初詣に行こう!
とても簡単 | すべて
8/8名
初詣に行こう! 情報
担当 春夏秋冬 GM
タイプ EX
ジャンル 日常
条件 すべて
難易度 とても簡単
報酬 少し
相談期間 5 日
公開日 2019-12-31 00:00:00
出発日 2020-01-08 00:00:00
帰還日 2020-01-16



~ プロローグ ~

 東方島国ニホン。
 この国は八百万の神との距離が近い。
 アークソサエティやサンディスタムなどとは違い、その気になれば会いに行けるほど、身近な存在だ。
 だから、この国では何か節目があると、八百万の神と関わることがある。
 新年の初詣も、そのひとつだ。

 新しい年を迎え、地元の八百万の神に挨拶がてら、祝福して貰う。
 皆はこぞって、地元の神社にお参りに行き、お賽銭やお布施と引き換えに新しい年が良い年であるよう祈るのだ。
 それは1月いっぱいまで、ニホン各地で行われる。
 古都であるキョウトも、その例外ではなかった。

◆  ◆  ◆

「みんな寒さには気い付けて、見回りしてな」
 キョウの守護神である玉藻が、自らの社に集まった者達に声をかける。
 化け狐の神主や巫女さんに、可愛らしい豆キツネも居る。
 豆キツネ達は、大人の化け狐たちの姿を真似ていた。
 後ろ足ですっくと立って、神主や巫女さん装束に身を包んでいる。
 とはいえ大人達とは違い、まだ人の姿に化けられないので狐の姿のままだが、一部の人達には大好評である。
 そんな豆キツネ達は、化け狐達の裾をくいくい引っ張って尋ねる。
「ねーねー、たぬちゃん達、今年は来ぃへんのー?」
 西の狸に東の狐と呼ばれるぐらい、東西で妖怪狐と妖怪狸の住んでいる所は違うのだが、なにか催し物があれば、ちょくちょくお互いの住んでいる場所に訪れている。
 それもあって、仲良しの豆タヌキが来ないか聞いたのだが、化け狐達は苦笑するように応えた。
「今年は忙しいさかい、来れへんのんや。たぬちゃん達に負けんくらい、わしらも頑張ろうなぁ」
「はーい」
 合唱して返す豆キツネ達。
 そんな豆キツネ達を、玉藻は微笑ましそうに見つめながら言った。
「頑張ってぇな。全部終わったら、お年玉あげるんよ。それに美味しいもん、おばちゃん作るけぇね」
 これに豆キツネ達は、諸手を上げて大喜び。
「いなりずしが好いー!」
「あぶらあげー!」
 大喜びな豆キツネ達に、玉藻は笑顔を浮かべていた。
 そこに鬼が1人、声を掛けて来る。
「玉藻さま。浄化師について、私の方から皆に話してもよいでしょうか?」
 声の主は、神選組副長である鬼の土方歳三。
 神選組は、各地の八百万の神に選ばれた護国志士なのだが、今では本部をキョウトに置いて活動している。
 それもあって、初詣などでは特に、キョウトの警護に動いていた。
 玉藻は、歳三に笑顔を向けながら応える。
「歳ちゃん、説明してくれる?」
「はい。では――」
 歳三は皆に視線を向け説明した。
「幕府から、警護の意味合いも込めて、各地の初詣に浄化師を参加させたいとの通達があった。
 キョウトの守護は、我ら神選組が行うが、味方は多いに越したことは無い。
 参拝客として、あるいは皆の手伝いに来てくれることもあると思う。その時は、よろしく頼む」
 歳三の言葉に、応える妖怪狐達。
 楽しそうに笑みを浮かべる玉藻だった。

 それを離れた場所から見ている者達が居た。

「……」
 魔術により映し出された玉藻の姿に、芦屋道満は無言で目を細める。
 浮かべる表情は優しく、そしてどこか寂しそうだった。
「まだ、逢いに行かれる気はないんですか?」
 道満に声を掛けたのは、彼のパートナーである安倍清明。
 いま2人は、教団のニホン支部長室に居る。
 内部が分からないよう、何重にも魔術結界の張られた中で、道満は清明に応えた。
「逢いになんか行けねぇよ。万が一でも、玉藻が昔のことを思い出すきっかけに成っちまう訳にはいかねぇからな」
「……そうですね」
 清明は悲しそうに返すと、玉藻の映像を消し、続けて言った。
「いま見て貰ったように、キョウトには浄化師に行って貰います。
 今の情勢なら、すぐに何かが起こることは無いでしょうが、今の内からキョウトの各所と連携を取れるようにしたいですから」
「そうだな。今の所こっちで掴んでる情報でも、ことが起るのは、まだ先だ。だからそっちは良い。問題は――」
「葛葉の居場所、ですね」
 厳しい表情を見せる清明に、道満は安心させるような豪胆な声で返した。
「心配すんな。葛葉は必ず見つけ出す。でなきゃ、玉藻に顔向けできねぇ。
 なにより俺達が帰ってくる事を信じて、結界にも篭もらず人の傍に居続けた葛葉を放っておけねぇよ。
 絶対に助ける」
 道満の言葉に清明は頷く。
「ええ。そのために、私達は黄泉返って来たのですから」
 決意を込め、清明は言った。

 などという秘密の話し合いがあった数日後、ひとつの指令書が出されました。
 内容は、ニホンのキョウトで行われる初詣に、警護も兼ねて参加して欲しいとの事です。
 基本的な警護は、キョウト守護職である神選組が行うとのことですので、観光がてら現地を訪れるのも可能との事です。
 境内へと続く道では、たくさんの屋台が設けられているので、それを楽しむこともできます。
 拝殿まで行くと、キョウトの守護神である玉藻が、新年の祝福をしてくれるとの事です。
 初詣の手伝いをしている妖怪狐達の手助けをすることもできるので、興味があれば手伝ってあげると良いでしょう。
 なお、初詣に参加するのにあたって、お参りをするなら着物を用意してくれるとの事です。
 妖怪狐達の手助けをするなら、神主や巫女装束を用意してくれるとの事でした。
 新年のこの指令、アナタ達は、どうしますか?


~ 解説 ~

○目的

キョウトで行われる初詣に参加する。

以下の選択肢の中から、好きな物を選べます。複数選ぶことも可能です。

1 初詣をする

着物を着て屋台巡りをしたり、玉藻にお参りしたり、おみくじを引いたりできます。
屋台では食べ物屋や小物屋など色々あり、今回のエピソード内にしか出せませんが、好きな物を買えます。
余程無茶な物でなければリザルトで描写されますので、プランで自由にお書き下さい。

2 妖怪狐達の手伝いをする

神主や巫女装束を着て、参拝客の相手をします。
おみくじやお守りを売ったり、豆キツネ達が甘酒を振る舞っているので、それらの手伝いをしてあげて下さい。

3 神選組の警護に協力する

神選組が初詣の警護をしているので、協力して下さい。
不審な騒動が起こらないよう、屋台や境内、その他の周辺を見て回ります。
神選組と一緒に警護して回っても良いですし、浄化師だけで警護をして回ることもできます。

○地形

入口の鳥居を抜けると、200mほどの参道が続きます。参道の幅は広く、屋台が両脇に幾つも設けられ、休憩用の長いすもあります。
参道の両脇には『鎮護』の森が広がり、一際高い大木が左右に1本ずつあります。
これは八百万の神である「なんじゃもんじゃ」と「わだつみ」の枝が成長したものです。
参道を進むと狛犬が置かれた鳥居を潜り抜け、拝殿へと続きます。その先の本殿までは、今回は行けません。

