《悲嘆の先導者》フォー・トゥーナ Lv 41 女性 ヒューマン / 墓守


司令部は、国民から寄せられた依頼や、教団からの命令を、指令として発令してるよ。
基本的には、エクソシストの自由に指令を選んで問題無いから、好きな指令を受けると良いかな。
けど、選んだからには、戦闘はもちろん遊びでも真剣に。良い報告を待ってる。
時々、緊急指令が発令されることもあるから、教団の情報は見逃さないようにね。


【甘菓】夜の砂漠で、星見をしよう!
簡単|すべて

出発 2020-02-26

参加人数 4/8人 夜月天音 GM
 夕方のムスペルヘイム地方、砂漠の街サンディスタム、タビ砂漠の入り口。 「初めまして、僕は『アバサ』! お客さんは星とか好き? 砂漠から見る星は凄く綺麗なんだよ! 特にオーアシスから見る星なんか、空だけでじゃなく水に映り込んでる星も綺麗で贅沢な気分になるよ! 流れ星も見られるはずだから、お願い事をしてもいいよ!」  15歳の地元の少年が人懐こい笑顔で、通りかかる人達に声を掛けていた。 「しかも! 今夜は『砂蛍(すなぼたる)』が飛ぶんだ。その生き物は、お尻をほのかに光らせながらちらちらと飛び回る虫だよ。小さくて、可愛いくて、危なくないよ。砂漠って凄いよね。色んな生き物がいるんだから」  アバサは、興奮気味に砂漠の素敵さを語った。 「少し前に会った浄化師さんが言っていたけど、今日はバレンタインだとか、星見にぴったりだよ! 星見を楽しんだり、食べ物とか飲み物を持ち込んでもいいし、騒いだっていいよ!」  街で仕入れたらしい情報も使ってアバサは、砂漠観光に興味を持って貰おうとする。 「でも、夜の砂漠はすごく寒いから対策してね。一応僕の方でも毛布とか持っては行くけど」  大事な注意事項で、砂漠観光をおしまいにした。 「興味があるなら案内するよ? どうする?」  改めて、アバサは訊ねた。  そして日没後、興味を抱いた者達を連れて、オーアシスへ向かった。  夜の空とオーアシスの水面に満天の星が輝き、時に流れ星が駆けるだろう。
【森国】救済のリベレイション
普通|すべて

