~ プロローグ ~ |
※イベントシチュエーションノベル発注のため、なし。 |
~ 解説 ~ |
※イベントシチュエーションノベル発注のため、なし。 |
~ ゲームマスターより ~ |
※イベントシチュエーションノベル発注のため、なし。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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リア姉様と、故郷に帰れる日が、来るなんて とても嬉しくて でも、自分の時の、事を考えると もしかしたら、姉様は無理をしてないかしら、と クリスの言葉に頷いて そうですね、姉様の笑顔に、嘘は無いです、から 喜んでくれるお義父様とお義母に涙してる姉様 それを見て、私も涙が 姉様をお嫁に…と言う話は少しズキリ もしかしたら姉様もクリスを好きだったかも、と考えたこともあったから でも……え、お義父様の方……? 心の底から驚いて でも一番奥の部分ではとてもホッとして 一緒にベッドに横になった時に聞かせてくれたヴァーミリオンさんへの想い きっと成就します だって姉様はこんなに素敵なんですもの 勿忘草の花畑 一緒に、見ることができて、嬉しい |
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~ リザルトノベル ~ |
「姫さま、疲れていませんか?」 「大丈夫!」 満面の笑顔を浮かべ、エルリアと手を繋いでいるメアリーは嬉しそうに返した。 それにエルリアは、優しい笑顔で応える。 2人の様子を見ていた『アリシア・ムーンライト』は、じんわりと温かな気持ちになった。 (リア姉様……好かった……) ほっと安心する。 アリシアは今、平穏な幸せを噛みしめていた。 (リア姉様と、故郷に帰れる日が、来るなんて) いま皆が向かっているのは、アリシアの生まれ故郷。 ネームレス・ワンとの最後の戦いが終わり一息ついた頃、『クリストフ・フォンシラー』に提案されたのだ。 「まだ世の中不安定な部分もあるけど、ようやくここまで来れたね」 そう言うと、穏やかな笑みを浮かべ続けた。 「改めて、両親に会いに行こうと思うんだ。今度は、エルリアも連れて」 僅かに息を飲むような間を空けて、その時アリシアは応えた。 「はい……私も、そうしたいです」 そのあと、虚栄の孤島に向かい。 エルリアに話すと、彼女は応えを悩んでいた。 けれどそれを変えたのは、メアリーだった。 「お姉ちゃんの生まれ故郷に行くの? 私も行きたい!」 目を輝かせて言うメアリーに、エルリアは慌てて止めようとしたが、その騒動に気付いたヴァーミリオンが助け舟を出してくれた。 「姫さまが行きたいなら俺と、ルシオとカミラ。あとジータに何人か人選させて護衛に就く」 「でも……」 悩むエルリアに、ヴァーミリオンは安心させるように言った。 「心配するな。姫さまにとっちゃ小旅行。俺達にとっちゃ、姫さまを国の外に出す時の演習になる。ジータのヤツにゃ、俺達が居ない時に国の手配をする練習になるしな。あいつも、いつまでも古巣に拘らせてるわけにゃいかないからな」 なにやら含みを持った笑みを浮かべたあと、続けて言った。 「なにより、折角の機会だ。帰れる故郷があるなら、行ってみれば良い。そのための苦労なら、いくらでもしてやるよ。だから、心配すんな」 「……はい」 ヴァーミリオンに見詰められ、僅かに視線を伏せたあと、応えるエルリアだった。 そして今、まずはクリストフの両親が居る診療所まで皆で向っていたのだ。 「大丈夫だよ、アリシア」 エルリアのことを気に掛けていたアリシアに、クリストフが声を掛ける。 「ほら、エルリア、笑ってるだろ」 「そうですね、姉様の笑顔に、嘘は無いです、から」 メアリーと手を繋ぎながら笑顔を見せるエルリアを見て、嬉しそうに頷くアリシアだった。 そしてしばし歩き、診療所が見え始める。 「リア姉様」 アリシアが近付き声を掛けると、僅かに声を硬くしてエルリアが返す。 「……大丈夫」 「お姉ちゃん……」 メアリーが心配そうにエルリアを見上げ、ぎゅっと繋いだ手を強く握る。すると―― 「姫さま。あっちで綺麗な花見つけたから、見に行かねぇか」 ヴァーミリオンが、ひょいっと近付くと声を掛けて来る。 