制すると、ナツキはその隙を突いてクロス・ジャッジを叩き込む。
「これで――終わりだ!」
 出現した鎖に、渾身の一撃を食らわせる。鎖に縛られた魂の幻は、静かな微笑みを残して消滅していった。


「全幻影の撃破を確認、戦闘を終了する! 全員、武装を解除せよ!」
 上空からレオンハルトの声が響く。その場にへたり込む者、仲間やパートナーの健闘を称える者と、訓練を終えた浄化師たちの反応は様々だった。

「なんとか終わったね、アル」
 装備を全て解除し終えてから、エメラドが兄に言った。彼はそれまで極度の緊張に晒されていたのか、戦闘態勢を解除するとがくりと片膝をつく。
「やはり病院送りのようだな」
 兄の冗談に力なく笑うエメラド。そんな弟の様子を察してか、アリアドはそれとなく弟を気遣った。
「その震え、訓練中はよく堪えた」
「――ありがとう、アル」
 大切な人々を守るために浄化師となった彼が、その「大切な存在」から努力を認められた。それはエメラドにとって、何にも増して嬉しいことだったのだろう。眩しいほどの笑顔で、彼は笑っていた。



「幻影は合計7体、所要時間は基準より大幅に少ない。負傷判定も1名のみ。お疲れさま、素晴らしい結果だ」
 再び一ヶ所に集められた浄化師たちにキリサワが告げる。定式陣は既に解除されていて、今では彼も自由に動くことが可能だった。彼はレオンハルトよりも幾らか年下に見えるエレメンツだった。
「応急手当も上手く行ってたし、魔喰器も問題ない。武具の調整がしたければ、魔術鍛冶屋のある別棟まで来て。一日で調整してみせる」
 ハンプトンは背の低いマドールチェの少女だった。もっともマドールチェの年齢は、外見では分からないのだが。
「広いフィールドで分断されることもなく、各自が役割を意識して上手く連携していた。回復や負傷者の後退タイミングも問題ない。さて、最終結果だが、結論だけ言うぞ。大成功だ!」
 参加者から安堵や歓喜の声が上がる。レオンハルトは咎めないものの、咳払いを一つする。

「ベリアルには様々な形態やスケールが存在する、見たことがあっても油断しないように。それと魔術真名の効果持続時間の感覚は、体にしっかりと叩き込んでおけ。質問はあるか?」
 所感を述べ終わったレオンハルトに、ルーノが問いを投げかける。
「この訓練は大成功だということでしたが、どうでしょう先輩。少しは長生きできそうですか、私たちは」
 真面目な表情で見据える彼に、レオンハルトもまた真摯に答えた。

「噂は知っている。正直なところ、俺にその真偽は分からん。ただ」
 最初の任務でパートナーを失ったこと、それから訓練に励んだこと、自分と同じ思いをさせないために新人をとことん教育していること。彼はそれらを告げてから答えた。
「お前たちは見込みがある。だが、油断や慢心こそが最大の敵だ。初心を忘れず励め」

「デニスってば、いつも固いんだから。
 ……君たちなら大丈夫。いつでも仲間を、そして何よりも自分を信じてほしい。君たちの未来を切り拓くのはいつだって君たちだし、窮地を救ってくれるのはいつも仲間やパートナーだ。浄化師は持ちつ持たれつ、なんてね」
 キリサワが笑顔で参加者に話す。おそらくこの二人はいつもこの調子だ。訓練に参加した新人浄化師たちも、いずれはこのような余裕やより強固な信頼関係を築いていくのかもしれない。
 日はまだ高かったが、参加者たちは皆一様にくたくただった。寮に帰るまでが訓練だとどやすレオンハルトに追い立てられ、参加者はのろのろと教団本部への帰途に就く。彼らの顔は、心地よい疲労感と安堵感で満たされていた。


対ベリアル戦闘訓練
(執筆:久木 士 GM)



*** 活躍者 ***

  • ルーノ・クロード
    まぁ、ほどほどに頑張ろうか。
  • ナツキ・ヤクト
    よーし、やるか!

