【日国】狐の八百万の神を助け出せ!
普通 | すべて
7/8名
【日国】狐の八百万の神を助け出せ! 情報
担当 春夏秋冬 GM
タイプ EX
ジャンル イベント
条件 すべて
難易度 普通
報酬 通常
相談期間 5 日
公開日 2020-07-09 00:00:00
出発日 2020-07-17 00:00:00
帰還日 2020-07-26



~ プロローグ ~

 東方島国ニホン、トウホク地方。
 以前この地域は、治安が乱れ不穏な空気が漂っていた。
 ヨハネの使徒やべリアルの襲撃。
 荒廃する土地と失われる命。
 安寧乱れる中、助けは無く。
 国の統治機構である幕府は、自分達の周囲を維持する力しかなく、地方を切り捨てることで保身を図っていた。
 それにより反政府活動の起り火が地方を中心に燻り始め、やがてそれはひとつの大きなうねりとなり、国を焼く大火へと変わる可能性を持っていた。

 それを影から扇動しようとする者達が居た。
 アークソサエティの実質的支配者である枢機卿だ。
 彼らは、いずれ来たる創造神との決戦のため、自分達の国に戦火が飛び火せず、防波堤の盾とするため。
 そして、創造神の元へと至る『希望の塔』に近いニホンを前線基地とするため、植民地化計画を立てていた。
 使い潰し、国とそこに生きるすべての生物が死に絶えようとも構わない。
 そう思っている彼らは、ニホンの騒乱を利用することを考えた。
 幕府に対する不平不満を煽り、浪人や無宿人を暴徒として組織し、かつてこの国に起った禁忌を再現するために、都のひとつを丸ごと焼き払う計画を立てていた。
 それを実現するべく、枢機卿のひとつであるグラバー家が一族の者を派遣し、終焉の夜明け団すら動かし暗躍していた。

 しかしその計画は、いまや大きく破綻していた。

「よう、景気の悪い顔してやがんな」
「道満殿……」
 突然の来訪者に、ケイネス・グラバーは苦い顔をした。
「おいおい、そんな顔すんなよ。ビジネスパートナーだろう?」
 親しげに肩に腕を回す芦屋道満に、ケイネスは怖気を飲み込む。
(汚らしいデモンが)
 蔑みの声を寸前で堪える。
 人間至上主義者(ヒューマニスト)である彼にとって、鬼とヒューマンが交わることで発生した半鬼など、人類史の汚点以外の何物でもない。
 しかし今、目の前の相手、芦屋道満の機嫌を損ねるのは得策ではない。なぜなら――
「だぁいぶ、切羽詰まってるみたいじゃねぇか」
 ギタリと笑みを浮かべ、ケイネス達の事情を理解している道満は言った。
「反政府活動の起点とするつもだったテロは浄化師に防がれて、トウホクの情勢不安につけこんで煽ろうとしたら、冒険者ギルドだの万物学園だの出来ちまってよぉ。駒として使うつもりだった浪人やらは、向こうに吸収されちまった」
「……」
 何も返せないケイネスに、道満は続ける。
「トウホクの方が落ち付いちまったから、西のヤツらも及び腰になっちまったんだろう?」
「それはっ……アイツらが、どこからかトウホクの情勢を手に入れたからで――」
 憤るケイネスに、道満は心の中で呟く。
(刑部の爺さん、巧くやってくれたみたいだな。ありがてぇ)
 道満は、『前世』の知り合いである狸の妖怪、隠神刑部に心の中で礼を言う。
 しかし表情には欠片も出さず続けた。
「問題は、それだけじゃねぇよなぁ。幕府直轄地を治める真神武士団、だっけか? そこのお家騒動に付け込んで操ろうとしたら、その前に解決しちまったんだってなぁ? 大変だなぁ」
 けらけらと道満は笑うと、囁くように言った。
「これで使える駒は、そっちが元々用意してた本国からの紐付きと、現地調達した俺らだけってわけだ。大切にしなきゃいけねぇよなぁ?」
「何が言いたいんです」
 にやりと好色そうな笑みを浮かべ、道満は応えた。
「俺は大切な駒なんだからよぅ、労ってくれってこったよ。だからさぁ、そっちが捕まえてる狐の八百万の女、味見させてくれよ」
「まだそんなこと言ってるんですか」
「おう、そりゃ言うさ」
 好色そうな笑みを浮かべたまま道満は続ける。
「前にも言ったじゃねぇか? 八百万とはヤったことねぇんだよ。どうせアシッドに感染させてべリアルにしちまうんだろ? その前に、ヤらせてくれたっていいじゃねぇか」
「それは……」
「ふ~ん、嫌なのかい。あ~、それじゃ、やる気なくなるよな~」
「なにを言ってるんです。今さら、私達から離れるとでも――」
「その気になりゃ、できるぜぇ」
 外堀を埋めるように道満は言った。
「俺が何で、トウホクの方で親分面してたと思う? お前らに良い目を見せてやるためじゃねぇよ。何かあったら、逃げ込める保険のためだよ」
「……っ」
 言葉を無くすケイネスに、道満はあやすような声で言った。
「そんな顔すんなよ。俺としちゃ、こんなしみったれた国なんぞより、そっちの国で面白おかしく楽しみてぇんだよ。ひひっ、他の国の女とヤったことねぇからよ、楽しみだ」
 けらけらと笑う道満に、ケイネスは危機感を覚える。
(こいつは、いざとなれば、こちらを裏切る)
 だが同時に、色と欲に弱いのは確かだ。そう思えるほど、多くの女達をはべらせているのは見ている。
 今までの関わりの中でケイネスは、そう思わされていた。だからこそ――
(どのみち、こいつは使い潰す気だが、今は拙い。汚らしい混ざりモノが。獣に欲情して気持ちの悪い。そんなに望むなら、好きにすればいい)
「分かりました」
 苦虫を潰すような表情でケイネスは言った。
「案内します。好きにして下さい。ただ、死んではべリアルに出来ませんから、死なない程度に遊んでください」
「はははっ、分かった分かった」
(殺すぞテメェ)
 道満は『娘』に対する物言いに、内心の憤怒を飲み込み、続けて言った。
「それじゃ、早速案内してくれよ」
「は? 今からですか?」
「おう。思い立ったが吉日ってな。それによ、最近は浄化師共の動きがうるさくてな。大分嗅ぎまわってるみてぇだぞ」
「それは、本当ですか?」
「たりめぇだろ。前にテロしようとした神社があっただろ? アレを防いだヤツラが嗅ぎまわってるみたいでな。お前らが捕まえてる八百万のことも、感づいてるみたいだぞ」
「まさか、そんな……」
「あ~、やっぱ気付いてなかったのか。俺が八百万に会わせろってのはよぉ、ヤりてぇのが一番だが、逃げられないようにしてぇからだよ。襲撃されてもどうにでも出来るよう、場合によっちゃ、こっちの手駒を貸してやる。そのためにも現地に行かないとな」
「……そうですか。分かりました。そういう理由もあるなら、会わせましょう。ただ、今日はダメです。いずれ日を改めて」
「えー、なんでだよー」
 ごねるように言いながら、道満は心の中で思う。
(予想通りだな)
 ケイネスの性格を感じていた道満は思う。
(こいつは小心者だからな。俺に言われて警備を増強するつもりだな。お蔭で、その間に浄化師に助けを頼む時間が出来る)
 笑みを浮かべたまま、道満は目まぐるしく頭の中で思考していた。

 それから数日後。ひとつの指令が出されました。
 内容は次の通りです。

 捕縛されている狐の八百万の神『葛葉』の救出。
 そこに向かう道満を、同行するケイネスの前で襲撃すること。

 道満を襲撃するのは、テロ組織に潜入している道満が怪しまれないようにするためです。
 本気で敵対しているように見えるよう、演技して欲しいとの事でした。
 この指令に、アナタ達は――?


