春夏秋冬 GM

おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。少しでも皆様に楽しんで頂けるよう、判定にリザルトに頑張っていきたいと思います。



イベントシチュエーションノベル
価格 4000 FC
制作 12 日
ラブコール

メッセージ・インフォメーション等

NPCストーリー

道満&清明、玉藻解放編・序

タイトル

希望の芽吹き

エントランスで、玉藻のその後についてのリクエストがありましたので、そこに繋がるお話です。

作中に出て来る『希望の種』は、ディメ世界の生物なら全て持っている設定です。
ゲーム的に言うと、対象との親密度を消費することで、普段なら起こせないことが起るようになる、というものになっています。
なのでPCも使用が可能です。今まで関わったNPCとの好感度が高ければ高いほど、PCやNPCにとって有利なことが起るようになります。


作品一覧

漣の理由
参加人数 1 / 1人

桃山・令花の1日
参加人数 1 / 1人

波打ち際の出会い
参加人数 1 / 1人

過去への鎮魂歌
参加人数 1 / 1人

Replica una
参加人数 1 / 1人

しらないはずの断片
参加人数 1 / 1人

April Fool!?
参加人数 1 / 1人

彼方で響く音
参加人数 1 / 1人

ニムラサ兄妹の1日
参加人数 1 / 1人

明日への輪舞曲(ロンド)
参加人数 3 / 3人

ラニ・シェルロワの1日
参加人数 1 / 1人

冬とはどんなものだろか?
参加人数 1 / 1人

聖夜に咲く花
参加人数 1 / 1人

過去から今へ続く空
参加人数 1 / 1人

旅立ちを歌う告天子
参加人数 1 / 1人

ヨセフ・アークライトの一日…?後編
参加人数 1 / 1人

ヨセフ・アークライトの一日…?前編
参加人数 1 / 1人

新しい世界へ
参加人数 1 / 1人

黒猫の唄
参加人数 1 / 1人

帰郷~過去を乗り越えて~
参加人数 1 / 1人

アルトナ・ディールの1日
参加人数 1 / 1人

ニムラサ姉弟の1日
参加人数 1 / 1人

【最終決戦】神殺し
参加人数 16 / 16人

決戦! アレイスター・エリファス
参加人数 10 / 16人

創造神による、あの世へのご招待
参加人数 8 / 8人

【教国】虚栄の孤島戦争に勝利せよ!
参加人数 14 / 16人

縁と絆を深めて・その5
参加人数 8 / 8人

【日国】キョウト壊滅を防げ!
参加人数 12 / 16人

【機国】マーデナクキス決戦
参加人数 11 / 16人

【創国】島を開拓しよう! その2
参加人数 7 / 16人

【神契】ダヌを起こしに行こう
参加人数 8 / 8人

【教国】幽霊屋敷に集まる悪霊を排除しよう
参加人数 6 / 8人

【日国】狐の八百万の神を助け出せ!
参加人数 7 / 8人

【機国】守護天使ジェロニモに勝利せよ!
参加人数 8 / 8人

【創国】島を開拓しよう!
参加人数 8 / 8人

浄化師の休日
参加人数 16 / 16人

地獄の神に事情を聞きに行こう
参加人数 8 / 8人

【機国】人身売買組織を壊滅せよ!
参加人数 8 / 8人

【教国】オクトと友好関係を築け
参加人数 8 / 8人

当主選定に協力しよう
参加人数 8 / 8人

【機国】未来のために交渉しよう
参加人数 8 / 8人

王城跡地ダンジョンに訪れよう
参加人数 14 / 16人

【襲撃】本部陥落を防げ!
参加人数 16 / 16人

縁と絆を深めて・その5
参加人数 8 / 8人

お家騒動に関わろう
参加人数 8 / 8人

【教国】幽霊な彼女と3人組
