~ プロローグ ~ |
煌々と、漆黒の炎が燃えている。 |
~ 解説 ~ |
○目的 |
~ ゲームマスターより ~ |
おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。 |
◇◆◇ アクションプラン ◇◆◇ |
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大変です、早く助けなければ! な、なんですか?その微妙な反応は あのヨハネの使徒、ザッハークは恐らく標的であるメフィストさんの動きに基づいて行動しているはず 遠くにいたり動きが止まれば高威力のビーム、近づけば素手など状況に応じた 動きを見せると考えています ザッハークとメフィストさんを観察しつつ、相手の行動傾向を見極めましょう ある程度把握できたら、メフィストさんを狙う動作によって隙が生じたザッハークへ、その間を縫うように攻撃を与えていきます あっ、ステラ!?危険です!! ステラがザッハークに飛びつき乱打暴擲を使うようです、振り落とされたらキャッチしなくては 私もエッジスラストで脚を狙い動きを止めてみましょう |
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あれ…ガラクタ野郎よね ざっはーくって何?なんでひらがな…?(混乱 と、ともかく襲われてるし ガラクタ野郎ならぶっ壊すわよ! 魔術真名詠唱 側面の頭部に攻撃を集中させ 攻撃手段を削ぐ メフィストへ攻撃しようとした際を狙い乱れ斬り スキルは積極的に使用 攻撃直後を狙い、コアへスキルを発動させ こっちはとことんスルー… なんか腹立ってきたわね ガラクタ野郎のくせに! 討伐後はメフィストへ話を聞き あんた、どうして狙われてたの?あんなの初めて見たし 挙動も まるであんた専用って感じがしたけど そもそもあいつらって自然発生するものなの? それとも、誰かがつくってるとか…?うーん(自分で言って腹が立ってきた) ちょっとラス あんた何聞いて…! |
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ヨ メフィストさんが今までに見たことないヨハネの使徒に追われています 執拗にメフィストさんを追いかけて…何をしたんでしょうか ベ さてな 余裕があるように見えなくもないが体力にも限界はあるだろうしな さっさと助けに入ろう 未知のタイプの使徒なので用心しながら対峙 今までの使徒よりはるかに頑丈な事に驚きながら こちらへの攻撃があまり来ないと分かればメフィストが的になっているのを利用して死角から攻撃したり または逃げるメフィストとすれ違うように使徒を迎え撃ち ヨナのFN17で集中力を高めたFN20を放ち、続けざまに喰人のJM19を込めた拳を弱点部分に穿つ 温度差を利用して甲殻に損傷を与えられないか試す |
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キョウ:助けに行きますかー サクラ:あれがいるわ。 キョウ:あ、はい。ですから助けに サクラ:あれがいるわ。 キョウ:ねえちょっ サクラ:殺さないとね。 キョウ:え、誰を 【行動】 サクラ ヨハネの使徒以外いる?殺すわよ。 ええ、ヨハネの使徒は殺しましょう。 まずリンクマーカーⅡで命中力をあげる。 そしてハイパースナイプで攻撃。 狙う場所はもちろん弱点。 キョウ 誰を、なんて冗談ですよ冗談。 ……サクラのそれは冗談ですよね?うっかり構えてしまいましたよ。 メフィストさんを助けましょう。 鬼門封印で回避力を下げます。 回避力が下がっている間は攻撃。 HPが半分以下になりそうな人がいれば天恩天賜Ⅱで回復させますね。 |
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メフィストさん!と ええっと…あれは使徒かしら…? 何だかほのぼのとして見える光景に瞳をぱちぱち 使徒、よね たいへん、なんとかしなくちゃ シリウスのぽつりとした呟きに でも助けてって言っているわ きっとメフィストさん、顔に出ないのよ とっても困っているんだわ 握りこぶしで大きく頷く 魔術真名詠唱 禹歩七星で皆の速力上げ シリウスの言葉に頷いて 大丈夫、と 仲間の攻撃に合わせて前に出て 禁符の陣 少しでも敵の足を止めて シアちゃんの回復がしやすいよう 回復の間は式神召喚や九字で攻撃 お願い 皆を守って 以降はシアちゃんと協力 天恩天嗣で回復と禁符の陣で仲間の支援 メフィストさんも 無茶はしないでくださいね 戦闘後 大丈夫ですか?と 必要なら手当て |