~ 解説 ~

○目的

葛葉の救出。

道満との偽装戦闘を成功させる。

○選択

目的を達成するため、以下のふたつの選択肢に分かれて行動してください。

1 葛葉が捕らわれている屋敷を襲撃し救出する。

山間部にある屋敷に捕らわれている葛葉を助けるルートです。
場所に関しては芦屋道満からの連絡で伝わっています。

屋敷の敵

L10~30までの終焉の夜明け団×30

近接攻撃×20
中距離×10

屋敷の入口に近接4人が見張り。残りが屋敷の中。
屋敷内部の通路は、同時に2人が横になって戦闘できる程度の広さがあります。
通路は幾つかに分かれており、通路の最奥に葛葉が捕らわれている結界があります。どの通路を辿ればつけるかは不明。
結界は陰気属性です。一定以上のダメージを与えると破壊でき、葛葉は自由になります。

2 道満との偽装戦闘

道満との偽装戦闘です。
葛葉の居場所を道満がバラしたと思われないための偽装戦闘です。

葛葉の居場所を浄化師達に伝えたのは道満です。
ですがケイネス達を騙すための偽装情報として「葛葉の捕えられている屋敷に関わる人間を教団が捕え、そこから居場所を知った」という工作がされています。

そのため浄化師達は「捕えた人間から得た情報から葛葉の救出に動き、同時に、道満達が来ることを知ったので途中の道で討伐に来た」という役割を演じる必要があります。
これらのことは浄化師には伝えられています。

多少足場の悪い山道で、道満とケイネス、そして護衛の終焉の夜明け団L30×8人との戦闘になります。
最終的に道満がケイネスを連れて撤退するような形に出来ると成功度が上がります。
道満は、そうなるよう芝居をします。

○NPC

葛葉 狐の八百万の神。ライカンスロープ姿の女性。

芦屋道満 敵に潜り込んでいるスパイ。

ケイネス・グラバー アークソサエティの枢機卿に連なる1人。ニホン植民地化計画を進めている。

以上です。


~ ゲームマスターより ~

おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。

今回は、ニホン編のラスト一歩手前のエピソードになります。

今回の結果で、ニホンの決着戦闘が有利になったりします。

現状は、トウホク地方で冒険者ギルドが出来たり、万物学園が出来たり、ドリームフェスティバルが出来たりしてる上に、真神武士団のお家問題が解決してたりと、かなりニホンの情勢が有利になる状況なので、今回のエピソードの難易度も低めになっています。

そして葛葉の救出が成功すれば、決着編エピソードで八百万の神を素体としたスケール5べリアルの出現が無くなりますし、道満が敵のスパイを続けられる状況だと、決着編の戦闘で、敵の動きがかなりわかった状況で始まることになります。

そんな状況です。

それでは、少しでも楽しんで頂けるよう、判定にリザルトに頑張ります。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
ベ 情報によればグラバー卿は道満に対していささか警戒を強めている節があるようだ
ヨ はい
  今回の疑似戦闘 そのあたりを利用させて頂きましょう

2の偽装戦闘

グラバー卿 ならびに芦屋道満 そこまでです
あなた達の目論見どおりにはいかせません!

気持ち声を張り上げ口上
足場の悪さを逆に利用し近付かれる前に中遠距離から攻撃し戦力を削る
乱戦にもつれ込んだら一人一人を丁寧に倒しながら道満とケイネスを追い詰める

>ケイネス
枢機卿ともあろうお方が終焉の夜明け団を使って八百万の神を捕らえてどうするおつもりです?
そのような行い、もはや教団が見逃すとでもお思いですか

道満には郷土愛を訴えかけ日本を脅かす者とは手を切るよう促す芝居を打つ
アリシア・ムーンライト クリストフ・フォンシラー
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / アンデッド / 断罪者
2.道満との偽装戦闘へ

演技は、した事ないのですが…

表情を動かさず、何も言わず…
それなら、得意です
そして、いつもように、回復ですね

道満さん達が来る直前に皆さんに禹歩七星を
基本的にクリス達の少し後方、中衛位置で味方の体力に注意
回復の必要が無ければ少し踏み込んで
禁符の陣で夜明け団のメンバーを拘束し支援

ケイネスの方へ向かって

どうして葛葉さんを、ベリアルになんて、そんな酷い事
演技でも何でも無く湧いた疑問を口にする
ベリアルになってしまったら、もう元には、戻らないのに

葛葉さんは、助けます…!絶対に…!
ケイネスへ向けた振りをしてるが、実は道満さんへのメッセージ

傷ついた仲間達を癒やしてる為追いかけられない、風に
ルーノ・クロード ナツキ・ヤクト
男性 / ヴァンピール / 陰陽師 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
■行動
1葛葉の救出に向かう

ナツキがトランスで犬に変身
犬の聴覚と嗅覚を利用して人の気配を探る
警備の手厚い方向に葛葉を捕らえた結界があるとあたりを付けて人の多い方へ進む
情報は味方と共有し、味方からの情報も参考にする
意見が分かれたら手分けして探す

■戦闘
最初の4人が気付いていないなら不意打ち
禁符の陣で動きを止め、屋敷内への連絡を妨害

屋敷内ではナツキが前に出て中・後衛への被害を防ぐ
ルーノは味方の回復と、前衛の守りがあるなら鬼門封印
囲まれたら禁符の陣で行動妨害

結界はエッジスラストの陽気属性攻撃と
シャインマリッジで陽気属性に変化した慈救咒で攻撃、破壊を試みる

黒炎解放は結界破壊時か、敵が多い時の劣勢打破に使用
ショーン・ハイド レオノル・ペリエ
男性 / アンデッド / 悪魔祓い 女性 / エレメンツ / 狂信者
スパイ活動…か
他人とは思えない話だが、まぁ俺とは理由が違うしな…
娘のためなんだろうが並々ならぬ決意と意思だよな…
こないだの地獄の件もあるし一肌脱ぐか
俺はリコと一緒に行動する
浄化師のコンビを偽装しつつ、な
夜明け団の固まり方でマッピングファイアあるいはスウィーピングファイア巻き込める方いずれかで攻撃
俺はクリスほどの火力じゃないしな
ちょっと本気出させてもらうぜ
道満が来たらあいつの囀りに付き合うか
やかましいこの色情狂!いっぺん地獄に落ちてこい!
出来るだけドスの効いた声で威嚇はしておく
道満が逃げる際はあいつのスレスレを狙って威嚇射撃
これぐらいのことしといたほうがリアルだろうさ
リチェルカーレ・リモージュ シリウス・セイアッド
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / ヴァンピール / 断罪者
捕えて閉じ込めているなんて 
いつからそんな 酷いことを
葛葉さんを無事で助けられるよう 全力を尽くそう

救出班
魔力感知で 不自然な魔力の流れを探す
意見が割れたら手分けして探す
見つけたら九字で攻撃 結界を破壊
他の人から合図があればそちらへ急行

葛葉さん?大丈夫ですか?
助けにきました
貴女のお父様に頼まれて
もう少しだけがんばってください
万が一のため 道満さんの名前は出さない

戦闘が始まれば魔術真名詠唱
禹歩七星を仲間に
その後必要なら葛葉さんの回復
無理な場合や必要がなければ 鬼門封印の支援と仲間の回復
ルーノさんと被らないよう手分けして
余裕があったら九字で攻撃や 雷龍で反撃
結界が残っていれば九字で壊す
葛葉さんへの攻撃は盾に
リコリス・ラディアータ トール・フォルクス
女性 / エレメンツ / 魔性憑き 男性 / 人間 / 悪魔祓い
魔術真名詠唱後、トールと分かれて2へ
ショーンとパートナーのふりをする
ふふ、今回はエスコートよろしくね

道満に遭遇したら前衛へ
スポットライト使用と、挑発の言葉を吐いて注意を引くのと同時に、本気でやりに来たとアピール
「哀れな半鬼さん」(←強調)あなたの相手をするにはこのくらい本気を出さないといけないようだから…覚悟はいいかしら?
微笑んで静かに怒りを表す
演技アビリティで道満に本気で怒っているようにケイネスに見せかける

戦闘では戦踏乱舞で前衛を支援
蘭身撃で攻撃
基本は道満を狙う
後衛が狙われたりしたら夜明け団も攻撃、隙があればケイネスにも
あなたもお仲間さん?一緒にいるんだからそうよね
その顔覚えたわよ
スレイニー・ティルティエ ユニア・シズヴィーレ
女性 / 人間 / 占星術師 女性 / エレメンツ / 狂信者
私達は道満さんがスパイと気取られないように、模擬戦闘に赴きます。

敵は私たちより格上でありますし、足場も悪い状況ですが、足場が悪いのは敵も同じ。なんとかそこをついていきたいです。
戦闘が始まったら中距離から遠距離を保ってカードや魔弾で攻撃です、前に出られる方の邪魔にならないよう気を使い、足場が悪いことを利用して敵の体制を崩す牽制をします。
ユニアさんに頼んで直撃できそうならプロージョンを差し込んでダメージも取りに行きましょう。