○NPC

玉藻

9尾の狐の八百万の神『だった』。『今』はキョウトの守護神をしている。
キツネのライカンスロープのような見た目をした、20代半ばぐらいの女性の見た目をしています。
関西弁を喋る、おっとりとしたおばちゃんみたいな性格。

妖怪狐

人に化けられる化け狐の他に、後ろ足で立つキツネ姿の豆キツネも居ます。

神選組

背に「誠」の字を背負う羽織を着た剣客集団。
妖怪も含めた様々な種族から成り立っています。

以上です。


~ ゲームマスターより ~

おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。

今回は、ニホンの初詣に参加しよう、という内容のエピソードになっています。

その割にはちょこちょこ不穏なことも書いておりますが、この辺りは先々の展開の前情報になっています。あくまでもPL情報になりますので、まだPCは知りません。

それはさておきまして、着物を着て初詣に参加して、パートナーと屋台巡りをしたり、おみくじを引いて一喜一憂したり。

あるいは、豆キツネ達と一緒になって、参拝客に甘酒を振る舞うも良し、神選組とキョウトの警護に動くも良しなエピソードになっております。

興味を持っていただけましたら幸いです。

それでは少しでも楽しんでいただけるよう、判定にリザルトに頑張ります。





◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇

ショーン・ハイド レオノル・ペリエ
男性 / アンデッド / 悪魔祓い 女性 / エレメンツ / 狂信者
がっかりしたドクターに思わず苦笑
お気持ちは有難いですが…仕事に集中したいので

…まあ、見回りにはドクターがいなくとも、な
ドクターには楽しんで頂きたいしな
よーしシリウス、クリス、行くぞ
神選組の羽織を借りるか
…しかし、見回っていて思ったが…
警護をする程もめ事が起こるのか?
これだけ人がいればスリや軽い詐欺はありえそうだが…引っかかる
神選組の人間に聞いてみるか
詮索する訳じゃあないし口外するつもりもない
ただ、情報があればこちらも有事の際には動きやすくなる

情報を集めている間にドクターとばったり遭遇
仏頂面が緩んだもんで神選組の奴に変な勘繰りをされたが、アンタらが考えているような間柄じゃない。からかうな
リチェルカーレ・リモージュ シリウス・セイアッド
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / ヴァンピール / 断罪者
どうぞよろしくお願いします
玉藻さんを始め 妖狐さんたちや神選組の方たちにもぺこりと頭をさげる
シリウスはどうするの?
じゃあ わたしは豆キツネちゃんのお手伝いを
シアちゃん がんばろうね

2 巫女装束に身を包んで
友人の姿に よく似合うわとにこにこ笑顔
他の浄化師さんや豆キツネちゃんに混じってお手伝い
人がたくさんいるから ぶつかったり逸れたりしたらたいへんよね
お年寄りや小さな子ども連れが 困ることの無いように
小さい子や豆キツネちゃんと話す時は膝を折って 笑顔で

どうしました?
え 気持ちが悪い?まあたいへん 
請われるまま 肩を貸そうとして
見上げるとどこか怖い顔のシリウス
…どうしたのシリウス
隙…って?
意味がわからず首を傾げる
アリシア・ムーンライト クリストフ・フォンシラー
女性 / 人間 / 陰陽師 男性 / アンデッド / 断罪者

豆キツネさん達、忙しそうですし、お手伝いします
巫女衣装は、以前にも着たことが…裾、長いですね…?
以前(26話)の事を思い出し

手を振り警護に向かうクリスの後ろ姿に首を傾げ呟く
別に、怒ったり、しないですけど…

豆キツネさん達、今日はよろしくご指導下さいね
気を取り直してご挨拶
とても可愛いですね、この子達

仕事の合間に狐たちの頭を撫でては手が止まりハッとする
お客様には精一杯笑顔で対応するように努力
でも表情筋はほんの少ししか動かない

すぐに笑顔を作れるクリスは、やっぱり凄いんですね…
そして、花咲く笑顔のリチェちゃんも、凄いです…

甘酒…クリスにも…
通りかかった姿を見てそちらへ走り出し

あの、これ…

そっと差し出し
ルーノ・クロード ナツキ・ヤクト
男性 / ヴァンピール / 陰陽師 男性 / ライカンスロープ / 断罪者
目的:3

神選組と一緒に警護を行う
ニホンの初詣は物珍しいものの真面目に警護に当たろうとするルーノ
対してナツキは好奇心から周囲を見回したり、興味の向くまま神選組に話しかけてみたり
豆キツネを撫でようとした辺りでルーノが笑顔で釘をさす
ルーノ:…君は、ここに何をしに来たのか分かっているのかい?
ナツキ:ち、ちゃんとわかってるって…!

騒動への対応は、神選組の動きに合わせて協調行動を取る
この場所に詳しい神選組に合わせる方がスムーズだと判断
ルーノは禹歩七星等で支援
追跡が必要ならナツキがトランスして嗅覚や聴覚を駆使して追う

見回りの途中、鎮護の森の大木に挨拶
ルーノは静かに一礼、ナツキは風華は元気でやっていると伝える
アルトナ・ディール シキ・ファイネン
男性 / 人間 / 断罪者 男性 / エレメンツ / 悪魔祓い
…アンタは元気だな どっから来るんだか
アンタは 裏とかないから厄介
いた 痛いって…! いきなり叩くな

…特には何も
思いつかなかった

…いつまでおみくじで落ち込んでんだ
小吉だろ そこまでの結果、か?
…その年の運勢とか気にするのかアンタ…似合わないな
(細かいことは気にしないタイプ…じゃなかったか)

(機嫌悪くしたっぽいな…新年早々喧嘩すんのは…)
 バツが悪くなり目についた綿飴の屋台へ一人向かう

シキ、
何って甘いの好きだろ だからってニホンの味が好きか知らないけど
さっきは その…言いすぎた
(甘やかすとこうなるか…)
 小さく溜息をつきつつ 屋台を見て
…見て回るか? せっかくだし
分かった分かった 引っ張るなよ
 楽しげなシキを見て薄く笑む
ヨナ・ミューエ ベルトルド・レーヴェ
女性 / エレメンツ / 狂信者 男性 / ライカンスロープ / 断罪者


ヨナ 濃紅の生地に薄桃色の牡丹柄の着物に。髪はアップにしてつまみ細工で纏め
   首元にベルベットのストール
ベル 鈍色の袴に織部色の羽織

ヨ すみませんお待たせして
ベ いいや(肩をすくめ 上から下まで眺めて)今日は華やかで綺麗だな
ヨ あ ありがとうございます
  ベルトルドさんも 何か…その 良いと思います…

褒め下手なヨナはさておき境内へ
参拝の作法を豆狐に教えて貰い参拝
遠目に見える玉藻の九尾の尾を
ふさふさして触り心地が良さそうですね
と発して喰人からの視線に気が付く

ベ 失礼はするなよ(信用のない目
ヨ お 思っただけです

改めて挨拶

玉藻様 はじめまして
今日は参拝客として来ました浄化師です 
ここでは神選組の人々がこの地域の警護を 続
リューイ・ウィンダリア セシリア・ブルー
男性 / エレメンツ / 魔性憑き 女性 / マドールチェ / 占星術師
初詣…良い年になるようお祈りをするんだっけ
折角だから 僕たちもお参りしていこうよ

1 屋台をのぞきながら拝殿の方へ  
途中お互いにお年玉ということで 
リューイからセラへは桃の花簪
セラからリューイへはトンボ玉の値付け
拝殿で玉藻に会えば 新年の挨拶を丁寧に
セ:世界がよりよい方向へ進むことができるよう 微力を尽くします
リ:僕たちにできることがあれば 何でも言ってください