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メフィストさんが、大変です…! ま、待ってて、ください、今…えと…何からすれば… あ、は、はい、落ち着かないと、ですね ……あの使徒、どうして額に文字が書かれてるんでしょう? 最初にリチェちゃんと協力して禹歩七星を皆さんに 近接攻撃の皆さんより少し下がった位置で 傷ついた方の回復役を 必要が無ければ、慈救咒で使徒を攻撃します リチェちゃんが使徒の動きを封じたら 式神召喚を使い自己強化 メフィストさんと使徒の間に入り込んでメフィストさんに回復をかけます 大丈夫ですか?もう少しですから、頑張ってください メフィストさんは、この間、知りたい事を、教えてくれました 手助けを、色々してくれてる仲間ですから、助けるの、当たり前です |
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ざっはーく、ってなんなんだ… いや名前なのは分かりますよ!? ヨハネの使徒の胴体にあんな気の抜けた文字で書かれたのは初めて見ましたよ! アリとかナシとかそういう話!? とりあえず変なオッサンが追いかけられているから助けなきゃいけないでしょう! 何か緊迫感無いですけど! …?ドクター?何か気づいたことでも? 相手が蛇頭打突を放った瞬間を狙い、ソニックショットで撃つ 回避するだけのメフィストにこっちに逃げる隙を作るぞ あとはピンポイントショットで狙っていく 装甲の一点を狙って削る 亀裂でも付ければ砕ける可能性が出てくる 俺はそれを狙う 貸し借りなんぞどうでもいい 俺は民間人に被害が出なかったんならそれでいいんだ |
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魔術真名詠唱 まっすぐ使徒へ向かい、戦踏乱舞で前衛の支援 その後は攻撃に専念 『ざっはーく』って、あからさまに怪しい名前書いてあるし、そこが弱点でしょうね… メフィストが反撃しないからこその弱点むき出しの戦闘力に全振りって感じかしら とにかく集中攻撃よ 面白…いえ、哀れなお人形さん! 戦闘後、メフィストに ザッハークとやら、今までに見た使徒のような無差別攻撃じゃなく 明らかに指向性を持って攻撃していたわね ずいぶんふざけた外見だったけれど、あなたを殺すためだけに作られた特別製だったってことよね 相当恨みでも買ってたのかしら?あなた 一体どれだけ神様を怒らせたらこうなるのか教えて欲しいわ ぜひ参考にさせてちょうだい? |
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~ リザルトノベル ~ |
○メフィストを助けてやろう 「大変です、早く助けなければ!」 襲撃されているメフィストを見て『タオ・リンファ』が声を上げる。 メフィストとは初見なので心配していた。 だが何度か会ったことのある浄化師達の反応は微妙だった。 「な、なんですか? その微妙な反応は」 これに、何度もメフィストと関わったことのある『ヨナ・ミューエ』と『ベルトルド・レーヴェ』が返す。 「まぁ、その、メフィストさんですし」 「メフィストだからな」 「……どういう人なんですか」 困惑するようにリンファは返す。 これにヨナは苦笑するように言った。 「そういう人なんです。悪い人ではないんですが……」 そう言うと戦闘体勢を整えていく。 「メフィストさんを追い駆けているヨハネの使徒、今まで見た事のない形をしてますね。 こちらは完全に無視で、執拗にメフィストさんを追いかけてますが……何をしたんでしょうか?」 これにベルトルドが返す。 「さてな。余裕があるように見えなくもないが、体力にも限界はあるだろうしな。さっさと助けに入ろう」 今までで慣れている2人は、落ち着いて戦闘準備を完了させていった。 