戦闘直前に道満さん一行が現れたら「捕らえた人の情報通りですね!」と言ってみます。
わざとらしいかもしれませんがここでの待ち伏せに道満さんは無関係であると印象づけれそうですから。


~ リザルトノベル ~

 八百万の神、葛葉の救出と、芦屋道満との偽装戦闘。
 指令を成し遂げるべく、浄化師は分かれ行動していた。

●偽装戦闘
「ふふ、今回はエスコートよろしくね」
 目的地に向かう前、『リコリス・ラディアータ』は『ショーン・ハイド』に笑みを浮かべ呼び掛ける。
「ああ、こちらこそ頼む」
 静かに返すショーン。
 今回、パートナーと違う相手と組んでいるのは、リコリスのパートナーである『トール・フォルクス』が葛葉の救出に向かっているからだ。
 演技をしなければいけないということで、自分には向いてないと判断したトールは、今回はショーンのパートナーである『レオノル・ペリエ』と組んで救出班に向かうことにしている。
 浄化師は2人一組で動くのが通常なので、相手に異変を察知されないよう、今回はショーンがパートナーであるように動く予定だ。
(トールの分も、頑張らないと)
 意気込みを見せながら、リコリスは皆と共に目的地に向かう。

 道中、声を掛け合いながら進むのは他の浄化師も同じだ。

「頑張りましょう。ユニアさん」 
 意欲を漲らせ、やる気を見せる『スレイニー・ティルティエ』に、『ユニア・シズヴィーレ』は笑みを浮かべ応える。
「頑張るのは良いけど、無理しちゃだめよ、スレイニーちゃん」
 スレイニーを気遣うように、ユニアは続ける。
「怪我しちゃったら良いことないし、ほどほどに頑張りましょう」
 ユニアとしては、スレイニーが第一なので、あまり前に出したくはない。
 けれど本人は、やる気満々だ。
「ありがとうございます、ユニアさん」
 気に掛けてくれるユニアに、スレイニーは嬉しそうな笑みを浮かべながらも、浄化師としての凛々しい表情を見せながら続ける。
「でも、頑張らないと。敵は私たちより格上でありますし、足場も悪い状況ですが、足場が悪いのは敵も同じ。なんとかそこをついていきましょう」
(スレイニーちゃん)
 一生懸命なスレイニーに、ユニアは愛でるように目を細める。
(本当は、あまり戦わせたくはないんだけど……怪我とかさせたくないし……面倒だけど、しっかり戦わないとダメねぇ)
 愛しいスレイニーを守るため、その気になるユニアだった。

 そうしてパートナーを気遣いながら進むのは『クリストフ・フォンシラー』も同じだ。

「大丈夫だよ、アリシア」
 現場に向かうほど緊張していくのが分かる『アリシア・ムーンライト』に、クリストフは優しく声を掛ける。
「そんなに気負わなくても、なんとかなるよ」
「そう、でしょうか……演技は、した事ないのですが……」
 不安を滲ませるアリシアを安心させるように、クリストフは応える。
「まあ、下手な事を言わずに表情を動かさなきゃ大丈夫だと思うよ?」
「表情を動かさず、何も言わず……それなら、得意です」
 クリストフのアドバイスに、ほっと息を抜くようにアリシアは頷く。
 すると少し余裕が出たのか、続けて言った。
「それと、いつもように、回復ですね」
 意気込むアリシアにクリストフは、頭をポンと撫でながら返す。
「回復頼むね」
「はい」
 心地好さそうに応えるアリシアだった。

 そうして現地に到着。
 まだ道満達は来ていないので、左右に分かれ隠れて待つ。
 その中で、最終的な打ち合わせをする者も。

「情報によればグラバー卿は、道満に対していささか警戒を強めている節があるようだ」
 事前情報を再確認するように、『ベルトルド・レーヴェ』は『ヨナ・ミューエ』に言った。
「大規模なテロ活動をする計画もある以上、内部情報は必須だ。道満への懸念が消えるように動く必要がある」
「はい」
 ヨナは頷き返す。
「道満さんが警戒されているというなら、今回の疑似戦闘、そのあたりを利用させて頂きましょう」
 ベルトルドに返している途中で、ヨナはこちらに近付く一団に気付く。
「――来たようです。打ち合わせ通り、進めましょう」
 ベルトルドは頷き、グラバーを連れた道満が近付くまで待つ。
 離れ過ぎず、かといってすぐに混戦にはならない程度の距離に来た所で、ヨナは跳び出した。
「グラバー卿。ならびに芦屋道満、そこまでです」
 大見得を切るように、高らかにヨナは声を上げる。
「あなた達の目論見どおりにはいかせません!」
 気持ち声を張り上げた口上は、力強く響いた。それに――
「なんだテメェら!」
 道満の怒声がビリビリと響く。
 襲撃者に対し、怒りを露わにしていることが伝わってくる。
 事前に演技だと知らされていなければ、真に受けてしまいそうな迫力があった。
(それだけ必死ということか)
 道満の様子にショーンは思う。
(娘のためなんだろうが、並々ならぬ決意と意思だな……)
 かつてエージェントとしてスパイ活動を行っていたショーンは、それがどれだけ神経を擦り減らすかを知っている。
 それだけに道満の事情は、他人とは思えない話でもあった。
(まぁ俺とは理由が違うというのもあるだろうが、それでも苦労は並大抵では無かろう。こないだの地獄の件もあるし一肌脱ぐか)
 決意するショーンの横で、リコリスが先に啖呵を切る。
「浄化師よ、観念なさい!」
 良く通る声で続ける。
「貴方達のことは、すでに調べがついてるの。気付かずにのこのこ来てくれて助かるわ」
「はあ? どういうこった!」
 グラバーに疑念を抱かせる余裕を与えず、道満がまくしたてる。
 それに乗るようにクリストフが返した。
「部下の取り扱いには気をつけた方が良いと思うよ」
 道満達を囲むように動きながらクリストフは続ける。
「あの男の情報通りだね、待ってたよ。おとなしく縛について貰おうか」
「……誰から聞きやがった、テメェら」
 探るように道満は聞き返す。
 それはグラバーの護衛達が動き易くなるよう、時間稼ぎをするために話を合わせているようにも見えた。
(なるほど。そういうシチュエーションで進めるってことか)
 道満の動きから意図を読み取ったクリストフは、剣の切っ先を突き付けながら言葉を続ける。
「知りたいなら、大人しく捕まりなよ。言っておくけれど、お前達の企みは全て白状させた。葛葉ちゃんは既に救出されている。諦めるんだな」
「誰だ葛葉って」
 訝しげに道満は返すと、グラバーに視線を向ける。
 するとグラバーは、血の気の引いた顔をしていた。
 そんなグラバーに、道満は舌打ちするように言う。
「おい、心当たりでもあんのか」
「……捕えている、八百万の名です」
 震えた声を上げるグラバーに、忌々しげに道満は返す。
「くそ、筒抜けじゃねぇかよ。お前手下の動向ぐらい掴んどけ。俺のことまで知られたんじゃねぇだろうな」
 いかにも保身を気にするような道満の言葉に、ユニアは合わせるように言った。
「心配しなくても良いわよ、芦屋道満さん。貴方のことも、しっかりと話して貰ってるから」
「はあ? ふざっけんな……どこのどいつだ」
「教団が捕えた人からの情報です」
 苛立っているように見える道満に、スレイニーは言った。
「お蔭で貴方達が、今日ここに訪れることを知ることが出来ました。捕らえた人の情報通りです!」
 道満が関わってないことを印象付けるように、スレイニーは言った。すると――
「ケイネス。これは借りだぞ」
 静かな、それでいて激情を感じさせる声で、道満はケイネスを見ることなく言った。
「テメェの手下のせいで、本格的にこの国からおさらばするしかなくなっちまった。向こうでしっかりいい目を見せて貰うからな。分かってるんだろうな、ケイネス」
 煮えたぎる激怒を滲ませる声に、ケイネスは顔を引きつらせながら返す。
「わ、分かっています。だから――」
「おう。逃がしゃ良いんだろ。分かってるよ。ここまで来たら一蓮托生。テメェは命綱だ。こいつらぶっ殺して、とっととずらかるぞ」
 道満がそう言って前に出ようとすると、銃声が響く。
 それは道満の頬を掠るように走る。
「逃げられると思うな」
 わざと外したショーンは、そうと気付かれないよう、冷たい声で宣言する。
「出来れば生きて捕えたいが、最悪殺しても良いと言われている。死にたくなければ、大人しく投降しろ」
「はっ、上等だ!」
 道満は挑発で激昂したように声を張り上げると、1人で浄化師達に向かって来る。
 これによりケイネスの護衛とは、自分から離れた形になった。
 もちろんこれは、道満の計略。
 道満を何人かが引き受けている間に、護衛達を制圧する隙が出来る。
 意図を読み取った浄化師は、2班に分かれ即座に動く。
 この時点で、アリシアは禹歩七星を皆に掛け終っている。
 それは道満が、話をする振りをして護衛達の視線を誘導し、時間稼ぎをしていたからだ。
 戦いの初手から必要な強化を済ませた状態で、浄化師達は偽装戦闘と、グラバーの護衛達の捕縛に動く。
「くたばれ!」
 巨大な金棒を口寄せ魔方陣で召喚した道満が、浄化師達に突っ込んでくる。
 そこに合わせ、跳び出したのはベルトルド。
 大ぶりな道満の攻撃を躱し、懐に跳び込むと竜哭で覆われた拳を叩き込む。
 それを道満は金棒で受け止める。
 金属と金属が撃ち合うような、硬く重い音が響く。
「なんだテメェ!」
 ベルトルドの攻撃を防いだ道満は、怒声を上げながら金棒をめったやたらと振り回す。
 勢いのある攻撃は当たればただでは済まないという威力を感じさせるが、大振りすぎて動きを読むのは容易い。
(演武、というには趣が足らんが……本気でやり合っているように見せるとしよう)
 ベルトルドは道満に合せ、わざと予備動作を大きくして攻撃する。
 素人目には、相手を仕留めるため威力のある攻撃を出しているように見えるが、実際の所は回避が容易く傷を受けることもない。
(客引きの興行といった所か……そういえば、路銀を得るために師匠とやり合ったな)
 ベルトルドは、笑みが浮かびそうになるのを堪える。
 師匠と一緒に諸国を回っていた時は、よくやった物だ。
 もっとも若い頃は途中から熱くなり、本気で殴り掛かった所をあしらわれ転がされ、あげく路銀として手に入れた筈の投げ銭を持って花街に逃げられたりした。
(いかん。今はそれどころじゃない)
 浮かんできた思い出を振り払い、ベルトルドは道満に言った。
「観念して投降しろ」
 グラバーに聞こえ、それでいて不自然でないギリギリの声の大きさで続ける。
「グラバー卿の計画とやらは、上手く行ってないだろう? トウホクの地も、今は随分と落ち着いている。ならわざわざ、あの者に与する必要も薄れてきているのではないか?」
 声を掛けながらグラバーと視線を合わせる。
 怯えたようにグラバーが視線を外すと、そこに道満が金棒を振り降ろして来た。
「ごちゃごちゃうるせぇ!」
 振り回される金棒に、時に拳を当て音を響かせながら、ベルトルドは声を掛け続ける。
「あの者達に与すれば、この国はただでは済まないのだぞ。お前も生まれた土地が荒れる様を見たい訳ではないだろうに」
「知ったことか! こんな国!」
 道満は大声を張り上げ返した。
「俺はなぁ、こんなしみったれた国なんぞどうでも良いんだよ! この国がどうなろうが、その頃にはとんずらしてるだけよ!」
 ベルトルドの説得を突き放すように言葉を返すと、道満は金棒を振りかぶった。
 同時に、視線を合わせて来る。それが合図だと感じ取ったベルトルドは合わせる。
 金棒に殴り飛ばされた振りをする。
 大きく跳ばされるが、実際は当たる前に自分から跳んでいたので、演技で受け身を取らず地面に自分から当たりに行ったダメージの方が大きい。