2 きつね達の手伝い
神主や巫女装束に着替えて
豆きつねたちにもよろしくね と笑顔で挨拶
甘酒を振る舞う手伝い
寒いのでたくさんの人にいきわたる様に
あけましておめでとうございます
風邪をひかないでくださいね
こちらに休憩する場所がありますよ 等々
他の人たちとも協力して
ニコラ・トロワ ヴィオラ・ペール
男性 / マドールチェ / 拷問官 女性 / エレメンツ / 占星術師
ヴィオラもレオノルと着物を借りてきたらどうだ?
まあ女性だけで回らせるわけにもいかんだろう
酒に酔って不埒なことを考える奴がいないとも限らんしな
二人で好きな店を覗くと良い
私は後ろから付いていこう

射的?私が得意なわけないだろう
ヴィオラがそう言うなら……全弾外れたな
そんな事よりもお参り都やらをするのだろう、行くぞ

それにしても新年に神に祈る、か
今更人間が神に何を願えばいいのかと思うんだが

気持ちの問題?そう言う物か
まあ強く願うことで運を引き寄せるという事もあるのかもしれないな
ならば、ヴィオラやお前の家族の幸せを祈ろう

お前を守るのは私の役目だろう
それは神に祈るわけにはいかないな

?どうした?
ああ、よろしく頼む


~ リザルトノベル ~

 ニホンでの、初詣指令。
 これに参加した浄化師達は、時に一緒に、あるいは分かれて、それぞれ指令をこなしていった。

○初詣に参加しよう
「どうぞよろしくお願いします」
 拝殿の控室にて、『リチェルカーレ・リモージュ』は玉藻達に挨拶する。
 同じように皆も挨拶すると、玉藻は笑顔で応えた。
「こちらこそ、よろしゅうねぇ」
 玉藻の挨拶に続いて、神選組副長である土方歳三が浄化師達に言った。
「遠路はるばる来て頂き感謝する。早速だが、予定を聞きたい。必要な物についてはこちらで用意させて貰う」
 これに浄化師達は、それぞれ希望を口にする。
「アル! まずはお参りしよーぜ? んで、その後でおみくじ引いて屋台まわって!」
 楽しそうに声を弾ませながら『シキ・ファイネン』はパートナーである『アルトナ・ディール』に呼び掛ける。
「……アンタは元気だな。その元気は、どっから来るんだか」
「ん、俺の元気のよさ? アルといるからだなっ、当然!」
 目をきらきらさせながら視線を合わせるシキに、アルトナは静かに返す。
「アンタは、裏とかないから厄介――」
「そんな顔すんなって!」
 笑顔でアルトナの背中を叩くシキに、アルトナはため息をつくように返す。
「いた、痛いって……! いきなり叩くな」
 そう言いつつも、シキにされるがままで離れることは無い。
 2人の様子を、玉藻は微笑ましげに見詰めていたが、ひとつ提案する。
「2人はお参りするんやねぇ。やったら、着物着てみぃへん? みんなが来てくれるって聞いて、用意したんよぉ」
 これにシキは笑顔で返す。
「ありがとう! 折角だから着てみようぜ!」
「いや、俺は……」
「いいじゃんか!」
 腰の引けているアルトナに、シキは引っ張っていくようにして、案内された着物部屋に行く。
 2人と同様に、玉藻は皆に着物を勧めてみる。
「場所ごとの着物用意したから、好きに着てなぁ」
 これを受け、皆は着替えていく。
「ヴィオラもレオノルと着物を借りてきたらどうだ?」
 提案するのは『ニコラ・トロワ』。
 これに『ヴィオラ・ペール』は笑顔で返す。
「そうですね、せっかくニホンに来たのですし」
 そう言うと『レオノル・ペリエ』を誘う。
「一緒に、着物を選びませんか?」
「うん、好いね」
 レオノルは笑顔で応えると、パートナーである『ショーン・ハイド』に言った。
「それじゃ、着替えて来るね。悪いけど、少し待っててよ」
「はい、分かりました。ゆっくり選んで来てください」
 ショーンがレオノルを見送る間も、皆はそれぞれ動いていく。
「私は、豆キツネさん達、忙しそうですし、お手伝いします」
 拝殿の控室に来る途中、甘酒を忙しそうに運んでいた豆キツネ達を思い出し、『アリシア・ムーンライト』は『クリストフ・フォンシラー』に言った。
「そうか。アリシアは巫女衣装似合うし、良いんじゃないかな。俺は警護の手伝いでも――」
 クリストフの言葉にアリシアは、以前の指令で着た巫女衣装を思い出す。
「巫女衣装は、以前にも着たことが……裾、長いですね……?」
 化け狐が着ている巫女衣装を見詰め、アリシアは不思議そうに言った。
 これにクリストフは笑顔を浮かべ、若干早口で返す。
「――ん? 裾? そうだね、ここの袴は長いみたいだね」
 そう言うと、笑顔を向けながら『シリウス・セイアッド』やショーンの居る男性陣の元に、ちょっとだけ速足で向う。
「よし、じゃあ俺達は警護の手伝いに行くよ」
 手を振り向かうクリストフの後ろ姿に、アリシアは首を傾げ呟く。
「別に、怒ったり、しないですけど……」
 クリストフの、ちょっとした心の機微にも、気付けるアリシアだった。
 そしてクリストフが近付くより少し前。
 リチェルカーレはシリウスに尋ねていた。
「シリウスはどうするの?」
 リチェルカーレの視線を受けて、シリウスは静かに返す。
「……俺は警護の手伝いを」
 言い終らない内に、いつのまにか来ていたクリストフに肩を押され――
「シリウス、ショーンと一緒に行こうか」
 肩を捕まえられると、ショーンの元に連れて行かれる。
「――っ。別に一緒に行く必要は」
 そう言いながらも、連れて行かれるシリウス。
 2人の様子に、リチェルカーレは笑顔で送り出す。
「仲がいいのね」
 リチェルカーレの笑顔と言葉に、静かに連れて行かれるシリウス。
 そんな彼に、リチェルカーレは続けて言った。
「私はシアちゃんと一緒に、豆キツネちゃんのお手伝いをしてくるわ」
 そしてアリシアの元に向かい、笑顔で言った。
「シアちゃん、がんばろうね」
 これにアリシアも笑顔で返す。
「はい、がんばります」
 そんなアリシアの笑顔を見たクリストフは、ほっと胸をなでおろす。
(怒ってはいない、かな?)
 ちょっと安心しつつ、同時に思う。
(あとで簪でも買って渡そう)
 どんなのが似合うかな? と考えつつ、シリウスを連れてショーンの元に向かうクリストフだった。
 そうしてそれぞれ分かれる者も居れば、一緒に行動する者も。
「初詣……良い年になるようお祈りをするんだっけ?」
「ええ、そうよ」
 優しい姉が弟に応えてやるように『セシリア・ブルー』は『リューイ・ウィンダリア』に応える。
 これを聞いたリューイは、声を弾ませ返す。
「折角だから、僕たちもお参りしていこうよ」
 期待感一杯なリューイに、くすりとセシリアは笑みを浮かべ応える。
「ええ、そうしましょう。それと、キツネ達の手伝いもしてあげましょう」
 力になれる機会だからと、セシリアは提案する。
 それは彼女が感じ始めている世界の情勢が理由のひとつだ。
 周りを取り巻く状況が、不穏になってきている。
