インフィニティ
難しい | すべて
8/8名
インフィニティ 情報
担当 留菜マナ GM
タイプ EX
ジャンル サスペンス
条件 すべて
難易度 難しい
報酬 多い
相談期間 8 日
公開日 2020-06-01 00:00:00
出発日 2020-06-12 00:00:00
帰還日 2020-06-20



~ プロローグ ~

 薄暗い小部屋の中で、少女は静かに笑っていた。
 銀髪と紫眼の少女。
 彼女の座る椅子の脇に設けられた水晶盤には、巨大な光の檻が映し出されている。
「プリムローズ様、間もなくですね。これで兄の無念を晴らす事も出来ましょう」
 壁際に侍っていた女性は満足げに呟く。
 やがて、先を見据えるように、銃の装填を確認した。
「私も他の幹部の方と同じように、神の救済のお力になりたかった……。でも、その願いはもうすぐ叶う」
 少女は――プリムローズはそっと手を伸ばして、愛しそうに水晶盤に触れる。
「全ての人々を、安らかな夢の世界へお招きしたい」
 窓から細く月明かりが射し込む中、プリムローズは人々を教唆し、若しくは幇助して死へと導こうとしていた。




 天を仰ぐ。降りしきる光が、身体を伝って、体温を奪っていく。
「一体、どこで」
 誰に聞かせるでもない声は、
「『彼女』を間違えたんだろうな……」
 閃光の中に消えていく。
「ドッペル達は逃げ切れたかな……」
 今日、何度吐いたか解らない呟きと共に、右手に渾身の力を込めた。
 掌から伝わる感触が、彼の中にある感情の輪郭を浮かび上がらせる。
 サクリファイスの奸計に嵌まり、彼ら――浄化師達はこの光の檻の中へと閉じ込められてしまった。
 その際、不意を突いた事により、同行していたドッペル達だけは逃がす事が出来た。
 痛し痒しの反撃だったが、しかし、それでも窮地には変わりない。
 先に尽きるのは体力か、それとも気力か。
 どちらにせよ、終わりの時が近づいている事は、彼ら自身がよく分かっていた。




 そこは、数時間前まで何の変哲のない村の一つだった。
 村人達が集い賑わい、平凡で平穏な日常が流れる村。
 しかし、そんな村はもう何処にも無い。
 あるのは日常を逸脱した凄惨な光景。
 辺り一面、血と死体で埋め尽くされた場所。
 村にはただ、死だけが漂っていた。
「……おにーちゃん、おねえちゃん、あの子だよ」
「そうか」
 幼い少女――コルクは同行したあなた達と一緒に、その惨状を産み出した少年と出くわしていた。
 あなた達は、襲いかかってきた少年を即座に倒し伏す。
「……もう大丈夫だよ」
 駆け寄ったコルクは少年に対して、記憶改竄を解除する魔術を施した。
「ぐっ……」
 やがて、洗脳が解けた少年は喘ぐような声を上げ、目を覚ます。
「ここは……」
「ご、ごめんなさい……」
 上半身を起こした少年に、コルクは今までの顛末を説明する。
 話が進むにつれ、少年の表情が深刻さを増していく。
 コルクが全てを話し終えた後、少年は辛辣そうな表情を浮かべていた。
「僕は、そんな事を……」
 一瞬の静寂の後、少年は痛恨の想いをそのまま口に出した。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
 責苦を負う覚悟で、コルクは何度も深罪する。
 失った痛みはきっと消えない。
 けれど、それでも前に向ける。
 コルクはあなた達と共に、サクリファイスの信者へと変えられた者達を元に戻し、誤りの螺旋を断ち切っていた。

『コルク、お母様に操られている人達を元に戻したい』

 時は、数日前に遡る。
 コルクは、あなた達にそう懇願してきた。
 事の発端は、サクリファイスの幹部である義母――フィロ達が、サクリファイスの信者にする為に、魔力蓄積量が高い者達を浚って集めていた事に繋がる。
 その際、抵抗出来ないように、薬品によってフィロ達の命令を遂行するだけの存在に変えられていた。
 サクリファイスの信者へと変えられた者達の惨劇。
 それはかって、操られていた自分が犯してしまった過ち。
 コルクも、サクリファイスの手によって操られていた過去がある。
 だからこそ、利用されている人達を救いたいと願ったのだ。
「あなた、名前、何て言うの?」
「……リブラ」
「コルクだよ。よろしくね」
 コルクは頬を緩め、少年に――リブラに笑みを向ける。
 真っ直ぐに視線を合わせてくるその眼差しに、リブラは思わず、呆気に取られてしまう。
「それにしても、光の檻の調査に同行したドッペル達は大丈夫かな? あれから暫く間、ドッペル達の姿を見かけないけれど」
「コルクの話だと、もう少し調査に時間が掛かるみたい」
 あなた達は2人のやり取りを見守りながらも、調査に同行したドッペル達が未だに指令から戻って来ない事に懸念を抱いていた。
 ブルーベルの丘の近くで発生した光の檻。
 あなた達がその調査に赴こうとした矢先、コルクから今回の相談を持ち掛けられたのだ。
 その際、ドッペル達だけが別の浄化師達と共に、光の檻の調査に向かう事になった。
 しかし、ドッペル達が光の檻の調査に赴いてから、かなり時間が経っている。
 その間、ドッペル達からは何の音沙汰も無い。
 何かの謀略に巻き込まれたのではないだろうか――。
 あなた達の危惧は、その一点にあった。
「そろそろ戻ろうか?」
「そうね」
 詳しい事情を聞く為、このまま、リブラを教団に連れていこうとした時、後方に殺気を感じて立ち止まる。
「皆の仇だ! 死ね!」
 あなた達が振り返る間もなく――振り下ろされた斬撃がリブラの背中を抉った。
「……っ!」
 最初に感じたのは衝撃。次に熱さ。痛みは最後に来た。
 背中から吹き出した血の霧を纏いながら、リブラはその場に倒れ伏す。
「リブラ!」
 コルクの呼び掛けにも、リブラには答える余裕が無かった。
「しっかりしてー!」
 悲痛なコルクの声に唯一、応えられたのは、微かな吐息だけ。
 リブラは死の淵に沈もうとしていた。
「何をしているんだ!」
「止めて下さい!」
「離せ! こいつが皆を殺したんだ!」
 あなた達は即座に、ナイフを振り下ろした村人を取り押さえる。
 どうやら、村の生き残りの男が、村人を虐殺したリブラの息の根を止めようと隙を窺っていたようだ。
「待ってて、すぐに回復するから!」
 駆け寄ったコルクは屈み込み、リブラの回復に専念した。
 コルクの掌から注がれる光が、リブラの傷を癒していく。
(今のは、まさか……?)
 男を拘束していたあなたは、その光景を目の当たりにして息を呑む。
「……アライブスキル」
 あなたが目にしたのは、コルクがリブラに対して『天恩天賜』を掛けている姿だった。
 コルクは魔術の素養はあっても、浄化師としての素質を持ち合わせていない。
 魔術は使えても、アライブスキルを扱う事は出来ないはずだった。
 それなのに、コルクは当たり前のようにアライブスキルを使っている。
「コルク、あなた……」
 到底、見逃せない現象を目撃したパートナーは、コルクに詰め寄った。
 リブラの傷は塞がり、顔色も赤みが帯びている。
 理性よりも先に、直感が結論を出した。
「コルク、いや――」
 あなたは男を縄で縛り、身動きを封じると、コルクに呼び掛けた。

「おまえは誰だ?」

 あなたの一声が、廃墟の村に沈黙を強いる。
「コルクはコルクだよ?」
 あなたの問いかけに、コルクは不思議そうに首を傾げた。
「コルクは、浄化師としての素質はない。アライブスキルは使えないはずだ」
「なるほどねー」
 冷めた表情で断じたあなたに対して、コルクは人懐っこい笑みを浮かべる。
「で、コルクが偽物だと解った所で、おにーちゃん達はどーするのかな?」
 囁く声。
 コルクと同じ顔で呟かれる疑問に、あなたは決意を固める。
「リブラを助けてくれた事は感謝する。だけど、コルクの姿を模して、俺達の前に現れた理由は何だ?」
「うーん。目的は教えられないけれど、本物のコルクの居場所なら、コルクと遊んでくれたら教えてもいいよー」
 コルクの弾むような声は、嗜虐的な響きを持って空へと流れた。


~ 解説 ~

〇目的、コルクの救出

1、偽物のコルクとの戦闘

●敵
・偽物のコルク
 魔術、アライブスキルを使ってきます。
 時間内に撤退させたか、どうかで今後の展開が変わってきます。

〇参加人数によって、ルート分岐に関わる時間制限は変わります。
 参加者が多いほど短く、参加者が少ないほど長くなります。

〇どちらのルートでも教えてもらえる事
・本物のコルクが、ブルーベルの丘の近くにある光の檻の中に囚われている。
・光の檻の周辺に配置されている要を破壊すると光の檻が消滅する。

2―A、撤退時間内
・偽コルクを追跡しようとした際、リブラ達がそれを妨害してきます。
 リブラ達をここで捕縛すると、光の檻の中に入れる場所を教えてもらえます。
 それにより、光の檻の周辺に配置されている要を壊す必要が無くなります。
 コルク達生存。
 時間内の場合、リブラ達の正体が明かされる為、彼らを捕縛する事が出来るようになります。
 全てが終わった後、要を破壊し、光の檻を消滅させる形になります。