 そこに道満は追撃を掛けるように進もうとするが、踏み込んできたリコリスが立ち塞がった。

「相手をして貰うわ。哀れな半鬼さん」
 リコリスは、道満と敵対していることがグラバーに伝わるように、わざと強めの語気で挑発する。
「なんだテメェ!」
 激昂したように歯を剥き出しにする道満に、リコリスは魔性憑きらしい軽快な動きで翻弄するように立ち回る。
「クソ! ちょろちょろと!」
 リコリスを掠めるように、けれど決して当たらないようにして道満は金棒を振るう。
(巧く当たらないように攻撃してくれてるわね。これなら、もう少し踏み込んだ演技をした方が良いかしら?)
 より迫真の戦いに見えるよう、リコリスは一歩踏み込みながら言った。
「あなたの相手をするにはこのくらい本気を出さないといけないようだから……覚悟はいいかしら?」
 ギリギリ掠めるような攻撃を避けたあと、リコリスは微笑んで静かに怒りを表す。
 そして動きのギアを一段上げる。
「テメェ!」
 リコリスの素早い動きに道満は付いていけないというように、金棒を振り回すも、全てを危なげなく避けられる。
 道満はリコリスを近づけないように金棒を振り回すが、死角に入り込まれ、連続した蹴りを叩き込まれた。
「痛ってぇだろうが!」
 蹴りを受けた道満は、デタラメに金棒を振り回し続け、リコリスを遠ざける。
 そこにショーンの狙撃が撃ち込まれた。
「危っぶねぇだろうが!」
 頬を掠めるような一撃に、道満はショーンに殴り掛かるため突進する。
 しかしショーンは落ち着いた様子で狙撃を繰り返す。
 当たりそうになった道満は、狙いをつけられないよう走り回るので近付けない。
「邪魔すんじゃねぇ!」
「やかましいこの色情狂!」
 怒声をぶつけてくる道満に合せ、ショーンもドスの効いた声で威嚇する。
「話は聞いているぞ! 手当たり次第に女性を拐かしているそうだな。恥を知れ!」
「それがどうした! 俺は俺の好きに生きてるだけだ! 他人のことなんざ知ったことか!」
「ふざけるな! いっぺん地獄に落ちてこい!」
「はんっ! アホくせぇ! 地獄なんざねぇよ!」
 道満は嘲笑うように返すと、どうにかしてショーンに近付こうとする。
 だがショーンの狙撃がそれを許さず、一進一退の距離を保ち、道満をショーンが引き付けている形になる。

 その間に、ケイネスを護衛する終焉の夜明け団に浄化師は向かっていた。

「大人しく投降してください!」
 スレイニーはタロットカードを投擲しながら、ケイネス達に呼び掛ける。
「貴方達の悪事は分かっています。これ以上、罪を重ねないで下さい」
 スレイニーは、自分達が本気で捕まえに来ていると思わせるように、声を掛けていく。
 それと同時に、掛ける言葉は彼女の本音でもある。
(こんなことは、良くないです)
 困った人を見ると助けずにはいられない心根が優しい彼女にとって、今回の指令で一番大事なのは、捕らわれている葛葉の救出だ。
 けれどだからと言って、目の前の相手をないがしろには出来ない。
 可能ならば傷付けずに済ませたいし、改心してくれるならそれが一番だ。
 だが相手は、スレイニーの優しさに応えることなく、殺す勢いで攻撃してくる。
「スレイニーちゃん!」
 敵である終焉の夜明け団が、炎弾をスレイニーに放とうとしているのに気付いたユニアは、魔力を励起しプロージョンを放つ。
 マジックブックから放たれた魔力の塊は、敵が攻撃する前に命中。
 攻撃を受け体勢を崩した敵は、スレイニーに放とうとした炎弾を的外れな方向に飛ばした。
「ありがとうございます、ユニアさん」
 助けて貰ったスレイニーは、ユニアに近付くと礼を言う。
 これにユニアは、にっこりと笑みを浮かべ応える。
「気にしなくてもいいのよ、スレイニーちゃん。それより気をつけて、戦っていきましょう」
「はい。なら、一緒に戦いましょう」
 2人は息を合わせ、敵に攻撃をしていく。
 幸い2人とも離れた距離から攻撃できるので、間合いを見極めながらカードを飛ばし、あるいは魔力弾を撃っていく。
 敵は、ケイネスの護衛に就かないといけないため、距離を詰めて来れない。
 そのため有利な間合いで攻撃を続けることが出来た。
(このまま、皆さんの助けになるように)
 スレイニーは、前に出て戦う仲間の援護をするようにしてタロットカードを投擲していく。
 足場が悪いことも利用して、敵の体勢を崩すような攻撃を、ユニアと共に重ねていった。