 だからこそ、国や種族を超えて協力したい。
(困ったときの神頼みというけれど)
 ちらりと玉藻を見た後、続けて思う。
(私たちは神様ではなく、お互いに手を取り合わないとね)
 そんな彼女の意を汲むように、リューイは賛同する。
「うん、良いと思う。だったら、どっちを先にする?」
 これにセシリアは、少し考えてから応えた。
「そうね……どうせなら、皆と交代できるようにしましょう。休憩したり、お参りする時間を作ってあげられると思うから」
「うん、良い考えだと思う。だったら――」
 リューイは返すと、セシリアと一緒に、キツネ達の手伝いに動くアリシアとリチェルカーレの元に行き提案した。
「途中で交代しませんか? その方が休憩も取れて、良いと思うんです」
 これに2人は返す。
「ありがとう、ございます」
「ありがとう。それなら、後半をお願いしても良いかしら?」
「急ぎませんから、ゆっくりと、お参りしてくださいね」
 リチェルカーレとアリシアの応えに、笑顔で返すリューイとセシリアだった。
 そうして皆が予定を決める中、玉藻に挨拶する者も。
「玉藻様、はじめまして」 
 居住まいを正し『ヨナ・ミューエ』は『ベルトルド・レーヴェ』を伴い挨拶する。
「今日は参拝客として来ました浄化師です」
 浄化師として礼儀を示すように言葉を続ける。
「ここでは神選組の人々が、この地域の警護をしていると聞きました。有事の際は私達も協力させて頂ければと思います」
 正式な使者のように丁寧に、ただ一点を除いて完璧にこなす。
「……ヨナ」
 思わず制止するように名前を呼ぶベルトルド。
 ヨナが玉藻に挨拶する間も、ふわふわさらっさらの尻尾を視線で追っているのに気付いている。
「なんですか、ベルトルドさん」
 キリっとした表情でヨナは返すが、その間も尻尾に視線が向きがちなので説得力がない。
「……くれぐれも、失礼のないようにな」
「当たり前じゃないですか」
 以前、魔法で子猫姿になる前と同じ勢いで、ヨナは返す。
(外交問題になる前に引き離すべきか……)
 などとベルトルドが内心で思っていると、玉藻が笑顔で言った。
「尻尾気になるんやったら、触ってみる?」
「はい!」
 即座に頷くヨナ。
 最初は、そっと触れる。
 さらさらの手触りで気持ち好く、その上ふわっふわだった。
(これは……!)
 思わずダイブしたくなるような極上の毛並。
 ついつい、もふる勢いが強くなる。
「ヨナ、それぐらいにして――」
 思わず止めるベルトルド。
 これに玉藻は、にこにこ笑顔で言った。
「えぇんよ、これぐらい。あの子もこんな風に、うちの尻尾で遊んで――」
 そこまで言って、小首を傾げる。
「あの子って、誰やろねぇ?」
「玉藻様?」
 ヨナの呼び掛けに玉藻は笑顔で返す。
「大丈夫なんよぉ。それより、着物用意しとるから、着てなぁ。2人とも、似合うと思うわぁ」
 玉藻に促され、着替えに行く2人だった。
 そうして着物に着替える者も居れば、警護の神選組に声を掛ける者も。
「ナツキってんだ、よろしく頼むぜ!」
 人懐っこく声を掛けるのは『ナツキ・ヤクト』。
 彼に合わせて『ルーノ・クロード』も挨拶をして言った。
「この場所には詳しくないので、手間を取らせてしまうこともあるかもしれない。その時は、よろしく頼みます」
 2人に返したのは、神選組の狼士隊のひとり。
「こちらこそよろしく。頼りにさせて貰います」
 隊長だという彼は、親しげに名前を言った。
「一と言います。ライカンスロープの神選組員で作る狼士隊の隊長をしています。何かあれば、私に聞いて下さい」
 ナツキの耳とよく似た、狼の耳をした彼は、柔和な表情を浮かべている。
 本来なら鋭い容貌をしているのだが、表情のお蔭で人懐っこい雰囲気を漂わせていた。
 それもあって、ナツキは親しげに声を掛ける。
「神選組が着てる羽織、かっこいいよな!」
「そう思って貰えるなら嬉しいですね。皆さんの分を用意しているので、よければ着てみて下さい」
「ありがとう!」
 ナツキは嬉しそうに返すと、隊士から羽織を受けとり、早速羽織る。
「へへ、やっぱカッコ好いな。あ、でも――」
 ナツキは、羽織を着たルーノの背中を見て言った。
「なんで『誠』なんだろう?」
「誠心を持って国を護るべし。そんな意味が込められているんですよ」
 一がナツキに応える。
「神選組は八百万の神に選んで頂いた護国志士ですが、それだけに出身地域ごとに分かれていたんです。
 ですがアークソサエティと国交を結んで鎖国を解いた時、それではいかんとなりましてね。
 神選組になる前の蟠りや拘りよりも、護国のために誠心を抱くべし、ってことで『誠』を背負うようになったんです」
「そんな歴史が……」
 感慨深く返すルーノ。そしてナツキは言った。
「そっか。なら、今日は俺達も『誠』を背負うんだ。しっかり背負えるように頑張らないとな!」
 意気込むナツキに、頷くルーノだった。
 そうして皆は準備を終わらせ、それぞれ選んだ場所に向かう。
「えー。ショーン、見回り行っちゃうのー!?」
 振袖に着替え戻ってきたレオノルは、警備に向かうというショーンの応えに残念そうに声を上げる。
「一緒に行けるもんだと思ってたのに!」
 がっかりするレオノルに、ショーンは思わず苦笑する。
「お気持ちは有難いですが……仕事に集中したいので」
「それは……それなら、しょうがないけど……」
 レオノルは寂しそうに言うと、一緒に着替えから戻ってきたヴィオラが提案する。
「一緒にお参りしませんか、レオちゃん」
 これにレオノルは、自分を元気づけるように笑顔を浮かべ返す。
「うん、色々見て回ろー」
 これにヴィオラは笑顔で返しながら、傍に居るニコラにも声を掛ける。
「ニコラさんも一緒にどうです?」
 これにニコラは返す。
「まあ女性だけで回らせるわけにもいかんだろう。酒に酔って不埒なことを考える奴がいないとも限らんしな。
 2人で好きな店を覗くと良い。私は後ろからついていこう」
「ふふっ、嬉しいです、じゃあ行きましょう?」
 ヴィオラは嬉しそうに言うと、レオノルと一緒にお参りをすることに。
「楽しんで来て下さい、ドクター」
 ショーンの見送りに、後ろ髪を引かれるように振り返りながら、ヴィオラと一緒にお参りに向かうレオノルだった。
 何度か振り返るレオノルに、ショーンは思う。
(……まあ、見回りにはドクターがいなくとも、な。ドクターには楽しんで頂きたいしな)
 どこか言い訳するように内心で呟きながら、気持ちを切り替えるように言った。
「さて、見回りに向かうか」
 レオノルを見送り、神選組の隊士から羽織を貰い着込んだショーンの元に、シリウスを連れたクリストフがやって来る。
「そろそろ見回りに行こうか」
「ああ。よーしシリウス、クリス、行くぞ」
「……分かった」
 シリウスは静かに返し、見回りに向かう3人だった。