●PL情報
 リブラは記憶改竄を解除する魔術を施されていますが元々、サクリファイスの信者です。
 リブラに襲い掛かってきた男も、サクリファイスの信者になります。

2―B、撤退時間以上経過
・偽コルク撤退。
 リブラ達が介入して来ない為、光の檻の中に入れる場所が不明。
 光の檻の周辺に配置されている要を、それぞれ破壊する必要があります。
 こちらのルートでリブラ達の正体を看破した場合、彼らはあらゆる手段を使って自害します。
 ここから先の分岐によっては、光の檻の中にいる人達全員が死亡している場合もあります。

〇要の破壊
 要は光の檻の四方にそれぞれ離れた場所にあります。
 どのような移動手段を用いて壊して回るのか、掛かる時間によってコルク達生存か、死亡か、分岐します。

・徒歩
 特に何も起こりませんが時間は掛かります。

・蒸気機関車
 途中で蒸気機関車が止まるトラブル等が発生します。
 アビリティを使えば、時間は短縮出来ます。


~ ゲームマスターより ~

 こんにちは、留菜マナです。
 今回は夢の聖女の続きの話になります。
 「愛づる密月とドッペルの恋模様」のエピソードの後に起こった出来事になります。
 GMページにNPCの情報、補足情報を記載しています。
 どうぞよろしくお願い致します。

〇要がある場所は徒歩のみでは行くのに時間が掛かります。
 要の破壊は分断出来ますが人数が多いほど短く、人数が少ないほど破壊に時間を消耗します。

●時間内に光の檻の中に入れた場合
・コルク達生存(危険な状態)

●時間ギリギリに光の檻の中に入れた場合
・コルク達以外生存(危険な状態)
・コルクと浄化師達は死亡

●時間内に光の檻の中に入れなかった場合
・全員死亡

〇光の檻の中に囚われている人達
・周辺の村人達
・コルク
・浄化師達

〇光の檻の中での現象
・夢の世界に囚われる事で生命力を徐々に失っていき、死に至ります。

〇ドッペル達は逃亡途中でリブラ達に捕まり、拘束されています
 その為、最後に救出される形になります





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

ショーン・ハイド レオノル・ペリエ
男性 / アンデッド / 悪魔祓い 女性 / エレメンツ / 狂信者
【魔】
お前と遊んでる暇などあるものか!
早くコルク達の場所を吐け!

黒炎解放しコルクの耐久を下げる
命中率を上げてトリックショットで偽コルクの体力を削ぐ
どこまでこちらの手の内が分かっているかは分からないがポイズンショットで当たったらまずいと理解させ、俺の攻撃を避けるので精一杯の状態にしよう

…不機嫌な俺に締め上げられたいか。俺が苛立つ前に洗いざらい話してもらおうか!

俺たちは4本目の汽車に向かう
鍵開けとピッキングツールを使ってトラブルを回避しよう
要はトリックショットで可能な限り早く破壊する
コルクや他の民間人達は助け次第手当をする
コルク…こんな場所で死なせてたまるか!
アリシア・ムーンライト クリストフ・フォンシラー
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / アンデッド / 断罪者
【魔】
コルクちゃん、じゃ、ない…?
どう、して…いつから…?
なぜ、コルクちゃんの、振りをして…
本物の、コルクちゃん、ルウちゃんは…

遊んでくれたら……?
なぜ、あなたは、そんなに楽しそう、なの……?

戦闘時
リチェちゃんと協力して禹歩七星
コルクちゃんは心配、だけど焦らないよう
コンタクトで魔力の流れを見定めて

禁符の陣での足止め
鬼門封印での支援
天恩天賜での回復を

リブラくん達は…偽物の子に、利用されてた、のでしょうか……

間に合えばコルクちゃんをぎゅっと抱き締めて
捕まってた皆さんに回復を掛ける
皆さん助かって良かった…思わず涙

・要破壊
蒸気機関車の4本目にクリスと共に乗車
鍵開けは男性陣にお任せして

要破壊時に火界咒を
リチェルカーレ・リモージュ シリウス・セイアッド
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / ヴァンピール / 断罪者
コルクちゃんの偽物?
じゃあ 本当のコルクちゃんは?カノンちゃんは?
シリウスの声に唇を噛んで
急がなきゃ もう誰も、死なせたくない

魔術真名詠唱
初手でシアちゃんと協力し 禹歩七星を
鬼門封印や仲間の回復
後衛の仲間の盾に 
自分への攻撃は雷龍で対応
その他の場合は九字で足止め
リブラくんの怪我も心配だし 早く終わらせなきゃ

偽コルクちゃんを追いかけようと
妨害には息を飲んだ後 相手を真っ直ぐ見て
コルクちゃんはどこ?あの子を返して!
全員捕縛を目指す 戦法は先の通り

移動時は機関車選択 2本目に
医学を使い 皆と不測の事態に対処 
素早い要の破壊を

皆を発見したら急いで回復と手当て
しっかりして 
コルクちゃん がんばったね
もう大丈夫 ぎゅっと抱きしめ
リコリス・ラディアータ トール・フォルクス
女性 / エレメンツ / 魔性憑き 男性 / 人間 / 悪魔祓い
コルク達を早く助けなきゃ
洗脳された人達を助けたいという願いは、きっと本物のコルクの願いだと思う
それも叶えさせてあげたい

魔術真名詠唱
戦踏乱舞で前衛を強化後偽コルクに接近、蘭身撃で攻撃
引き付けは特に考えずダメージを与えること最優先
哀れな偽物さん
コルクと同じ姿を取っていたって、容赦しないわ

リブラの妨害が入ったらそちらにスポットライト使用、味方が偽コルクの方に行きやすいようにする
やっぱりあなたもグルだったのね
もしかして偽コルクのパートナーとか?
本物のコルクを助ける方法、吐いてもらうわよ

時間内に間に合わなかったら蒸気機関車へ
魔力感知で少しでも早く要の場所を探す
鍵開けに手間取ったらコンテナボックスごと壊す
リューイ・ウィンダリア セシリア・ブルー
男性 / エレメンツ / 魔性憑き 女性 / マドールチェ / 占星術師
コルクさん達の救出のため 全力を尽くす
時間を無駄にせず 可能な限り急いで情報収集を
目的は教えられないと言われたけれど 気にはなる
どうしてここまで手の込んだことを…?
救出と合わせ それも探りたい

>戦闘
魔術真名詠唱
仲間との連携を意識し 速やかな捕縛を目指す
リ:初めに仲間のメインアタッカー中心に戦踏乱舞
 前衛位置へ 魔法を使う隙を与えぬよう攻撃を叩き込む
 ヒットアンドアウェイ 相手がバランスを崩せば三身撃
セ:中衛位置 
 敵の動きを見て周りに伝えながら ルーナーエヴァージョンで相手の回避を下げる
 前衛の仲間が攻撃しやすいよう動く
 余裕があればペンデュラムフォーチュンで攻撃

移動時は2本目の列車
それぞれアビリティを使いトラブルに対処
ニコラ・トロワ ヴィオラ・ペール
男性 / マドールチェ / 拷問官 女性 / エレメンツ / 占星術師
私達は初対面だが他の者は何名かはコルクと面識があるはずだな
なのに見抜けなかった程似てるのか
ドッペルという奴なのか他の何者なのかは知らんが
どちらにしても、こいつは敵、と言う事だな


前へ出てパイルドライブにて攻撃
献魂一擲でのカウンターと粉骨砕心での強化をしつつ
細かい狙いを付けるよりも当てることを目的に武器を振るう
仲間達と連携してなるべく早く倒せるように尽力


時間内ならリブラ達は捕縛

・蒸気機関車
時間内でもオーバーでも要への移動は2本目に乗車
トラブル時はリューイと協力して修理

光の檻到着時
間に合えばホッと息を吐く

それにしても、この光の檻は何なのだ
何か魔術でも掛かっているのか
できれば少し調べてみたい所だな
スティレッタ・オンブラ バルダー・アーテル
女性 / ヴァンピール / 魔性憑き 男性 / 人間 / 断罪者
【魔】
妙ね?
何でこんな形で貴女は化けの皮をはがしたのかしら?
多勢に無勢だったから?
…それとも、何かの時間稼ぎかしら?
時間稼ぎならお気の毒様
早くママの所へ帰りなさい

とっとと終わらせるべきね
戦踏乱舞で味方の火力を上げて偽コルクに攻撃するわ
私達は偽コルクをかく乱して少しずつダメージを積み重ねていくことを狙うべきかしら

汽車は3本目に乗るわ
鍵が開かなさそうなら片っ端から壊すわよ
そんなまだるっこしい

リブラもそれを殺そうとした男もサクリファイス…?
世界滅亡教に魅力があるの?って冗談はおいといて
…リブラを私達の目の前で殺して、偽コルクが治療して、そこから偽物だってばれるのも想定のうちだった、ってことかしら?
ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
目的 コルク達の救出【魔】

偽コルクに
貴女が何の目的でこのような事をするのかは存じませんが…
本物のコルクさんの居場所を知っているのならば話して貰います
浄化師に悪意を以て立ち塞がるのであれば容赦は出来ませんよ

こんな大勢を相手に大した自信だな。相当な魔術の使い手か
しかし偽物とはいえ子供を相手にするのは心が多少痛む
どうしてコルクの姿に? まだ教団が把握していないドッペルでもいたのか?