その間もメフィストは逃げ続けるが、まったく緊迫感が感じられなかった。 放置しても良いのでは? という空気も微妙に漂っていたが、心配する者達も居る。 「メフィストさん! と、ええっと……あれは使徒かしら……?」 ビームをポーズを取りながら避けるメフィストを、瞳をぱちぱちさせながら『リチェルカーレ・リモージュ』は見詰める。 同じくメフィストの様子を、こちらは遠い目で見ながら『シリウス・セイアッド』は言った。 「……余裕がありそうな」 これにリチェルカーレは返した。 「でも助けてって言っているわ」 「ヘルプ・ミーでーす!」 「……そうか?」 どう考えてもリチェルカーレの言葉に反応して助けを求めるメフィストに、懐疑的に返す。 するとリチェルカーレは、両手をぎゅっと握って言った。 「きっとメフィストさん、顔に出ないのよ。とっても困っているんだわ」 大きく頷くリチェルカーレに、シリウスは軽くため息ひとつ。 「――放っておくのも寝覚めが悪いか……」 乗り気はしないが助けの準備に入る。 そんな2人の隣で『アリシア・ムーンライト』もメフィストを心配していた。 「メフィストさんが、大変です……! ま、待ってて、ください、今……えと……何からすれば……」 一方パートナーの『クリストフ・フォンシラー』は苦笑するように言った。 「なんとまあ、愉快な事に……んん、ごほん。 とりあえずアリシア、落ち着こう。使徒を倒すよ」 「あ、は、はい、落ち着かないと、ですね」 そして自分を落ち着かせたアリシアは気付く。 「……あの使徒、どうして額に文字が書かれてるんでしょう?」 「額の文字? ……名前かなあ? 名前教えてくれるなんて、親切だね」 脱力するような笑みを浮かべるクリストフ。 同じように皆も気付いた。 「あれはザッハークでしょうか?」 「マー、なんで分かるのだ?」 不思議そうに尋ねる『ステラ・ノーチェイン』にリンファは返す。 「いえ、あそこに書いてあります」 使徒の額を示すリンファに、ノーチェインは笑顔で返す。 「ホントなのだ! マーよく見てるのだ!」 これに苦笑するように返すと、2人は戦闘準備に入る。 同じように『ラス・シェルレイ』と『ラニ・シェルロワ』も戦闘準備に。 「何だアレ……!? まさか新種か!?」 見た事のない使徒に警戒するラスに対し、ラニは混乱気味に返す。 「あれ……ガラクタ野郎よね……ざっはーくって何? なんで額に書いてあるの……?」 「分からん。けど、襲われてるんだから助けないと」 ラスは、ひとまず細かいことは置いておいて、使徒を倒すことに集中する。 「今のところあの人だけが狙われてる? ある種チャンスだな、やるぞほら!」 「え、ええっ、そうよね。と、ともかく襲われてるし、ガラクタ野郎ならぶっ壊すわよ!」 2人はそれぞれ口寄せ魔方陣で武器を召還し戦闘体勢に移っていく。 同じように『キョウ・ニムラサ』と『サク・ニムラサ』も戦闘準備を整える。 「助けに行きますかー」 状況が切迫していないので、どこかのんびりとキョウは言った。 その横でサクラが静かに続ける。 「あれがいるわ」 「あ、はい。ですから助けに――」 「あれがいるわ」 「ねえちょっ――」 「殺さないとね」 「え、誰を」 薄く笑みを浮かべるサクラに、キョウが突っ込みを入れるように返す。 するとサクラは、殺意の笑みを浮かべたままキョウに視線を向け言った。 「ヨハネの使徒以外にいる? 殺すわよ」 「誰を、なんて冗談ですよ冗談」 ちょっと早口にキョウは返し続けて言った。 「……サクラのそれは冗談ですよね? うっかり構えてしまいましたよ」 「ええ、ヨハネの使徒は殺しましょう」 にっこり笑うサクラに、今日は口が悪いなぁと思いつつ、キョウは戦いの準備をする。 「メフィストさんを助けましょう」 「そうね。殺すついでに」 殺意の笑みを浮かべサクラも戦闘準備を整える。 皆が戦闘準備を整える中『ショーン・ハイド』は混乱するように言った。 「ざっはーく、ってなんなんだ……」 これに『レオノル・ペリエ』は返す。 「え? ざっはーくって、あいつの名前じゃないの?」 「いや名前なのは分かりますよ!? ヨハネの使徒の額にあんな気の抜けた文字で書かれたのは初めて見ましたよ!」 「そうなの? 私ヨハネの使徒は、多分ショーンよりよく見てないからわかんないけどさ、ああいうのもありじゃない?」 