 そして皆は、それぞれ分かれ、初詣に参加した。

○豆キツネのお手伝い
「シアちゃん、よく似合うわ」
「ありがとう、ございます。リチェちゃんも、似合ってます」
 豆キツネのお手伝いに向かったリチェルカーレとアリシアは、お互いの巫女服姿を褒め合った。
 2人とも笑顔を浮かべ、早速お手伝い。
「今日は、よろしくね」
「豆キツネさん達、今日はよろしくご指導下さいね」
 豆キツネ達に挨拶すると、みんな両手を上げて挨拶を返してくれる。
「よろしゅうねー」
「がんばるー」
 膝の高さ程しかない豆キツネ達は、2人の元に集まり見上げている。
 そして2人を案内する。
「こっちー」
「あのね、ここでね、甘酒くばるのー」
「甘くて美味しいのー」
「飲むー?」
「あげるー」
 そう言って、竹で出来たコップに入った甘酒を持って来て、背伸びをして渡そうとする。
「ありがとう」
「とても可愛いですね、この子達」
 2人は甘酒を受け取って飲んでみる。
 甘くて温かいので、体の芯からポカポカしてくる。
 身体も暖まった所で、お手伝い開始。
「どうぞ。甘くて美味しいですよ」
 実家が花屋さんで、客商売の手伝いをしていたリチェルカーレは、慣れた様子で参拝客に甘酒を渡す。
 隣りでアリシアも、参拝客に甘酒を渡していく。
「どうぞ。甘くて、美味しい、です」
 精一杯笑顔で対応しようとするのだが、慣れていないので難しい。
(すぐに笑顔を作れるクリスは、やっぱり凄いんですね……)
 パートナーのことを思いながら、隣りのリチェルカーレをちらりと見詰めて思う。
(花咲く笑顔のリチェちゃんも、凄いです……)
「私も、頑張らないと」
 リチェルカーレの笑顔を見習うようにして、一生懸命笑顔を浮かべ参拝客の対応に勤しむ。
 時折、客足が途切れれば、豆キツネ達の頭を撫でながら、お手伝いをする2人だった。

○甘いお参り
「アル! 似合ってる!」
 着物姿のアルトナに、シキは喜ぶ。
「そうか? まぁ……悪くはない。アンタも似合ってるよ」
「ホントに? へへ、やったー」
 褒められたのが嬉しかったのか、満面の笑顔を浮かべるシキ。
 そんな彼を苦笑するように見詰めると、アルトナはシキを連れてお参りに行く。
 拝殿に向かい、そこで玉藻に改めて会う。
「今年1年、息災に過ごせますように」
 玉藻は御幣の代わりに、さらさらふわっふわの尻尾で2人の頭を撫でる。
 祝福をして貰い、お神酒代わりの甘酒を貰う。
「はい、どうぞ」
「少し、熱いので、気を付けて、下さい」
 豆キツネ達に混じって手伝っていたリチェルカーレとアリシアから受け取ると、とろりとした甘みのある味を楽しむ。
「甘くて美味しいー」
 喜ぶシキを見てアルトナは、クリスマスの時もケーキを喜んでいたなと思い出す。
(甘い物が好きなんだな)
 自然とシキの様子を目に留めながら甘酒を飲み干すと、アルトナは2人でおみくじに向かう。
 道中、シキは好奇心いっぱいの眼差しでアルトナに問い掛けた。
「アル 何祈った?」
「……特には何も」
 思いつかなかったと応えると、シキは残念そうに言った。
「えー何も? ……ほんとに?」
 けれどすぐに気持ちを切り替えるように、自分の願いを口にする。
「俺はね! 今年も何事もなく過ごせるよう祈ったんだ!」
「そうか……良いんじゃないか。悪くはないだろう」
 会話を重ねながら、おみくじ売り場に。
 そこでアルトナは大吉を。シキは小吉を引いた。
「……小吉」
 微妙に落ち込むシキにアルトナは、ため息をつくように返す。
「……いつまでおみくじで落ち込んでんだ。小吉だろ そこまでの結果、か?」
「イヤなんだもん。今年の運勢すげえビミョー。俺だって気にするしっ!」
「……その年の運勢とか気にするのかアンタ……似合わないな」
「大吉なアルには分かんねえよ」
 ぷいっと、子供のように拗ねるシキに、アルトナは彼の一面を知る。
(細かいことは気にしないタイプ……じゃなかったか)
 さて、どうするか?
 そう思いながら、2人で境内の出店を見て回る。
 けれどシキは拗ねたまま。
(機嫌悪くしたっぽいな……新年早々喧嘩すんのは……)
 バツが悪くなったアルトナは、目についた綿飴の屋台へ1人向かう。
「1本頼む」
 綿飴を買い、シキに手渡す。
「え、なに? ……くれるの?」
「何って甘いの好きだろ。だからってニホンの味が好きか知らないけど――」
 言葉を選ぶような間を空けて続ける。
「さっきは、その……言いすぎた」
 気遣うアルトナの言葉に、シキの胸には嬉しさが溢れて来る。
(やべ、アルほんっきで優しい……! 俺、実は気にしてなかったけど……!)
 嬉しくなって、はしゃぐように盛り上がる。
「もー! アルのそーゆートコ、ほんと好き。ちょー好き! えへへ……」
(甘やかすとこうなるか……)
 シキの様子に、アルトナは小さくため息をつきつつ、屋台を見て言った。
「……見て回るか? せっかくだし」
「うんうん! 行く! アルトナきゅんとなら行くっ!」
 大喜びで、ぐいっとアルトナの腕を引っ張って、シキは2人で屋台巡りに出発。
「分かった分かった。引っ張るなよ」
 楽しげなシキを見て薄く笑むアルトナ。
 2人は笑顔で、楽しく新年を迎えるのだった。

○彼女の素顔
「すみませんお待たせして」
 着物に着替え終わったヨナが、先に着替え終わり待っててくれていたベルトルドの元に走り寄る。
「いいや」
 迎えるベルトルドは軽く肩を竦め応えると、ヨナの着物姿を上から下までちゃんと見て言った。
「今日は華やかで綺麗だな」
 ヨナの姿は、濃紅の生地に薄桃色の牡丹柄の着物。髪はアップにしてつまみ細工で纏め、首元にはベルベットのストール。
 ベルトルドの言うように、華やかで綺麗だ。
「あ、ありがとうございます」
 ベルトルドの言葉に、ほんのり頬を染め、ヨナは彼の着物姿を見詰める。
 彼の着物は、鈍色の袴に織部色の羽織。
 新春を思わせる色合いは、落ち着いた華やかさを彩っていた。
「ベルトルドさんも、何か……その、良いと思います……」
 何かを言わねば! と思いつつ、巧く言葉が出てくれないヨナに、ベルトルドは苦笑を飲み込みながら連れ立って参拝に向かう。
 途中で、豆キツネ達がお出迎え。
「あのね、玉藻のおばちゃんの所に行ったらね、尻尾で、あたま撫でて貰えるの」
 一生懸命、参拝の作法を教えてくれる豆キツネ達に、ヨナの眼尻は下がる。
「……豆キツネ達は仕事中なんだから、抱きしめたりはダメだぞ」
「もちろんです!」
「……手を伸ばそうとしていたように見えたが」
「気のせいですよ」
 微妙に視線を逸らしながら返すヨナ。
 そして改めて玉藻に挨拶。
 すると玉藻は笑顔で応え、新年の祝福に、ふわふわさらっさらの尻尾で頭を撫でる。
「…………っ」
「失礼はするなよ」
「お、思っただけです」
 手をわきわきさせるヨナに、ジト目で突っ込むベルトルドだった。
 2人が参拝を終わらせると、豆キツネ達がちょこちょこやって来て誘ってくれる。
「甘酒があるのー」
「お汁粉もあるのー」
「どっちも美味しいんよー」
 豆キツネに誘われて、甘酒とお汁粉を貰いに行く。
「お疲れさまです」
 豆キツネ達の手伝いをしているリチェルカーレとアリシアに、2人は労いの言葉を掛け、貰った甘酒とお汁粉を手に、用意されていた長椅子に座る。
「これは、狐さん達が作ったんですか?」
 ヨナが豆キツネ達に聞くと、豆キツネ達は嬉しそうに応える。
「うん! お父ちゃんたちとお母ちゃんたちが作ったのー」
 誇らしそうに言う豆キツネ達に、ヨナは目じりを下げる。
 そしてベルトルドと実食。
「外で食べる温かいものは格別だな」
「ほんひょれす」
「……餅を詰まらせないようにな。ほら餡が口についてるぞ」
「えっ」
 慌てて、貰っていた懐紙で口元を拭うと、今度は上品に食べていく。
 ゆったりとした時間が流れる。
 その中で、ベルトルドはヨナに視線を向け思う。
(今日のヨナはどこか気が抜けていると思っていたが……どうだろうな)
 気を張ることなく自然体の彼女は朗らかで、天真爛漫であるように見えた。
 普段、肩の力が入りすぎているだけで、たまに見せるこういう姿が素なのかもしれない。
(……思い当たる節はいくつかある)
「ご馳走様でした」
 ベルトルドが思いにふけっていると、ヨナは食べ終わり立ち上がると、自然な笑顔を浮かべ言った。
「あちらで、おみくじもやってるみたいですよ」
 そう言って、弾む足取りで歩き出す。
 ベルトルドの返事を聞くことは無い。
 それは何も言わなくてもついて来てくれると信じているから。
 知らず、笑みが零れそうになる。
 ベルトルドは、真理にひとつ近付いた気がして口が緩んでしまうのを堪えながら、返事も聞かずに走り始めたヨナをゆっくり追いかけた。