仲間と協力しながら偽コルクの早めの撤退目指す

リブラの妨害に困惑
最初から陥れるつもりで組んでいたんですか…?
偽のコルクさんにその気が無いならあなたが知っていることを話してください

コルク達に何の恨みがある?
リスクと判断すれば捕縛


~ リザルトノベル ~

 無機質な面指しと冷たい音の連なり。
 降りしきる光だけが注がれる静謐の世界。
 それは、光の檻を間近で見た人々が抱く共通の通念だった。


〇奇術師の戦域

 凄惨な廃墟と化した村に、暫時の沈黙が場を支配する。
「コルクちゃん、じゃ、ない……?」
 明かされた事実に、『アリシア・ムーンライト』は声を震わせる。
「どう、して……いつから……? なぜ、コルクちゃんの、振りをして……。本物の、コルクちゃん、ルウちゃんは……」
「もしかして、最初から偽物だった? わざわざ、こんな小芝居をした目的はなんだ」
 アリシアの悲痛な想いに応えるように、『クリストフ・フォンシラー』は尋ねた。
「目的は教えられないけれど、本物のコルクの居場所なら、コルクと遊んでくれたら教えてもいいよー」
 偽コルクは意図して笑みを浮かべてみせた。
 疑問に応える事もなく放たれたその言葉は、現実を伴って耳朶を震わせる。
「お前と遊んでる暇などあるものか! 早く、コルク達の場所を吐け!」
 憤りを隠せない『ショーン・ハイド』の怒号を前にしても、偽コルクの表情は変わらない。
「遊んでくれたら……? なぜ、あなたは、そんなに楽しそう、なの……?」
「本物のコルクなら、楽しそうに言うと思うから」
 アリシアの躊躇いにも、偽コルクには動じた様子はない。
 泰然自若の構えで、ただ事実だけを述べている。
「コルクちゃんの偽物? じゃあ、本当のコルクちゃんは? カノンちゃんは?」
 『リチェルカーレ・リモージュ』は悲痛な面持ちで呟く。
 しかし、それでも、偽コルクは笑みを湛えたまま、事態の推移を甘受していた。
「その顔で笑うな。見た目だけでも、似合わないことをされると気色が悪い」
 『シリウス・セイアッド』は言い捨てて、武器を構える。
「……時間が過ぎている。本物のコルクや、別動隊がどうなっているか」
 シリウスの声に、リチェルカーレははたと気づいたように唇を噛みしめた。
 浄化師達、ドッペル達の安否の情報は全て、目の前の偽コルクからもたらされたものだ。
 彼女が偽物だと判明した今、その情報には信憑性に欠ける。
「急がなきゃ。もう誰も、死なせたくない」
 リチェルカーレは祈るように決意を固める。

 偽コルクの不審な動向の数々。
 そこには、積み重なる疑問点が浮上していた。

(目的は教えられないと言われたけれど、気にはなる。どうして、ここまで手の込んだことを……?)
 『リューイ・ウィンダリア』は、偽コルクの思惑を探るように前を見据えた。
(コルクさんだけではなく、先に向かった仲間のことも気になる)
 『セシリア・ブルー』もまた、疑問を抱く。
(それにしても、あの子は一体何なのかしら。アライブスキルを使うと言う事は、浄化師? まだ、情報が足りない。人命優先で動きましょう)
 セシリアは行方が解らなくなっている者達の救助を考える。
「私達は初対面だが、他の者は何名かはコルクと面識があるはずだな。なのに見抜けなかった程、似てるのか」
 『ニコラ・トロワ』は、その正体を見極めようとする。
「ドッペルという奴なのか、他の何者なのかは知らんが、どちらにしても、こいつは敵、と言う事だな」
 ニコラは改めて、傍観に徹する偽コルクの挙動に注意を傾けた。
「偽者のコルクちゃん、貴女は何者ですか? アライブスキルを使えるという事は浄化師、なのですか?」
 『ヴィオラ・ペール』は疑問と共に想いを募らせる。
「魔女で浄化師……その力をもっと違う事……人を生かすことには使えないのでしょうか……」
 その瞬間、偽コルクの表情から笑みが消えた。
 ヴィオラを見つめるその瞳が一瞬、何らかの感情を帯びる。
「なぜ、コルクさんの姿を? 君は一体誰なんだ」
「サクリファイスか夜明け団の関係者、かしら?」
 リューイの言葉を繋ぐように、セシリアは言った。
「子どもを人質にというのは、褒められたことではないと思うのだけど?」
 2人は答えを求めるというよりは 偽コルクの気をひく目的で声をかける。
「コルクは、サクリファイスの関係者かなー。でも、魔女でも浄化師でもないよ」
「浄化師ではないのか」
 偽コルクの断言に、ニコラは不意を突かれたような顔を浮かべた。
 浄化師ではない者が、アライブスキルを使うという事実。
 ニコラが内心で抱いた疑問に応えるように、『スティレッタ・オンブラ』は話を再開する。
「妙ね? 何でこんな形で、貴女は化けの皮をはがしたのかしら?」
 スティレッタは艶やかな笑みを浮かべて続けた。
「多勢に無勢だったから? ……それとも、何かの時間稼ぎかしら?」
「うーん、時間稼ぎかな」
 偽コルクの答えに、スティレッタは返す。
「時間稼ぎなら、お気の毒様。早く、ママの所へ帰りなさい」
「まだ、戻るわけにはいかないよ。頼まれ事だからね」
「頼まれ事?」
 スティレッタの疑問に、偽コルクは敢えて答えない。
 そこに重要な事実が隠されているというばかりに――。
 2人のやり取りを見ながら、『バルダー・アーテル』はため息をついた。
「偽物っつっても……あんま、元のコルクと面識がないから入れ替わられたって言われてもなぁ……」
「シロスケ」
 スティレッタの言葉に、バルダーは肩を竦める。
「へいへい、真面目にやりますよ。人の命が山ほどかかってんだ。とっとと洗いざらい喋ってもらおうか? 偽物のコルクさんよ」
「全ては話せないけれど、本物のコルクの居場所なら、コルクと遊んでくれたら教えてもいいよ」
 バルダーの問い掛けに、偽コルクは先程と同様の言葉だけを返す。
 意味深に微笑む偽コルクに対して、『ヨナ・ミューエ』は前に進み出た。
「貴女が何の目的で、このような事をするのかは存じませんが……」
 ヨナは一拍置き、決意を込める。
「本物のコルクさんの居場所を知っているのならば、話して貰います。浄化師に悪意を以て立ち塞がるのであれば、容赦は出来ませんよ」
 ヨナが警告を促してきても、偽コルクは一切、動じなかった。
 余裕というよりは、浄化師に興味を示しているような振る舞い。
 その捉えどころのない仕草に、『ベルトルド・レーヴェ』は告げる。
「こんな大勢を相手に、大した自信だな。相当な魔術の使い手か。しかし、偽物とはいえ、子供を相手にするのは心が多少痛む」
 たとえ、外見だけとはいえ、子供の姿の敵を相手にするのは躊躇いを生む。
「どうして、コルクの姿に? まだ、教団が把握していないドッペルでもいたのか?」
「コルクはドッペルじゃないよ。でも、確かに『人』じゃないかな」
「人じゃない?」
 ベルトルドの疑問に答えず、偽コルクは秘密を口にするように人差し指を立てる。
「そんな事より、早くしないと皆、死んじゃうよ。最も、もう遅いかもしれないけれど」
 低く呟かれた言葉。
 冷たく響く語尾と共に、偽コルクはこの上なく、不敵な笑みを浮かべた。
「コルク、時間稼ぎは充分、果たしたからね」
「俺達を誘き出すことか? どうも、君のその口ぶりだと、あまり時間は無さそうだね」
 一刻の猶予もならない。
 クリストフはそう判断した。
「どうして、その事実を話したのかしら? 時間稼ぎなら、言わなくてもいいと思うのだけど」
「皆、善い人だったかな。苦しませずに殺してあげようと思って」
 スティレッタの問い掛けに、偽コルクは適当に言葉を濁らせる。
 何処か矛盾した答え。
 だけど、そこには、彼女の理念に関わる真実が紡がれていた。

 交錯する視線。
 それぞれの武器を構えたシリウス達と偽コルクが対峙する。
 『レオノル・ペリエ』もまた、偽コルクを迎え撃つべく態勢を整えていた。

「……なんか、これまた、ややこしいことになったね」
 レオノルは真意を探るように、偽コルクの出方を窺う。
「早く、カタをつける必要があるみたいだ」
 浄化師達が光の檻の調査に赴いてから、かなりの時間が経過している。
 偽コルクが告げたとおり、時間が切迫しているように感じられた。
「それにしても、私達でさえ気付かなかった偽物かぁ。いつの間にか紛れ込んでたドッペル? それとも高等な魔術?」
 レオノルはそう考えて、その内の一つの可能性を振り払う。
「ドッペルじゃないんだよね。でも、人じゃない存在」
 レオノルは手掛かり探しも兼ねて、魔力探知で偽コルクを探った。
 すわりの悪い、まとわりつくような強力な魔力。
 レオノルは、偽コルクからじりじりと真綿で首を絞められるような恐ろしさを感じ取る。
(一気に、火力でカタ付けた方がよさそうだね)
 レオノルは周囲を視野に入れながら判断した。

 サクリファイスの手によって、洗脳されている人達を助けたい。
 本来のコルクの目的が、敵に利用されている事に気付いた者達もいた。

「コルク達を早く助けなきゃ」
 『リコリス・ラディアータ』は確かな想いを口にする。
「洗脳された人達を助けたいという願いは、きっと本物のコルクの願いだと思う。それも叶えさせてあげたい」
「ああ、そうだな」
 真摯な祈りを込めて告げられた言葉に、『トール・フォルクス』は双眸に強い意志を宿らせる。
 コルクを救うのに――こんなところで足踏みをしている訳にはいかない。
 トールは今までの情報を照らし合わせて、状況を掴もうとする。
 それぞれの決意を胸に、2人は偽コルクのもとへと向かう。