参加人数 8 / 8人

【教国】悪意の先駆けを撃ち砕け!
参加人数 8 / 8人

【機国】魔導蒸気自動車生産に協力しよう
参加人数 8 / 8人

【教国】起点の始まり
参加人数 8 / 8人

家族の安全を確保しよう
参加人数 8 / 8人

縁と絆を深めて・その4
参加人数 8 / 8人

万物学園で手伝おう
参加人数 8 / 8人

【機国】シャルル・クリザンテムを救助せよ!
参加人数 6 / 8人

縁と絆を深めて・その3
参加人数 8 / 8人

【機国】現地情報収集に協力しよう
参加人数 8 / 8人

【森国】マザー・ピースを救出せよ!
参加人数 8 / 8人

願いを叶える魔導書
参加人数 8 / 8人

メフィスト、ヨハネの使徒に襲われる、の巻
参加人数 8 / 8人

縁と絆を深めて・その2
参加人数 8 / 8人

【森国】守護天使の試練
参加人数 8 / 8人

初詣に行こう!
参加人数 8 / 8人

雲雀姫は煉獄にて歌う
参加人数 6 / 8人

縁と絆を深めて・その1
参加人数 8 / 8人

メフィストを捕まえよう
参加人数 8 / 8人

【雑魔】ユール・ボードを手伝おう
参加人数 6 / 8人

【熱砂】ファラオの間にて決着を
参加人数 8 / 8人

マリエル・ヴェルザンディを救出せよ!
参加人数 8 / 8人

【熱砂】地下神殿から王弟を逃がせ!
参加人数 8 / 8人

砂漠の民と交渉と交流をしよう
参加人数 5 / 8人

【熱砂】三つ巴戦に参戦せよ!
参加人数 7 / 8人

【熱砂】王弟の抹殺を防げ!
参加人数 8 / 8人

【熱砂】生贄少年少女を救出せよ!
参加人数 8 / 8人

ハロウィンに参加しよう
参加人数 8 / 8人

富士樹海迷宮でハイキング採集
参加人数 6 / 8人

【熱砂】道化の魔女と魔法少女と魔方陣
参加人数 4 / 8人

【熱砂】エリクサー生成を防げ!
参加人数 5 / 8人

第一回ドリーマーズフェスに参加しよう
参加人数 6 / 8人

【熱砂】ファラオの弟を救出せよ!
参加人数 8 / 8人

葡萄の収穫を手伝おう
参加人数 5 / 8人

魔法の種でパートナーが小動物に?
参加人数 4 / 8人

博打で冒険者ギルド設立に協力しよう!
参加人数 5 / 8人

【夏祭】防げ! 爆破魔方陣!
参加人数 8 / 8人

ニホン投資アイデア募集中!
参加人数 5 / 8人

【夏祭】トウホク七夕祭りを楽しもう!
参加人数 6 / 8人

【夏祭】たんたん狸の舞台興行
参加人数 4 / 8人

煉界にて開く獄界の箱庭
参加人数 5 / 8人

【友好】狸囃子でぽんぽこぽん
参加人数 5 / 8人

終焉の蠢動
参加人数 4 / 8人

(黒々)舞踏会に参加しよう
参加人数 4 / 8人

梅の子供神さんと遊んであげよう
参加人数 3 / 8人

【神捧】サクリファイスをぶっ飛ばせ!
参加人数 4 / 8人

温泉施設アイスラグーンで楽しもう
参加人数 4 / 8人

シュリ・スチュアートのクリスマス!
参加人数 1 / 1人

ダンジョンに挑戦しようLv3
参加人数 3 / 8人

【魔女決闘】未来の兆しはこの一戦に
参加人数 7 / 8人

【魔女】ハロウィンに街で合コン
参加人数 8 / 8人

ダンジョンに挑戦しようLv2
参加人数 8 / 8人

精霊流しを楽しもう
参加人数 2 / 8人

存在理由と向かい合おう
参加人数 8 / 8人

七夕浴衣を宣伝しよう
参加人数 8 / 8人

ダンジョンに挑戦しようLv1
参加人数 8 / 8人

イースターを盛り上げよう
参加人数 8 / 8人

ヨハネの使徒を打ち倒せ!
参加人数 8 / 8人

お好み料理を作りましょう
