~ プロローグ ~ |
雲一つない快晴の空、輝く太陽の光。 |
~ 解説 ~ |
●目的 |
~ ゲームマスターより ~ |
どうも、GMの虚像一心でございます。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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投げられた泥団子を片手でキャッチ 泥をパンパン払いながらにっこり笑って子供たちに近づき 危ないことをする悪い子には、怖ーい浄化師がお仕置きにやって来るのよ 逃がさないわよ! 投げてきた子を追いかけ首根っこを捕まえる 他の子はトールに任せたわ そのままベンチまで連れてきて、膝の上にうつ伏せで寝かせてお尻ペンペン もうしないと約束するまでやめないわよ 十分反省したようなら、少女の所まで連れて行く ほら、言うことがあるでしょ? 「ごめんなさい、もうしません」って あれでよかったのかしら? 危ないから、じゃなくて怒られるからやらないって考えになられても困るのだけど… トールは、私よりよっぽど叱るの上手ね 手も出してないし |
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リンと、この指令を楽しめたら良いな。 ※各種執筆について、お任せします。 アドリブなどについて、歓迎です。 |
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~ リザルトノベル ~ |
パートナーから許可を貰った『トール・フォルクス』は子ども達のお姉さん的な立場である少女に話を聞いた。 なるほど――少女曰く、どれほど自分が注意してもあの子達は全然聞かないのだと。 少女の注意に聞く耳を持たずに、自由に過ごしていた結果がつい先ほどの展開。 またあのようなことを起こさないように、一刻も早く止めさせたいが、自分の言うことを聞かない――ならば。 そこは自分の出番だろう、とトールは少女にそう言い。 彼はまず子ども達に自分の言葉でわかってもらおうと近づく。 「あー、君たち、危ないから泥で遊ぶのはやめ――」 「うっせぇよ! 邪魔すんなっ!」 「うぉっと!?」 トールが子ども達に近づいた途端、子ども達はトールを『敵』だと認識したのかその内の一人が泥団子を投げてきた。 それを思わず避けたトールは、だが背後から感じる嫌な気配に気づき、恐る恐る後ろを振り返る……すると。 そこには自分のパートナーである『リコリス・ラディアータ』がトールを襲った泥団子を片手でキャッチしていた。 あの泥団子はトールだけではなく、その先にいたリコリスも狙っていたのか。 だがそれを難なくキャッチしたのは流石だ、と感心する間もなく、トールはリコリスの真意に気付いた。 「……君たち、悪いことは言わないから、今すぐに謝った方が良い」 その真意を――リコリスの恐ろしさを十分に理解しているトールは子ども達の為を思って、真面目な顔で静かにそう告げた、だが。 「なんで俺たちが謝んなきゃいけねぇんだよっ!」 「むしろ邪魔してきたそっちが謝れよ!」 「つーか、どっか行けよ!」 全くと言っても良いほど悪びれる様子を見せない子ども達は、トールの『忠告』を聞かない。 その態度に、トールは――ああ、終わったな、と遠い眼をして。 その後ろからリコリスが手についた泥をパンパン、と払いながらニッコリと笑って子ども達に近づいてきた。 「な……なんだよ、てめぇ! 文句あんのかよ!?」 「あなたたち――今危ないことをしたってわかってる?」 「そ、それがどうかしたのかよっ!」 怖いもの知らずの子どもとは言え、近づいてきたリコリスの恐ろしさの片鱗は感じ取れたのか、彼等は少々ビビっていた。 だがそれでは何も解決していない――だからこそ。 「危ないことをする悪い子には、怖ーい浄化師がお仕置きにやって来るのよ?」 彼女は子ども達にお仕置きをするのだ。悪いことをしたのだと自覚させる為に。 「へ、へんっ! やれるもんならやってみやがれ!」 しかし、わざわざ痛い思いをするお仕置きを自ら受けようと思う者はいない――それは子どもであっても例外ではないものだ。 顔は笑っているのに目が笑っていない表情で「お仕置きをする」と宣言したリコリスから逃げるように、子ども達は走って逃げていく――だが! 「逃がさないわよ!」 相手が悪かった。 彼等は浄化師であるリコリスに喧嘩を売ったのだ、逃げ切れるはずがない。 幾つものの修羅場をくぐって来たリコリス――彼女は自然と鍛えられたその脚力で、最初に泥団子を投げた子どもを追いかけて、即座にその首根っこを捕まえた。 「は、放せよこのぉ……っ!」 「トール、他の子たちをお願いね」 「あ、ああ……わかった」 リコリスから逃げ切るつもりだった子どもに――やれやれ、と。 軽く息を吐いたトールは、リコリスに続くように、捕まった仲間を見捨てて逃げようとする他の子ども達を捕まえに向かう。 ――――…… 「さて、それじゃあお姉さんとお話しましょうね」 小さな首根っこを掴んだリコリスは、そのままベンチまで連れて行き、強引に自分の膝の上にうつ伏せで寝かせた。 彼女はその姿勢で一体何をする気なのか――それは簡単な話だ。 そう、その姿勢で行うことができるお仕置きとは、 「い、いってぇっ!?」 バチン、と気持ち良い音が出るほど思いっきりお尻を叩く――通称『お尻ペンペン』と呼ばれるお仕置きだ。 お尻は体の中でも比較的柔らかい部分であり、体にお仕置きをするのにはもってこいの場所で。 だがまあ……思いっきり叩かれるので、それは当然ながら痛いわけで。 「もうしないって約束するまでやめないわよ?」 「だ、だれが……するか――ひぎぃっ!」 「もうしないって約束するまでやめないわよ?」 機械のように同じ言葉を繰り返すリコリスに何度もお尻を叩かれている子どもは、その激痛故に顔を歪ませて、目に涙を溜めていた。 永遠に続くそれは、まさしく地獄に他ならない――その光景を。 まるで荷物を運ぶかのように、捕まえた子ども達を逃がさないように脇に抱えた格好のトールがベンチの方を見せていた。 傍から見れば、仲間から見れば恐ろしいことこの上ないその光景を自分も受けるのではないかと、そう思う子ども達の顔は真っ青に。 「いいか? あのお姉さんはいつも優しいけど、怒るととっても怖いんだ――でもあのお姉さんがどうして怒っていると思う?」 優しい人ほど怒ると怖い、とそう教えたトールはリコリスの怒りの理由を子ども達に問うた。 「わ、わかんねぇよ……」 「し、知らない……」 だが幼いからか、その理由がわからないと言う子ども達。 彼等の代わりに、トールがその理由を語る。 「――君たちが危ないことをしたり、他の人に迷惑をかけることをしていたからだ」 ――――…… リコリスの手でお尻ペンペンを受けている子どもは、ついにその地獄に耐え切れなくなったのか、その口から言葉を出す。 「や、約束……するよ……!」 「――なにを?」 「もう……もう泥を投げたりしないって……!」 「よろしい♪」 もう二度と泥を投げない――その約束の言葉を聞いたリコリスは、ようやくその手を止めた。 終わることがない地獄がようやく終わった、その解放感からか、その子の目からは更なる涙が流れていく。 涙を流す――それは痛いからか、それとも自分の行いを反省していてのことか、それは他人にはわからない。 けれど、ただ『痛い』だけであれば、そう簡単に涙を流すことはない。 つまり――彼は反省しているのだ。自分の、自分達がしていたことを。 自分が悪いことをしていたことを自覚した――だからこれで終わりだ。 否、これで終わりではない。まだ終わっていないのだ。 そも、今回の一番の被害者は一体誰だ? 彼はその言葉を、その者の前で言う義務がある。 故に、十分に反省したであろうその子を、リコリスは少女の元まで連れて行く。 ――――…… 「リコは君たちに、安全に、楽しく遊んでほしいんだよ」 無言の子ども達に、トールは優しく諭す。 危ないこと――それは泥を投げたこと。 他の人に迷惑をかけること――それは少女の注意を聞かずに、泥を投げて遊んでいたことだ。あのまま行けば、いずれ必ず自分達以外の者に迷惑をかけていただろう。 それを少女は未然に止めようとしていたのだ、何も間違ってはいない。 彼女はただ、トールが言うように、みんなに安全に楽しく遊んで欲しかったなのだ。 それを聞かなかったせいで、浄化師に怒られることになった。痛い思いをすることになった――それは全て自分達が原因なのだと。 「わかったら、一緒に謝りに行こうな」 そう理解させたトールは子ども達を地面に下ろし、リコリスと同じく少女の元に向かう。 ――――…… 「あら、トール。そっちはもう良いの?」 「ああ。十分反省したみたいだしな」 謝る為に、反省する為に、約束をする為に二人に連れてこられた子ども達。 彼等の前にいる少女は、浄化師に怒られてまるで別人のようになったその変化に驚きつつも、だが次に出てくるであろう言葉を聞く為に、平然を装っている。 自分に向けて言うはずの……反省の、約束の言葉を。 「「「…………」」」 だが子ども達は一体なにから言えば良いのか、それがわからずに固まっていた。 何を言えば良いのか、何をすれば良いのか――そのことが頭の中をグルグルと回っている中で、 「ほら、何か言うことがあるでしょ?」 リコリスが優しく言う。 「『ごめんなさい、もうしません』って」 たった一言――それを言えばいいのだと。 彼女の言葉を聞いた子ども達は、少々間を置きながらも、だが迷うことなく。 「「「……ごめんなさい、もうしません……」」」 少女に向かって謝罪を、反省の言葉を――そして、二度としないという約束の言葉を言った。 三つの意味が込められたその言葉を聞いた少女は「ハァ……」と大きなため息を吐きつつも、 「……全く、言う事を素直に聞いていればいいのに」 その頭を、優しく撫で始めた。 「こうでもしなきゃわからないなんて……本当に子どもね」 ――子ども達は反省した。そして少女はそれを許した。 