ルーノ・クロード
男性 / ヴァンピール / 陰陽師
ナツキ・ヤクト
男性 / ライカンスロープ / 断罪者




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2018/04/17-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[38] トウマル・ウツギ 2018/04/25-23:50

笑って頂ければ幸い……と。
何か超フォローされてた。有難し。

ちゃんと色々読み直して、きっちりプラン書いた、つもり。
これ以上迷惑掛けてませんよーに。
よし、行くか。  
 

[37] 花咲・楓 2018/04/25-23:21

私達もあまり相談に顔を出せずすまない。
先の発言時に言いそびれたが……前衛の者に負担をかけることになってしまったら申し訳ない、だが極力足を引っ張ることのないよう努めるつもりだ。

では、現地ではよろしく頼む。  
 

[36] 薙鎖・ラスカリス 2018/04/25-23:16

発言滞ってしまって申し訳ありません。
プランの提出は、こちらも完了しました。

皆さん、改めましてよろしくお願いします。  
 

[35] ロス・レッグ 2018/04/25-23:12

シルシィもさんきゅーな!
うん、マジでのんびり話してっとなーすげぇ事に(遠い目)
箇条書きか!おぅ、頑張ってそっちの技術も上げてく!
く、文字数増やせねぇとは…っ、残念! スキル上げと思えば楽しっけど!

おぉ、ルーノ! うん、すげぇ助かった!
500文字に気付いた時は、すげぇ血の気引いたし!
おぅ、頑張る頑張る!話し合いも楽しかった!又一緒になった時はヨロシクな!

んじゃ、皆現地でなー! ヨロシクなー!
ふへぇ、初依頼。俺、足引っ張ってねぇといいけど、どうなっか。  
 

[34] ルーノ・クロード 2018/04/25-23:02

こちらもプランは決まったよ。
装備も確認したし、準備は完了かな。
それじゃあ、また現地でね。

>ロス
よかった、まとまったみたいだね。役に立てたなら嬉しいよ。
アドバイスのような事をしてはみたが、私もまだまだ駆け出しだ。お互い頑張ろう。  
 

[33] シルシィ・アスティリア 2018/04/25-21:36

プラン提出お疲れ様。
わたしたちも一応終了。

文字数…、話していると(PC口調だと)結構かかるから…。
箇条書き便利、かも。  
 

[32] アイリス・フーリエ 2018/04/25-20:48

気が付いたら最終日なのね・・・。(リアル事情で)少し忙しくしてたら作戦会議にロクに参加できなかったわ。ごめんなさいね。
作戦については了解したわ。プランは7割ほど出来てて、出発までには何とか仕上げられると思うわ。
訓練当日は宜しくね。  
 

[31] エメラド・ルミナル 2018/04/25-19:57

僕たちの方のプランもできたよ!
そういえば今日で最終日だったね…よほどのことがなかったら、あとは結果を待つのみ、かな
よろしくね!
アリアド「…よろしく」  
 

[30] ロス・レッグ 2018/04/25-00:47

おぉ!さんきゅーな!おかげで、何とか文字数収まった!プランも提出できた!!
皆との行動部分74文字あったけど、37文字まで収まったー!感謝!!

戦闘についての心情と、読んで報告書に反映されなくても大丈夫か、と思った部分はウィッシュプランに書いて何とか。
うーん、俺、余計な部分書き過ぎか。精進しねぇと! マジさんきゅーした!!  
 

[29] ルーノ・クロード 2018/04/24-21:54

ウィッシュプランを使うのは問題ないと…いやこれは、どのように使うかにもよるのかな?

資料を見る限り、アクションプランには「攻撃や索敵」のような具体的な行動を割り振り、
ウィッシュプランには「セリフや心情、戦闘に対する心構え」等を割り振るようだ。
だから具体的な行動指定の部分についてはアクションプランに収めて、
それ以外をウィッシュプランに入れるのが安心かもしれないね。

それでも足りなければ不要な部分を削るしかないな。
移動については私も以下のようにプランに入れるから、ここは最低限に削るのも手かもしれないよ。

■索敵
周囲に敵がいなければ全員で移動しつつ索敵
最初は初期位置から角へ、その後外周沿いに移動する  
 

[28] ロス・レッグ 2018/04/24-20:38

よっと。初めまして。ロスだ。ヨロシクな。
ティ(シンティラ)が、なんか「恥ずかしいっ!!」ゴロゴロし始めたので…(視線逸らし)
――――みなかった事に。

ええと、ちと聞いて構わねぇ?
プラン書いてたんだけど、アクションプランで300文字越えちまって。
アクションプランに収めるよう書くべき?
ウィッシュプランの場所を使ってもいいか?
文字数増やせる方法あると嬉しいんだけど…  
 