 村の廃墟の只中に、浄化師達と偽コルクがそれぞれの想いを抱いて向かい合う。
 対敵。
 だが、時間稼ぎを兼ねてか、偽コルクから仕掛けてくる気配はない。

「黄昏と聡明 明日を紡ぐ光をここに」
 魔術真名の詠唱。
 そして、リチェルカーレは初手でアリシアと協力して、皆に禹歩七星を掛けていく。
「リブラくんの怪我も心配だし、早く終わらせなきゃ」
 リチェルカーレはリブラの身を案じ、決意を固める。

「お前の力を示せ、ロキ!」
 解号に応え、陽炎剣ロキは黒炎を解放する。
 力を漲らせたクリストフは、シリウスと共に前衛に向かう。
「コルクちゃん……」
 アリシアはコルクの安否を気遣い、心を痛める。
 焦燥感に駆られながらも、ウィッチ・コンタクトで魔力の流れを見定めて不測の事態に備えた。

「Fiat eu stita et piriat mundus.」
 決意を込められた解号に応え、怨嗟の銃・ランキュヌは黒炎を解放する。
 瑠璃の炎を纏う黒き銃を構え、ショーンは偽コルクに狙いをつける。
「――っ」
 ランキュヌの効果で、偽コルクの防御と魔法防御を下げた。
 ショーンは命中率を上げて、トリックショットで耐久が下がった偽コルクの体力を削いでいく。

「闇の森に歌よ響け」
 戦いに向かうべく、リコリスとトールは手を繋ぎ、魔術真名を詠唱する。
 爆発的に膨れ上がった戦力を感じながら、リコリスは戦踏乱舞で前衛を強化する為に動く。
 トールは即座にソニックショットを放ち、偽コルクの動きを阻害する。

「僕も、戦踏乱舞を掛けるよ」
「私の方も、あの子の動きをみんなに伝えるわ」
 前衛に向かうリューイに、セシリアは応える。
「開け、九つの天を穿つ門」
 魔力回路を完全開放すると、2人は仲間との連携を意識しながら、速やかな捕縛を目指していく。

「私達が仕掛けてくるのを待っているのか」
 ニコラは、偽コルクの動向を注視する。
「偽者のコルクちゃんの目的は、あくまでも時間稼ぎみたいですね」
 ヴィオラは応えると、魔術真名を詠唱する。
「cooking and science」
 魔力を漲らせ、偽コルクのもとへと走り出す。
 ヴィオラは魔力探知で、周りの警戒を怠らないように注意しながら進んでいった。

「とっとと終わらせるべきね」
 スティレッタは戦踏乱舞で仲間の火力を上げて、バルダーと共に偽コルクへ向かう。

 前に出たシリウスは、リチェルカーレ達の支援を受けながら偽コルクのもとへと赴いた。
「コルク達の居場所を話してもらう……!」
 ベリアルリングのブーストを上乗せしたシリウスは、偽コルクの間合いに踏み込み、ソードバニッシュを放つ。
「――っ」
 尋常ならざる速さ。
 だが、速度はシリウスの方が圧倒的に上回っているはずなのに、偽コルクは最小限の動きで攻撃を避けていた。
 ぎりぎりのところで回避された一撃と、重く空疎な手の感触。
「魔術、使っていなかったら、危なかった……」
 至近距離から聞こえる偽コルクの声。
 その全ての感覚を拾いながら、シリウスの視線が向かったのは、偽コルクの目の前で新たに展開されようとしている魔方陣。
 だが、それは、ソードバニッシュを放ってきたクリストフによって阻害された。
「手加減してやる余裕は無いからね。さっさと吐いた方が身の為だと思うよ」
 瞬速の斬撃を放ったクリストフは、警戒するように距離を取った偽コルクに声を掛ける。
  氷結漸と心眼剣を使い分けて、攻撃を繰り出していく。
 シリウスはクリストフと連携して、偽コルクが魔術を使う隙を与えないように立ち回っていった。
 クリストフ達の猛攻に、偽コルクは次第に回避に専念していく。
「相手をしてあげる」
 そこに、リコリスが接近する。
 偽コルクが振り向くよりも早く間合いを詰めて、蘭身撃で攻撃を切り出した。
 目にも留まらぬ素早いステップで、偽コルクに複数回の蹴りを加える。
「哀れな偽物さん。コルクと同じ姿を取っていたって、容赦しないわ」
 引き付けは特に考えず、リコリスは攻撃を与える事を最優先に疾走した。
 高速の技を前にして、偽コルクは攻撃を受け、または避けつつも、反撃の機会を窺う。
 しかし、それはトールによって防がれる。
 トールは機先を制し、ピンポイントショットで攻撃と足止めをする。
(何者か知らないが、陰陽師のようだから多少傷つけるのもやむなし)
 トールは、偽コルクが回復する隙を与えないように徹した。
 トールの狙撃に、偽コルクの動きが一瞬、止まる。
「……コルクさん達を助けないと!」
 その隙を逃さず、リューイが動く。
 魔術を使う隙を与えぬように、攻撃を叩き込む。
 ヒットアンドアウェイ。
 偽コルクがバランスを崩せば、三身撃。
 素早いステップで、3撃を加える。
 リューイは偽コルクを攪乱させて、他の仲間が攻撃をしやすいように動いていった。
(多勢に無勢。でも、あの子はまだ、何かを隠しているわね)
 セシリアは冷静に戦況へと視線を巡らせる。
 偽コルクの動きを周りに伝えながら、ルーナーエヴァージョンで相手の回避を下げた。
 前衛の仲間が攻撃しやすいように動く。
 リチェルカーレは、アリシアと共に鬼門封印の支援と回復に専念する。
「ヴィオラ、援護を頼む」
「はい、任せて下さい」
 ニコラは前へ出て、パイルドライブで攻撃を叩き込む。
 デモン・オブ・ソウルを打ち下ろし、偽コルクに強烈な一撃を放つ。
 ヴィオラはルーナーエヴァージョンで、偽コルクの回避率を下げる。
 ペンデュラムスピンで混乱を狙い、偽コルクの動きを阻害していった。
 しかし、偽コルクは駆けながら、彼我の間合いを潰してくる。
 その上、駆け込みざまに振るわれたのは、地面を穿孔するほどの攻撃魔術。
 偽コルクは予想を越えて厄介だった。
 かなりのダメージが蓄積されているはずなのに、偽コルクはすぐに立ち上がってくる。
 密度の高い魔術の連打攻撃に晒され、ニコラはじわじわと後退させられる。
(簡単には止められんか)
 敵の強さを実感しながら、ニコラは武器を振るい続けた。

