~ プロローグ ~ |
「ちょっとすみませぇん、そこの浄化師さまぁ?」 |
~ 解説 ~ |
●目的 |
~ ゲームマスターより ~ |
どうも、お世話になっております、虚像一心です。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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ねむ… 相方と別れて自室に戻る 本棚に収まっている一冊の本を手に取り表紙を眺める それは、星のイラストが美しく描かれている絵本だった 表紙を開き、ページをめくっていく …相方がいるなんて思わず ・時間切れ っ…!? なんで急になんもないとこからっ…! は、はあ? わけ分からない… いや、アンタだ。落ち着くのは 適合診断のときみたくなってる ああ、そうじゃないと困る…。って、そうじゃないだろ なるほど …なあ、見てたんだな? 別に。隠してたわけじゃない。このことは、そうだな…今度、教える けど、妙な薬飲ませたことに関しては話がある。そこに座れ |
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※アドリブ歓迎します ああ、ララエル。ありがとう 頂くよ。 あれ?ララエルがいない…寮に戻ったのかな。 (自分の寮に帰り、銃を磨く) …いつでも使えるようにしておかないと。 (修練場に行き、射撃の訓練をする) ララエルを守るためには強くならないと。 僕がララエルを守る。彼女の騎士でいる。 そう決めたんだから。 (急にララエルが現れ、抱きついている) …って、ララ?いつの間にここに? 何があったかわからないけど泣かないで。 君が泣いてると僕も悲しいよ。 |
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白の薬は、昼食後のミルクティーに入れた 何の疑いもなく奴は飲んだ 透明の薬を飲んだ私の姿は、一定時間奴には見えない… …一定時間? そういえば、効果時間聞いてない… だ、だが、奴が私にも隠して何かしてる …事の次第によっては、教団へ報告しなければならない …メルキオスは図書館の一画で勉強している そうっと近づいて何を書いてるか覗き見る ……。 読めん …うん、字が汚いとかのレベルじゃないな あれか、本人だけしか解らない字というやつか? 何時ものへらへら笑う顔も見せず、真面目に書面に向かってる 真面目にしてれば綺麗なのに… ふと目が合う え、見えてる? いや、その… そんな事…なのか 「いや、いい。で、何を手伝えばいいんだ?」 |
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~ リザルトノベル ~ |
「……ねむ」 「寝てきたらどうだ? たまには昼寝も良いもんだぞ」 欠伸をした『アルトナ・ディール』にそう言う『シキ・ファイネン』。 浄化師という立場であっても、たまには昼寝をしても罰は当たるまいと。 そう促すシキに、アルトナは適当にあしらってシキと別れた。 ――――………… アルトナと別れたシキ――彼は、 (――部屋に帰るんだな、よーし) ……堂々と、アルトナの後を付けていた。 何故シキがアルトナの後を付けているのか、それは簡単な話だ。 ――アルトナのプライベートを観察したい、その一言に尽きる。 だがしかし、自分のプライベートを他者に観察、もとい見せるような真似をアルトナがするわけがない。 仮にシキがそれを見ることができたとしても、それはアルトナが許したほんの一部分。全てを見ることは叶わないはずだ。 そも、今こうして後を付けている間に突然アルトナが振り返ればその時点で計画は終わってしまう。なのに、シキが堂々としているのは何故か。 ――それはほんの少し前、シキはアルトナに『美味いスープがあるんだが、飲むか?』と訊いた。 自然な流れでそう訊かれたアルトナは頷き、そのスープを飲んだ。 そう……シキが薬を混ぜた特製のスープを。 アルトナがスープを飲んだことでその薬は体内に入り、既に別の薬を飲んでいたシキをアルトナは認識できなくなった――結果、一時的にだが、シキはアルトナだけに見えない透明人間になった。 故に、自然体のままで後を付けても気づかれることはない。堂々とプライベートを見ることができるのだ。 特定の人物だけ自分の姿を見ることができず、周りは自分の姿が見えているから何も不自然なところはない。完璧な作戦だ。 一切の不安がないシキは何事もなくアルトナの後を歩いていき。 しばらくすると、アルトナは目的地である自室に入っていった。 アルトナが部屋の扉を閉めようとするその一瞬の間、シキは扉を潜り抜け、アルトナの部屋に侵入する。 (さて……ルーくんはいつも何をしているのか、見せてもらうぜ) アルトナの聖域に潜り込んだシキは、もはや敵なしと言わんばかりの態度でアルトナの行動を観察し始めた。 