[27] シンティラ・ウェルシコロル 2018/04/24-08:24

ルーノさん、まとめありがとうございます。
はい、見落としもないかと思います。
解り易くて助かります。

トウマルさん、大丈夫です、ささやかです、私もよくやらかします。
ロスさんが笑い転げて……こほん。――――すみません。
本人はお恥ずかしいでしょうけど、傍から見ている分には可愛らしいミスは微笑ましく和みます。ありがとうございます。

……削除ボタンは、ある場所ですと、使いまくる常習犯がここに。  
 

[26] ルーノ・クロード 2018/04/23-23:50

まぁまぁ、そういう事もあるさ。
こうして出発前に気付けたんだから、発言だってあながち無駄ではないはずだよ。

さてと。意見もだいぶ出たことだし、一度整理させてもらおうかな。
見落としがあったら教えてもらえると助かるよ。

●基本的に全員で固まって行動(後衛・中衛を中央に配置?)
 索敵・陽動等で一時離れる場合は孤立や奇襲に注意

●周囲に敵がいなければ外周沿いに索敵しながら移動(最初は初期位置から角へ)
 付近に遮蔽物がある場合は少数で索敵に向かい、必要に応じて釣り出しを試みる

●敵を発見したら交戦開始(陽動・誘導・攻撃・敵の観察等)
 孤立や奇襲にも引き続き各自で注意する  
 

[25] トウマル・ウツギ 2018/04/23-22:59

発言、削除機能欲しいな……おかしすぎる発言も、忘れてほしい的な。
(PL:本当にすみません……色々スルーして頂けると助かります……)  
 

[24] トウマル・ウツギ 2018/04/23-22:49

完ッ全に見落とし。<強制離脱
斜め読みしてたわけでもねぇのに……悪い。シルシィは指摘ありがとうな。
プラン書く前に発言含めて改めて全部読むんで気を付ける。
(そして無駄にレス消費も謝罪。)  
 

[23] シルシィ・アスティリア 2018/04/23-22:31

わたしも回復はまだ無理。ごめんなさい。

最初は角に位置取りと周囲の敵がいなくなったら外周沿いに移動は了解。
わたしとマリオスは、特に索敵に使えそうな能力は無いから本隊で攻撃してると思う。

陽動するひとたちは気をつけて。
「魔力探知」は敵が魔術によって生み出された幻影だから有効かも?
「飛行」もトウマルさんの言うとおり、周囲の敵がいなくなった後にするといいかも。

戦闘不能は判定されるとフィールドから強制離脱ってあるから、運ぶ心配はないと思うけど…。
そうね。本隊移動中は重傷判定のひとと近接戦が苦手なひとは本隊中央付近に、かも?  
 

[22] トウマル・ウツギ 2018/04/23-20:50

×想い
〇重い

……重傷判定な。
想い負傷ってなんだよ。ハートブレイクかよ。
まさに俺が今その状態だよ。  
 

[21] トウマル・ウツギ 2018/04/23-20:45

グラも陰陽師だが、出発までに指令報告書上がってきてもレベルは上がらねぇから
うちも回復魔術は無理だな。

回復無しなら想い負傷判定食らったら退く・退かせるべきか?
本隊移動するとなると戦闘不能までいったら運ぶの大変になるし、
本隊中央まで退避、負傷者フォローしつつ行軍続行?
(いや実際に怪我するわけじゃねぇけど扱いとしてな?)

先の俺自身の発言訂正するなら“その場で”を“本隊で”。
本隊離れず斬ってく係のつもり……なんだが。

そういえばグラが半竜だから空飛べる。
グラナーダ:「すぐ隣にいる私の翼が見えませんか?」
超見えてます。
飛行して索敵させるんなら粗方狩りつくした後の確認か。  
 

[20] シンティラ・ウェルシコロル 2018/04/23-19:06

>盾で防いだと判断された場合は施されない
ありがとうございます。盾で防いでいきたかったのですが、回避中心で行かないとマズイかと思案してまして。
これで安心して、盾をもってガンガン攻めていけます。…ロスさんがですが。

>エレメンツの「魔力探知」
はい、私も一応エレメンツなので、魔力探知で警戒していきます。

アリアドさん達も陽動なんですね。足引っ張らないよう頑張りますので、よろしくお願いします。  
 

[19] アリアド・ルミナル 2018/04/23-16:31

>回復役
そうか。致し方あるまい。
先の言葉はなかったことにしてくれ。
エメラド「えーと…うん、ごめんなさい。ちょっと知識不足で、無責任なこと言っちゃったよ。
教えてくれてありがとう」