参加人数 8 / 8人

浄化師を始めよう
参加人数 6 / 8人


リンク・ファンレター


サンプル

 男が1人、山の頂からキョウトの街並みのある方向を見続けていた。
「…………」
 言葉もなく、静かに見続けている。
 その先に居る『妻』を男は想っていた。
「ここに居ましたか」
 ふいに、男に声が掛けられる。
 視線を向ければ、そこに居たのは美丈夫の陰陽師。
 薔薇十字教団ニホン支部室長、安倍清明だった。
「なんだ? なにかあったか?」
 男は――芦屋道満は、気安い声で清明に返す。
 あの世の地獄での年月を合わせれば数百年以上共に居たのだ。気安くもなろうというものである。
 2人は生前の意志と記憶を伴ったまま生まれ変わった転生者だ。
 かつて地獄の管理神であるハデスと取引きをし、地獄の獄卒として働くことと引き換えに転生している。
「葛葉と夫婦になりたいからやり合うってんなら、構わねぇぞ。ここなら余計な被害が出ねぇからな」
 楽しげに道満は言う。
 彼の娘である葛葉と清明は夫婦になる約束をしているが、それを認める代わりに戦えと言うのだ。
 これに清明は苦笑しながら応える。
「もう決着は済んでるじゃないですか。あの時、私の方が死ぬのが遅かったんですから、私の勝ちでしょう?」
「へんっ! あん時ゃ、勝ちを譲ってやったんだ」
「でも勝ちは勝ちじゃないですか」
「バカ野郎。そんなんでスッキリすんのかよ」
「葛葉と夫婦になることに比べればそんなもの。さしたる意味はありません。だから――」
 清明は静かな声で言った。
「もう気にしないで下さい。あの時、貴方と相討ちで死んだことを、私は悔んでいません」
「……」
 道満は清明の言葉に、すぐには返せなかった。
 2人は転生者であり、生前は殺し合いをした仲だ。
 それはキョウトの守護神である玉藻が関わっている。
 今から数百年ほど前、玉藻は守護する人々と共に殺された。
 理由は、よくある権力闘争の巻き添えだ。
 八百万の神である玉藻を手に入れるために、彼女が守護する人々を皆殺しにし、それに怒り狂った玉藻を抑えることが出来ず殺した。
 結果、強力な八百万の神であった玉藻は祟り神へと変化。
 運が悪いことに、地獄の一部と同化していたキョウトの主でもあった玉藻は地獄と同調。
 キョウト中の生き物を妖怪と化すほどの強力な呪い『祟り』を広げるほどだった。
 そのまま放置しておけばニホン中に影響が広まる所だったが、ニホンの八百万のまとめ役である、なんじゃもんじゃとわだつみにより玉藻は鎮護された。
 けれど『祟り』は残り、それを放置するわけにはいかなかった芦屋道満――玉藻の夫であった朱天童子が全ての祟りを取り込み、祟りの影響で破壊衝動のみで動く鬼王となる前に、安倍清明が殺したのだ。
 その時に、安倍清明も相討ちの形で死んでいる。 
「あんときゃ、葛葉のヤツ、泣いてたなぁ」
 死の間際、自分と清明に縋って泣いていた葛葉の顔を思い出す。
 涙を流し、嘆きでぐちゃぐちゃになった顔。
「今は違いますけどね」
 くすりと笑いながら清明は応える。
「玉藻さまと貴方の前で、祝言を上げたいと言ってました」
「……そうか」
 どこか苦しげに道満は返した。
「出来るもんなら、してやりてぇけどな」
 少なくともそれは、あと百年ほどは無理なのだ。
 一度死に、肉体を造り出すことで祟り神として復活した玉藻は、かつての怨念に捕らわれている。
 それは本人でもどうしようもないものだ。
 かつて守護神として守護する人々を護れなかった玉藻は、殺された人々の苦しみや憎しみ取り込んでしまっている。
 そうしなければ殺された人々が悪霊と化す所であったため仕方がなかったことだが、万に近い人々の怨念は凝縮され、さらに彼らを助けられなかった後悔が自らを縛っている。