出発 2020-03-05

予約人数 0/8人 留菜マナ GM
 アルフ聖樹森。  樹木が密生している森の中には、小さな集落が無数に点在している。  各集落には、氏神となる八百万の神が居り、結界が張られ守られていた。  集落に住む住民達は、八百万の神を敬い、それぞれが自由な暮らしを謳歌している。  しかし、最近、穏やかだったはずの森には、終焉の夜明け団が出入りし、不穏な空気が漂っていた。 「コルク、逃げるわよ」 「う、うん」  コルクとその母親――フィロは森の中を必死に走りながら、抑えきれない焦燥を感じていた。  帰路の途中で出会した奇妙な集団。  彼女達は、八百万の神を狩り獲ろうとしている終焉の夜明け団の集団から追われる羽目になっていた。  集落の住民が危惧した単独行動のリスクを、フィロ達はまさに一身に被る形になったのだ。 「あっ……」  その時、足がもつれて、コルクが派手に転ぶ。  幼い子供が、かれこれ集落まで全力で走り続けていたのだ。  体力が低下するのは無理もない事だった。 「コルク!」  フィロは即座に、娘を抱き上げる。  だが、終焉の夜明け団の者達は、彼女達のすぐ目の前まで迫ってきていた。 「よし、八百万の神の居場所を吐かせるために、こいつらを捕らえろ!」  リーダー格の男の指示により、フィロ達は人海戦術を駆使され、徹底的に追い込まれてしまった。  逃げなくては捕まる事は解っている。  だが、彼女達は恐怖に駆られて、彼らの方を振り向いてしまった。  目の前に迫る武器の数々。  彼女達は終わりの瞬間を覚悟する。 「危ない!」  その時、彼女達を庇うように、あなた達は咄嗟に間に入った。  窮地を救われたフィロ達がそれに気付き、あなた達を見る。 「こいつらが、指令対象の終焉の夜明け団だな」  交戦していた男の武器を打ち払い、あなた達は即座に戦闘態勢に入った。  躍動する闇と武器の光が入り乱れる森を、あなた達は凄まじい速度で駆ける。  彼らの繰り出す斬撃は早く鋭く、卓越された終焉の夜明け団の攻撃をいとも容易くいなしていく。  瞬く間に、終焉の夜明け団は捕縛されていた。  ようやく事態を把握したフィロは深謝する。 「助けて頂き、ありがとうございます」 「ありがとうございます」  彼女達からの感謝の言葉に、あなた達は安堵の表情を浮かべた。  このまま、終焉の夜明け団を連行し、フィロ達を安全な場所へと送り届けようとした時、後方に気配を感じて立ち止まる。  あなた達が視線を向けると、フシギノコ型のキメラが次々と森の奥から集まってきていた。 「ここは、俺達が食い止める!」 「うん。なら、私達はここで彼らを見張っている」  あなた達は、パートナー達にフィロ達を託すと這い寄ってきたキメラ達の方へと向かう。  だが、キメラ達は倒しても倒しても、四方八方から現れ、次々に襲い掛かってくる。 「まるで扇動されているみたい……」 「せーかい」  呆然とつぶやいたパートナーは、背後から聞こえてきた冷たい声に、完全に反応が遅れた。 「しまっーー」  振り返る間もない。  足を払われたパートナーは、一呼吸の間にうつ伏せに組み伏せられた。  慣れた手つきと、洗練された所作。  フィロは、明らかにこういった武術に精通している。  見れば、見張り役として残っていた他の浄化師達も、パートナーと同じように、捕縛が解かれた終焉の夜明け団の一団によって、うつ伏せに組み伏せられていた。  終焉の夜明け団の一団は虚ろな眼差しで、彼女達の指示に従っている。 「あれー、全然、気づかなかったんだー? 本当はあなた達が誘き出されていたことを」  コルクの白けた言葉で、パートナー達は先程の逃走劇の意図が分かった。  八百万の神を狩り獲ろうとしている終焉の夜明け団の集団に追われている集落の住民達。  あれは、浄化師達の意識をそう仕向けるための芝居だったのだ。 「ここまで上手くいくとは思いませんでした」  先程までの柔らかな調子はなりをひそめ、フィロは鬱々とした口調で続ける。 「コルク、例の薬品を」 「はい、お母様」  いつの間にか近づいて来ていたコルクは、パートナー達に向かって鱗粉を放ってくる。 「さあ、何もかも忘れて――彼らのように、私達の同胞へと生まれ変わりなさい」 「――っ」  フィロの言葉に、パートナー達は抗うこともできないまま、その場に崩れ落ちた。  鬱蒼と茂る森。  静かで吸い込まれそうな燐光。  冬の軋むような凍えが緩んだ蒼い空。 「なっ!」  キメラの大群を倒したあなた達が元の場所へと戻ると、フィロ達も、捕縛していた終焉の夜明け団の集団も、そしてパートナー達さえもその場から姿を消していた。  必死に森の中を捜索したあなた達は、森の奥にある礼拝堂の前でパートナー達の姿を発見する。  あなた達は、それぞれのパートナーの元へ向かう。 「良かった……」  あなたは、行方不明になっていたパートナーが見つかったことに安堵する。 「何があったんだ?」  核心に迫るあなたからの疑問。  しかし、パートナーは戸惑うような表情を浮かべるだけで要領を得ない。  その様子に違和感を覚えて、あなたは胸中で首を傾げる。  凍てついたような静寂が舞い降りたのは一瞬――。 「あなた、誰?」 「なっ!」  パートナーからの不可思議な問いに、あなたの胸には言いようのない不安が去来する。 「どうして、私のことを知っているの? あなたって浄化師よね。なら、私達、『サクリファイス』の敵なの?」  そして、パートナーは残酷なまでに、純粋な疑問を投げかけてきたのだった。
タナトス
普通|すべて