 スレイニーとユニアの援護を受けながら、浄化師はケイネスに圧力を掛けていく。

「枢機卿ともあろうお方が、終焉の夜明け団を使って八百万の神を捕らえてどうするおつもりです?」
 ヨナは積極的に前に出て行くと、ケイネスに呼び掛ける。
 遠距離攻撃を主体とする狂信者であるヨナではあったが、折を見てベルトルドと接近戦の鍛錬をしていることもあり、敵の攻撃を掻い潜りながら距離を詰めていた。
「貴方がニホンで成そうとしている行い、もはや教団が見逃すとでもお思いですか」
 追い立てるようにヨナは言葉を掛けていく。
 それはケイネスが、道満を頼るように仕向けるためだ。
(このまま追い込んでいけば、道満さんを頼らざるを得なくなるかもしれません。その前に、アークソサエティに逃げ帰るかもしれませんが)

 ケイネスに圧力を掛けるのはリコリスも同じだ。

「あなたもお仲間さん? 一緒にいるんだからそうよね」
 するりと、ケイネスを守る護衛をすり抜けたリコリスは、切り掛かれるほどの距離で鋭い笑みを向けながら言った。
「その顔覚えたわよ」
「ひぃっ!」
 慌てて逃げるケイネス。
 それを追い駆けるふりをしようとした所で、護衛の終焉の夜明け団が近付いて来たので、そちらを対処する。

 そうして逃げ出そうとしたケイネスの前に、アリシアが立ち塞がる。

「なんで、貴方達は、酷いことを、しようとして、いるんですか」
 演技ではない、心からの疑問を口にする。
「どうして葛葉さんを、ベリアルになんて、そんな酷い事」
 噛みしめるようにアリシアは言った。
「ベリアルになってしまったら、もう元には、戻らないのに」
「それがどうした!」
 ケイネスは開き直る様に返す。
「獣風情、どうしようと自由だ。つまらんことを言うな!」
 心底、それが当然だというように言うケイネス。
 それを聞いたアリシアは、絶対に譲れない持ちを込め言った。
「葛葉さんは、助けます……! 絶対に……!」
 それは普段よりも声を張った、大きな声で。
 道満に約束するための言葉でもあった。
「……ありがとよ」
 アリシアの言葉に、間近で戦うクリストフにしか聞こえないような声で、礼を言う道満だった。

 かくして戦いは続き、半ばこう着状態になった。
 もちろんそれは、浄化師達の目論見通り。
 十分に、道満と敵対しているように見せた所で、頃合いだと見た道満が動く。

「ここは逃げるぞ! ケイネスが居るとまともに戦えやしねぇ!」 
 道満は撤退を指示し、ケイネスを逃がすため殿に就く。
 その間に護衛役の終焉の夜明け団はケイネスを連れて逃げ出し、それをクリストフが追い駆ける。
「ケイオス! 道満! 逃げるなよ! こいつらを捕らえたら次はお前達だからな!」
 走るクリストフの前に、道満が立ち塞がる。
「邪魔すんじゃねぇ!」
 道満はケイネスに聞こえるように大声を上げながら、クリストフと打ち合う。
 その度に重い音が響き、ケイネスは一目散に逃げていく。
「頃合いだな」
 クリストフにだけ聞こえるぐらい小さな声で道満は言うと、視線で次の動きを示唆する。
 それを読み取ったクリストフは、一際大ぶりな横なぎの一閃を剣で受け止めると、バレないよう気をつけながら自分から後方に跳ぶ。
「くそっ何て力だ」
 悔しそうに、そして足を痛めた振りをするクリストフに、道満は負け惜しみのような言葉を掛けて去って行く。
「次に会ったらただじゃすまさねぇからな!」
 そう言うと、ケイネス達に追い付くほどの速さで走り出す。
 そこを狙撃するショーン!
「逃げるな!」
 ドスの利いた声を投げつけながら、当たらないギリギリの距離を撃ち抜くショーン。
(これぐらいした方が、リアルだろう)
 最後まで手を抜かないショーンの甲斐もあって、ケイネス達は本気で逃走していった。

 それを浄化師は、仲間が傷を負ったので追い駆けることが出来ない、という演技をしながら悔しそうに見つめる。
 しばらくそのまま演技を続け、完全にケイネス達の姿が見えなくなり、周囲に気配がないことを確認してから演技を止めた。

「巧くいったみたいだね」
 クリストフの言葉にショーンが応える。
「ああ、そうみたいだな。あとは道満に任せよう。それより俺達は――」
「トール達の所に行きましょう。もしまだ助け出せていなければ、手伝わなきゃ」
 リコリスの言葉に皆は頷き、葛葉の捕らわれている屋敷に向かうことに。
「誰も怪我をされていないと良いんですが」
 屋敷に向かいながらヨナは気遣い、その少し後ろを走っているスレイニーも、安否を気遣うように眉を寄せる。
「葛葉さん、ずっと捕らわれていたから、体調を崩されているかもしれません」
 これにユニアは応える。
「かもしれないわねぇ。その時は、手当てをしてあげましょう」
「はい!」
 意気込むスレイニーに、心地好さ気に目を細めるユニアだった。

 そうして偽装戦闘班が自分達の役回りをこなし合流に動いている頃、葛葉救出班も自分達の役回りをこなしていた。

●救出
(葛葉さんを無事で助けられるよう、全力を尽くさなくちゃ)
 目的地である屋敷に向かう途中、『リチェルカーレ・リモージュ』は意気込んでいた。
(捕えて閉じ込めるなんて酷いことを、ずっとされているんだもの。早く助けてあげないと)
 事前情報として伝えられたことが正しければ、すでに数年近く捕らわれていることになる。
「助けてあげないと」
 気持ちがはやり、言葉となって溢れるリチェルカーレに、それを聞いていた『シリウス・セイアッド』は小さく頷く。
「出来るだけ早く片をつけよう」
「ええ。頑張りましょう、シリウス」
 シリウスの言葉に、安堵するような笑みを浮かべるリチェルカーレ。
 自分を信頼してくれるリチェルカーレの表情を曇らせまいと、シリウスは葛葉救出の成功を誓う。
(出来る限り素早く、けりをつける。人質に取られないよう……それに、万が一アシッドに感染していたなら、吸血をする必要があるな)
 ヴァンピールは、アシッドに感染してから間もない相手であれば、吸血によってアシッドのみを吸出し、自身の魔力に変換できる。
 不測の事態も想定しながら屋敷に向かうシリウスは、関係者のことを改めて思い浮かべ、その内の1人のことを考え、僅かに不愉快そうに眉を寄せた。
(ケイネス・グラバー……)
 枢機卿の一族であり、ニホンを植民地にするため送り込まれた男。
(思い通りにはさせん。道満と玉藻の娘は、無傷で助け出す)
 憤る思いを心の奥に沈め、目的地に向かう。

 シリウスのように憤っているのは、『ルーノ・クロード』と『ナツキ・ヤクト』も同じだ。

(ケイネス・グラバー……計画の為に神を捕えるとは、呆れた身の程知らずだな)
 憤りを飲み込みながら、ルーノは目的地に向かう。
(葛葉様は、相当長い期間捕らわれの身になられているようだが、衰弱されていないと良いのだが)
 万が一のことも考え、事前に取り得る行動を考える。
(葛葉様が消耗しているようならできる限り回復を。これしきでは詫びにもならないだろうが……出来る限りのことはするべきだ)
 現地到着後に取り得る行動を頭の中で列挙し、共有するためにナツキに顔を向ける。
「ナツキ?」 
 厳しい表情をしているナツキに気付いたルーノが声を掛ける。
「どうかしたのか?」
 ルーノの問い掛けに、どこか思いつめた声でナツキは言った。
「俺の知ってる八百万の神様は、理由も無く人を傷付けたりしなかった。なのに、それを身勝手な都合で捕まえて利用しようとしたのは、俺と同じ、人なんだよな」
「……そうだな」
 静かに応えるルーノ。そして、ナツキの想いを代弁するように言った。
「だからこそ助けないと、だな」
「ああ……」
 ルーノの言葉に導かれるように、ナツキは自分の想いを口にした。
「……人を許してくれるかなんてわからないけど、葛葉様を助けたら、謝ろうと思ってる」
「……分かった。なら、そうなるよう全力を尽くそう」
 そう言うとルーノは、ナツキを元気付けるように拳を突き出す。
「ああ。やってやろうぜ、ルーノ」
 ルーノに力を貰ったナツキは、笑顔で応え拳を打ち合せた。