○3人でお参り
「似合いますか?」
 レオノルと一緒に振り袖に着替えたヴィオラは、ニコラに訊いてみる。
 これにニコラは、ちゃんと2人の姿を見て言った。
「2人とも、よく似合う」
「ふふ。ありがとうございます」
「ありがとう」
 ヴィオラは嬉しそうに、にっこり笑顔を浮かべ。
 レオノルも笑顔を浮かべながらも、どこか寂しげだった。
(やっぱり、ショーンさんと一緒に回れないのは、寂しいですよね)
 レオノルの様子を、ヴィオラは気に掛ける。
 けれどレオノルは、気分を盛り上げるように言った。
「お参り行こう!」
 これにヴィオラとニコラの2人は頷いて、散策を兼ねて境内を歩いていく。
 振り袖姿で、レオノルとヴィオラは連れ立って歩く。
 艶やかなその姿に、目を向ける若い男の姿もちらほらと。
 けれど少し後ろを歩く長身のニコラに、声を掛けようという者は出てこない。
(やはりついて来て良かったな)
 ヴィオラとレオノルの2人に視線を向ける男共から護衛するようについていった。
 そうして3人で歩いていると、レオノルは出店のひとつに目を止める。
「へー……出店かー……射的とかショーンが得意そうだなー」
 ついつい、ショーンと関連付けてしまう。
(……むぅ。ショーンのこと考えちゃうな)
 3人で巡っているのに、ショーンのことばかり考えていてはいけないと、レオノルは気持ちを切り替えるように言った。
「ニコやる? 何か得意そうだけど?」
「射的? 私が得意なわけないだろう」
 淡々と返すニコラに、ヴィオラは腕を引いて言った。
「もう、ニコラさん! 射的くらいやってあげたらどうですか?」
 いつもよりも強い口調に、ニコラは理由を察することはできなかったが、射的をすることに。
「ヴィオラがそう言うなら……」
 いざ、射的。
 3発試して、残念ながら外れてしまう。
「全弾外れたな」
「全部ハズレ……そう言えばニコラさん近接攻撃専門ですものね。ごめんなさい」
 困ったように微笑むヴィオラにニコラは、気にするなというように話題を変える。
「そんな事よりも、お参りとやらをするのだろう、行くぞ」
「ですね、お参りしましょう」
 2人に賛同するレオノル。
「うん。お参り行こう!」
 そして3人は拝殿に。
 道中、ニコラは少し考え込む。
「それにしても新年に神に祈る、か」
 今の世界の現状を思い言った。
「今更人間が神に何を願えばいいのかと思うんだが」
 これにヴィオラが応える。
「ニコラさん、こういうのは気持ちの問題なんですよ」
「気持ちの問題? そういうものか」
「そういうものです」
「まぁ、強く願うことで運を引き寄せる、という事もあるのかもしれないな」
 微笑むヴィオラに、苦笑するように返すニコラだった。
 そして3人はお参りを。
 玉藻のふわふわさらっさらの尻尾で頭を撫でられ祝福されると、リチェルカーレとアリシアの元に行って甘酒を貰う。
 長椅子で少し休憩して、拝殿を後にする。
 少し歩いて、レオノルは2人に言った。
「2人は、なんて願ったの? 私は、ショーンや仲間たちが幸せに暮らせますように、って願ったよ」
 ヴィオラとニコラも含めた親しい人達。皆のことを想いながら言った。
「私は平和だからさ。他の人たちがもっと幸せになって欲しいし」
 そして興味津々といった様子で尋ねる。
「ニコとヴィオラちゃんは何お願いしたの?」
「私は、みんなの幸せと健康を祈りました」
 ヴィオラは応える。
「どうか戦わなくてもいい、平和な世の中が来ますようにって。ニコラさんは、なんて願ったんですか?」
「ヴィオラやお前の家族の幸せを祈った」
「私を守ってくれ、とかじゃないんですか?」
 悪戯めいた響きで尋ねるヴィオラに、ニコラは返す。
「お前を守るのは私の役目だろう」
「え?」
 驚くヴィオラに、当然だと言うように、ニコラは続ける。
「それは神に祈るわけにはいかないな」
 ニコラの言葉に、ヴィオラは静かに視線を合わせる。
「? どうした?」
 不思議そうに聞き返すニコラにヴィオラは、はにかむような笑みを浮かべ応えた。
「感動しちゃいました」
 視線を合わせたまま、願うように言った。
「ニコラさん、今年もよろしくお願いします」
「ああ、よろしく頼む」
 穏やかな笑みを浮かべ、視線を合わせニコラは応えた。
 そして3人は屋台巡りに。
 楽しくお喋りをしながら巡っていくが、レオノルはどうしてもショーンのことを思ってしまう。
(それにしても、ショーン達どうしてるかな……)
 募る想いを胸に抱き、食べ物屋台に目が止まる。
(警護してたら、お腹空いちゃうよね)
「ねぇ、あそこのたこ焼き屋さんで買って行っても良いかな? ショーン達に差し入れ持って行ってあげたいんだ」
 これにヴィオラとニコラは賛同する。
「良いと思いますよ」
「なら、荷物は私が持とう。皆の分なら、量は多くなるだろうからな」
「ありがとう。それじゃ、色々買って持って行こう」
(ショーン、喜んでくれるかな?)
 期待に表情を綻ばせながら、屋台で買い物をするレオノルだった。