出発 2020-03-03

参加人数 8/8人 土斑猫 GM
「ひ、ひぃい!」  闇の中に、歪んだ悲鳴が響く。  昏い。昏い。牢獄の、中。彼が、かつて虜達を縛ったそれよりも、狭く、寒い。  鉄格子の外に浮かぶのは、細く揺れる魔力灯。微かに射し込む糸屑の様な光にすがる様に、壁に張り付く。 「な……何でだ……? 何で、私を……」  答えない。 「『奴ら』か!? 『奴ら』が、自分達に手が回らない様にと……!?」  答えない。 「くそ……くそ! あいつら……散々人を利用しておいて……! そ、そうだ! どうだ!? 助けてくれ! 私をここから出してくれ! 匿ってくれ! 出来るだろう!? 君なら……君ならば!」  答えない。 「も、勿論、報酬は払う! 金も、地位も約束する! 悪くない話だろ!? 知らない仲じゃ、ないじゃないか!?」  答えない。 「………!」  引きつる表情。歪む眼差しから、大粒の涙が溢れる。 「た、頼む……頼む……! 助けてくれ……生かしてくれ……!……死にたくないんだ! まだ、やりたい事が……見たいモノがあるんだ……私は……私は……死にたくないんだ!」  手をつき、額を床に擦りつけて懇願する。硬い煉瓦に擦れた額から、血が出る。けれど、構わない。必死に。懸命に。願う。祈る。ただ、ひたすらに。  しばしの、間。そして。 『……サテ……』 「!」  初めて、『ソレ』が発した声。思わず、上げる顔。  ……真っ赤な煌が、間近にあった。 『カノ子ラニ……』 「……え?」 『貴方ハ、ドウ答エタノデショウ?』 「!」  ポタリ。  何かが、床に落ちた。  雫。  赤い。赤い。赤い、雫。  落ちてくる。幾つも。幾つも幾つも幾つも幾つも。丸い、丸い、紋を描く。  流れていた。  目から。  耳から。  鼻から。  口から。  同じ、色が。  湿った音を立てて、肥えた身体が倒れ伏す。  何も、いない。  何も、ない。  深々と注ぐ糸月の中、『ゴドメス・エルヴィス』は。  静かに。静かに。  ただ、絶えた。 ◆ 「ねぇ、聞いた?」  薔薇十字教団、エントランス。 「何?」  若い、浄化師達が噂する。 「エルヴィス卿がね、死んだらしいよ」 「ええ!?」  流れる声音。  乗せる詩は、とても虚ろ。 「昨日の朝、独房で死んでるのが見つかったって」 「死因は?」 「解剖したら、心臓がドロドロに溶けてて。身体の中、血の海だったとか」 「何それ? 病気?」 「違うと思う」 「やだやだ! 変な病気じゃないよね? デス・ワルツの再来みたいな……」 「違うって。デス・ワルツの時の病気はペストだし。他を当たってみても、そんな症状の病気、ないよ」 「本当?」 「本当」 「じゃあ、何?」 「さあ」  答えは、出ない。 ◆  パシャン。  響く、水音。  暗がりの中に、二つの人影が沈んでいる。  双子の、蛮刀使い。  ポカリと、開いた口。汚い言葉を吐いていたそこは、赤黒い血溜りで塞がれている。  もう、動かない。自分達が吐き出した濁血に浮かび、チロリチロリと仄影に揺れる。  何処かで、微かな。本当に微かな。羽の音、一つ。 ◆ 「なあ、知ってるか?」 「何を?」  昼の食堂。共に食事を取る浄化師達が交わす。 「例の事件、雇われてた双子が死んだってよ」 「マジで?」  料理を口に運ぶ手が、ピタリと止まる。 「一昨日、親玉が死んだばかりじゃん。って言うか、ひょっとして……」 「ああ、同じ死に方だと」  聞き手の少年が、眉を細める。 「まさか……口封じか!?」 「当然、お偉いさん達もその線は考えてるさ。けど……」  話し手の指が、下を向く。 「監獄があるのは、本部(この)『下』だぞ?」  『だよなぁ……』と頷く声。 「知ってるだろ? 地下監獄の入口には常時上級の先輩ペアが番に立ってるし、幾つもの不干渉魔術や侵入防止結界が張ってあるんだ。外部から侵入なんて、まず出来ないぜ」 「だよなぁ……」  う~むと唸りながら、フォークに刺した料理を口に運ぶ。