「アリとかナシとかそういう話ですか!? とりあえず変なオッサンが追いかけられているから助けなきゃいけないでしょう! 何か緊迫感無いですけど!」 「わお。ショーンがオッサンって言ったの、初めて聞いた気がする」 くすりとレオノルは小さく笑うと、メフィストを見て目を細める。 「……何か緊迫感ないよね」 「……? ドクター? 何か気づいたことでも?」 不思議そうに尋ねるショーンに、レオノルは言った。 「自分のことなのに他人事みたいだ。まるで自分の位置さえ観測系に落とし込む『神の視点』そのものって感じの態度だ」 「『神の視点』、ですか? ……どう見ても、そんな大層な人物には見えませんが……」 「た~す~け~て~くださーい!」 憐れっぽい声で助けを求めるメフィスト。 それを胡散臭そうに見ながら、ショーンはレオノルと共に戦闘準備に入った。 次々に皆は戦闘体勢に。 そして戦いに向かうべく『リコリス・ラディアータ』と『トール・フォルクス』は魔術真名を詠唱する。 「闇の森に歌よ響け」 魔術回路を開放し、パートナーと共に敵に向かう。 「リコ」 「分かってる。援護射撃、お願いね」 2人は阿吽の呼吸でお互いの役割を分担。 トールはリンクマーカーで敵に狙いをつけつつ動きを読み、リコリスは戦踏乱舞で仲間の戦意を高揚させ敵へと踏み込む。 (『ざっはーく』って、あからさまに怪しい名前書いてあるし、そこが弱点でしょうね……) リコリスは見当をつけると素早く斬撃。 敵は無防備に受けるも反応はしなかった。 (こっちには反応しない? このヨハネの使徒、メフィストが反撃しないからこその弱点むき出しの戦闘力に全振りって感じかしら?) 反撃してこないなら、その好機を逃す気はない。 全力を叩きつける。 「とにかく集中攻撃よ。面白……いえ、哀れなお人形さん!」 リコリスの動きに合わせトールは援護射撃を討とうとするが、その前にメフィストにも声をかける。 「ちゃんと狙うからたぶん誤爆はしないと思うけど気をつけてくれ!」 「お願いしまーす!」 気の抜けるメフィストの返事が響く中、戦いは始まった。 ○いざ、戦闘 「無茶だけはするな。ふざけた見た目でも使徒だ」 「大丈夫」 心配するシリウスに、リチェルカーレは頷く。 率先して前に出るリチェルカーレの狙いは禁符の陣。 それを成功させるべく、シリウスが真っ先に前に出る。 リチェルカーレとアリシアが皆に禹歩七星を掛けていたこともあり、一呼吸で敵の前に。 「時間を稼ぐ。回復を」 メフィストに声を掛け、敵にソードバニッシュ。 瞬速の踏み込みと共に斬撃を叩き込む。 そこに間髪入れずヨナとベルトルドの連撃が入る。 敵がメフィストに集中している隙を突き、死角からの攻撃。 先行はヨナ。シリウスが距離を取ったのを確認し攻撃。 捧身賢術で強化された魔力でエクスプロージョンを叩き込む。 あまりの威力に敵の動きが止まる。 そこにベルトルドの氷結斬。狙いは右足。 地面を踏み鳴らし叩き込んだ拳から魔力を浸透させ凍りつかせる。 破壊は出来なかったが、ギシリと軋む音がする。 「ヨナ! 続けろ! 俺が合せる!」 「任せます!」 これまで共に重ねてきた戦闘経験が絶妙の連撃となって叩き込まれていく。 シリウスの攻撃も相まって敵の動きは止まり、その隙にリチェルカーレは禁符の陣を発動。 敵は拘束された。 その隙にクリストフはメフィストを呼ぶ。 「こっちへ向かって逃げてこれるかい?」 「助かりまーす!」 逃げてきたメフィストと入れ違いになる形で、クリストフは敵に向かう。 「これは貸しだよ」 擦れ違いざまに、にっこり言うクリストフにメフィストは返す。 「覚えときまーす」 そして退避した所にアリシアが回復。 「大丈夫ですか?」 「おーう。大丈夫でーす」 平気そうなメフィストにアリシアは安堵すると、仲間と共に敵に向かう。 リチェルカーレの禁符の陣で敵が動けない所に皆で集中攻撃。 禁符の陣は消費魔力が大きいので簡単には使えないが、リチェルカーレの魔力容量はかなりのもの。 効果が消える度に掛けていく。 そのため禁符の陣の対抗手段がない敵は、しばらくの間、無防備に皆の攻撃を叩き込まれていった。 リコリスが斬撃を叩き込むべく敵の間合いに跳び込む。 そこに援護するようにトールのピンポイントショット。 正確無比な一撃は、敵の額に命中。 一瞬だが、敵の動きが止まる。 