 そして屋敷の周辺に到着。
 山間部の一部を切り開いて屋敷は作られており、離れた場所には木々が生えているので、それに身を隠しながら様子を確認する。

「……見張りは4人か。この距離だと、確実に命中させるなら、少し近づいてからの方が良いな」
 悪魔祓いであるトールが、見張り役との距離を目算し呟く。
 狙撃が攻撃の主体である悪魔祓いなので、距離の目算は慣れたものだ。
 トールの呟きを聞いて、一緒に行動していたレオノルが返す。
「ソーンケージでまとめて潰しちゃいたいけど、効果範囲から少し離れるから、私も少し前に出てからじゃないと攻撃できないね」
 これを聞いたトールは提案する。
「なら、俺が最初に前に出て狙撃するよ。先に見張り役の注意を引くから、そのあとにソーンケージを頼むよ」
「そう? なんなら、一緒に前で出て攻撃するよ」
「ありがとう。でも大丈夫。少しあとについて来てくれると助かるよ」
 そこまで言うと、冗談めかした茶目っ気のある声で言った。
「君に何かあったらショーンに殺されるからね」
「そこまでショーンは過保護じゃない……かな?」
 軽く首を傾げるレオノルに、トールは小さく笑みを浮かべ返す。
「ショーンにはリコのことを頼んでるから、俺も君のことを守らなきゃ、ってことだよ。
 さて、それより、そろそろ始めようか」
 トールは、少し離れた位置で準備を整えた近接班に視線を送り、お互いの意思を確認すると突入を開始した。

 先行してトールが跳び出し、ソニックショットで見張りの1人を狙撃。
 襲撃に気付いた残りの見張りがトールに意識を向ける中、少しタイミングをズラして出てきたレオノルがソーンケージを叩き込む。
 まとめて魔力の茨で捕えた所に、近接班のシリウスとナツキが跳び込む。
 リチェルカーレにより禹歩七星を掛けられていたことにより、2人の動きは速い。
 瞬く間に斬撃の間合いに跳び込むと、シリウスはソードバニッシュで斬り裂き戦闘不能に追い込み、ナツキはエッジスラストを叩き込み戦闘力を奪った。
 不意を突かれ仲間をやられた見張りは、屋敷内に戻り増援を呼ぼうとするが、その前にルーノが距離を詰めている。
 禁符の陣で拘束した所で、皆が連続攻撃を突き込み戦闘不能に追い込んだ。
 トールが持って来ていた縄で手早く縛っている間に、ナツキとシリウスが先行して屋敷の中に突入。
 外の騒ぎを聞きつけた敵が出て来るが、シリウスとナツキが突進して素早く攻撃。
 その間に、外の敵を縛り終えた仲間も合流し、手早く屋敷の中の敵を倒していった。

「俺達が前に出る。後について来てくれ」
 近接班のシリウスとナツキが前衛として前に出ると、中衛にトールが援護役として就いていく。
 さらに後衛には、回復役のリチェルカーレとルーノが就き、万が一後方から不意を突かれても即座に反撃できるよう、レオノルが配置に就いている。
 屋敷内の通路を素早く走り、途中で敵と出会うも、陣形を組んで協力している浄化師が圧倒的に有利に事を運ぶ。
 次々に戦闘不能に追い込み、前衛組の2人が怪我を負うことはあったが、即座に陰陽師の2人が癒した。
 幾らか進むと、通路が分かれている。
「魔力で探知は……難しそうです。レオノル先生は?」
「ごめん、ちょっと分からない。これ、屋敷全体に魔力を通してるね」
 リチェルカーレはウィッチ・コンタクトで、レオノルは魔力探知で周囲を確認するも、万遍なく薄らと屋敷は魔力に覆われているため、魔力の流れを頼りにすることが出来ない。
 救出作戦なので時間が勝負の中、ナツキは獣人変身で黒い毛色の大型の犬の姿に変わると、匂いで周囲を確認する。そして――
「こっちの通路の方から、人の匂いが固まってる匂いがする」
「待ち構えているということか。いや、捕えている葛葉様を奪われないように集まっている可能性が高いな」
 ルーノの言葉に、仲間の浄化師も同様の意見を返す。
 時間が重要ということもあり、迷っているよりも先に進むことを選択する。
 ナツキが獣人変身したまま進み、匂いを嗅ぎ分けることで敵が固まっている通路を迷わず選び取り進んでいった。
 これがなければ、場合によっては葛葉の居ない場所に向かい、行き止まりで背後から襲い掛かられるといったこともありえたが、それを回避。
 通路の先にあった広めの部屋に辿り着くと、壁のひとつを見て、獣人変身したままのナツキは言った。
「この壁の向こうから、何人もの匂いがする」
 ナツキに続いて、リチェルカーレとレオノルが言った。
「この壁から、濃い魔力が漏れ出ています」
「隠し通路かな? どこかに入るためのスイッチみたいなのがあるんだろうけど」
 3人の言葉を聞いたシリウスは、黒炎解放。
「時間が惜しい。破壊する」
 ベリアルリングのブーストも掛けた強大な力で、壁を斬り裂くと蹴破った。
「行くぞ」
 隠し通路の壁を破壊したシリウスは、一気に踏み込む。
 仲間も続いて進むと、その先には魔方陣の敷かれた広い場所が。
 そこに狐のライカンスロープのように見える1人の女性が居るのが見える。
「葛葉さん? 大丈夫ですか? 助けにきました」
 リチェルカーレが確認のため声を掛けると、捕えられている女性は、はっとした表情になり浄化師達を見詰める。
 そして言った。
「危ないです。逃げて」
 それは葛葉を逃がさぬと陣取っていた終焉の夜明け団が居たからこその言葉。
 だが、もちろん逃げ出す浄化師ではない。
「貴女のお父様に頼まれて来ました。もう少しだけがんばってください」
 リチェルカーレの言葉に、葛葉は息を飲む。
 そして浄化師達を気遣う気持ちと、父である道満達に会いたいという想いが入り混じり、葛葉は迷うように言葉が咄嗟に出ない。
 その迷いを吹き飛ばしてくれるほど、浄化師達は活躍をみせる。
 斬り裂き撃ち抜き、敵を次々に倒していく。
 瞬く間に全滅させた浄化師は、葛葉を解放するため魔方陣に全力攻撃。
「……離れていろ。すぐに壊す」
 シリウスは蒼剣アステリオスの刃を振るい、魔方陣を斬り裂く。
「すぐに、解放しますから」
 リチェルカーレは、陽気の魔力属性を持つサンライト・ディスクを使い、魔力弾を叩き込む。
「ちょっとだけ我慢しててくれよ」
 ナツキは黒炎解放し、強化した斬撃を魔方陣に叩き込む。
「あと少しです。解放したあとは回復も出来ますから、必要なら言って下さい」
 ルーノは、天恩天賜に必要な魔力量を計算しながら、身につけた者の魔力属性を短時間だが陽気に変えるシャインマリッジの効果を使い、慈救咒の炎で魔方陣を焼いた。
 皆が魔方陣を攻撃している間、後方から不意打ちを受けぬよう、トールとレオノルが隠し通路の入り口を見張る。
 役割を分担し、皆は魔方陣の破壊に取り組む。
 魔方陣は少しの間、浄化師達の猛攻を耐えたが、ついには破壊された。
 解放された葛葉に、万が一を考えレオノルが尋ねる。
「まさかとは思うけどアシッド汚染とか……起こしてないよね?」
「大丈夫です。感染しているなら、さすがに分かりますから」
 葛葉の応えに、最大の懸念が無くなり、皆は安堵する。
 しかしすぐに気持ちを切り替え、屋敷からの脱出に動く。
「先に出る。ついて来てくれ」
「邪魔なのが居たらやっつけるから、安心してくれよな!」
 シリウスは先陣を切って走り出し、ナツキは葛葉を安心させるように言うと同じく走り出す。すると――
「無理をしないで下さいね」
 葛葉は、先行して前に出る2人に加護を与える。
 鬼火のような光の玉が2人の周囲を漂い、敵からの攻撃を防ぐ盾となった。
「貴方達も」
 残りの浄化師達にも、同じように加護を与える葛葉。
 守りを固めた上で、葛葉を守るようにして走り出す。
「こちらです。ついて来て下さい」
 リチェルカーレが葛葉を守るようにして、先導する様に走り出す。
 促された葛葉が走ると、そのあとにルーノが、側面からの不意打ちを防ぐような位置取りで走り出し、後続にトールとレオノルが就いて行く。
 葛葉を守りつつ、いつ何処から敵の攻撃が来ても対処できる陣形で突き進む。
 途中、敵の残りの襲撃を受けるも、大半はシリウスとナツキが戦闘不能に追い込み、多少の傷は即座にリチェルカーレとルーノが回復。
 追い縋るように向かってきた相手も、トールとレオノルの範囲攻撃で片をつけると、屋敷の外に脱出成功。
 すぐさま屋敷から離れるように走り出し、偽装戦闘を行っていた仲間との合流地点に辿り着いた。