「姫さまの第一の騎士に、エスコートする栄誉を賜りたく」 おどけるようにメアリーに手を差し出すヴァーミリオン。 これにメアリーは、くすぐったそうに笑うと、エルリア達に手を振って少しの間離れる。 「お姉ちゃん、いってらっしゃい」 メアリーに見送られ、エルリアは小さく息をつく。 そしてアリシアを見詰め、言った。 「行きましょう、シア」 「はい、リア姉さま」 仲良く2人連れだって歩き出すアリシアとエルリアを気遣うように、クリストフが少しだけ先に進み、診療所のドアをあけ帰郷を告げた。 「ただいま。アリシアと、エルリアも一緒に帰って来たよ」 ドアを開けると両親が、既にいた。 「お帰り」 「リアちゃんは?」 エルリアのことを気遣う、父であるアルベルトと母の輝に、クリストフは嬉しそうに返した。 「もう、来てるよ」 ドアを開け、両親にアリシアとエルリアが来たことを知らせる。 「リアちゃん!」 エルリアの姿を見るなり、輝は走り出す。 「良かった……本当に、良かった……」 万感の思いを込めるように、ぎゅっと抱きしめる。 「小母様……」 抱きしめられ、涙を堪えるようにして返すエルリアに―― 「お帰り、エルリア。あの時、助けてやれなくて、すまなかった」 アルベルトが迎え入れるように、輝と同じように抱きしめた。 「……小父様」 温かな抱擁に、エルリアは堪えきれず涙を溢れさせる。 「2人とも……昔と、同じ……」 想いは溢れ、言葉では足らず、エルリアは輝とアルベルトを抱きしめ返した。 「リア姉様……」 エルリア達の様子に、アリシアは涙を流し。 クリストフは静かに寄り添いながら、黙って見守っていた。 短くない時間を共に過ごしたあと、心が落ち着いたエルリア達は、そっと離れる。 「ただいま、帰りました」 「おかえり」 「お帰りなさい」 改めて迎え入れるアルベルトと輝。 そこにクリストフが声を掛けた。 「ここで立ち話もなんだから、家に入ろう。俺達以外にも来て貰ってるから、一緒に入って貰っても良いかな?」 両親は頷き、皆で診療所も兼ねたフォンシラー家にお邪魔する。 「どうぞ。薬草茶ですけれど、甘みがあるから美味しいですよ」 「ありがとー」 にこにこ笑顔で礼を言うメアリー。 フォンシラー家は診療所も兼ねているので、奥の方には入院用の部屋もある。 それ以外にも来客用の部屋もあるので、そこで皆をもてなしていた。 「小母様、私も手伝います」 「いいのよ。リアちゃんは、お客さまなんだから」 「でも……」 気遣うエルリアに、輝は茶目っ気のある笑顔を向け言った。 「気になるなら、リアちゃんのお話を聞かせてくれる?」 これにエルリアが何か返そうとするより早く、ヴァーミリオンが言った。 「俺達が居るから姫さまのことは気にするな。それより久しぶりに会って積もる話もあるだろ。甘えさせて貰って来い」 ヴァーミリオンの言葉に促され、エルリアはアリシアと共に、フォンシラー家の皆と共にお喋りをしていった。 「苦労したのね、リアちゃん」 エルリアの過去話を聞いた輝は、涙ぐみながら真摯に話を聞いていく。 そんな輝に、エルリアは応えた。 「はい。でも、今は違います。シアも、クリスも、みんなが居て、小母様と小父様にも会えましたから」 「そうか。好かった」 エルリアの落ち着いた様子に、アルベルトは安堵したように返す。 「良くして貰っているようだね。安心したよ」 「はい、本当に……姫さまと、ヴァーミリオンさんのお蔭です」 これに輝は嬉しそうな笑顔を浮かべ、話の花を咲かせていく。 「リアちゃんは、これからもお姫様の侍女として向こうに居るの?」 「はい。姫さまが望んでくれるなら、ずっとお傍にお仕えしたいと思っています」 「きっとお姫様も、リアちゃんに、ずっと傍に居て欲しいと思っているはずよ」 そこまで言うと、輝は茶目っ気を込めた笑みを浮かべ続ける。 「ふふ、でも残念ね。昔はね、リアちゃんがお嫁に来てくれたらいいなと思ってたのよ」 これを聞いて、僅かに眉を寄せるクリストフ。 一方隣りで聞いていたアルベルトは変わらぬ様子で笑みを浮かべている。 けれどアリシアは、そうもいかない。 (姉様をお嫁に……) ズキリと心が疼く。なぜなら―― (もしかしたら姉様もクリスを好きだったかも) アリシアは、そう考えたこともあったからだ。 