その隙を逃さず、リコリスは三身撃。 高速ステップを駆使しながら、一息に3連撃を叩き込む。 手応えはある。だが、硬い。 「頑丈ね!」 「集中して攻撃しよう!」 リコリスとトールは息の合った連係を見せながら攻撃を重ねていった。 確実に敵にダメージは蓄積していく。 しかし敵は異様に頑丈なため、その状態でメフィストに襲い掛かっていく。 「しつこすぎですよー!」 逃げるメフィストに敵は追い付き両肩の蛇の頭を叩きつけようとする。 そこにショーンのソニックショットが叩き込まれる。 蛇の頭にヘッドショットし、敵の攻撃を一時止めた。 その隙にメフィストに声を掛ける。 「今の内に逃げろ!」 メフィストが逃げている間も攻撃は止まらない。 レオノルはショーンが攻撃を叩き込んだ場所にウォーターランス。 捧身賢術で威力を上げた一撃は、敵の動きを一時的に鈍らせ打撃を与える。 だが破壊するほどではない。 「捧身賢術で威力を上げてるし外殻にヒビさえ入れられれば……!」 そこに同じ意図で攻撃していたヨナが声を掛ける。 「ベルトルドさんが攻撃している箇所を攻撃してください! 温度差で装甲を破壊できるかもしれません!」 「分かったよ!」 即座に応え、レオノルはショーンと共に集中攻撃。 すると僅かだが細かい罅が入る。 それを見た皆は、そこに集中攻撃を重ねていく。 「ラニ! コアを破壊する前に足を潰すぞ!」 「オッケー! 任せて!」 コアを集中して攻撃していたラスとラニは、仲間の攻撃意図に気付き援護に向かう。 「合わせるぞ!」 先行してラスがパイルドライブ。 杭を打つように全身の力と体重を乗せ、手にしたリヴァイアクスを叩き込む。 重い一撃に敵の動きが止まった所に、間髪入れずラニは乱れ斬り。 罅が広がっていく。 「このまま行くぞ!」 「分かってる! 早く潰れろっての、このガラクタ!」 皆の攻撃で、確実に敵の足の罅は大きくなっていく。 そこに決め手となる一撃を叩き込んでいくのはサクラ。 「今日は守ってくれなくて良いわぁ。キョウヤも攻撃しなさい」 「そうします」 キョウは、いつもより前に出ると、手にした詠鬼零称に魔力を注ぎこみ活性化。 励起状態になった呪符を投擲。 皆の攻撃で罅が広がる右足に打撃を与える。 「サクラ、今です」 「分かってるわぁ」 絶妙のタイミングでサクラのハイパースナイプ。 針の穴を通すような正確さで、最も罅が深い場所に命中させる。 ビキリッ! という音と共に、罅は大きな亀裂へと変わる。 片足を破壊され、敵は動きが大きく鈍る。 そこにステラが跳びかかる。 「やってやるのだ!」 「あっ、ステラ!? 危険です!!」 リンファが止める間もなく、ステラは使徒の背中に跳び乗ると、そのまま肩まで駆け上がり、乱打暴擲を叩き込む。 成り振り構わぬ乱れ打ちで、敵の顔を手にしたイカリで何度も殴打する。 これに敵は振り落とそうと暴れる。 「うわわわっ」 転げ落ちそうになったステラをリンファは慌てて受け止める。 「気を付けないと!」 「う、ごめんなのだ」 しゅんとするステラに、リンファは笑みで応える。 「分かってくれたなら良いです。2人で掛かりましょう」 「マーと一緒にやっつけるのだ!」 リンファはステラを導くように、先行して敵の間合いに踏み込む。 懐に跳び込むと同時にエッジスラスト。 そこにすかさずステラの乱打暴擲が叩き込まれる。 重ねられる攻撃。 連携し叩き込まれるそれは、確実に敵を弱らせた。 それを離れた位置で見ながら浄化師を応援するメフィスト。 「あと少しでーす! ファイトでーす!」 そこに敵は顔をぐるりと回転させるとビーム照射。 「熱いでーす!」 直撃を受けるも、髪がアフロになっただけで平気そうだった。 放っておいても良いな、と大半の浄化師が思う中、皆は敵に攻撃を集中。 時間は掛かったが、怪我もなく無事倒した。 倒した後、念のため周囲を警戒しながら、メフィストに声を掛けていった。 ○戦い終わり 「ヒゲ! ヒゲ! おもしろいなー! 触ってみていいか!?」 好奇心一杯の眼差しでステラにねだられ、オッケーするメフィスト。 「おー! 伸びたー!」 なぜか伸びた後、ゴムのように戻る。 それを胡乱な眼差しで見ていたリンファは、初対面なので自己紹介。 「タオ・リンファと言います。功績の数々は聞き及んでいます。お会いできて光栄です。