●大成功!
「どこか、体調で気になる所はありませんか?」
 合流後、スレイニーが葛葉を気遣うように声を掛ける。
 すると葛葉は柔らかな笑みを浮かべ礼を言う。
「ありがとう。大丈夫よ。調子の悪い所はないわ」
 葛葉の言葉に、ほっと安心するスレイニー。
 とはいえ注意には注意を重ね、スレイニーはユニアに頼む。
「ユニアさん。葛葉さんを魔力探知で見て貰えませんか? 魔力探知なら、目で見て分からないことも気付けるかもしれませんし」
 スレイニーのお願いに、ユニアは快く応える。
「分かったわ、スレイニーちゃん」
 ユニアは魔力探知で調べるが、何も異常は見られないので、スレイニーを含めた皆は安堵した。
 ほっと一息つくような中、合流した仲間に声を掛ける。
「ショーン、ありがとう。リコのこと、フォローしてくれたんだろ?」
 トールの言葉にショーンは返す。
「俺が援護しなくても大丈夫そうだったが、念のためな。そっちも、ドクターのことを気遣ってくれたようだな。助かる」
 2人がパートナーのことを話していると、そこにレオノルとリコリスが話に加わる。
「ショーンの方も、巧くいったみたいだね」
「道満も必死だったから、こちらも全力を尽くせたわ」
 話の中で、道満の話題が出る。
 それを聞いていた葛葉が尋ねた。
「道満というのは、今の父の名なのですか?」
 これにリチェルカーレが応えた。
「はい。芦屋道満さんと名乗られています。道満さん達の事情は、ご本人から聞いています」
 以前、地獄の神に会う指令に参加したリチェルカーレは、道満と共に、安倍清明についての話を聞かせる。
 すると葛葉は、ぽろぽろと涙を零した。
 これを見ていたヨナが、慌てて声を掛ける。
「葛葉さん、どうかされたんですか?」
「……ごめんなさい。気にさせちゃったみたいですね。大丈夫です。嬉しくて泣いただけですから」
「それは、どういう……」
 気になったヨナが問い掛けると、葛葉は応えた。
「父とあの人、清明が死ぬ前に、約束してくれていたんです。必ず蘇って会いに行くから待っていてくれって。それを信じて、私は1人で待ってたんです。……そのせいで、捕まってしまったんですけれど……貴方達には、そのせいで苦労を掛けてしまったみたいですね。ごめんなさい」
 謝る葛葉にナツキが言った。
「謝らなくて良いよ! それよりこっちこそ、ごめん!」
「謝られなくても良いんですよ」
 慌てて止める葛葉にナツキは続ける。
「人間が、葛葉様を浚っちまったんだから、謝らないといけないと思うんだ」
 これに葛葉は、柔らかな笑顔を浮かべ返した。
「どうか、謝らないで下さい。私を浚ったのが人だったとしても、助けてくれたのも、貴方達、人なんですから」
 笑顔を浮かべる葛葉に、ナツキも含めた皆も笑顔で応えた。
 そして全てが終わり、帰ることに。そこでクリストフが問い掛けた。
「このあと、どこに戻るの? キョウトの玉藻様のところかな?」
 これに葛葉は応えた。
「いえ。まだ母は、祟り神としての側面を残していますから。私や父や、清明が会いに行けば、封じられている過去の記憶が戻り祟り神に戻りかねません。だから会えないんです。せめてあと100年も経てば、祟り神の側面は浄化されて会いに行けるんですけれど……」
 寂しそうな表情をした葛葉に、アリシアは言った。
「お母様は、優しい方ですね」
「会ったことが、あるんですか?」
 思わず聞き返す葛葉に、アリシアは応えた。
「はい。今年の始めに、初詣で」
 今の玉藻の様子を聞き、喜ぶ葛葉だった。

 かくして指令は終わりをみせる。
 偽装戦闘も救出も、どちらも十二分な成果を見せた浄化師だった。


【日国】狐の八百万の神を助け出せ!
(執筆:春夏秋冬 GM)



*** 活躍者 ***

  • アリシア・ムーンライト
    私に何ができるのでしょうか
  • クリストフ・フォンシラー
    せっかく蘇ったんだしな
  • ルーノ・クロード
    まぁ、ほどほどに頑張ろうか。
  • ナツキ・ヤクト
    よーし、やるか!

アリシア・ムーンライト
女性 / 人間 / 陰陽師
クリストフ・フォンシラー
男性 / アンデッド / 断罪者

ルーノ・クロード
男性 / ヴァンピール / 陰陽師
ナツキ・ヤクト
男性 / ライカンスロープ / 断罪者




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2020/07/09-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[27] ルーノ・クロード 2020/07/16-22:08

ありがとう、その方向で行動を決めさせてもらったよ。
戦闘時の行動も、どちらの場合でも対応できるようにしてある。
ギリギリまで手直しは可能だ、何かあれば言って欲しい。  
 

[26] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/16-21:33

あ、それだといいですね。
ではわたしも、一緒に行動、意見が分かれたら手分け…という探索方法にします。
 
 

[25] リコリス・ラディアータ 2020/07/16-21:29

ああっ、私も被っちゃったわ。ごめんなさい。
では意見が分かれた時のみ手分けして、それまでは全員で、という風に書いてみるわね。  
 

[24] リコリス・ラディアータ 2020/07/16-21:27

んんん、そうね…信号拳銃に気づかない場合や、トール達は回復できないことを考えると
まとまって行った方がいいかもしれないわね。
時間制限があるわけじゃないし、もたついている間に敵が来たら倒してからまた探せばいいし。
まあ、早く助けてあげたいのはやまやまではあるけれど…
なので、前言撤回して、ルーノ案の全員で進む、の方向でプランを修正しようと思うわ。  
 

[23] ルーノ・クロード 2020/07/16-21:18

いや、私も顔を出す時間を取れず、自分で触れた相談を進められなかったからね。
意見を挙げてくれてありがとう。

…では、はじめから手分けをするのではなく、
各々の方法で正解だと思う道を選んで、それが一致しなかった場合のみ手分けするのはどうだろう。
これならどちらの方法のプランであっても、齟齬は少ないと思う。  
 

[22] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/16-21:12

わたしはまだ探索方法については書いていませんので、どちらになっても大丈夫です。  
 

[21] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/16-21:09

ああ、ごめんなさい。わたしも発言が被りました…!  
 

[20] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/16-21:08

時間ぎりぎりで相談あげてしまってごめんなさいです。リコちゃんもルーノさんもお返事ありがとうございます。
分かれても分かれなくても、探し方が違うだけでやることは葛葉さんの救出ですし、プランは戦闘や回復中心にとりあえず書いています。
どうしましょう?分かれなくても戦闘での支障はなさそうですが、外れをひいてしまった時のことを考えると分かれた方が時間のロスは少ないでしょうか…?  
 

[19] ルーノ・クロード 2020/07/16-21:07

すまない、発言がかぶってしまった。
既に手分けをする方向でプランを固めているチームはあるだろうか。
もしいるなら、手分けをする方向に修正する。

ペアごとに分かれる場合、陰陽師のいないチームの回復ができない可能性があるから、
必要に応じて合流してもらう必要があるかもしれない。

それと、連絡を取るにしても現場は屋内で窓があるとも限らない。
信号拳銃は気付かない可能性が高いと思う。  
 

[18] ルーノ・クロード 2020/07/16-20:54

そうだな…
敵の数とこちらの数・構成を考えると、分割をしなくてもいいかもしれない。

それに、今出ている案を見ると、それぞれ得意な方法で正解の通路を探る事になりそうだ。
手分けせずに全員で進んで、全員の意見を取り入れた上で進む道を決定する、という方法を取る事もできる。

通路の狭さについても、幸い救出に向かう6人の内4人が中距離~遠距離が攻撃の間合いだ。
戦闘の妨げにはなりにくいだろう。  
 

[17] リコリス・ラディアータ 2020/07/16-20:51

救出班は、見張りの4人を倒して通路を奥に進み、途中に敵がいたら倒して結界破壊&葛葉救出
それから残りの敵を倒す…みたいなイメージでいたわ。
浄化師ごとにペアで捜索して、結界を見つけたらその人たちが破壊…みたいな。
トールはレオノル先生とパートナーのふりをして同行、になるかしら。
もしトールたちが正解ルートを見つけたら、レオノル先生に結界を破壊してもらっている間に信号拳銃で合図してもらうわ。  
 

[16] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/16-20:37

あ、別に合流を急がなくても、まず葛葉さんを助けて…という方法がとれるんですね。救出したら騒ぎになるだろうし、そうしたら皆気づくだろうし…。すみません、変なことを言いました。  
 

[15] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/16-20:32

クリスさん、まとめをありがとうございます。うまく人数が分かれたのでよいと思います。

救出班、分かれて探索の方が早い気はしますがどうしましょうか?
分かれる方が早い気もしますが、正解を見つけたときの連絡方法に悩みますね。大きな音を立てるとか…?  
 