けれどそれを、エルリアの応えが吹き飛ばす。 「それはあり得なかったです、ごめんなさい」 静かに、けれどちょっとだけ、慌てたように言った。 「昔、私が好きだったのは、アルベルト先生でしたから」 これに輝は目をぱちくり。アリシアは、一瞬息を飲むように驚いた。 「……え、お義父様の方……?」 心底驚きながらも、心の奥で安堵するアリシアの横では、少しばかり困った様子を隠しきれないクリストフ。 (やめて欲しいなあ。心の傷抉らないで欲しい) 当時の記憶を思い出している彼にとって、それは苦い思い出。 (エルリアが誰を見てるか、当時の俺は気付いてた) そう思いながらアルベルトに視線を向けると、変わらぬ笑顔を浮かべている。 「モテて良かったわねえ、アル?」 面白そうに夫に聞く輝に、息子のクリストフの方が気恥ずかしくなって返す。 「ああ、ほらもう、いい歳してヤキモチ妬くなよ母さん」 これにくすくす笑いながら、アルベルトと一緒になって笑みを浮かべる輝。 両親の様子に軽くため息ひとつ。苦笑しながら―― (俺達も歳を取ってもこんな夫婦でいられたらな) 顔には出さず思っていた。 そして、そこからエルリアの恋バナに。 「いま、好きな人はいないのか?」 アルベルトの言葉に、小さく笑みを浮かべ応える。 「います」 言葉少なく、それ以上は、はぐらかす様に。 そこからは他の話題をアルベルトが口にして、輝が広げる。 ふと気付けば、時間が過ぎて。 折角だから泊まって欲しいという輝達の申し出を受けた一行は、料理を振る舞われたあと、それぞれ寝床に向かった。 そこでアリシアは、エルリアに問い掛ける。 「リア姉様、寝る前に、聞いても良いですか?」 「私が、好きな人のこと?」 「……はい」 真剣に見つめるアリシアに、エルリアは静かに応えた。 「ヴァーミリオンさんよ。だって私を、助けてくれたから。それに私が強くなりたいと願ったら、ちゃんと誤魔化さず向き合ってくれた」 滔々と、ヴァーミリオンへの想いを口にする。 それは一言一言、密やかだが確かな想いを感じさせた。 (リア姉様……本当に、好き、なんですね) エルリアの想いを知ったアリシアは、じっと姉の想いを聞き続ける。 そんなアリシアの様子にエルリアは、くすっと、小さく笑みを浮かべたあと言った。 「次は、シアの番。クリスの好きな所、教えて貰うわよ」 「え……でも、それは……」 「ダメよ。私だって、恥ずかしかったんだから。教えてね、シア」 「……はい」 ベッドの上で両隣になりながら、2人は姉妹のガールズトークに花を咲かせた。 ちなみにその頃―― (なんだろう。くすぐったい気持ちになる) 寝所に就いたクリストフは、何故だかよく分からない気持ちになっていた。 同室には、すでに寝入ったヴァーミリオン。 診療所の空きを借りて寝ている。 そちらに視線を向け思う。 (にしても……エルリアの想い人って……まさか……) などと考えている頃、アリシアとエルリアは同じベッドに入り一緒に眠りに就く。 寝入る前に、アリシアは言った。 「姉様の想いは、きっと成就します。だって姉様はこんなに素敵なんですもの」 これにエルリアは、小さく笑みをこぼす。 そして手を繋ぎ、2人は眠りに就いた。 次の日、帰る前。 アリシアとクリストフは、エルリアを故郷へと連れていく。 そこは一面の勿忘草の花畑。 「……」 かつての家は無く。 けれど思い出と共に、エルリアは迎え入れられた。 「……」 無言で、エルリアは恐れるように近付けない。 それは想いがあまりにも大き過ぎたから。けれど―― 「お姉ちゃん」 「リア姉さま」 メアリーとアリシア、2人の妹に手を繋がれ、勿忘草の花畑へと向かう。 「きれいだね!」 「リア姉様と、一緒に見る事が出来て、嬉しいです」 「……ええ……私も……」 涙と共に、エルリアは2人の妹と一緒に故郷へと帰って来た。 「お帰り」 彼女達の様子に、クリストフは思わず呟く。 それに応えるように、静かな風が吹き、勿忘草はそよいだ。 お帰り、と言うように。
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*** 活躍者 *** |
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該当者なし |