 現在は、なんじゃもんじゃとわだつみの鎮護のお蔭で、記憶を封じた状態で少しずつ浄化している。
 そのため、道満や葛葉のように、近しい者達が近付けば封印が解かれ祟り神へと戻りかねない。
 だから会いに行くわけにはいかないのだ。
「悪ぃな」
 道満は清明に言った。
「俺の今生の身体は鬼人だからな、巧く行きゃ百年先まで行きながられる。でもお前の身体はヒューマンだからな。生きてる内に玉藻と逢うのは無理だろう。どのみち、お前と葛葉の祝言を、玉藻に見せてやることは出来ねぇ」
「気にしないで下さい」
 気軽な声で清明は言った。
「今生で死んでも、その後は地獄の獄卒に戻る契約です。そうなれば年に一度は現世に訪れることも出来る。その時に、葛葉と逢いに行きます――貴方と一緒に」
「……あぁ」
 静かに道満が返した、その時だった。
「シリアスをブレイカーに来ましたー!」
 にょいっと、メフィストが何処からともなく現れた。
「……」
「……」
「おーう、言葉もないほど感激ですかー」
「呆れてんだよ」
 ため息をつくように道満は言った。
「なんか用ですかい、先代様。ハデスの旦那が大変なんで、いい加減死んで戻ったらどうです」
「のーっ、デスマーチになるために死ぬのは嫌でーす!」
 断固拒否するメフィストに清明が声を掛ける。
「それで、なにか御用ですか?」
「おーう、それでーす。なんじゃもんじゃの所に行って貰えませんかー? 貴方達に助言したいのが居るのでーす」
「助言?」
 聞き返す清明にメフィストは言った。
「そうでーす。玉藻ちゃんの件をどうにかすることが出来るかもしれないのでーす」
「……どういうこってす、そりゃ」
 聞き捨てならない言葉に道満が聞き返すとメフィストは言った。
「詳しいことは現地に行って下さーい」
 そう言うと転移用のゲートを起動する。
「これに入れば、なんじゃもんじゃの居る富士樹海迷宮まで行けまーす」
「……行きますか?」
「おう。玉藻に逢えるかもしれないってんなら、行くさ」
 道満はそう言うとゲートに入り、送れて清明も入る。
「よく来てくれましたね」
 ゲートを潜りった先では、本体である巨木を背にした女性の姿をしたなんじゃもんじゃが居た。
 彼女は、生まれたばかりに見える赤ん坊を抱いている。
「なんじゃもんじゃ様、不躾ながら参上いたしました」
 道満は礼を尽くして挨拶する。
 玉藻を鎮護してくれているなんじゃもんじゃに対し、道満は常に感謝している。
 それは清明も同様なので、同じように礼を尽くしたあと問い掛けた。
「なんじゃもんじゃ様。此度の召喚、いかなるご用向きでしょうか」
 これになんじゃもんじゃは、穏やか声で応えた。
「わざわざ来て貰ってごめんなさいね。今日来て貰ったのは私じゃなくて、お父さまが用があるからなの」
「お父さま?」
 清明が思わず聞き返すと、なんじゃもんじゃに抱かれている赤ん坊が応えた。
「僕だよ」
「……」
「……」
 思わず無言になったあと、道満は赤ん坊を指さしながら言った。
「それってひょっとして、創造神ですかい?」
「それってなんだそれって」
 赤ん坊――人間に転生した元創造神、ネームレス・ワンは拗ねたように言った。
「生まれ変わったばっかなんだから赤ん坊なのはしょうがないだろー」
 駄々をこねるネームレス・ワン。
「……それで、なんなんですかい」
 一応、元創造神相手ということで、心持ち丁寧な口調で尋ねる道満。
 そんな彼にネームレス・ワンは言った。
「キョウトの玉藻の祟り神をどうにか出来るかもしれない方法を教えてあげるよ」
「出来るのか!」
 思わず詰め寄る道満に、ネームレス・ワンは説明する。
「僕とキミ達が最後に殺し合いをした時があったでしょ。あの時に、僕はクリエイションを使ったじゃない」
「クリエイション……そういえばあの時、何かをしてましたね」
 当時を思い出す清明。