自室に戻ったアルトナ――彼は部屋の本棚に収まっていた一冊の本を手に取り、その表紙を眺める。 (……絵本? あ、アルの好きな星……) それは星のイラストが美しく描かれている絵本。 その本が気になったシキはアルトナの隣に移動し、アルトナはその表紙を開いてページをめくる。 アルトナがページをめくる度に、そのページから綺麗な挿絵が次々と飛び出し、それをシキが隣で眺める。 隣にシキがいることをアルトナは思わずに。 アルトナの私生活を観察することを、シキは忘れて。 静かで、無心なその時間は――だが突然終わりを告げた。 「っ……!? なんで急になんもないとこから……っ!」 ふと視線を動かしたアルトナは、視界に入ったその姿に驚いて距離を取った。 その行動にシキは疑問を抱くが、「……あれ?」と、間抜けな声を一つ出した。 今のアルトナは完全にシキの方を見ている。姿が見えないはずなのに、それでもアルトナはしっかりとシキの顔を見ている――つまりそれは、 「――制限時間あるとか聞いてないんですけどッ!?」 薬の効果が切れたことに他ならない! 突然の時間切れに驚くシキだが、それ以上に驚いたアルトナからは困惑と、そして殺気のような雰囲気が発せられていた。 「シキ……これは一体……」 重い声で、しかしゆっくりとシキに近づくアルトナ。 それはさながら、魂を刈り取りに来た死神の姿を思わせるように。 ――ここで下手な言い訳をすれば、ヤられるッ!? 「ええと、ええと……こ、これには深いわけがっ!」 その姿に恐怖を覚えたシキは正直に話そうと口を動かす。 「透明になる薬を飲んで見えなくなる薬を飲んでっあのその……っ!」 「は、はあ? 訳がわからないぞ」 だが命乞いに必死になりすぎたせいか、その口からは説明にならない説明が飛び出して。 それを聞いているアルトナは『……こいつは何を言っているんだ?』と思わせるような表情を浮かべ。 「ま、まあ、あれだっ! 落ち着けアル!」 最終的に、アルトナが落ち着けば全て丸く収まるのだと、シキは主張し始めた。 「いや、落ち着くのはアンタの方だ」 無論アルトナは落ち着いている。落ち着いていないのはシキの方だ。 「今のアンタは適合診断の時みたいになってるぞ」 「いやあれは事故だしッ!」 「ああ……そうじゃないと困る」 あれが事故でないと言うのなら一体どう答えれば良かったのか、と頭を悩ませるアルトナだが、それはほんの一瞬。 「――って、そうじゃないだろ」 そんなことよりも何故アンタがここにいるんだ、その説明をしろ、とアルトナはシキに向かって言った。 …………、 ………………、 「なるほど」 落ち着かせたシキから一連の流れの説明を聞いたアルトナ。 「……なあ、見てたんだな?」 「え、えー……? 何も見てないですー」 「…………」 「うっ、すみません……見ました」 「別に。隠してたわけじゃない。このことは……そうだな、今度教える」 知りたければ教えたのに、とシキの行動を、ため息を吐いて不問にし、 「けど、妙な薬を飲ませたことに関しては話がある。そこに座れ」 「だ、だよな……はい、座ります……」 それはそれ、これはこれ、とシキを正座させて、何も言わずに薬を飲ませたことについての説教を始めた。 ■■■ 「ラウル、ホットミルクを作ってみたんです。飲んで暖まりませんか?」 食事を終えた『ラウル・イースト』にそう言いながら、ホットミルクが入ったコップを運ぶ『ララエル・エリーゼ』。 「ああ、ララエル。ありがとう、頂くよ」 食後の口直しに、とララエルが持ってきたそれを、ラウルは受け取って飲み始める。 「それじゃあ私、食器を片付けてきますね」 ララエルはそう言い、食事に使った食器を洗うべく、テーブルの上にあった食器を回収して運び、洗い始めた。 …………、 ………………、 「ララエル、ありが……あれ?」 ホットミルクを飲み終えたラウルは、コップを片手に食器を洗っているララエルの元に来た、だが。 そこにララエルの姿はなく、食器は既に洗われた後。 「……寮に戻ったのかな」 自分に何も言わずに帰るなんて珍しいな、と思いながらラウルは自分が使ったコップを洗い、その場を後にする。 ――――………… 一人街中を歩くラウル――その後を、 (ラウルはいつも甘い物を食べてばかり。このままじゃ、とーにょーびょーになっちゃいます) 先ほどラウルに何も言わずに姿を消したはずのララエルが付けていた。 否、そもそも彼女は消えたわけでも帰ったわけでもない。 (今日こそ私が見張ってなきゃ!) ララエルの姿はラウルだけ見えなくなっていただけであって、ずっと傍にいた。 そう、先ほどのホットミルク――ララエルがあの中に薬屋からもらった薬の片方を混ぜてラウルに飲ませたことで、先に薬を飲んでいた自分の姿を彼に認識できないようにさせた。 それは普段のラウルが一体どのような生活をしているのかを観察するため。 ……だったのだが、ラウルは寮に戻ってしまった。 