 苛烈へと進んでいく戦域。
 戦いの趨勢は、浄化師達に傾いている。
 しかし――

「これなら、どうかなー」
 追いつめられながらも、偽コルクは意識の一瞬の空隙を縫って火界咒を放ってくる。
「アライブスキルを使ってきたか……」
 炎の竜を避けたベルトルドは機先を見極め、偽コルクへと近接した。
 静と動。
 本命とフェイント。
 ベルトルドは偽コルクの意表を突くと同時に、緩急をつけながら拳を振るい、時間差攻撃に徹する。
 ヨナは距離を取りながら、オーパーツグラウンドを発動する。
 岩を様々な武器に変貌させ、偽コルクを叩きのめした。
 偽コルクは躍動すると、次々と迫ってくる打撃と攻撃魔術の嵐を機敏な動きでかわす。
 しかし、回避に意識を注ぐ偽コルクは、次第に2人の連携に翻弄されていく。
 偽コルクは堪らず、村の外へと退避しようとする。
「させるか!」
「――っ!」
 地面を踏み鳴らしたベルトルドが迎撃し、それを阻止した。
 撤退しようとした偽コルクは、瓦礫へと吹き飛ばされる。
「ショーン」
「はい、ドクター」
 絶好の好機を逃さず、レオノルとショーンが攻撃を叩き込む。
 先手で、レオノルがアビスブリザードを発動する。
 3重の捧身賢術により強化されたアビスブリザードは、偽コルクに向けて強力な氷の礫の驟雨を降らせた。
 そこに間髪入れず、ショーンのポイズンショットが放たれる。
「そろそろ、足止めも限界かな」
 ポイズンショットを回避しながら、立ち上がった偽コルクはなおも村の外に出ようとする。
 だが、ショーンの狙撃に意識が傾き、躱す為にその場に留まった。
「そちらには行かせん」
 その間に、ニコラは偽コルクの行く手を阻止するように立ち塞がる。
 献魂一擲でのカウンターと粉骨砕心での強化をしつつ、細かく狙いを定めるよりも当てることを目的に武器を振るう。
 他の仲間達と連携して、偽コルクを追い詰めていく。
「偽者のコルクちゃん。本物のコルクちゃんの居場所を教えてくれませんか?」
 ヴィオラはタロットカードに魔力を込める。
 タロットナイフで攻撃を加えていく。
「シロスケ、頑張りなさいな」
「言われなくとも、やってやるさ」
 スティレッタが前に出て注意を向けさせたところで、横手からバルダーが全力の一撃を叩き込む。
 バルダーは獣牙烈爪突で、偽コルクを刺突し、流血を狙う。
 2人は連携攻撃によって、偽コルクを攪乱させ、少しずつダメージを積み重ねていく。
 スティレッタとバルダーに誘導され、偽コルクは村の奥へと追い込まれていった。
「とっとと本物のコルクさん達の居場所を喋ってもらおうか? 偽物のコルクさんよ」
「……ここまで、かな」
 バルダーの問い掛けに、偽コルクは硬い面持ちで言う。
 その顔は凛冽にして、歳相応の表情が鳴りを潜めていた。
「またね」
 偽コルクは即座に踵を返す。
「待ち――」
 追跡しようとしたバルダーは、偽コルクのもとに駆け寄ろうとして予期しない人物に行く手を阻まれる。
 それは、倒れていたはずのリブラ。
 彼は偽コルクを守るようにして、両手を広げて立っていた。
 否、彼だけではない。
 リブラに凶行を及んだ男もまた、ナイフを片手に、バルダー達の行く手を妨害してくる。
「――邪魔をするな」
 追躡しようとしたシリウスが眉をひそめて言った。
「リブラくん……」
 シリウスと共に追いかけようとしていたリチェルカーレは、予想外の妨害を前にして息を飲む。
 しかし、偽コルクがそのまま立ち去ろうとする姿に我に返り、リブラを真っ直ぐ見て言った。
「コルクちゃんはどこ? あの子を返して!」
「君達も結局、サクリファイスだったのか。偽物の目的、知ってるかい?」
「話すと思う?」
 リチェルカーレとクリストフの問い掛けに、リブラもまた、疑問で返す。
「……不機嫌な俺に締め上げられたいか。俺が苛立つ前に洗いざらい話してもらおうか!」
「――っ」
 ショーンは焦慮に駆られながら、リブラに掴みかかった。
「ショーン!」
「……ドクター、申し訳ありません」
 苦悶の表情を浮かべるリブラを見て、レオノルは慌てて止めに入る。
 レオノルの呼び掛けに、ショーンは心を鎮めるようにリブラを解放した。
「やっぱり、あなたもグルだったのね。もしかして、偽コルクのパートナーとか?」
 リコリスは事情を察して問い掛けた。
「違う。僕は――僕と父さんは、この村に住んでいたサクリファイスの信者だよ」
「父さん? 君達は親子だったのか」
 打ち明けられた事実。
 トールは、リブラ達の怜悧な視線を受け止める。
「リブラくん……。もしかして、貴方は本当に敵だったのですか?」
「そうだよ」
 馬脚を露わにしたリブラに対して、ヴィオラは表情に悲しみを宿らせた。
「最初から陥れるつもりで組んでいたんですか……?」
「もちろん」
 困惑の色を浮かべるヨナの問い掛けにも、リブラは淡々と答える。
「コルク達に何の恨みがある?」
「恨みはないよ。彼女の目的が利用出来そうだったから、利用しただけ」
「洗脳された人達を助けたいという願いか」
 ベルトルドは苦々しく、事態の重さを噛みしめた。
「リブラも、それを殺そうとした男もサクリファイス……?」
 スティレッタは明かされた事実に首を傾げる。
「世界滅亡教に魅力があるの? って冗談はおいといて。……リブラを私達の目の前で殺して、偽コルクが治療して、そこから偽物だってばれるのも想定のうちだった、ってことかしら?」
「足止めには、手段は選んでいられないからな」
 スティレッタの疑問にも、男は――リブラの父親は相変わらず、不気味に微笑んでいた。
「偽のコルクさんにその気が無いなら、あなたが知っていることを話してください」
 ヨナは確かな意志を抱き、リブラ達と向かい合う。
「本物のコルクを助ける方法、吐いてもらうわよ」
「ああ、絶対助けよう」
 決意を込めるリコリスを支えるように、トールは戦いの意志を固めた。




 最初に跳び込むのはシリウス。
 神速の踏み込みと同時に放つのは、閃光の如き速さのソードバニッシュ。
 リブラの父親は何が起こったのか、分からないまま、その場に崩れ落ちる。
「――邪魔だ。寝ていろ」
 シリウスは仲間と連携を取り、少しでも早く偽コルクを倒すために斬り込む。
「これ以上、行かせる訳にはいかない!」
 言葉とは裏腹に、リブラは後退を余儀なくされる。
 トールが牽制の為にピンポイントショットを放てば、リコリスは即座にスポットライトを発動。
 リブラの魔術を避けながら、舞い踊るように動く。
 それは陽動としての効果をみせ、リブラの意識を強制的にリコリスに向けさせる。
 それにより、仲間の攻撃が逃走する偽コルクの方に行きやすいように導いた。
 息をつく間もないニコラ達の連携。
 かと思えば、リブラの意識の外から、スティレッタとバルダーが攻撃を仕掛けてくる。
 牽制の為に振るい舞うスティレッタの大鎌による攻撃と、流血を伴うバルダーの獣牙烈爪突。
 一瞬でも気を抜けば、致命打になるという危機感を孕んでいた。

 視界が開け、偽コルクまでの道が切り開かれる。

 最初に跳び出したのはリューイ。
 双剣を素早く振り抜き、深々と偽コルクの足を斬り裂いた。
 振り返った偽コルクの注意を引くように立ち回っていく。
 偽コルクの間近にまで距離を詰めたアリシアは、禁符の陣で拘束する。
「クリス」
「ああ」
 息の合った連係を見せ、クリストフはアリシアが抑えた偽コルクに跳び込む。
 瞬間的な速さで間合いを詰め、踏み込みの勢いも乗せた一撃を振り降ろした。
 動きを阻害された偽コルクは、そこで纏う空気を変える。
「クリス、大きな魔術が来ます……!」
 アリシアが警告を発したその瞬間、偽コルクはエクスプロージョンを放つ。
 しかし、それが発動した瞬間、顔色を変えたのは偽コルクだった。
「うわっ!」
 クリストフの黒炎魔喰器、陽炎剣ロキの特殊能力が発動する。
 エクスプロージョンの爆発が起きようとした瞬間、逆にそれは偽コルクに跳ね返ってきた。
 黒炎解放中に一度だけ、敵の攻撃を反射する特殊能力。
 自らの攻撃を受け、偽コルクは大きく吹き飛ばされる。
 そこに間髪入れず、ショーンのポイズンショットが放たれる。
 辛うじて立ち上がった偽コルクは、追尾してくる度重なる攻撃を無視して駆けていった。
(陰陽師だけではなく、狂信者のアライブスキルも使える相手ね)
 爆発からリューイを守るように駆け寄っていたセシリアは、周囲への警戒を強める。
 偽コルクが立ち去ったと同時に、戦いの趨勢は決着を見せる。
 リブラもまた、ニコラ達によって戦闘不能へと追い込まれていた。

 時間だけが一刻と迫る。

「コルクさんを助けたいんです。知っている事を話してください」
 ヨナの訴えに、ロープで縛られたリブラは不信感を抱いたまま、表情を険しくする。
「リコは、コルクに同情してるんだ。たぶん、似たような境遇であろう君にも」
 トールは、リコリスの想いを察したように表情を緩めた。
「今なら、まだ助けられるかもしれない。教えてくれないかな?」
「……もう、間に合わないよ」
 トールの懇願に、リブラは間を置いて憂鬱な面持ちで応える。
「それに、僕は敵だよ。本当の事を言うとは限らない」
「そうか」
 リブラが望んでいたはずの肯定の言葉。
 だが、それが何故か、リブラの胸に強く突き刺さった。
「それなら何故、俺達にその事を伝えたんだ?」
「僕達は、詳しい事は何も知らないから」
 ショーンの問いに、リブラは乱れた心を落ち着かせるようにして答える。
 そして唯一、聞き及んでいた情報を伝えた。
「……どうせ、間に合わないから」
 リブラがぽつりと呟く。
 ショーン達は、捕縛したリブラ達を教団から派遣されてきた浄化師達に任せる。
「リブラくん達は……偽物の子に、利用されてた、のでしょうか……」
 去り際、アリシアは頽れるリブラの身を案じた。
「らぷちゃん達を探そう。浄化師達について知ってることも多い筈だ」
 レオノル達はリブラの情報をもとに、ドッペル達を捜索する。
 程なくして、ドッペル達が廃墟の村の奥で倒れている所を発見した。
 しかし、光の檻の境目にドッペル達がいる為、救出する事が出来ない。
「リブラの魔術による拘束が解けているとはいえ、光の檻が邪魔をして入れないわね」
「ああ。アルエット達も疲労していて、身動きが取れないみたいだ」
 リコリスの言葉に、トールは同意する。
「所でさ、今回の件ってサクリファイスの仕業……なんだよね?」
「はい。先程のリブラの話には、嘘はないように感じました」
 レオノルの問い掛けに、ショーンは応える。
「サクリファイスも、必ずしも一枚岩じゃないと思うんだ。最終目的は同じでも、そこに至る手段は違う筈だ」
「……リブラくんの話では、夢の世界に囚われる事で、生命力を徐々に失わせて、死に至らせようとしてるんですよね……」
 コルク達の安否を気遣い、アリシアは悲しそうに呟いた。
「夢うつつで殺す……? なんだかなぁ。慈悲があるんだか無いんだか」
「ええ。そう思います」
 レオノルの言葉を肯定するように、ショーンは頷いた。
 リューイ達はリブラの情報をもとに、光の檻へと向かう。
「サクリファイスの思い通りにはさせないわ」
「うん。絶対に、助けよう」
 リューイは、セシリアと並走しながら決意を込めて返す。
「無辜の人を、利用して殺すなんて。そんなこと絶対にさせない」
「ええ、もちろんよ」
 リューイの決意に、セシリアは小さく笑みを浮かべて頷いた。