エメラド「ひとまず僕達は陽動として攻め込もうかなと思ってる。たぶん、それしかできないと思うから。後は、リュートとか音をなるような道具を使って、敵を油断させるぐらい、かな…?」

 
 

[18] 花咲・楓 2018/04/23-04:18

挨拶が遅れてすまない。
私は花咲・楓、悪魔祓いだ。
パートナーのアユカ・セイロウさんは陰陽師だ。
よろしく頼む。

私もアユカさんも「近接戦の苦手なアライブ」となる。
後方支援を行いつつ戦場を広く見渡し、敵弱点の把握にも努めるつもりだ。

陣形に関しては薙鎖の挙げた形で良いかと思う。
全員が互いにフォロー可能な範囲を保ちながら移動するという認識でいいだろうか。

索敵に関しては飛行もだが、エレメンツの「魔力探知」も有効ではないかと考える。

マーキングは負傷の代わりと思われるので、盾で防いだと判断された場合は施されないと見るがどうだろうか。  
 

[17] シンティラ・ウェルシコロル 2018/04/23-01:57

>攻撃を受けた場合は部位に魔力でマーキングが施されますが、回復魔術を使えば色は薄れます。
と、ありますので、実際に怪我するのかも不明なのですが、救急箱で手当てしてもマーキングは薄れない気も。
また、盾で攻撃を受け止めた場合、それがマイナスポイントになるか否かが気になります。

>空を飛ぶ
空へは飛べませんが、ロスさんがアビリティ登山を取得してますので、余裕があればチャレンジ…
とは、思いましたが、2人1組で敵が周りにいる時に片方が壁に登るのは自殺行為ですね…!

>外周沿いに回り~
了解です。そんな感じで別働となる時は、本体とつかず離れず注意して移動していきます。  
 

[16] 薙鎖・ラスカリス 2018/04/22-23:59

まあ、陰陽師4レベル必要ですからね回復……僕も無理です。
というか、回復使える方って、実の所まだほとんどいらっしゃらないと思います。
(コンバート組含め、数えられるぐらいしか……)

応急手当は交戦後でもないとやってる時間が無いと思いますし、
解説にある通り、「近接戦が得意なアライブは苦手なアライブをいつでも
かばえるように気を付けておく」のが大事になってきそうですね。

あと索敵で思い出したのですけど、先日あった依頼で「空中から敵の人数
と位置を把握」していたので、今回もこれは有効かもしれないと思いました。  
 

[15] ルーノ・クロード 2018/04/22-23:40

うんうん、話し合いが活発だね。いい事だ。
相談の中で回復役の話が出ていたのでそこだけ取り急ぎ。

回復役の件なんだけど、私は回復魔術である天恩天賜がまだ使えないんだ。
習得レベルに達していなくてね…回復役の頭数には入れずに考えておいてほしい。
申し訳ないけど、よろしく頼むよ。  
 

[14] 薙鎖・ラスカリス 2018/04/22-21:26

今回は500m四方という異常に広い空間。
角に張って少数が陽動で遠方に向かう形では、陽動に何かあった時に
何が起きたか判然とし辛い可能性があり、また急行も難しくなるかもしれません。

なのでまずは既出の通り「角に陣取り」、周辺の敵を掃討。
その後周辺に敵がいなくなったら、まず外周沿いに回り遭遇した敵を都度掃討。
その中で、近くに見えた障害物があれば別働で索敵・釣り出しを行なう、と
「本体と(必要な時の)別働の間隔を狭めておく」形でどうかと、個人的には思いました。

把握の齟齬などありましたら、申し訳ありません。  
 

[13] アリアド・ルミナル 2018/04/22-19:06

改めて、アリアド・ルミナル。よろしく頼む。
私も位置取りや基本陣形に関しては同意見だ。
そして陽動や索敵、いずれにも回復役が一人いる状態が好ましいと思われる。
万が一背後を取られた場合、即座に少しでもアフターケアできる状態になると、
少しは気が楽になるのではないだろうか。

 
 

[12] トウマル・ウツギ 2018/04/22-15:18

ん、初期展開はある程度固まっての位置取りで俺もいいと思う。
そこから陽動や索敵で離れるにしても、基本陣形は維持でいいか?
俺とグラはその場でひたすら斬ってる係になると思うが。  
 