教団内の寮――そこでは許可なく異性の部屋に入ることはできない。 だがまさか、私生活を観察したいからパートナーの部屋に入るのを許可してほしい、と言えるわけがなく。 仮に言っても許可されるはずがない、とそう思ったララエルはラウルが出てくる時を待つ。 ――――………… 自室に入ったラウルは迷うことなく己が武器である狙撃銃を手に取り、 「……いつでも使えるようにしておかないと」 そう呟きながら磨き始めた。 ――――………… (ラウル……中々出てこないなぁ) ラウルがいつ出てくるのかと、待ち続けているララエル。 このまま出てこなければ今回は諦めようと。 そう思っている……と。 (あっ、ラウ……あれ?) 寮から出てきたラウルが視界に入った、だが彼の手には銃が。 (ラウル、何してるんでしょう……?) 銃を持ってどこに行くのか、疑問を抱いたララエルは再びラウルの後を追う。 歩いて、歩いて……そこからララエルが想像するラウルの目的地は……恐らくは修練場。 その予想は見事的中し、修練場に入ったラウルは持ってきた銃を使って射撃の訓練を始めた。 その行動にララエルの疑問は大きくなる――何故射撃の訓練を始めたのかと。 銃の手入れならまだわかる。いつ何時でも使えるようにしておかなければ緊急時では意味がないからだ。 だが射撃の訓練――それは日課であっても今すぐにするようなことだろうか? ラウルは普段……一体何を――……。 そう思うララエルに、ふと。 「……ララエルを」 (え……?) 銃の発砲音が響く中、ラウルが呟いた答えにララエルは驚愕した。 「ララエルを守るためには強くならないと……」 「ッ!!!」 誰かを守る――なるほど、それは人として当然のことだろう。 だがそれを実践するには力がいる、強さがいる。弱くては何も守れない。 故に大切な人を守るためには強くならなければいけない。それは必要ではなく前提条件として。 (ラウル……最初から、ずっと……私を守ろうと……) 嗚呼……自分はなんて呑気に考えていたのだろう。 彼が一人になった時は甘い物ばかり食べているだろうと……そう思っていた。 だが彼はそんなことをしなかった……していなかった。 彼はずっと……ずっと――、 「僕がララエルを守る、彼女の騎士でいる――そう決めたんだから……」 ――私を守ろうと頑張っていたんじゃないですか――ッ!! 失うわけにはいかない、必ず守ってみせる、と。 修練場でラウルの銃から発せられる発砲音が響く中、 「ラウル……ッ!」 ララエルは真剣な面差しで訓練をするラウルに抱き着いた。 「えっ……って、ララ……? いつの間にここに?」 薬の効果が切れたのだろうか、ラウルにしてみれば突然ララエルが現れて抱き着いてきたとしか思えないだろう。 だがララエルは見ていた。ラウルが頑張っている姿を。 そして気づいたのだ、自分は愚者だったと。 「ごめんなさい、ごめんなさい……私っ」 何も知らない自分が恥ずかしく、そして嫌になるララエルはラウルに抱き着きながら涙を流す。 「――何があったのかはわからないけど、ララ……泣かないで」 突然の状況に理解が追い付かないラウル――しかし自分の大切な人が悲しんでいるのだけはわかったのだろう。 「君が泣いていると、僕も悲しいよ」 先ほどまでの凛々しい表情が、今は迷子になった童のような表情になっていた。 わからない……何もわからないけど、とにかくララエルをなだめなければ、と。 ラウルは銃を置いて、涙を流しながら抱き着くララエルの頭を優しくなで始めた。 ■■■ 「……お昼ご飯の後から、クォンがいない……」 一人退屈そうにそう呟く『メルキオス・ディーツ』。 先ほど彼はパートナーと昼食を共にしていたのだが。 気が付けば、彼女はどこかに消えてしまっていた。 手伝って貰いたかったのに……と、残念そうに呟くメルキオスは、 「……うん、図書館行こ」 一人で図書館に行くことにした。 ――――………… (さて……お前が普段何をしているのか、確かめさせてもらうぞ) 図書館に向かって歩くメルキオスの後をつけているのは、メルキオスのパートナーである『クォンタム・クワトロシリカ』その人。 何故クォンタムがメルキオスの後をつけているのか。 何故背後にいるクォンタムの姿にメルキオスは気づかないのか、それには訳がある。 ――先ほど二人が共にした昼食、その後にメルキオスはミルクティーを飲んでいた。 だがそのミルクティーにはクォンタムが薬屋から貰った、特定の相手のみに自分の姿を認識させない二種類の薬――その片方を混ぜていた。 既にもう片方の薬を飲んでいたクォンタムが仕掛けたそれを、メルキオスが何の疑いもなく飲んだことで効果が発揮。 したがって、今のメルキオスにはクォンタムが一定時間見えない。 ……一定時間? (――そういえば、効果時間を聞いてないな……) 立ち止まったクォンタムは記憶を辿るが、しかしその説明を受けた記憶はない。 もしメルキオスを観察、もとい監視中に効果が切れてしまったらどうしようか、と考える……が。 (だが……奴が私にも隠して何かをしているのは明らかだ) 事の次第によっては教団に報告しなければいけない――確かめるためには効果時間など気にしない。 そもそもそんなすぐに切れないだろう、とそう思うクォンタムは図書館に入ったメルキオスの後を追った。 …………、 ………………いた。 少々遅れたためにメルキオスを見失ったクォンタムだが、目標はすぐに見つかった。 図書館の一画、そこでメルキオスは勉強をしていた。 彼が一体何を書いているのか、クォンタムは周りに怪しまれないように自然にそうっと近づいて背後から覗き見る。 …………読めん。 メルキオスが文字を書いているのはわかる、だがその文字が何を意味しているのか理解できない。 (……うん、字が汚いとかのレベルじゃないなこれは) 文字だが文字ではない――ならばそれは、本人だけにしか解らない文字という奴ではないだろうか? だとすれば、どれだけそれを眺めていても時間の無駄ということ。 それを悟ったクォンタムはため息を吐き、メルキオスの傍にあった椅子に音を立てずに座った。 ――不意に。 「術式の基本からかな……僕の『アレ』に無駄が多いのは解ったし」 独り言だろうか、メルキオスが呟き始めた。 「昔、ちょっと見た術式を参考にして作ったんだから、当たり前かな」 …………、 「ブラッシュアップしてもまだ複雑だし、定式陣でしか運用できないけど……でも使用魔力は減ったハズ……だけど」 ………………、 「……やっぱ、術式を動かすと魔力を注ぐ人が要るか……」 勉強しながら己の状況に頭を悩ませるメルキオス。 その表情は真剣そのもの、ただひたすらに前だけを見ている努力家の顔だ。 その姿にクォンタムは思う――真面目にしていれば綺麗なのに、と。 いつもテンションが高く、謎の笑い声をあげる変人が、今。 何時ものヘラヘラと笑う顔も見せず真面目に書面に向かっているその姿は紛れもない美青年そのものだ。 「あとは……すでにある『アレ』を元の魔力に戻す術式か……」 ――せっかくの美形を何故こうも台無しにしているのか。 「固体化解除だから、こっちは簡易陣でも……」 ――普段からそうしていれば、周りももっと違う目で見るだろうに……。 「――あ~……難しいなぁ」 悩み、思考を働かせ続けたことに疲れたのか、ちょっと休憩という風に大きく背筋を伸ばしたメルキオス。 視線を動かすと、その目が傍にいたクォンタムの目とピッタリ合った。 「――あれ? クォン、何時の間にそんな傍にいたの?」 …………、 ………………、 「え、見えてる?」 予想外の出来事にたっぷりと時間をかけ、けれども理解が追い付いていないクォンタムの口から出た間抜けなその声を。 「見える? 何のことかにゃー?」 メルキオスは何を言っているんだ、という言葉で返した。 姿が見えないはずなのに、今は姿を捉えている――つまりそれは、薬の効果が切れたということだろう。 いつ効果が切れたのかはわからないが、これでクォンタムの目的は失敗に終わった。 それと悪いことに、メルキオスの頭がクォンタムの予想を超えるものならば、今のクォンタムの声で大体の内容は把握しただろう。 ……そう、自分がメルキオスを観察していたことを。 「あ、いや……その……」 その事実にメルキオスはどう反応するのか、内心焦るクォンタムにメルキオスは言う。 「そんなことより、クォンに手伝ってほしいことがあるんだ」 「……そんなこと、なのか」 「?」 信頼しているからか、それとも気づいていないだけか、大して気にしていないという態度にクォンタムは安心と、逆に何故か悲しさの両方を覚えて。 「いや、いい――で、何を手伝えばいいんだ?」 「まだ教団には内緒だよ? ――魔力の魔結晶化とその消去式なんだけど……」 メルキオスが指さす文字に、まずはそれが何を意味しているのかを訊き始めた。
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*** 活躍者 *** |
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[5] クォンタム・クワトロシリカ 2019/10/12-13:55
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[4] ララエル・エリーゼ 2019/10/12-06:48
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[3] シキ・ファイネン 2019/10/12-06:18
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[2] ララエル・エリーゼ 2019/10/11-14:40
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