〇無仮虚飾の聖女

「リブラさんが伝えていた場所は、この辺りのはずです」
 リューイ達は、リブラに教えて貰った光の檻の中に入れる場所へと急いだ。
 やがて、光の檻の外部で不自然に光っている箇所を発見する。
「ここから入れるはずだな」
 ニコラがその部分に触れると、地響きとともに檻の一角が開いた。
 中に入ると、周囲の光景が変化する。
 淡い光の壁は、周囲を眩しく照らす黄金色に変わっていた。
「シリウス」
「ああ、分かっている」
 リチェルカーレ達は並走しながら、光の檻の中心部へと進んでいった。
「コルク!」
 リコリスは、中心部で倒れているコルクに駆け寄る。
 コルクはぐったりとして動かない。
 同様に、他の者達も微動だにしない。
 仮死状態に近い状態。
 シリウスは油断なく周囲を警戒し、安全確保に動いた。
「コルクちゃん、しっかりして」
「コルクちゃん……!」
 アリシアはコルクをぎゅっと抱き締めて、リチェルカーレと一緒に早急に皆を回復する。
「コルク。……こんな場所で死なせてたまるか!」
 リチェルカーレと共に傷の手当てをしながら、ショーンは祈るように呟く。
 やがて、アリシア達の回復のお陰で、コルク達はうっすらと意識を取り戻した。
 しかし、身体は著しく衰えており、衰弱している。
「コルクちゃん、がんばったね。もう大丈夫」
 リチェルカーレはコルクをぎゅっと抱きしめ、微笑んだ。
「皆さん、助かって良かった……」
 アリシアの瞳から思わず、涙が零れる。
 しかし、その表情は喜びに満ちていた。
 コルク達が生きている事を知ったクリストフは、安堵の溜息を吐き、アリシアの涙を拭い取る。
「間に合ったようだな」
「はい、良かったです」
 ニコラがホッと息を吐くと、ヴィオラは笑顔を綻ばせる。
「それにしても、この光の檻は何なのだ。何か魔術でも掛かっているのか」
 ニコラの視線が光の檻へと注がれる。
「できれば、少し調べてみたい所だな」
 ニコラは興味深そうに光の檻を見渡す。
 やがて魔力探知等の調査により、光の檻が強大な魔力と魔結晶を元にして作られたものだという事が判明した。

「聞きたいことがある」
 バルダーは周囲を見渡し、切り出した。
「夢ってどんな夢を見たんだ?」
「何故、そんな事を?」
 村人が躊躇いを口にする。
「なぁに、単に気になるだけだ。痛い思いして死ぬよかマシかもしれんが……悪夢にうなされながらなら最悪だと思ってな」
 バルダーの言葉に虚を衝かれたような顔をした後――。
「俺は自分の夢が叶った夢だった」
「私も」
「俺もだ」
 村人達は次々に夢の内容を口にしていく。
「悪夢ではなく、瑞夢ね」
 夢の内容を把握したスティレッタは、流れるように告げる。
「安心してください。もう大丈夫です」
 ヴィオラは混乱し、衰弱している村人達を安心させるように落ち着いた声で言った。
「誘導します。この中にいるのは危険ですから、落ち着いて全員で移動して下さい」
「はい……」
 セシリアの先導もあり、村人達はよろめきながらも纏まった避難を行っていく。
「周辺に異変はないようだな」
 光の檻から出ると、ショーンは周囲に気を張る。
「コルク、大丈夫?」
「う、うん……」
 コルクはリコリスに支えられながら、光の檻から脱出した。
「コルクさん、聞きたい事があります。光の檻の中で起きた出来事を話してもらえませんか?」
 そこで、ヨナは光の檻の中での様子を詳細に聞いた。
「サクリファイスの人達に此処に入れられた後、段々眠気に襲われたの。コルク、いつの間にか、おかあさんがコルクの事を迎えに来る夢を繰り返し見ていた」
「では、ずっと同じ夢に囚われていたのですか」
 コルクから聞いた内容を記憶し、ヨナは真相に迫る。
「私達は、コルクさんの偽物に会いました。彼女の正体について心当たりはありませんか?」
「コルクの偽物……?」
 コルクは想定外の出来事に困惑する。
「もしかして、ラウレシカの妹が絡んでいるのでは?」
「ラウレシカ様の妹?」
 ヨナの問い掛けに、コルクは自身の記憶を思い返す。
「コルク、ラウレシカ様の妹には会った事はない。でも、ラウレシカ様が昔、この付近に住んでいたってお母様から聞いた事があるの」
「この付近に?」
 明かされた事実に、ヨナは思考を巡らせる。
「ラウレシカさんは、この周辺に住んでいたのね」
 水平線の向こうに沈みかけた夕陽が、リチェルカーレ達を強く照らす。
「後は、ドッペルさん達を助けないと」
「ええ、光の檻が消えれば、救出できそうね」
 リューイの想いに応えるように、セシリアは頷いた。




「私達は2本目の要に向かおう」
「そうですね」
 ニコラとヴィオラは並走して、アルバトゥルス駅舎へと訪れる。
 窮地に追い込まれているドッペル達を救い、危険極まりない光の檻を消滅させる。
 迅速に対処する為に、要の破壊を分断する事にしたのだ。
 コルク達をアルバトゥルスの人達に託し、リブラから得られた情報をもとにそれぞれの乗り場へと向かう。
「私達は3本目の要に向かうわ」
「ええ。リコちゃん、気をつけて」
 別れ際、リコリスとリチェルカーレは言葉を交わす。
 やがて、ニコラ達の目の前に、ブリテン方面に向かう蒸気機関車が停車した。
 漆黒で統一したボディに、上部にある煙突から蒸気が噴射している。
 同じく、2本目の要に向かうリチェルカーレ達とリューイ達も乗車する。
「ベルトルドさん、私達も行きましょう」
「ああ」
 1本目の要に向かうヨナ達も乗車した。
 汽笛が鳴り、蒸気機関車が発車する。
 リチェルカーレ達が4人掛けの座席に座ると、車窓から緑豊かなブルーベルの丘が見渡せた。
 緑の生い茂っている景色が通り過ぎ、やがて最初の停車駅に到着する。
「この駅の近くに、1本目の要があるようだ」
 席を立ったベルトルド達は、1本目の要に向かう為に降車した。
 駅の近くにあった要に、ベルトルドは跳躍し、抉るような一撃を放つ。
 要に罅が入り、そこにヨナがオーパーツグラウンドを放つ。
 投擲した武器の嵐が刻み、要を破壊した。
「これで、光の檻の効果は薄れたのだろうか」
「ベルトルドさん。この近くで、光の檻についての調査と情報収集を行いませんか?」
「そうだな」
 ヨナの提案に、ベルトルドは賛同する。
 ヨナ達は初めに駅舎周辺の駅員や乗客に聞き込み、少しずつ範囲を広げながら情報を集めて回った。
 様々な情報を収集し、光の檻の調査へと繋げていく。
「光の檻は最近、発生したものだが、その存在は、多くの者達が知っているようだ。だが、どうして存在するのかは誰も知らないか」
「夢の聖女を提唱している女性が、頻繁に光の檻の周辺を歩いていたそうです。偽コルクの関与は分かりませんでしたが、少なくとも夢の聖女とラウレシカの妹は光の檻の形成に関わっていたと思われます」
 互いに得られた情報を共有しながら、ヨナ達は駅舎へと歩を進める。
「ブルーベル周辺での最近の異変と合わせて、何かが始まろうとしているのだろうか」
「わざわざ殺す為に、このような命に時間制限を設けるゲームのようなこと……」
 ベルトルドの懸念に、ヨナは苦々しく呟く。
「まるで、かの創造神の行為をなぞるようですね」
「ともかく、キーワードは『夢』か……」
 渋面を作るヨナに、ベルトルドは確かな事実を口にした。


「カノンちゃん達を早く助けなくちゃ……。これ以上、サクリファイスに関わる悲しみを増やしたくない」
「要を破壊すれば、カノン達を救えるはずだ」
 リチェルカーレの想いに応えるように、シリウスは成すべき事を心に刻み込む。
「偽コルクさん達は、何が目的なんでしょうか? リブラさん達も詳しい事は知らされていなかったみたいです」
「まだ、情報が足りないわね」
 リューイの言葉に、セシリアは静かに頷く。
「私達は誘き出されたのでしょうか」
「むしろ、検証をしてたんじゃないか?」
「検証ですか?」
 意外な事実に、ヴィオラはニコラに視線を向ける。
「光の檻の中で、人はどのくらいの時間で死に至るのか。私が見た感じでは、検証をしてるように思ったが」
 疑問が氷解すると同時に戦慄させられる。
 人々を夢の世界に導いて、苦しませずに安楽死させてあげたい。
 その為の実験台に、コルク達の命が使われていた。
 光の檻の性質を図る、それだけの目的の為に――。
「人の命を弄ぶような行為。こんなの絶対に間違ってる」
「ええ、そうね。だからきっと、いつか報いを受ける筈よ」
 怒りを滲ませるリューイに応えるように、セシリアは言った。

