人が居ない地域の設定            

煉界のディスメソロジアでは、人の住んでいない地域があります。
その地域に関する設定になります。

  大華            

モデルとなる現実ですと、ユーラシア大陸の西方域に相当する場所です。
アークソサエティなどが属するミズガルズ地方になります。
アークソサエティから見て大陸の東方、ニホンから見て大陸の西方域の内、近い場所に当たります。

この地域には、元々は巨大な大国がありました。
現在のアークソサエティよりも、さらに強力な国家です。
この国では『道術』と呼ばれる、現代の魔術とは異なる系統の魔術が発展しました。
その中には練丹術と呼ばれる、魔力結晶を処理した物を摂取することで、
一時的に超人的な能力を得る事の出来るようになる薬術も発展します。

これらにより世界最強国家となった「大華」でしたが、それが傲りとなり、世界征服を目論みます。

さらに、闡教(せんきょう)と呼ばれる、「創造神に創り出されたヒューマン以外は人間ではなく、人間であるヒューマンは他の全てを好きにすることが神により許されている」という教えが広がることにより、差別を超えた『ヒューマン以外の種族の家畜化』が実行されようとします。

それに伴い、大華地域の自然を生み出した原初の巨木「扶桑」と「竜樹」を切り倒して資源にしようとしたり、それ以外の八百万の神も捕獲しようとします。
これにより、「扶桑」と「竜樹」は結界を造り八百万の神や、その他の魔獣を保護し、引きこもるようになります。

その状態で大華の『人間(道士を頂点としたヒューマン至上主義の階級社会を是とするヒューマン達)』は、結界に籠った八百万の神を引き摺り出そうと画策。
さらにヒューマン以外の人類を捕獲して家畜化を進めていきます。

この時点で、多くの人々が他国に逃げています。

それでも道術という強力な力を持った大華の『人間』達は強硬策を続け、様々な兵器を製造。
そのまま世界征服を始めようとするかに思えましたが、それよりも先に内戦が開始されます。

大華は苛烈な階級社会だったため、その社会構造の歪さが情勢を不安定にさせ、「世界を征服したあとに支配者になるのは自分達である」という主張が有力者ごとに起り、それが内戦へと発展させます。

これにより大華の地は大いに荒れ、数えきれないほど無数の命が失われます。
その中で資源が枯渇していったため、結界内に籠っている「扶桑」や「竜樹」を切り倒し、戦争を継続するための資源としようとします。

これにより、結界内に匿った多くの命が失われることを恐れ、「扶桑」と「竜樹」が本気で戦うことを決意します。

結果、大華の国に居た全ての『人間』達は絶滅しました。
原初の巨木は、創造神や管理神、そして守護天使を除けば最強なので、本気で戦うと圧倒的な力を示します。

ただ、本来なら命を慈しむ自然創生神である「扶桑」と「竜樹」にとって、必要だからとはいえ『人間』達を皆殺しにしたことは悲しみを覚え、それ以降は結界内に引きこもるようになります。

その後は、「扶桑」と「竜樹」によって急速に自然が回復され、現在は自然豊かな場所になっています。
ですが人は存在せず、場所によってはかつての兵器の残骸が残っている場所になります。