春になり 沢山の花であふれる教団の庭を弾む足取りで歩く庭の奥で 珍しい花の群生があると妖精にききそちらへ向かう芝桜によく似た半透明の花群光の加減で七色に変わる様子に小さく歓声虹の花だわ…とても綺麗そっと花に触れ 観察していると名前を呼ばれる最近はなぜか逸らされることが多かった翡翠の瞳の縁が、少し赤いなあに?シリウス続けられた言葉に目を見開くいつもと違う、少し訥々とした話し方緊張からか震える手に、小さな指輪を渡される…っ、変なシリウスわたし ずっと言ってたじゃないあなたが側にいてくれないと嫌だって嬉しいのに涙が零れるわたしだって あなたがいいこれからもずっとずっと、側にいて精一杯の笑顔で彼の腕に飛び込む
小さな子どもたちと一緒に雪だるまを作るほら そろそろお家に入りましょうそろそろケーキが焼けるころよお姉ちゃんも、という声にすぐ行くわと答え シリウスを探す自分の家のあった場所で ぼんやり佇む彼を見つけ声をかける…大丈夫?小さく頷くのに 眉を下げる冷えた手をそっとつないで…ここで、暮らしていたのね小さなシリウスと お父さんとお母さんきっと可愛かったんだろうな困ったような感情が浮かぶのに ああ、いつものシリウスだと安堵ふふ ねえシリウス今年のプレゼントは何がいい?また困ったような沈黙かしらと思っていたら…歌?じっと見つめられて頬が赤くお前の歌が好きだと囁かれて 花咲く笑顔ーじゃあ 今日はあなたのためだけに
現れた青年と人形遣いに 強い眼差しをここには沢山の人が眠っているの命の大切さがわからない人たちが作る世界なんて わたしは嫌よ前に出ようとするシリウスを引き留め 抱きしめる…忘れないで 皆一緒よ魔術真名詠唱前衛の仲間に禹歩七星回復や支援をしながら シリウスを見る平静を装っているけど 限界が近いのがわかる何か、何かわたしにできること…!必死に何かを伝えようとするリーフィに導かれ 大きな樹の影にーあなたは、誰?無垢な眼差しと 抱える魔力に正体に気づく聞こえる?ここに眠る人たちの声が助けたいの 解放したいの…誰より大好きな彼のためにもお願い、力をかして!戦闘後 膝をつくシリウスに抱きついて血の滲む拳を包み込む
中庭の花が綺麗に咲き始めたときき シリウスを誘ってそちらへとても綺麗 知らない花を見つけ立ち止まるあら?これは見たことがないわ 何ていう…一際強い香りに 強い目眩を感じ目を閉じる…うん、大丈夫なんともな………?驚いた顔の自分が目の前に慌てて体を確かめ 入れ替わっていることに気づくこの花のせいかしら?首を傾げると 目の前の自分(シリウス)が頭を抱えるセパルさんかメフィストさんを探しましょう大丈夫 すぐに治るわ…じゃなくて、治るよシリウスのイメージは壊さないからね!とにっこり女言葉は使わないものの 無邪気な笑顔や人懐っこい動きや言葉に知り合いが軒並みフリーズルシオさんカミラさんを見つけたら満面の笑みで手を降って
まずは「扶桑」様と「竜樹」様にお会いしないとぴぃと頭に乗ってきたリーフィに笑い声 あなたもちゃんとご挨拶するのよ?何かしらあの子 …怪我をしてるの?鹿に似た生き物に近づき 手当てをしようと現れた人影に瞬きこの子を渡す?なぜ?触媒 という言葉にぎゅっと幻獣を抱きしめるー嫌よ ここは狩場にしていい場所じゃないのこの子たちが安心して暮らせる場所にするために わたし達は来たのだもの魔術真名詠唱仲間と連携 回復と支援リーフィと聖獣に気を取られ怪我ーっ平気です このくらい…、っシリウス、駄目!しがみついて止める瞳の色が翡翠に戻るのを見て安堵の息知ってるでしょう?わたし結構頑丈なのよそんな顔しないで と額を合わせる