[11] シンティラ・ウェルシコロル 2018/04/22-13:33

位置取りするなら角にでしょうか。位置取りにつきましては賛成です。
相手の動きがよく解りませんので、全滅を。との事ですし、
ある程度たおしましたら、陽動的にロスさんと組んで飛び出したいと思います。
フィールド内に他の敵がいるようならば、そちらへ。
敵が見当たらなければ、石柱や石像の裏に敵がいないか確認しに行こうと思ってますが。
上手く誘き寄せられるのならば、位置取りした場所まで戻れれば、と。
一緒に飛び出す方がいらっしゃれば、そちらの方の動きも気にしつつ動きます。
そういった感じで大丈夫でしょうか。  
 

[10] ルーノ・クロード 2018/04/22-12:35

そうだね、状況はシルシィさんの認識で大丈夫だと思う。
下手に散って各個撃破されてしまう危険を考えると、ある程度固まって位置取りする事にも賛成だ。
でもせっかくの訓練だし、理由があって離れた位置に展開したいと考えている人がいるならそれもありかもしれない。
ただ、離れて位置取りするなら事前に教えておいてほしいかな。
何かあったときにフォローできるように、心構えくらいはしておきたいからね。

>連携
連携は、何かプランがある人はいるかな?
大した事はできないけど、時間稼ぎや敵の位置調整くらいの協力ならできると思う。
特にないならシンプルに、余力がある場合や対応する敵の数が多い場合に加勢する事にするよ。  
 

[9] シルシィ・アスティリア 2018/04/22-06:53

…ええと。(ちょっぴり首を傾げつつ)
そろそろ、相談はじめてみる?

場所は広場。遮蔽物がいくつか。

敵の初期数、総数不明。
増援ありと仮定。
四方から飛び出してくる可能性あり。

敵はスピード優、パワー低。
魔法陣を探して攻撃。

…これって、わたしたちは広場にいて。
周囲から敵が出てくるっていう認識でいい、と思う?

とりあえずは、遮蔽物から離れた場所に、ある程度固まって位置取りして。
敵が現れたら、近くの組同士で連携して攻撃、とか…?  
 

[8] トウマル・ウツギ 2018/04/21-15:02

トウマル・ウツギ。そっちの半竜はグラナーダ・リラ。断罪者と陰陽師な。
よろしくどーぞ。  
 

[7] アイリス・フーリエ 2018/04/21-07:57

初めまして、ね。
占星術師のアイリス・フーリエよ。
相方の断罪者、モルテ・フューリー共々、宜しくね。
訓練とはいえベリアル相手は初めてだから、油断せず確実に終わらせたいわね。  
 

[6] シンティラ・ウェルシコロル 2018/04/21-07:02

初めまして。シンティラ・ウェルシコロルです。陰陽師です。
一緒にいますロスさんは拷問官です。

私は敵の動き等に気をつけて、呪符での援護攻撃…な、感じでしょうか。
回復魔法は使えず申し訳ないですが、簡易救急箱は持っていきます。
ロスさんは接近戦、斧での攻撃がメインです。

こちらに来たばかりで、色々とご迷惑おかけするかと思いますがよろしくお願いします。  
 

[5] エメラド・ルミナル 2018/04/21-01:21

こんばんは、そして初めまして!
僕は喰人のヴァンピール、エメラド・ルミナス。断罪者をしてるよ
こっちで何も言わずにムスッとしてるのが祓魔人のヴァンピール、アリアド・ルミナル、狂信者です!
…って、ちょ、暗黒オーラ強めないで!ごめんってば!

と、とにかく、よろしくね!
訓練だけど、気を抜かないように頑張るよ!  
 

[4] ルーノ・クロード 2018/04/21-00:55

どうも、お邪魔するよ。
私はルーノ・クロード、こちらはナツキ・ヤクト。アライブは陰陽師と断罪者だ。
戦闘経験はほぼ無いから、この機会に色々学ばせてもらいたいと思ってる。よろしくね。
…こういう場は初めてなんだけど、こんな感じで大丈夫かな?

さて。敵は狼型のベリアル…の、幻影か。
敵の数が多い可能性は高そうだね。
となると考えなければならないのは、複数の敵にどう対処するかって事になるか。
もしかしたら途中で増えるかもしれないから、
増援と奇襲はこちらで少し警戒しておくつもりでいるよ。  
 

[3] シルシィ・アスティリア 2018/04/21-00:33

シルシィ・アスティリア。陰陽師。
パートナーは、マリオス・ロゼッティ。断罪者。
どうぞ、よろしく。  
 

[2] 薙鎖・ラスカリス 2018/04/21-00:23

陰陽師の薙鎖・ラスカリスです。
魔性憑きのモニカさん共々、皆さんよろしくお願いします。