○姉弟のように
 拝殿で玉藻の前にお参りに来たセシリアとリューイは、新年の挨拶を丁寧にする。
「世界がよりよい方向へ進むことができるよう、微力を尽くします」
「僕たちにできることがあれば、何でも言ってください」
 2人に玉藻は笑顔で祝福する。
「ええ子やね、2人とも。ありがとうねぇ」
 嬉しそうに言うと、ふわふわさらっさらの尻尾で頭を撫でて祝福した。
 お参りが終わり、2人は豆キツネ達の手伝いをしているリチェルカーレとアリシアの元に。
 甘酒を貰い礼を返すと、後で交代すると、改めて言った。
 そして2人は屋台巡りに。
「セラ、見て! 色んな屋台があるよ!」
 目を輝かせ、リューイは足取りを弾ませる。
 そんなリューイに、くすりとセシリアは笑みを浮かべながら、しっかり者の姉のように言った。
「嬉しいのは分かるけれど、足元には気を付けて。こけたりしたら、危ないわ」
「大丈夫! それより、早く見に行こうよ!」
 リューイはセシリアの手を引いて、屋台巡りに出発する。
「セラ、たい焼き屋さんに、たこ焼き屋さんもあるよ」
「どちらか買うの?」
「両方!」
「両方?」
「うん。一緒に食べよう」
「そうね。なら待ってて。買って来てあげる」
「ダメだよ、僕も買うから」
 分け合うように2人はお買い物。
 それは食べ物だけでなく工芸品も。
「お年玉?」
「うん。お互いに贈り物をしようよ」
 笑顔を浮かべ提案するリューイに、セシリアも笑顔で頷く。
 そうして2人はお互いに贈り物。
 リューイからセシリアへは桃の花簪。
 セシリアからリューイへはトンボ玉の根付けを贈り合う。
「ありがとう、セラ」
「ありがとう、リューイ」
 2人は笑顔で、お互いの贈り物を受け取った。
 そのまま2人一緒に、屋台巡りを楽しんでいった。 

○過去への道標
 警備をするナツキは、ルーノと境内を見回りながら、物珍しげに周囲を見渡していた。
「ルーノ、見ろよ。色んな屋台があるぜ」
「ああ、そうだね」
 はしゃぐナツキに、最初は穏やかに返していたルーノだが――
「おっ、たこ焼きあるぜ。あとで買って食べよう」
「ルーノ、ルーノ。飴細工、すげーっ。よくあんなに細かく出来るよな」
「あっ、豆キツネだ。屋台に来てるけど、お昼買いに来たのかな?」
 はしゃぎ続けるナツキにルーノは、ため息交じりに言った。
「……君は、ここに何をしに来たのか分かっているのかい?」
「ち、ちゃんとわかってるって……!」
 2人の様子に、同行する一が柔らかく微笑む。
「仲が良いのですね」
「おう! 相棒だかんな!」
 元気良く応えるナツキに一は、どこか懐かしい者を見るような視線を向ける。
 この視線に、ナツキが不思議そうな視線を向けると一は返した。
「いえ、昔知っている人に似ているな、と思いまして」
 懐かしい思い出を語るように、一は言った。
 そして警護について行く。
 警護をしながら、ナツキとルーノは一と境内を巡回する。
 幸い、大きな騒動は起らなかったが、途中で酔っ払いを発見。
 放置は出来ないので、一が詰所に連れて行くことに。
「しばらく掛かりますから、その間は自由に見て回って下さい」
 一に言われ、どうしようかと思っていると、ナツキが提案する。
「そういや、風華は『なんじゃもんじゃ』様の孫って事になるのか?」
 以前、アークソサエティに居る八百万の神と遊んであげたナツキは、その時のことを思い出し言った。
「声かけたら届くかもしれねぇし、挨拶して行こうぜ!」
 これにルーノは少し考えて応える。
「……そうだね。さっき聞いておいたけれど、鎮守の森には傷付けなければ自由に入って良いそうだ。折角の機会だ、挨拶していこう」
「よし。じゃ、行こうぜ!」
 そして2人は鎮守の森に。
 なんじゃもんじゃの枝が伸びた大木の前に行くと、挨拶する。
「なんじゃもんじゃ様。私はルーノ・クロードと言います。彼はナツキ・ヤクト」
「アークソサエティで、風華に会ったんだ。元気だったぜ」
 これに大木の枝がさざめくと、ふっと1人の女性が現れる。
「風華に会ったのですか?」
 枝を介し現れた、なんじゃもんじゃの化身は、2人と言葉を交わす。
「そうですか。あの子と遊んでくれたのですね。ありがとう」
 そして言葉を交わす内、なんじゃもんじゃはナツキを見詰め言った。
「貴方は、ニホンに縁があるのですか?」
「え……?」
 突然の質問にナツキが返す言葉を迷っていると、代わりにルーノが言った。
「彼の母親が、ニホンに関わりがあるようです。何か知っておられるのですか?」
「……そうですか」
 なんじゃもんじゃは思慮深げに返すと、ひとつの約束をしてくれる。
「もしこの先、八百万の神のとりなしが必要な時があれば、私が力を貸しましょう」
「それは、一体……?」
 問い返すルーノに、なんじゃもんじゃは微笑んで返す。
「縁がどうなるかは分かりません。それはきっと、貴方の選択も関わることだから。けれど必要な時が来れば、力を貸しましょう。風華と遊んでくれたお礼です」
 これにナツキは、詳細は分からなくとも、なんじゃもんじゃが気に掛けてくれたことは感じ取る。だから――
「ありがとう!」
 笑顔を浮かべ、礼を返すナツキだった。

○警護をしよう
 ショーンとシリウス、そしてクリストフの3人は、神選組と一緒に警備に動いていた。
「賑やかだね。こういう時は、小競り合いとか、スリやナンパとかに気を付けないとだけど、そういうのはどうなんですか?」
 警護をしながら、クリストフは同行する神選組の1人、永倉新八に聞いてみる。
「毎年の恒例ですねぇ」
 新八は、のんびりとした声で応える。
「恒例なんで、慣れてますよぉ。いざという時は、頼みますねぇ」
 丸投げするように言う新八。
 昼行燈、といった見た目だが、彼が強いことをシリウスは感じ取る。
(神選組は皆腕が立つが、明らかに別格だな)
 そうした腕の立つ神選組と一緒に巡回しているせいか、特に大きな揉め事と出遭う事もなく進む。
 これにショーンは疑問の声を上げた。
「……しかし、見回っていて思ったが……警護をする程もめ事が起こるのか?」
 これに新八は視線を返す。そこでショーンは続けて言った。
「何かあるのか? 別に、詮索する訳じゃあないし口外するつもりもない。
 だが、情報があればこちらも有事の際には動きやすくなる」
「ちぃと、キナ臭い話が多いんですよ」
 ショーンの問い掛けに新八が応える。
「反政府軍の噂話や、得体のしれない話が最近多いんですよぉ」
「得体のしれないって、どんな?」
 クリストフの問い掛けに新八は返す。
「墓を暴いて死体を持ち逃げしたって話ですよぉ。中には葬式の最中、キメラ、ってんですか? そんなのに死体を持ち逃げされたって話もあるんです」
「……それをした相手の素性は分からないのか?」
 静かに問い掛けるシリウスに新八は返す。
「分かりません。だから、ちょいと神経質になってましてねぇ。どんな魑魅魍魎が動いてるのか知りませんが、万が一にもそいつらが玉藻様にちょっかい掛けでもしたら――」
 漂々と新八が語っていると、嬉しそうな声が掛けられる。
「ショーン!」
 満面の笑顔でレオノルが、ニコラにヴィオラと一緒にやって来る。
「お腹空いたでしょ! たこ焼き買ったよ! 食べて食べて!!」
「ドクター……」
 レオノルに呼び掛けられて、ショーンは表情が知らず柔らかくなる。
「おやおや、にぃさんも、隅に置けませんねぇ」
「アンタらが考えているような間柄じゃない。からかうな」
「ああ、そういうことですかい」
 にやにやと笑みを浮かべ新八は言うと、ショーンに反論させる余裕を与えず続けて言った。
「お連れさんも言ってるんですから、皆さんで少し休憩してきたらどうです? そうして貰えるとこっちとしても休めるんで好いんですよぉ。客人が休まず働いてるのに怠けるとは何事だ! なぁんて、土方さんに怒鳴られずに済むんで助かります」
 これにクリストフは苦笑しながら返す。
「ああ、そうだね。なら、少し休ませて貰うよ」
「そうして下さいな」
「うん。あ、そうだ。あとで良いんだけど、良い簪を売っている出店があったら教えてくれるかな?」
「おや、好い人にでも贈るんで?」
「うん。だから一番良い所を頼むよ」
「ははっ、にぃさんは随分と、お2人さんとは違って素直だねぇ。ええ、ええ、好いですよ。好い店紹介しますから、お2人さんも連れて後で行ってみて下さいな」
「そうするよ」
 クリストフは新八に返すと、警備に残ろうとするショーンとシリウスを連れて、豆キツネ達の手伝いをしているアリシアとリチェルカーレの元に。
 するとそこでは、リチェルカーレが若い男に肩を貸そうとしている所だった。
「どうしました?」
 気分が悪いんです、という男の言葉に、リチェルカーレは心配そうに言った。
「え、気持ちが悪い? まあたいへん」
「人気のない所で休めば……」
 そこまで肩を貸して欲しいという男に、リチェルカーレが肩を貸そうとすると――
「――俺が連れて行こうか?」
 男の手を掴み、見下ろすような視線を男に向けるシリウスが現れる。
 あ、ヤバい。若い男は露骨にそんな表情になると、そそくさと退散する。
「……どうしたの、シリウス?」
 普段は見ない怖い顔をしているシリウスに、リチェルカーレは不思議そうに声を掛ける。
 するとシリウスは、額を抑えながら問うた。
「――隙がありすぎないか?」
「隙って?」
 意味がわからず首を傾げるリチェルカーレに――
「いや、いい……」
 大きくため息をつくシリウスだった。
 そんなシリウスの様子にクリストフが、そっと笑っていると甘酒が差し出される。
「あの、これ……」
 クリストフを見つけたアリシアが、持って来てくれたのだ。
「ありがとう」
 クリストフは一口飲んで礼を言う。そして続ける。
「みんなで、少し休憩しようと思うんだ。アリシアも、リチェちゃんと一緒に、どうかな?」
 これにアリシアが返そうとすると、ちょうど交代に来てくれたセシリアとリューイが提案してくれる。
「休憩してきてください」
「僕達が、代わりに頑張ります」
 これにアリシアとリチェルカーレだけでなく、クリストフ達も礼を言う。
 そして一緒になって休憩を。
 レオノルが買って来てくれた、たこ焼きやたい焼きなどと一緒に甘酒をみんなで楽しんだ。