運んだ所で、固まった。 「どうした?」  訝しげな顔をする相手に、彼はフォークを咥えたまま言う。 「なあ……」 「ん?」 「もし、犯人が教団内にいたら……?」 「え……?」 「教団の中に、手引きしてる奴がいたら……?」 「裏切り者が、いるって事か?」 「ああ……」 「………」 「………」  しばしの沈黙。引きつった笑いが漏れる。 「は、はは。まさか。ベリアルとの戦いも佳境に入ってきてんだぞ。そんな時に、いくら何でも……」 「だ、だよな。こんな時に教団が……人間同士が、そんなんじゃあ……」  は、ははは……。  いつまでも続く、乾いた笑い。  冷めた食事。  答えは、出ない。 ◆ 「……終わり、なんだ……」  誰もいない、冷たい部屋。横たわる、獣人の女性。 「何だった……の……? 私は、何だったの……」  泥濘の様に、ゴボリゴボリと鳴る細い喉。視界を覆う、真っ赤な闇。 「教えて……ねぇ……教え、て……よ……」  すがる手を、何かが取る。細い細い、枯れ枝の様な。 「ああ……」  赤い流れの中に、透明な雫。一筋。  優しく。愛しく。  溶けて、崩れた。 ◆ 「昨夜、収監されていた、『テナ・ティエレン』が殺害された」 「……ゴドメス卿のボディーガードをしていた方、ですね……?」 「そうだ。そして『デニファス・マモン』の、『共犯者』でもある」  昼過ぎの薔薇十字教団本部。その一室。班長の職務にある男性と、一人の女性が対峙していた。些か西に傾いた日差しが射し込む窓。その中で、瞬きもせずに佇む彼女に向かって、男性は言った。 「これで殺害されたのは、『ゴドメス・エルヴィス』、『デミアム兄弟』に続いて四人目。そして、当案件の当事者はデニファス一人となった」 「……『殺害』、なのですか?」 「それしか、考えられない」  悲しげに顔を伏せる女性。彼女に向ける目を細め、卓上で腕を組みながら男性は問う。 「心当りは、ないか?」  伏せられていた顔が、上がる。漆黒の瞳。けれど、それが像を結ぶ事はない。 「君は、デニファスの『パートナー』だ。何か、知っている事は?」 「……ございません。デニファスは、彼は私を認めてはくれませんでした。自分に関わる事は、何も……」  悔しげな、そして悲しげな声。男性は、溜息をつく。 「分かった。戻っていい」 「……申し訳、ございません」  一礼して、扉に向かう。と、その足が止まった。 「班長」 「何かね?」 「もし……、もし私が『この様』でなければ、彼は私を必要としてくれたでしょうか……? 私は、彼を止める事が出来たでしょうか……?」  少しの間。男性は、言う。 「関係ない。ああなったのは、あくまで奴の問題だ。君に、責任はない」 「………」  また、少しの間。そして、彼女は願う。 「デニファスに、護衛を付けるのでしょう? なら、私もメンバーに」 「君を、裏切った男だぞ?」 「お願い、いたします」 「……分かった」  その言葉に、安堵の息一つ。礼を言い、彼女は部屋を出て行った。  見届けた男性が、椅子に身を委ねる。煙草を、一本。深く吸い込み、吐き出す。 「これで、『五度目』か」  揺蕩う白煙を目で追いながら、呟く。 「報われないな……。『光帝・天姫(みつかど・あき)』……」 ◆  退出した天姫は、廊下を歩きながら思いを馳せる。本の束の間、絆を結んだ筈の彼に。  すれ違う浄化師達。睦みあっているのだろうか。楽しげな声が聞こえる。耳を傾け、微笑む。  意識を少し、外へ。  遊ぶ子供達の声。  流れの演奏家が奏でる、樂の音。  真っ白い視界。見えない世界。確かな鼓動が、穏やかに彼女を癒す。 「ああ……」  小さく。小さく。紡ぐ。 「世界は、こんなにも、優しいのに……」  聴く者も。答えてくれる者も、いない。  光を映さない瞳。ユラリユラリと、孤独に揺れた。

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