 その時――不意に車内にはそぐわない涼やかな音が響く。

 皮切りは、涼やかな銃声。
 続けざまに驟雨の射撃を浴びせられ、蒸気機関車は火花を巻き散らした。
「これで、先へは進めないでしょう」
 硝煙が薄く香る平原の中、ただ一人、凶行に及んだ当人――夢の聖女を提唱している女性だけが静かだった。
 蒸気機関車が激しく揺れ、運転士が急いで急ブレーキをかける。
 蒸気機関車はやがて止まったが、レールから脱線してしまう。
 車内は混乱と動揺が波及し、あっという間に恐慌状態に陥った。
 運転士達が蒸気機関車内の故障とレールの復旧に追われる中、車内には多くの負傷者、体調を崩した人達が溢れている。
「動かないで。回復します!」
 リチェルカーレが駆け寄り、傷付き倒れている人達を回復した。
 セシリアは体調を崩した人達を診て、応急措置を円滑に行う。
 回復に追われるリチェルカーレとセシリアを手伝い、ヴィオラは簡易救急箱で手当てをする。
「リューイ。私達は運転席に向かおう」
「はい」
 ニコラはリューイと共に、故障が発生したと思われる運転席へと向かう。
「……俺は外を手伝ってくる」
 シリウスは蒸気機関車の外へと赴き、レールの復旧に助力した。
 不測の事態の対処に追われながらも、蒸気機関車が再び、発車する。
 シリウス達は目的の駅に降車すると、速やかに要がある場所へと向かう。
「急がなくちゃ!」
「ああ、要まではあと少しだ」
 リチェルカーレの言葉に、シリウスは応える。
 シリウス達は全力で疾走し、要を速やかに破壊する為に態勢を整えた。

 エトワール方面に向かう蒸気機関車に乗ったリコリス達は目的の駅に降車する。
「この先の線路に要があるはずよ」
 リコリスは魔力感知で、要の場所を特定していた。
 線路沿いを走っていると、やがて鍵がかかったコンテナボックスを発見する。
「この中に要があるのか」
 トールはピッキングツールを用いて、コンテナボックスの鍵を開けようとした。
 しかし、なかなか開かない。
「鍵が開かなさそうなら、片っ端から壊すわよ」
 トールが解錠に手間取っているのを見て、スティレッタは言った。
「スティレッタ、暇ならウィッチコンタクトで魔力探知してくれ。トラブル回避に役立つかもしれん」
「そんな、まだるっこしい」
 バルダーの呼び掛けに、スティレッタは返す。
「結構、複雑だな。コンテナボックスごと、要を破壊しよう」
 トールは解錠に手こずりそうだと判断し、コンテナボックスごと要を壊す事にした。
「要は、物理的にぶっ壊せばいいのか? なら、アライブスキルぶっぱなしてとっとと壊そうぜ」
「そうね」
 バルダーの言葉に、リコリスは同意する。
 リコリス達はコンテナボックスごと要を破壊する為、全力で攻撃を叩き込む。
 リコリスの視線の先で、要は破壊され、光の檻の外壁が薄れた。

 教団方面に向かう蒸気機関車に乗ったショーン達は目的の駅に降車する。
「らぷちゃん達を助けないと!」
 線路沿いを疾走しながら、レオノルは決意を漲らせる。
 やがて、鍵がかかったコンテナボックスを発見する。
「鍵……ご丁寧な事だ」
 クリストフは南京錠の鍵を見て呟く。
「この中に要があるのか」
 ショーンはピッキングツールを使って、コンテナボックスの鍵を開けようとする。
「ショーン、開きそうかい?」
「ああ、あと少しだ」
 クリストフの呼び掛けに、ショーンが応えた。
 やがて、鍵は解錠される。
 姿を現した要に、ショーンはトリックショットで可能な限り、素早く狙撃していく。
 クリストフもまた、全力で要の破壊へと尽力した。
 レオノルがアビスブリザードを放ち、アリシアは火界咒を放つ。
 4人の強力な攻撃を受けて、要は崩れ落ちる。
 その影響で、光の檻は徐々に薄れていく。
 やがて、シリウス達が要を破壊した事で、光の檻は完全に消滅した。
「光の檻が消えたんですね……。良かったです……!」
「何とか、なったみたいだね」
 アリシアの喜びに満ちた声に応えるように、レオノルは安堵の表情を浮かべた。




 夢の聖女と呼ばれているプリムローズは、人々を夢の世界に導いて、苦しませずに安楽死させてあげたいと願っていた。
 水晶盤からその様子を眺めていた彼女は、想いを幻視する。
 心地よい震えを齎すそれは、楽譜(スコア)を描いて、やがて人々の行く手を指し示す事になるはずだと信じてやまない。
 その果てに待つ施律がどのようなものか――今は誰も知らない。
「おにーちゃん、お姉ちゃん、ありがとう」
 水晶盤に映し出されているのは、屈託のないコルク達の笑みと解放されたドッペル達の喜びと、穏やかに凪いだ空。

 繰り返すもの。
 終わりに二度訪れるもの。
 リフレイン。
 カーテンコール。


インフィニティ
(執筆:留菜マナ GM)



*** 活躍者 ***

  • リコリス・ラディアータ
    貴方が貴方なら王子様は必要ないの
  • トール・フォルクス
    世界と戦うお姫様と共に
  • ニコラ・トロワ
    判った判った、私が弟でいい
  • ヴィオラ・ペール
    私の方がお姉さんなんですよ?
  • ヨナ・ミューエ
    私は私の信じる道を
  • ベルトルド・レーヴェ
    行くか

リコリス・ラディアータ
女性 / エレメンツ / 魔性憑き
トール・フォルクス
男性 / 人間 / 悪魔祓い

ニコラ・トロワ
男性 / マドールチェ / 拷問官
ヴィオラ・ペール
女性 / エレメンツ / 占星術師

ヨナ・ミューエ
女性 / エレメンツ / 狂信者
ベルトルド・レーヴェ
男性 / ライカンスロープ / 断罪者




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2020/05/27-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[26] リューイ・ウィンダリア 2020/06/11-20:03

書き込みが遅れてすみません。
流れの方は、皆さんが言われるように戦闘をメインでプランに書きました。
リブラさんたちも捕縛の方向で了解です。  
 

[25] リコリス・ラディアータ 2020/06/11-10:01

…?危険性?
よく分からないけど、3本目ご一緒よろしくね。

あ、そうね。じゃあ捕縛用のロープを持っていきましょうか。  
 

[24] バルダー・アーテル 2020/06/10-21:07

……。……クリス、ご配慮痛みいる。
スティレッタ「何の話?」
気にするな。よしじゃあ俺たちは3本目に行く。
リコ、よろしく頼む。
スティレッタもお前といるほうが危険性が薄れてゲッフゲッフ。
リブラは捕縛がいいわな。
とりあえず縄でも持ってふんじばるか?  
 

[23] クリストフ・フォンシラー 2020/06/09-23:51

リコちゃん、纏めを有難う。
あと残ってるのは、俺達とバルダー達の所か……
じゃあ俺達は4本目に行くよ。
ショーンとバルダーを一緒にすると危なそうだからね。
バルダー、スティレッタさん、3本目に行って貰っていいかな?
ショーンが言うように、時間内に偽コルクを倒せた場合でも最後には要破壊には行かなくちゃだしね。
鍵開けは絶対に必要になるよね。
アビリティはないけど俺もピッキングツール持って行こうかな。

リプラは捕縛で良いと思う。
時間内が成功した場合、リブラに光の檻の場所教えて貰わないとだしね。  
 

[22] リチェルカーレ・リモージュ 2020/06/09-23:18

リコちゃん、まとめをありがとう。
ではわたしたちは2に行かせていただきますね。
「トラブル解決につとめる」とか、短い一文になりそうですが、移動時の行動についても書くようにしておきます。

あ、そうですね、リブラくんへの対応。コルクちゃんの偽物へもですけれど、素早く動くようにしないと…。リコちゃんの言うように、捕縛の方向で動きたいです。   
 

[21] ショーン・ハイド 2020/06/09-22:11

リコリス、まとめありがとう。
さて。これを見るに皆が言うように4に行くのが良さそうだな。
一応ピッキングツールを持っていくことにする。
時間内に終わるにしろそうでないにしろ要は壊す必要があるしな。  
 

[20] リコリス・ラディアータ 2020/06/09-13:25

向かう場所をまとめてみるわね。

1本目:ヨナ、ベルトルド(リチェルカーレ、シリウス)
2本目:ニコラ、ヴィオラ、リューイ、セシリア(リチェルカーレ、シリウス)
3本目:リコリス、トール(アリシア、クリストフ)
4本目:?(アリシア、クリストフ)
(敬称略)

()内はどちらかに、と言っている人ね。
鍵開けを持っているショーン達が4本目に来てくれたらありがたいけれど、どうかしら?