[14] ヨナ・ミューエ 2020/07/16-17:50

スレイニーさんたちも偽装戦闘でご一緒ということで、よろしくお願いしますね。

私たちはどういうアプローチをするか悩みましたけど、
道満さんがグラバー卿を連れて撤退する筋書きを上手く使えるようなプランにする予定です。  
 

[13] スレイニー・ティルティエ 2020/07/15-21:50

まとめありがとうございます。
それでは私達は偽装戦闘の組に混ざらせてもらいたいなと思います。
正面きっての戦闘ですし頭数が必要かなと…
補助なんかはまだ実力不足なので攻撃くらいしか出来ませんが、露払いくらいならなんとかやってみましょう。

やっぱり演技はしたことがないので黙って距離を保って攻撃でしょうか。
でも道満さんの演技をなんとかフォローしてあげたいですね。
道満さん一行が現れたらちょっと大袈裟に「捕らえた人から聞いた通り来た!」とか言ってみましょうか、道満さんは関係ないってことを印象付けれそうですし。  
 

[12] リコリス・ラディアータ 2020/07/15-20:29

クリスはまとめありがとう。
それからレオノル先生の提案、こちらは構わないわ。
トールはすぐ顔に出ちゃうから、1の方がいいと思うの。
というわけで、トールのことはお願いするわ。
ショーンは改めてよろしくね。

1の方は、トールにはマッピングファイアで夜明け団の対処を。
2は、私も道満を挑発してみようかしら。
演技アビリティとスポットライトを併用すれば、かなり本気に見えるんじゃないかしら?  
 

[11] クリストフ・フォンシラー 2020/07/15-00:03

それじゃあ班分けは。

1葛葉の救出
ルーノ・ナツキ、リチェルカーレ・シリウス、ショーン(トール?)・レオノル

2道満との偽装戦闘
リコリス・トール(ショーン?)、ヨナ・ベルトルド、アリシア・クリストフ

って感じだね。
なのでスレイニーちゃんの所は好きな方に入って大丈夫だと思うよ。

1の通路、魔力探知はいいかもしれないね。
何かいろんな気配があるとやりにくいかもしれないけれど、やってみる価値はあると思うよ。

2の戦闘は、道満を罵りながら攻撃してみようか。
もちろん本気に見せられるように考えてみるよ。  
 

[10] レオノル・ペリエ 2020/07/14-22:49

そーだなぁ。
私は結界破壊に行った方が良さそうだね。
ライトレイの火力を上げてどーんするね!
あと葛葉さんについては魔力探知で探ってみるよー!
あ、リコちゃーん、ショーン貸すからさ、トールくん貸してくれないかな。
浄化師は基本コンビで活動するもんだから演技班のメンツが奇数人だと変な勘ぐりされるかなとか思ったもんでさ。
でもトールくんが結界破壊でショーンが道満さん対応なら帳尻合うからさ、どうかな?  
 

[9] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/14-22:46

ルーノさんとシアちゃんが、1と2に分かれていますので、どちらにも回復が入りましたね。
譲り合っていてもなかなか決まらないので、ではわたしたちはとりあえず1に希望を出させてもらいますね。
葛葉さんに回復が多い方がいいかもしれないし、わたしたちは演技もあまりできませんし…。
迷路の進み方、悩みますね。ナツキさんの能力は頼りになりそうです。わたしは…ダメ元でウィッチコンタクトの魔力感知をしてみようかと。葛葉さんがわからなくても、魔術で道が隠されたりしていたらわからないでしょうか…。  
 

[8] スレイニー・ティルティエ 2020/07/14-19:39

占星術師のスレイニーとパートナーのユニアさん、彼女は狂信者です。
よろしくお願いしますね。

私達は救出でも偽装戦闘でも、どちらでも大丈夫です。
今のところグループの数は7ですし人手が欲しいところに向かおうかなって…

偽装戦闘に向かうのでしたら演技はしたことがないのでボロを出さないよう黙って距離を保って攻撃でしょうか。
表情とかも隠せるように購買部で仮面でも買ってみようかな。

救出の場合はパートナーのユニアさんが陽属性なので結界まで辿り着ければ貢献できるかもしれないのですが、やはり道中が迷いそうですね…
迷いそうな分かれ道は、その先行ったときどうなるかの吉凶を占ってみるとか…時間がかかっちゃうかもしれませんね。  
 

[7] ルーノ・クロード 2020/07/13-22:47

陰陽師のルーノ・クロードと断罪者のナツキ・ヤクトだ、よろしく頼むよ。

では、私達は1に向かおう。
ナツキに演技は…まぁそれに、陽属性の攻撃が可能だからね。

救出では通路が枝分かれしている点が気になる。
安全を重視して全員で進むか、スピードを重視して手分けして探すべきか。
ナツキが「獣人変身」で変身して、匂いから正解の道を探せないか試してみるとは言っているが…  
 

[6] ヨナ・ミューエ 2020/07/13-21:57

狂信者ヨナ・ミューエおよび断罪者ベルトルド・レーヴェ。宜しくお願いします。

スパイ活動とはいえ道満さんもお辛い立場での偽装戦闘になりそうですね。
私たちはいつとったか記憶にないのですけど二人とも演技アビリティがあるので2を希望しておきますね。
不当にさらわれた葛葉さんを取り戻す事に嘘はないですし、情報を都合よく使って行きましょう。

陰陽師がばらけて頂けるのはありがたいですね。葛葉さんの状態も気になりますし。
衰弱などしていないでしょうか…。  
 

[5] レオノル・ペリエ 2020/07/13-20:27

はーい!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
狂信者のレオノルと悪魔祓いのショーンだよ!よろしくね!
道満さんの娘さん……なのかな。困ったね。そりゃ必死だ(・ω・`)
とりあえず私が陰の結界に対応できる陽のアライブスキルあるから、それぶっぱなしに結界破壊行ってもいいし、道満さんとやりあうふりしてもいいよー。
他の人の希望優先するー。  
 

[4] リコリス・ラディアータ 2020/07/13-20:19

魔性憑きのリコリスと、悪魔祓いのトールよ。
今回もよろしくね。

二手に分かれての戦闘ね。
私達もどちらでもいいのだけど、私は演技スキルを持ってるから、2を希望しておくわね。
あ、でもトールは…演技は無理そうだから、1でもいいけど…
もし2の方になったら、後衛で目立たないように攻撃してもらうわ。  
 

[3] リチェルカーレ・リモージュ 2020/07/13-20:09

リチェルカーレです。パートナーはシリウス。
アライブは陰陽師と断罪者です。
どうぞよろしくお願いします。

1と2で手分けして、ですね。
わたしたちはどちらでも大丈夫です。
陰陽師がどちらにもいた方がよいかなと思うので、ルーノさんとシアちゃんとうまくばらけられたらと。
演技力はわたしもシリウスもないのですが、ええと、どちらになってもがんばります。  
 

[2] クリストフ・フォンシラー 2020/07/12-23:36

断罪者のクリストフと陰陽師のアリシアだよ。よろしくどうぞ。

今回は二手に分かれる必要があるんだよね?
1の救出か、2の道満との戦闘、か。

1は強さはそれ程ではないにしても敵の数が多いのと陰気の結界がある、と。
この結界は陽属性の武器やスキルだと早めに壊せるのかな。

2は道満と知り合いだとバレないよう戦う必要がある、って事だよね。

とりあえず俺達は2の偽装戦闘を希望しておくよ。
一応、演技のアビリティもあるので、役に立ちそうかなと思うんだ。