ただ――」 礼儀正しく言うリンファの前で、メフィストはアフロになった髪を、かつらのようにひょいっと取る。 一瞬つるっぱげになったが、次の瞬間、にょいっと元通り生えた。 それを見たリンファは思わず言った。 「――イメージとは違いました」 「おー、面白いなー。どうするんだそれー」 再び好奇心一杯の眼差しを向けるステラにメフィストは返す。 「方法を知りたいですかー?」 「いえ教えなくて良いです」 速攻止めるリンファ。 そんな2人にメフィストは助けてくれた礼を言うと、他の浄化師達にも礼を言いに行く。 すると心配そうに声を掛ける者も。 「大丈夫ですか?」 「怪我があったら、回復します」 リチェルカーレとアリシアの2人に、メフィストは微妙に視線を逸らしながら返す。 「大丈夫でーす!」 そう言うと、元気だとアピールして2人の傍から離れていく。 それを見ていたシリウスが、ぽつりと呟く。 「……なんで苦手そうなんだ?」 「なけなしの良心が痛むんじゃないかな?」 クリストフは苦笑するように返すと、アリシアの元に。 「そんなに心配?」 「はい」 クリストフの問い掛けにアリシアは返す。 「メフィストさんは、この間、知りたい事を、教えてくれました。手助けを、色々してくれてる仲間ですから、助けるの、当たり前です」 「……そっか。うん。そうだね」 アリシアの言葉に、心地好さそうに返すクリストフだった。 そうしている間に、リコリスにメフィストが礼を言いに行くと、問い掛けられる。 「ザッハークって額に書かれていた使徒、今までに見た使徒のような無差別攻撃じゃなく、明らかに指向性を持って攻撃していたわよね?」 視線を合わせ続ける。 「ずいぶんふざけた外見だったけれど、あなたを殺すためだけに作られた特別製だったってことよね。相当恨みでも買ってたのかしら? あなた」 そう言うと、挑戦的な眼差しで言った。 「一体どれだけ神様を怒らせたらこうなるのか教えて欲しいわ。ぜひ参考にさせてちょうだい?」 これにトールは思う。 (……リコの奴、神に喧嘩売る気満々だな。駄目とは言わないけど、まだ時期尚早だと思うな、せめて……あれくらいにはならないと……) すでに戦闘力だけなら元帥クラスのシリウスを見詰めたあと、メフィストの傍に行って興味深げに訊いた。 「なんでビーム当たったらアフロになるんだ?」 「修練の賜物でーす。50年ぐらい掛かりますけど訓練しますかー?」 「いやいい」 即座に断るトールだった。 そしてメフィストは次にレオノルとショーンの元に。 「よく逃げ切ったし、よく平気でいられたよねー。まるで耐えきれるみたいな感じだったよね……?」 探るように言うレオノルにメフィストは返す。 「死にたくないですから頑張りましたー。それに堪え切れるのと平気なのは別なのでーす。あのままだと1か月以上逃げ回ることになってたので助かりましたー。貸しが出来ましたねー」 「貸し借りなんぞどうでもいい」 ショーンは淡々と返す。 「俺は民間人に被害が出なかったんならそれでいいんだ」 「それでも、助かりましたー。ありがとうでーす」 礼を言うメフィスト。 そして他の浄化師にも礼を言いに行く。 「ありがとうでーす」 「あら、恩に思ってくれるの? なら訊きたいんだけど」 サクラは矢継ぎ早に質問した。 「どうして貴方だけ狙われていたのかしら? あれを殺したい時は貴方をおとりにすれば良いの? それとも条件があるの? いつどこで何をしていたの? あれはどこでどうやって現れたの?」 「あれは代価で現れたのですよー」 メフィストは返す。 「言ってみれば私が礼金踏み倒そうとしたので取り立てに来たのでーす。同じような条件で現れたら、私を囮にすると良いですよー。あとは、秘密でーす」 「……そう。なら、その分は貸しね」 「良いですよー。貴方達が近しい人達の力になる時に、教団に居る魔導書の子達を助けに向かわせましょーう」 「……どういうこと?」 「可能性の話でーす。他にはありませんかー?」 「そうね……あと、パーツどうする? いらないならもらうけど」 「むしろ持って行って下さーい。何かの役に立つかもしれませーん」 そう言うと、メフィストは他の浄化師の元に礼を言いに行く。 「ありがとうでーす」 礼を言いに来たメフィストにラニは問い掛ける。 「あんた、どうして狙われてたの? あんなの初めて見たし。