皆の言うように、これは偽コルクを時間内に倒せなかった場合のことだから
どちらかというと対偽コルクの方に力を入れた方がよさそう。
あとは偽コルク追跡時に妨害してくるリブラ達の捕縛もね。  
 

[19] リューイ・ウィンダリア 2020/06/09-00:10

2で動かなくてもいいでしょうか?
一応そのつもりでプランを進めますが、会議室は確認していますので動いた方が良ければ教えてください。

最初の戦闘では、最初に戦踏乱舞での攻撃力増を考えています。他のスキルはもう少し考えます。  
 

[18] ヨナ・ミューエ 2020/06/08-16:16

ああ、そうですね、近くて何も起こらない場所なら一組で対応出来ると思います。
私達は最初に1を希望しましたし、そのまま1に向かうで構わないです。お気遣いありがとうございます。

あくまで時間がかかった場合の対応ですので、
戦闘自体を早く終わらせる方に注力出来れば、と思います。  
 

[17] クリストフ・フォンシラー 2020/06/07-23:39

4方向に蒸気機関車が出るなら、全部に担当者出した方がいいね。
うん、リチェちゃんが言ってるように、2本目は距離が遠い上にトラブルが発生するから、到着に一番時間が掛かるだろうね。
そうなると破壊するのに時間掛けられないし人数多い方がいいと思う。
1本目は一番近くて何も起きないとの事だから1組でも何とかなりそうだと思うよね。
2本目は3組くらいいた方がいいだろうし、何ならヨナちゃん達は医学必要な2本目に行ってもいいんじゃ。
リチェちゃん達が1本目でもいいと言ってくれてるし。

俺達は、そうだなあ。
さすがに2本目に4組も行っても仕方ないだろうし、3本目か4本目の手伝いに行こうかな。
3本目4本目はそこそこの距離で鍵付きと言う厄介ごとがあるから、人数もそれなりのがいいよね。

うん、まあ、本命は時間内に終わらせることだから、これは万が一の保険だね。  
 

[16] リチェルカーレ・リモージュ 2020/06/07-17:49

4方向に分かれて、ですね。ここまでに出ていますが、フリーになる要がないように分かれられたらいいでしょうか。二組ずつのペアにしなくても大丈夫そうですね。
GMさんの追加情報を見ると、2本目の電車が一番距離が遠く、医学が必要ということはトラブルも大きいのかも。
なのでここを手厚くするのもひとつの方法かなと思いました。
わたしも1か2を希望しておきますね。ヨナさんたちも医学のいる2にしてもよいと思いますよ。まだすり合わせの段階ですし、お好きなところで。

時間内に偽コルクちゃんたちとの戦闘が終われば、こちらはあまり関係なさそうなので保険の分担かなと思っています。最初の戦闘を制限時間内で成功させるように、が基本方針ですよね。がんばります。  
 

[15] ヨナ・ミューエ 2020/06/07-16:27

4方向に分かれて乗る方向で、必要なアビリティのある場所は概ね埋まっているようですので、
私達はアビリティが特に必要のない1本目を希望しておきますね。  
 

[14] リコリス・ラディアータ 2020/06/07-13:20

蒸気機関車、手分けして乗れるということなのね。
それなら、鍵開けが必要になる三本目と四本目は、私達とショーン達がそれぞれ担当するといいかしら。
とりあえず、三本目を希望しておくわね。  
 

[13] リューイ・ウィンダリア 2020/06/07-12:42

早くに要を破壊するには、手分けした方がよいと思います。誰も向かわない方向がないようにすればいいでしょうか?
僕たちはセラの医学が該当しますね。他の皆さんと比べると低いのであれですが、一応ニコラさんたちと同じ2本目を希望します。
人数等調節がいりそうなら動きますので、言ってください。  
 

[12] ヴィオラ・ペール 2020/06/07-11:44

蒸気機関車についての補足が追加されたようですね。
どうやら四方向に別々の機関車が走ってるようですので、それぞれで手分けして出発が可能なようです。
とするならばやはり手分けした方がいいと私達も思います。
必要アビリティも示されてますが、日曜大工を持ってるのはニコラさんだけのようなので、私達は二本目を希望しますね。

方針としては時間内に偽物のコルクちゃんを倒すという事で承知しました。  
 

[11] バルダー・アーテル 2020/06/06-22:09

おーす。
断罪者のバルダーと魔性憑きのスティレッタだ。よろしく頼む。
時間内に倒すのは了解だ。悠長する理由もないしな。
仮に時間が押したとして、要を破壊するのも手分けしてやったほうがいいってのも賛成だ。
ただ少々疑問に思うのは、蒸気汽関車っつーのはどうなってんだろうな。
1本の列車があって各駅に要があるのか、ハブ駅があってそこから4本列車があって、各終着駅に要があるのか。それによってだいぶ戦力の分け方が変わってくるよな……。  
 

[10] クリストフ・フォンシラー 2020/06/06-21:28

了解。
それじゃあ、目指すは時間内の偽コルク撃破、リブル達の捕縛だね。
俺達も戦闘の方針はリチェちゃんの所と似たような感じかな。
アリシアは回復と支援、俺は前へ出ての攻撃だね。
救出後に光の檻を消す為に要破壊に向かう、でいい?

それと時間オーバーしてしまった時の事も少し決めた方がいいよね。
この時は要を破壊しに行かなくてはならないけど、できるだけ早くしないとマズイ。
人数が少ないと破壊に時間が掛かると言われてるけど、それでも移動に掛かる時間を考えると、
みんな一緒に動くより手分けした方がいいんじゃって思うんだけど、どうだろう?  
 

[9] リチェルカーレ・リモージュ 2020/06/06-09:53

あ、そうか。制限時間内にコルクちゃんの偽物を撤退させることができれば、そしてリブラさん…逹?複数いるのでしょうか?妨害にくる人たちを捕まえることができたら、移動手段は考えなくていい感じでしょうか?
はい、まずは時間内に戦闘を終え、本物のコルクちゃんや捕まっている人を助けることを第1に。
戦闘ではわたしはいつものように回復と支援、シリウスはリコちゃんと同じく、今回は引きつけより攻撃重視でと言っています。  
 

[8] リコリス・ラディアータ 2020/06/06-08:58

魔性憑きのリコリスと、悪魔祓いのトールよ。よろしくね。

制限時間内に偽コルクを全力で倒すのと、
間に合わなかった場合は蒸気機関車に乗り込むのね、了解よ。
アビリティは、トールが鍵開けを1レベルだけだから、少しの足しにしかならないかもだけど、お手伝いさせてね。

偽コルク単体が相手なら、スポットライトでの引き付けよりもとにかく攻撃に参加した方がよさそうね…
戦踏乱舞での支援と、攻撃スキルを積んでいくわ。
トールにも、単体攻撃スキルを使ってもらうわね。  
 

[7] ヨナ・ミューエ 2020/06/06-02:34

狂信者ヨナ・ミューエおよび断罪者ベルトルド・レーヴェ。宜しくお願いします。

いつから入れ替わっていたのでしょう…?とにかく本物のコルクさんや他の皆さんを探し出しませんと。
目の前の偽物さんは私達の人数を相手に余裕が見えますので油断出来ませんね。

蒸気機関車を使うのならベルトルドさんが医学スキルを持っています。
必要なアビリティを鑑みて故障や怪我人が出ている状況でしょうか。  
 

[6] レオノル・ペリエ 2020/06/05-23:38

いえーーい°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
狂信者のレオノルとショーンだよ!
うーん。なかなかハードな状況だね(´・ω・`)
とりあえず制限時間内に、にせコルクを倒すことは大前提とすると、一気に火力でカタ付けた方がよさそうだね。
相手は一人だし、単体系でガッツリ削れる系のアライブスキルどっちゃりつけてくねー。
一応ショーンにはまたデバッファーしてもらうよ(`・ω・´)

あ、足しになるかどうかはものすごく分からないけど、ショーンが鍵開けスキルと医学スキル持ってるから、くだんのトラブルには対応できると思う。
 
 

[5] ヴィオラ・ペール 2020/06/05-23:37

占星術師のヴィオラ・ペールです。パートナーは拷問官のニコラさんです。
よろしくお願いしますね。

そうですね、偽物のコルクちゃんは魔術とアライブスキルを使うそうなので、相当の使い手と言う事なのでしょうか。
リチェちゃんの言うように、フルメンバーですから制限時間が短そうですけれど何とか頑張りたいですね。
移動の際は蒸気機関車を使うのでいいと思います。
トラブルの際のアビリティですが、ニコラさんが日曜大工Lv4を持っていますね。  
 

[4] リューイ・ウィンダリア 2020/06/05-23:03

魔性憑きのリューイと占星術師のセシリアです。
どうぞよろしくお願いします。

クリスさんがいうように、偽物のコルクさんを時間内に撤退させることを目指すと一番良さそうですね。
捕まっている人たち、それでもぎりぎりな状態とありますし。
偽コルクさんの強さが読みきれませんが、相手が一人なわりに依頼難度が厳しめですし…強いと思っておいた方がいいのかな。
あ、移動手段は、使うのであれば僕たちも機関車での移動を希望します。  
 

[3] クリストフ・フォンシラー 2020/06/04-22:30

陰陽師のアリシアと断罪者のクリストフだよ。よろしくどうぞ。

偽コルクを時間内に撤退まで追い込めるかどうかなのかな。
時間内ならリブラ達が出てきて場所を教えて貰えるから、要破壊に行くのは救出が終わってからで良さそう?
時間オーバーの時は最初から蒸気機関車を使うのに賛成だよ。
時間内の場合でも、最後に破壊に行くなら蒸気機関車を使った方が楽かな。

トラブルの時は『日曜大工、鍵開け、医学のアビリティを使えば、時間は短縮出来ます』だそうだから、医学5を持ってるので役に立てるかもしれない。  
 

[2] リチェルカーレ・リモージュ 2020/06/04-22:13

リチェルカーレです。パートナーはシリウス。
アライブは陰陽師と断罪者です。
どうぞよろしくお願いします。

コルクちゃん達を早く助けなくちゃ…!
人数がフルメンバーですので、制限時間が短くなっているんですよね。
移動方法を決めなくてはいけないのでしょうか。
とりあえず、早く動けそうな蒸気機関車に一票を入れておきますね。
細かいことは、また後で書き込みにきます。