なら、その空間に自分達は不要だろうと、リコリスとトールは静かにその場を去る。 ――――…… 「あれでよかったのかしら?」 少女と子ども達から離れたリコリスはトールにそう言う。 「危ないから、じゃなくて怒られるからやらないって考えになられても困るのだけど……」 もしかしたら、自分のせいで考え方が変わるのではないか、と。 だったら別のお仕置きにすればよかったのではないか、とそう考えるリコリス。 「いや、あれでよかったんじゃないのか? 一緒にいる俺でも怖いって思ったしな」 「ちょっと、それどういう意味よ?」 なにやら聞き捨てならないことを言ったか、と問い詰めるリコリスに、トールは笑って誤魔化す。 「ま、良いわ。――でもトールは私よりよっぽど叱るのが上手なのね。私と違って手も出していないし」 「いや、叱るのは俺も苦手だよ」 「あら、どういうこと?」 即座に反論したトールのその言葉に、リコリスは興味津々で。 「俺は叱るのが苦手だからこそ、相手のことを考えて真剣にやっているんだ。それだけだよ」 でもあまりにも簡単で、けれど面白いその言葉に、リコリスは思わず笑い出す。 ええ、その通りね――と。 ■■■ 泥を投げて遊ぶ子ども達に、その遊びがダメだと教える為に近づた『リン・リレーロ』は。 「あー、ごほんっ」 わざとらしく咳ばらいをした。 だが子ども達はそれに気づいていないのか、それともわざと気付いていないのかリンの方を見ない。 しかしそれでもリンは言葉を言う。 「えーっと、アンタたち? さっき投げた泥がアタシの顔に当たりそうになったんだけど、何か言うことはある?」 「うっせぇな。あー、どうもすいませんでしたー」 「これで良いだろ? わかったらどっか行けよ、邪魔なんだよ」 が、子ども達は挑発するかのように、神経を逆なでするかのような態度だ。 ――なるほど、これなら今すぐにでも説教をしてもいいかもしれない。 そう思ったリンは、息を吸い込みながらゆっくりと口を開く……けれど。 「リン、ここは僕に任せて」 後ろから軽く肩を叩いて、『マイス・フォルテ』がやって来た。 マイスがリンの肩に触れるのは少し抵抗があったが、リンよりも自分の方が上手く説得できる――この場を上手く収められると判断したからだろう。 突然やって来た浄化師二人に、子ども達は多少なりとも戸惑い、彼等の目線に合わせるようにマイスは腰を落として話し始めた。 「君たち――泥を投げて遊んでいると、そのうち怪我をするよ?」 「そんなものは怖くもなんともねぇよ!」 「本当? それは凄いなぁ。泥で怪我をすると死ぬこともあるのに、怖くないんだ」 「……え?」 流れが、空気が変わったことを感じた子ども達は、先ほどまでの態度とは違い怯える。 それはマイスが言った言葉を聞いたから。 死ぬこともあると――そう言ったからだ。 「痛くて苦しい思いをするのに、それでも怖くないなんてすごいねぇ」 淡々を語るマイスの言葉に、子ども達は恐怖を刻まれてしまったのか、持っていた泥を捨てて逃げてしまった。 走って逃げていく子ども達を追いかける為に、少女は二人に軽く頭を下げてその場を去っていく。 「……マイス、今の本当?」 「一応、嘘ではないよ」 あっさりとそう言ったマイスにリン――これから泥には細心の注意を払おう、と密かに心に決めた。 ■■■ 泥で遊ぶことを止めた子ども達は少女と共に歩いていた。 「全く……これからはちゃんと言うことを聞きなさいよ?」 浄化師に説得をされた彼等に、もう泥で遊ぶような思考は残っていない。 あれほどまでに怖い思いをしたのだ――もう二度と味わいたくはないのだ、と。 「けど、浄化師が出るまでに、ちゃんと言わなかったのが悪いんじゃねぇの?」 「――はぁ?」 だが突然の言葉に、少女の口からは疑問の言葉が大きく出た。 あんたは一体何を言っているの? ――と、そう言うかのように。 そも、自分は今までちゃんと注意をしたはず。それを聞かなかったのは一体どこの誰だ? 聞かなかったから、あんな目に遭ったのを忘れたのか、と少女はそう言うが、 「そもそもちゃんと注意してなかったから、俺達はあんな目に遭ったんじゃねぇのか!」 「注意したのをあんた達聞かなかっただけでしょうがっ!」 「人のせいにすんなよ!」 「いっつも『人のせいにするな』って言ってるくせに、自分は良いのかよ!?」 「――あんた達、もう一回あの人達の元に行きましょうか?」 「うわっ、逃げろ! 誘拐されるぞ!」 「ちょ、待てこらぁッ!」 やはりもう一度、浄化師達に説教をしてもらった方が良いのではないかと。 この性根の悪さは自分ではどうにもならないのではないか、と。 そう思う少女は、だが再び着いた怒りの炎を鎮める為に逃げた子ども達を追いかける。 今度は泣いて謝っても、何をしても許さない――そう叫んで。
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*** 活躍者 *** |
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