挙動も、まるであんた専用って感じがしたけど。そもそもあいつらって自然発生するものなの? それとも、誰かがつくってるとか……? うーん」 言っている内に、ヨハネの使徒を作ったであろう誰かに腹が立ってきたラニに、メフィストが応えようとした所でラスが尋ねた。 「アンタ、長生きなんだよな。シィラ、という人に会ったことはあるか?」 「ちょっとラス、あんた何聞いて……!」 ラニの言葉に、ラスは自分を落ち着かせるような間を空け続ける。 「……変なことを聞いてすまない。もしかしたら、禁術を使えた人だったかもしれないんだ」 「詳しいことを教えて貰えますかー?」 これに詳細を話すとメフィストは応えた。 「泡沫の魔女、エフェメラの禁術ですねー」 「知ってるの!」 「知ってるのか!」 「魔女狩りで弟子の子達とはぐれてしまったと嘆いていましたー。 その子が、貴方達の言うシィラという子だったのかもしれませんねー。 エフェメラにはセっちゃんが話を聞こうとしたみたいですけど、弟子の子が禁術を使って亡くなってしまったかもと聞かされて、泣かれて話を聞く所ではなかったみたいでーす。 貴方達が関係者なら、話を聞けるかもしれませんねー」 メフィストの話を聞いて、2人は思う所があるようだった。 そしてメフィストは最後にヨナ達に礼を言いに行く。 「メフィスト、無事か? 一体どうして狙われて襲われる事になったんだ?」 「今までに見たことの無いタイプでした」 2人の問い掛けにメフィストは返す。 「借金取りに狙われたみたいなもんでーす。それよりもありがとうでーす」 「いえ、お礼なんて……いつも助けて頂いていますし。駆けつけられて良かったです」 「単独行動では今日みたいに危険な事もあるだろう。ファウストはどうしているんだ」 「枢機卿を嵌めるために詐欺の真っ最中でーす」 「詐欺?」 訝しげに聞き返すヨナにメフィストは言った。 「その内分かりますよー。それより他にはないですかー」 これにヨナはザッハークの残骸を見て言った。 「あれを貰って帰っても良いですか」 「なにかに使いたいのですかー?」 これに決意を新たにするような間を空けてヨナは応えた。 「運命に抗うために、使える物は何でも使いたいんです」 守護天使からヨハネの使徒の経緯を知ったヨナは、べリアルなどの災禍に抗う決意を込め言った。 これにメフィストは苦笑しながら返す。 「運命に抗うですかー。成し遂げたいことがあるのですかー?」 「……ええ」 「貴女の代では叶わないかもしれませんよー」 「それでも、諦める理由にはなりません」 これに苦笑を深めメフィストは言った。 「貴女がナっちゃんに頼んだ学園で、色々と頑張ってるみたいですよー。私も貸せる力は貸しましょー。セっちゃんにも言っておきますから、機会があれば話を聞くと良いですよー」 「それはどういう――」 ヨナが聞き返すより先にメフィストは逃げ去った。 かくして指令は終わりをみせる。 メフィストを助け幾つか話を聞き指令を完遂する浄化師だった。
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*** 活躍者 *** |
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[8] タオ・リンファ 2020/01/27-13:08 | ||
[7] ヨナ・ミューエ 2020/01/27-03:25
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[6] リチェルカーレ・リモージュ 2020/01/26-22:48 | ||
[5] クリストフ・フォンシラー 2020/01/26-21:09 | ||
[4] リコリス・ラディアータ 2020/01/26-21:02
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[3] ショーン・ハイド 2020/01/26-20:25
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[2] ラニ・シェルロワ 2020/01/26-11:41
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