2教団の寮で二人で過ごすロウハが夕食、わたしがケーキ作り担当お互いの部屋のキッチンを行き来して手伝ったりわたしの寮室に小さなツリーとかささやかな飾りつけをしたり普段こういうことしないから、すごく楽しかった…やっぱりロウハの料理、美味しい懐かしいし、あったかい気持ちになるわプレゼント…!わ、ありがとう、嬉しい…!ええ、すぐに着てくるわ白と赤の服…いつもは黒い服が多いから、なんだか新鮮着替えるのに邪魔になるから髪は解こうどうかしら…?(ロウハ、黙ってる…変かな)い、いい感じ…よかった…!その、わたしも、ロウハにプレゼントがあるのこの服ほど素敵なものじゃないけど小説、書いてみたの読んで…くれる?ロウハの隣で彼が読書してる様子を窺うこの物語には、わたしの思いをたくさん込めてみたロウハ、どう思うかな…突然引き寄せられて驚くロウハはこっちを見てくれない、けど…「嬉しい」…その言葉で、報われた気がする
ロウハが出張に行き、シュリが待つ◆シュリ部屋とエントランスを行ったり来たりする日々を送る浄化師になる前は、どこかにロウハを待つのなんてよくあることだったのにどうして今はこんなにそわそわするんだろう会いたいな、ロウハ…だから、帰ってきたらすぐに迎えられるようにしようおかえりなさい、ロウハ…!◆ロウハ俺だけで仕事に出るの、久々だなお嬢は、まあ…寮にいるし一人でも大丈夫だろそういえば、前は…俺が買って来る手土産を楽しみにしてたっけなお嬢が好きそうな果物系の菓子でも買って行くかな帰ったらすぐさまお嬢に出迎えられて驚くなんだ、待っててくれたのか?ああ、ただいま。お嬢こんな風に迎えられるのも、いいもんだな
◆答え自分の命は差し出していいだけど家族まで手にかけると言われては、逆らえなかった青年は兵士たちに告げる彼女の居場所に連れて行こうだけど、彼女には手を出すな…彼女は、自分が殺すからと兵士と共に現れた青年を見て傷つく魔女に青年は囁く最後まで運命を共にしようと青年は魔女の手を引き兵士たちを率い、森を進むそこは切り立った崖青年は魔女を抱きしめ、そこから共に身を投げたその後、遥か遠くの小国で、人々を導く夫婦の噂が聞こえてきたが、それは別の話◆理由これは…推理というより、わたしが望む物語物語は、ハッピーエンドが好き全員を幸せにできないのなら…主人公の青年にそして、相思相愛の二人に、幸せになってほしい
食堂でプリンもらえるみたいだから、行ってみない?とロウハを誘って食堂へそのプリンには魔法がかかってるって噂を聞いたから相手の好意を知ることができる魔法のロウハはいつもわたしを守ると言ってくれるし、実際にそうしてくれてる…けど、彼自身の思いを話してくれることは少ないこれ以上を望むのは贅沢かもしれないけど…やっぱり、気になるロウハがわたしに…どんな形でもいい、少しでも好きな気持ちを持ってくれてるのか食堂の座席につくと、ロウハの顔をじーっと見つめるえ?えと、その、プリンどんな味するかなって…そうね、わたしも食べるわ…本当?本当に甘い?そう…よかった安心して胸がいっぱいになる…そうよ、泣くほど甘いわ
楽しそうな雰囲気のお祭りだけど、ロウハはなんだか難しい表情をしてるそもそも、合コン…ってなに?なるほど、出会いのためのイベント…いまいち理解できなかったけど、ロウハの表情の理由はわかった…行ってきたら?指令だし、その方がいいんでしょ?カフェで適当な飲み物を頼んで一人で過ごすロウハは視界の外仕方ないとはいえ、やっぱり寂しいふいに声を掛けられて驚く一人だから心配されたのかしらロウハは知らない人にはついていくなって言ってたけど…話をするくらいならいいわよねこの人、何故かたくさん褒めてくれるわたし、そんな大層なものじゃないと思うけど…なんだか不思議な気分だわ…ロウハには、褒められたりしたことなかったな