 ――救済を求める者達に、人化した神は、初めて己がクリエイションを創り出し発動した。
 ――「希望の種を」

 決着がつく直前、確かにネームレス・ワンは、創造神の力と直結することで使うことのできる力『クリエイション』を使っていた。
「あの時は、世界中に影響範囲が広がるほどのものでしたから警戒しましたが、何もありませんでしたね。時限式の物だったということでしょうか?」
 清明の問い掛けにネームレス・ワンは応える。
「違うよ。あれは、文字通り『希望の種』を撒いただけだよ」
「どういうことです?」
「人と人との縁を栄養にして、奇跡を起こすことのできる『希望の種』を世界中の生き物の魂に植え付けたんだ」
「……剣呑な話じゃねぇのか、そいつは」
「別に警戒することは無いよ」
 道満にネームレス・ワンは応える。
「希望の種ってのはね、人と人との縁を取り込んで成長して、その時ではどうしようもないことを成し遂げることのできる力『奇跡』を咲かせるものなんだ。それを使えば、玉藻の怨念をどうにかすることが出来るよ」
「本当か! どうすりゃいいんだ!」
 詰め寄る道満に、ネームレス・ワンは道満をじっと見つめたあと言った。
「玉藻との縁はもう十分に深いから、奇跡を起こす下地は十分に出来てるよ。だから――」
「だから?」
 道満がじれったさそうに訊いていると――
「……すぅ」
 ネームレス。ワンは寝た。
「寝るなー!」
「ふぇ……」
 詰め寄る道満に、ぐずって泣きそうになるネームレス・ワン。
「あらあら、お父さま。だいじょうぶですよー」
 あやす、なんじゃもんじゃ。
「……なんなんだ」
 げんなりとする道満に、調子を戻したネームレス・ワンは言った。
「しょうがないだろー。今の僕は赤ん坊になってんだぞー。赤ん坊の脳みそで無理やり動いてるから大変なんだからなー」
「そうかよ。それで、どうすりゃいいんだ」
 いつもの口調で尋ねる道満にネームレス・ワンは応えた。
「玉藻の怨念だけを具現化して、それを破壊することで祟り神化を解除すれば良いよ」
「それは……出来とは思えませんが」
 術式を考えながら尋ねる清明にネームレス・ワンは言った。
「普通なら出来ないよ。だからこそ、奇跡の花を咲かせるんだ。玉藻とキミ達の縁を取り込んで、希望の種は芽吹いている。あとは行動を起こそうとすれば、それは奇跡となるよ。でも、気をつけなよ。奇跡は一度きり。2度目のチャンスは無いよ。十分な戦力を揃えて、過去の怨念と戦うといい」
 そう言うと、ネームレス・ワンは眠たげに小さく欠伸をする。
「伝えたいことはそれだけだよ。あとはキミ達次第だ。頑張って」
「……最後にひとつだけ教えて下さい。何故こんなことを教えるんですか?」
「これから僕も人として生きていくからだよ」
 ネームレス・ワンは応える。
「悲劇にまみれた世界は趣味じゃないんだ。それに、玉藻が祟り神になったのは、僕達のゴタゴタが関係あるしね。だからメフィストにも手伝わせると良いよ。一応責任感じてるみたいだし、協力するだろう」
 そこまで言うと、もう耐えられないというように、ネームレス・ワンは眠りに就いた。
「……どうします?」
「決まってる」
 獰猛な笑みを浮かべ、道満は清明に応えた。
「葛葉との祝言、玉藻に見せるんだ。やるぞ」
「……ええ」
 道満と同じように笑みを浮かべ、清明は力強く応えた。