○2人一緒にお手伝い
 神主と巫女さん衣装に着替え、セシリアとリューイは豆キツネ達の手伝いをしてあげていた。
「これを持って行けばいいんだね?」
 リューイは、甘酒の入った鍋を持って行こうとした豆キツネ達を助けてあげる。
「ありがと~」
 豆キツネ達はお礼を言うと、竹のコップを持ってリューイと一緒にセシリアの元に。
 そこではセシリアが、参拝客に甘酒を配っている。
「はい、どうぞ」
 穏やかにてきぱきと、参拝客に渡していく。
「セラ、追加の甘酒、持って来たよ」
「ありがとう」
 穏やかな笑顔でセシリアはリューイに返す。
 参拝客は次から次に、それに合わせてセシリアとリューイは忙しくお手伝い。
 精一杯、一生懸命に。
 2人は共に頑張って、お互いを気遣い合う。
「セラ、疲れてない?」
「大丈夫よ。リューイこそ、疲れたら休まなきゃダメよ」
「僕も大丈夫だよ。豆キツネ達も手伝ってくれるから」
 ひとなつっこく、くるくると。
 あっという間になくなる甘酒を、リューイは次から次に補充に大忙し。
 そこに大人の化け狐達がやって来る。
「よぅ働いとるなぁ。ちょっと休みぃ。うちらが代わっちゃるから」
 化け狐達の好意を受けて、少しおやつタイム。
 豆キツネ達と一緒に集まって、甘酒とお汁粉に舌鼓。
「おいしい~」
「おいしいねー」
 喜ぶ豆キツネ達に笑顔を浮かべ、セシリアとリューイはニホンの初詣を楽しんだ。

 こうして、皆はニホンでの初詣指令を成し遂げた。
 豆キツネ達に玉藻、それに神選組からの評判は良く、良い縁を繋いだ浄化師達だった。


初詣に行こう!
(執筆:春夏秋冬 GM)



*** 活躍者 ***


該当者なし




作戦掲示板

[1] エノク・アゼル 2019/12/30-00:00

ここは、本指令の作戦会議などを行う場だ。
まずは、参加する仲間へ挨拶し、コミュニケーションを取るのが良いだろう。  
 

[9] ベルトルド・レーヴェ 2020/01/07-20:27

あけましておめでとう。今年も宜しく。ベルトルドとヨナだ。

俺たちはニホンの着物を着てお参りの予定。
このへんは豆キツネ達もいて賑やかそうで楽しみだ。

おっと、もうこんな時間か。そろそろ向かい始めないとな。  
 

[8] シキ・ファイネン 2020/01/07-06:45

あれ、もう最終日? ……やべ。
あけましておめでと! アルトナとシキだぜ、遅れちまったけど今年もよろしくっ!

俺らはー……参拝するっ
みんなどっかで会ったらよろしくなっ!  
 

[7] ヴィオラ・ペール 2020/01/06-22:29

ご挨拶が遅れました。
あけましておめでとうございます。
今年も皆様が無事に健康に過ごせますように。

と言う事で、ヴィオラ・ペールです。パートナーはニコラさんです。
よろしくお願いしますね。

私は普通にお参りをしてお神籤をひいたりしようかなと思います。
先程言ってたことを祈ってこようかと。
色々お手伝いをされてる方とは、どこかですれ違うかもしれませんね、ふふっ
その時はどうぞよろしくお願いします。  
 

[6] ナツキ・ヤクト 2020/01/06-00:07

ニホンの初詣かぁ、なんか祭りみたいでわくわくするな。
ナツキ・ヤクトとルーノ・クロード、参加するぜ!

俺達は神選組に協力して警備してくる!
ちょっと気になる所もあるし、ついでに色々見てみようと思ってさ。

……(はっ)そうだ、挨拶まだだったよな。
あけましておめでとう!今年もよろしくな!  
 

[5] リューイ・ウィンダリア 2020/01/05-11:46

あけましておめでとうございます。
魔性憑きのリューイと、占星術師のセシリアです。
今年もよろしくお願いします。

初詣、楽しそうですね。僕たちは何をしようか、まだ考え中です。
どこかでお会いしましたら、よろしくお願いします。  
 

[4] レオノル・ペリエ 2020/01/04-23:47

あけましておめでとう!!
今年もよろしくね!!
レオノルとショーンだよ!!
私はとりあえず色々見て回ろうかなって思ってる。
ショーンはお仕事するみたいだけどさ。真面目だねー(´・ω・`)  
 

[3] アリシア・ムーンライト 2020/01/04-22:55

あけまして、おめでとう、ございます
その、今年もどうぞ、よろしく、お願いします……
あ、アリシアと、クリス、です。

私達も、きつねさんおお手伝いと、警護のお手伝いの、つもりです……。  
 

[2] リチェルカーレ・リモージュ 2020/01/04-22:38

あけましておめでとうございます。
リチェルカーレです。パートナーはシリウス。
今年もよろしくお願いします。

豆たぬきちゃんに会えないのは残念ですが、豆きつねちゃん…!
ぜひ仲良くなりたいです。
わたしは狐さんのお手伝い、シリウスは警護の手伝いをと言っています。
皆さんも素敵な時間を過ごされますよう。